総試用時間:6時間
Extreme Pro Solid State Drive
メーカー:SanDisk
問い合わせ先:サンディスク・カスタマーセンター
電話:0120-89-3009(月曜日〜金曜日 10時〜18時)
実勢価格:1万9000〜7万3000円程度(※2015年2月10日現在)
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SanDiskは日本市場で,「
Extreme Pro Solid State Drive」(以下,
Extreme Pro SSD)という,性能重視のSerial ATA 6Gbps接続型SSDシリーズを展開している。大手フラッシュメモリメーカーである同社が,ゲーマー向けを謳ったSSDを手がけていると聞けば,興味が湧く読者もいるだろう。
製品ラインナップは,
表1にある3モデル。今回は,いずれも10年保証となる3製品から,240GBモデルと480GBモデルの性能をチェックしてみたい。
コントローラにはMarvell製の88SS9187を採用。写真は480GBモデルのものだが,240GBモデルでも同じチップが使われていた
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Extreme Pro SSDの性能を見るうえで重要なスペックだが,まず,コントローラにはMarvell Technology Group製のSATA 6Gbpsコントローラ「88
SS
91
87」を採用。NAND型フラッシュメモリには,第2世代の19nmプロセスで製造されるMLC
(Mu
lti-
Le
vel
Cell) NANDを組み合わせている。
フラッシュメモリの一部をSLC(Single-Level Cell)として採用し,当該の領域をキャッシュとして利用する「
nCache Pro」という技術を採用したことで,安定した高性能を実現しているというのも見どころだ。
240GBモデル(左)と480GBモデル(右)を分解した様子。基板上にはどちらも8枚のNAND型フラッシュメモリチップが載った構成で,ぱっと見では区別がつかない。なお,SSDの“殻割り”はメーカー保証外の行為であり,行った時点でメーカー保証は受けられなくなる。この点はくれぐれもご注意を
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容量240GBモデルは「05445 032G」(左),容量480GBモデルは「05445 064G」(右)というNAND型フラッシュメモリを搭載していた。末尾の4桁が容量を示すものと思われ,要するに前者が1枚あたり32GB,後者が64GBということだろう。8枚なので,SSD製品としての容量との間には差異が生じているが,そこがnCache Pro用(および予備領域用)ということなのだと推測される
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今回は,
表2に仕様をまとめたデスクトップPCでいくつかのテストを行い性能を確認してみた。
テストに使用したPCの構成。今回はExtreme Pro SSDをDドライブとした
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テスト結果は
グラフ1〜7にまとめたとおり。4Gamerで先にレビューしたSamsung Electronics製SSD「
SSD 850 PRO」や,Intel製SSD「
Solid-State Drive 730」と比べても,「CrystalDiskMark」(Version 3.0.3b),そして「PCMark 8」(Version 2.3.293)の総合スコアは遜色ないレベルにある。ただ,PCMark 8の平均転送速度だけは,いま名前を挙げたSSDと比べると1割程度低かった。
CrystalDiskMarkの計測結果。テストサイズを1000MB,テスト回数は9回に設定して計測した。全項目でハイエンドSSDとして妥当なスコアが得られている
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PCMark 8の総合スコアであるStorage Scoreは,ハイエンドSSDとしては標準的な結果だが,平均転送速度はSamsung Electronics製SSDやIntelのハイエンドSSDに1割ほど譲る結果となった
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PCMark 8のストレージ関連テストに含まれる,ゲームタイトル2本の起動時間を計測した結果。こちらは順当なスコアが出ているる
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細目を確認してみたところ,どうやらストレージに対する負荷が大きいテストになるほど転送速度の結果が悪くなる傾向があるので,nCache Proの領域からデータが溢れるような状況で性能の低下が起きていると筆者は推測している。
10年保証は確かに魅力的だが,実勢価格を考慮すると,SSD 850 PROやSolid-State Drive 730には価格対性能比で及ばないというのが,Extreme Pro SSDの評価になりそうだ。
Extreme Pro SSDの製品ボックス(左)。製品ボックスにはSSD本体は別に,9mm厚の2.5インチドライブベイへ取り付けるための樹脂製スペーサーも入っていた(右)
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※HW短評に関する注意
- HW短評(ハードウェア短評)は,各執筆者が,テスト経過時点でのインプレッションをまとめたものです。最終的な評価の掲載を目的とするわけではないため,次回以降のHW短評,もしくは別途掲載されるレビュー記事などとは異なる評価が掲載されることもあります
- HW短評について,お気づきの点や,「こんな追加テストをしてほしい」という要望があれば,問い合わせフォームの「記事について(掲載情報の間違いや修正依頼など)」からお伝えいただければ幸いです。ただし,ご要望にお応えできない場合もありますので,この点はご容赦ください