［GDC 2014］Game Developers Conference 2014」開幕。DirectX 12や開発関連の話題など，今年も見どころは豊富だ

　北米時間2014年3月17日，世界最大のゲーム開発者会議「Game Developers Conference 2014」（以下，GDC 2014）が米サンフランシスコ市のMoscone Center（モスコーニセンター）で開幕した。会期は21日まで。

会場となるMoscone Center

　Game Developers Conferenceは，ゲーム業界における最先端の開発トレンドがいち早く示されることから，今では「数年先のゲーム」がどんな姿をしているのかを予想するのに最適な場となっている。

　2014年は，据え置き型ゲーム機の新世代モデルが出揃ったタイミングなのだが，最大の注目は，Microsoftが「DirectX 12」に関する発表を行うことだろう（関連記事）。長年メジャーアップデートのなかったDirectXがついに動き出すことの意義は大きい。DirectXの進化が止まっていた背景には，次世代レンダリングシステムの方針が固まらなかったことがあるため，新バージョンのDirectXが登場することで，そのあたりに結論が出たのかどうかというのは，重要なポイントになるのだ。
　もちろん，DirectX 12が次世代グラフィックス環境を提示してくれるものかはまだ分からない。ただ，少なくともMicrosoftでDirectXの研究開発が続いていることを証明しているだけでも価値はあるといえるだろう。
　現状で言及されているのは，「close to metal」な処理ができるといった，AMD独自のグラフィックスAPIである「Mantle」と似た方向性の表現と，ツール群の充実などについてのみだが，将来的なDirect3Dについても議論が行われるようなので，より具体的な方向性の示唆に期待したい。

　そのほか，ID＠XboxやPlayStation 4開発関連の話題，クラウドゲーム，モバイルGPUコアIPなどといった数多くの技術的な解説，最近話題になったゲームの開発に関する話など，多くのセッションが予定されている。その総数は実に600本以上だ。最近では画期的なハードウェアが展示されたり，発表されたりすることも珍しくないが，4Gamerでは今年も，現地取材班によるレポートをお届けしたいと思う。お楽しみに。

Game Developers Conference公式Webサイト