メガドライブ2とメガCD2が夢の合体！ 「メガドライブミニ2」プロモーション映像に出演した真壁刀義選手，本間朋晃選手，タイガーマスク選手，マスター・ワト選手インタビュー

　メガドライブミニ2は，セガから2022年10月27日に発売される予定の家庭用ゲーム機だ。「メガドライブ」（1988年）及び，同機用のCD-ROMドライブである「メガCD」用（1991年）の名作ゲーム50本以上を内蔵している。そのボディはメガドライブの後期型モデル（1993年）である「メガドライブ2」がモチーフになっている。同じ年に発売されたメガCDの後継機「メガCD2」（1993年）と“合体”させることで，メガドライブ2とメガCD2が仲良く横並びになったような姿となる。



　メガドライブミニ2の発表に合わせて，メガドライブ2とメガCD2が文字通りのタッグを組み，悪役レスラーと激しく戦うという，夢に溢れるプロモーション映像が，6月3日に放送された「メガドライブミニ2発表会　伝説を継ぐもの」番組冒頭にて公開された。令和に放つ合体技には，セガファンでなくても胸が熱くなること間違いなしだ。

　映像に出演しているのは，新日本プロレスのレスラーたち。撮影現場にて，収録を終えたばかりの真壁刀義選手，本間朋晃選手，タイガーマスク選手（メガドライブミニ2），マスター・ワト選手（メガCD2）に話を聞いた。

写真左から，「メガドライブミニ2」（タイガーマスク選手）と「メガCD2」（マスター・ワト選手）

写真左から，真壁刀義選手，本間朋晃選手，「メガCD2」（マスター・ワト選手），「メガドライブミニ2」（タイガーマスク選手）

「メガドライブミニ2」公式サイト

この映像をきっかけに，プロレスを見てもらえれば嬉しい。プロレスラーとゲーム会社の珍しいコラボ

4Gamer：
　本日はよろしくお願いします。まずは撮影を終えての感想を教えてください。

真壁刀義選手（以下，真壁選手）：
　スタッフさんとレスラーが一致団結して収録できたね。アップ無しでバンプ（受け身）を取ることに少し不安はあったけど，試合が始まったら入り込める生き物が，俺らプロレスラーだから。プロレスというかたちでメガドライブミニ2を見ることができれば面白いんじゃない？

本間朋晃選手（以下，本間選手）：
　今回はセガさんと新日本プロレスという非常に画期的なコラボです。ゲーム好きの方と新日本プロレスファンが，お互いの分野に興味を持ってくれると意義深いものになりますよね。僕自身も楽しかったですし，今回に限らずこうした取り組みを続けていければと思います。

タイガーマスク選手：
　セガさんといえば，アミューズメントとゲーム界では王道の会社ですから，新日本プロレスとコラボしていただいて本当に嬉しく思います。今日はメガドライブミニ2になったわけですが，凄く親近感が湧きましたね。メガドライブミニ2は僕自身なんじゃないかって思えて，大事にしたいという気持ちになりました。

マスター・ワト選手（以下，ワト選手）：
　マスクを被るのも初めてでしたし，ゲーム関連のメディアから取材を受けるのも初めてです。プロモーション映像がどう仕上がるか，楽しみながら収録することができました。


4Gamer：
　今回は「ゲーム機のプロモーション映像に出てプロレスをして下さい」という，かなり風変わりなオファーですが，話を聞いたときはどう感じましたか。

真壁選手：
　プロモーション映像からパワーを発信したいっていう話だったから，「やっぱりプロレスラーにオファーが来るよね。当然だな」と思った（笑）。俺たちはレスラー同士，天下を取り合う出世競争の戦いの中で，紆余曲折があったうえでリングに立ち，身体を張ってる。そして，見る方も自分の境遇とレスラーを重ねていく。こうして生まれる迫力やパワーは，もの凄いものがあるんだよね。だから，俺たちはできる限りのことをやり，発信できる限りのパワーを世に飛ばしていこうと思ったよ。

本間選手：
　他の選手たちと一緒に，自分の名前を挙げていただいて嬉しかったですね。大手のセガさんとのコラボで，新日本プロレスをフィーチャーしてもらえるんだから本当にいいお話だなと。

