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Xboxシリーズの歴史を振り返るバーチャルミュージアムがオープン。さまざまな映像や資料で20年間の歩みを紹介
20 YEARS OF XBOX
特設サイトはバーチャルミュージアムといった作りで,自分のアバターを移動させ,用意されたさまざまなトピックを閲覧したり,音声を聞いたり,画像を見たりできるという仕掛けになっている。個人的にアバターの操作がちょっと面倒で,画面下のタイムラインを呼び出したほうが楽なのだが,ともあれ,トピックはXbox,Xbox 360,Xbox One,Xbox Series Xの各機種に加えて,「Halo」シリーズといったカテゴリに分けられ,例えば,Xboxのエリアを見れば,なぜMicrosoftがコンシューマ機の開発に乗り出したのかが語られていたり,プロトタイプのスケッチが公開されたりしているという感じだ。
とはいえ,何より興味深いのは,Microsoftが任天堂を買収しようとした際の手紙が公開されていることだろう。
大部分は“Microsoft tries to acquire Nintendo”という大きな文字で隠されており,全文を読むことはできないが,この手紙は2000年頃,当時Microsoftでハードウェア部門の責任者を務めていたRick Thompson氏が,Ninendo of Americaのビジネス担当副社長Jacqualee Story氏に送ったもの。任天堂上層部との面談をセッティングしてくれたStory氏に感謝の意が述べられているほか,Microsoftが「Xboxプロジェクト」を進めており,それが任天堂の「Dolphin」をよりよくするのに役立つといったことが読み取れる。「Dolphin」は,Xboxと同じ2001年に日本で発売されたニンテンドーゲームキューブの開発コードネームだ。
MicrosoftがXboxプロジェクトのためにさまざまな企業を買収しようとし,その中の1つが任天堂だったという噂は以前からあったが,今年の1月,北米メディアのBloombergがその前後の事情を記事にしたことで,再び話題を集めた。もちろん,任天堂はMicrosoftの買収提案をあっさり断り,(Bloombergの記事によれば「笑い飛ばし」),買収は失敗するのだが,そうした過去をこんな形で公表するMicrosoftの姿勢が興味深い。
コンテンツが多く,すべて英語なので,さすがに読み切れないが,このほかにも驚くような事実が公開されたりしているかもしれない。
「Project Natal」と呼ばれたKinectの開発物語や,テレビや映画の話ばかりでゲームメディアに酷評されたXbox Oneの発表会など,読んでいると懐かしい。興味ある人はオンラインミュージアムにアクセスしてほしい。
20 YEARS OF XBOX
Access Accepted第705回:「リビングルームへの進出」を目指したXbox20年の歩み
2001年11月15日にMicrosoftの家庭用ゲーム機である初代Xboxがリリースされてから,はや20年が経過した。コンシューマーゲーム機市場の一角を占めるXboxプラットフォームだが,1つのキーワード「リビングルームへの進出」を掘り下げつつ,これまでのゲーム産業の変革と,今後の市場を見据える上でのXboxの今を解説しておこう。
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Xbox Series X/S本体
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Xbox One本体
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Xbox 360本体
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