タイガーマスク選手：
　最初は何をするか分からなかったんですが，話を聞いて「面白いな！」と興味が湧いてきました。二十数年の付き合いがある虎のマスクを脱いで，別のマスクを被るんですから。マスクマンも，たまには違うマスクを被ってみたいと思うんですよ（笑）。

ワト選手：
　ゲーム好きとしては，自分がプロモーション映像に出る側になれるので嬉しかったです。よりゲームが好きになる切っ掛けになりました。


4Gamer：
　メガドライブミニ2とメガCD2のレスラー像について，セガ側から「こんなファイトスタイルで」といったオファーはありましたか。

タイガーマスク選手：
　特にオファーはなかったですね。試合では，メガドライブミニ2とメガCD2が一緒にツープラトンのボストンクラブを掛けつつ，実機そのままに“合体”するシーンがあるんですが，マスクを被って表現するので，レスラー2人が頬を寄せ合うような格好になるんですよ。すると自然にボストンクラブもしっかり決まりました（笑）。このまま撮影のカットがかからなければいいのにと思いましたね。やっているうちに楽しくなってきちゃって。

ワト選手：
　不思議な感覚でしたね（笑）。


4Gamer：
　収録する際に印象深かったことや，苦労したことを教えてください。

真壁選手：
　俺らが見せられるのはリング上でぶつかり合うパフォーマンスで，見た人にどう思わせるかが俺らの勝負。そういう部分を見せられたのは良かったと思うよ。
　あと，今日はショートパンツでリングに上がったけど，これって二十数年ぶりのことなんだよ。ショートパンツが白くてビックリしたね。まるで俺の心のように真っ白だなと……誰か突っ込めよ！

一同：
　（笑）

本間選手：
　撮影では生まれて初めてマスクを被ったんですが，凄く視界が悪いんですよ。マスクをしたまま試合をする選手たちの気持ちや大変さが分かりましたね。今後はタイガーさんも少しだけリスペクトしようと思います（笑）。


タイガーマスク選手：
　なんで「少しだけ」やねん（笑）！
　僕は二十数年マスクを被り続けてますけど，初めてですね，こんなに立体的なマスクは（笑）。汗は凄いし，視界も良くない。立体的なマスクでアクションするといえば，ヒーローもののスーツアクターさんを思い浮かべますが，その凄さを改めて認識しました。でも，収録は凄く楽しかったですね。次は何をやるんだろうって。

ワト選手：
　メガCD2のマスクも視界が悪いんですよ。入場シーンではフードも被り，さらに視界が悪くなった状態でリングロープを飛び越えないといけない。感覚だけでジャンプしたら，ロープを飛び越えられず上に乗ってしまったんです（笑）。
　あと，メガCD2のマスクは左右非対称なんですが，横に張りだした部分が重くて，技を掛けるたびにスポッと取れてしまうんですよ。何度も直してもらいつつの撮影で，いい経験になりました。


4Gamer：
　いつもは被らないマスクを被ったり，複雑な形状のマスクで試合をしたりと，普段の試合とは違った経験になったわけですね。
　ところで，みなさんは普段ゲームを遊んでいますか。

真壁選手：
　ゲームは遊ぶけど，パズルとかシンプルなものばかりだね。昔はシューティングを遊んでいて，どんどん攻撃できるのが面白くて唯一のストレス解消法だった。やっぱり，ストレスを発散できるのがゲームの良いところだな。

本間選手：
　今はゲームを全くやらないですね。僕はファミコン世代なんですが，あのころのコントローラはシンプルだったのに，今のものはボタンが多くてどこを触っていいのか分からない……ということで遠ざかってました。今日の撮影を機に，また挑戦してみたいですね。

タイガーマスク選手：
　僕もゲームには疎いです。昔は先輩と野球ゲームを延々とやってたんですが，今のゲームは難しいですよね。ただ，メガドライブミニ2は僕自身のような存在になったので，興味が湧いています。

ワト選手：
　TVゲームも携帯ゲームも結構やります。格闘系が好きですね。色々なゲームを遊んでいますが，新しいプロレスゲームが出たら特に遊んでみたいです。


4Gamer：
　セガといえば，北大路欣也さんや竹内 力さん，ビートたけしさんなどが出演する「龍が如く」シリーズ，木村拓哉さんが私立探偵を演じる「JUDGE EYES」シリーズといった，実在の人物が登場するゲームが知られています。ご自身が登場するなら，どんなゲームがいいですか？

真壁選手：
　キムタク役だろうな！　同い年だし（笑）。……それは難しいとしても「龍が如く」に出られるなら最高に面白い。なんで俺に話が来ねえんだ！って思うね（笑）。ゲームに出ている俺らをプレイヤーさんが操作して，何か感じてくれるなら嬉しいな。主人公として出られるならなおありがたい！

本間選手：
　僕には声と筋肉しかないんで，身体を鍛えていくような育成ゲームですかね。せっかくならこの声を活かしたようなゲームに登場したいですけれど（笑）。

タイガーマスク選手：
　普段できないことをするのに使ってもらうのがいいですね。「なんでこのジャンルにタイガーマスクが出てるんだ！？」みたいな。どんなジャンルでもいいなら，恋愛ものに出てみたいです。僕はマスクを被ったままでゲームが進んでいくんですが，最後は空想の中でマスクを脱ぐ。その素顔はプレイヤーさんの好きな顔にできる（笑）。

ワト選手：
　自分はゲームの中で野球選手になってみたいですね。例えば，新日本プロレスの選手たちで野球チームを組んで阪神や巨人と試合するとか，実際には難しいことをやってみたいです。

タイガーマスク選手：
　一塁に出塁したら，すれ違いざまになぜか相手球団の選手が倒れてる，みたいな（笑）。

ワト選手：
　盗塁するときもラリアットをしたり（笑）。

4Gamer：
　セガからのオファーに期待ですね（笑）。
　では最後に，プロモーション映像を見る人にメッセージをお願いします。

真壁選手：
　プロレスの激しさや，技が決まったときの衝撃をイメージしながら見てほしい！ 100kg近いプロレスラー同士がぶつかり合っているからこその迫力があるから，そこに驚いてもらえれば一番ありがたいかな。


本間選手：
　できあがりがどういう映像になるかはまだ分からないんですが，見ていて楽しんでもらえるものになっていると思います。

タイガーマスク選手：
　普段と違うマスクを被っていてもプロレスができるのが，レスラーという人種です。プロモーション映像を通して「ゲームが好きだけど，プロレスも好きになった」と興味を持っていただければありがたいですね。

ワト選手：
　この4人の中では僕が一番肌が白いので，そこを見てもらえれば（笑）。それはさておき，普段プロレスに触れていない方も，この映像を切っ掛けに試合を見ていただけると嬉しいです。

真壁選手：
　プロレスの試合では，僕らのファイトでいかにお客さんをノセるかが大事なんだよね。今日のお客さんはエキストラの方々だけど，しっかりコミュニケーションを取れば，声を出せない中でもノってもらえる。こういう部分の大切さを後輩たちに見せることができたのも良かったよね。

タイガーマスク選手：
　1年に1回，ファン感謝デーみたいな感じで，こういう試合があってもいいんじゃないかなと思いました。

真壁選手：
　相撲でいうところの「しょっきり」（※）だね。

※：しょっきり
　取り組みの前に，コミカルに相撲の禁じ手を紹介するショー。

4Gamer：
　シリアスな試合だけでなく，コミカルな戦いも含めてのプロレスですからね。

真壁選手：
　そうです！　その通りです（アントニオ猪木氏風に）！

4Gamer：
　普段は馴染みがない層にアピールすることが大事である，というのはゲームの世界でも同じだと思います。プロレスファンとゲームファン，このプロモーション映像をきっかけにお互いに盛り上がれるといいですね。
　本日はありがとうございました。

写真左から，リングアナの村田晴郎氏と，解説のタイガーマスク選手

　冒頭で触れたとおり，このプロモーション映像は，6月3日の「メガドライブミニ2発表会　伝説を継ぐもの」にて放映された。普段は素顔の真壁選手，本間選手，ワト選手がマスクを被り，タイガーマスク選手もいつものマスクではなくメガドライブミニ2に。通常のプロレスではあまりない立体的だったり，左右非対称だったりするマスクでのファイトは，プロレスファン的にも見どころが多い映像になっている。メガドライブミニ2が発売される10月27日に向けて，気持ちを熱く盛りあげていこう。

「メガドライブミニ2」公式サイト