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国際メガネ展「IOFT 2021」で,鼻当てのないゲーマー向けメガネとセンサー内蔵スマートグラスがゲーマーにお勧め
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ゲーマー向けメガネは,NTT e-Sportsの「HawkEye」で,スマートグラスはクリア電子の「HoldOn Ai/Glasses」というものだ。いずれもゲーマー向けに良さそうなものだったので,本稿ではこれらを重点的に紹介したい。
NTT e-Sports:HawkEye
NTT e-SportsのHawkEyeは,2021年6月に発表され,クラウドファンディングサービス「Makuake」で先行販売した製品だ。IOFT 2021以降は,順次オンラインや実店舗などでも販売を始めるそうで,税込価格は2万4200円になるという。
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度が入っていないブルーライトカットレンズが付属するが,ユーザーによるレンズ交換に対応しているので,メガネ販売店に持ち込むことで度入り仕様にも変更可能だ。なお,対応するメガネ販売店は愛眼,OWNDAYS,JINS,PARIS MIKI,メガネスーパーとのこと。
さて,写真を見て分かるとおり,HawkEyeは,ノーズパッドレスである点と,4つの保持点が特徴的なゲーマー向けメガネだ。4つの保持点を備えたフレームは「クアッドリフトフレーム」と呼ばれるもので,メガネっ子ゲーマーにとって鬼門となっているヘッドフォンやヘッドセットとの干渉問題を解決する。大型のヘッドフォンにも対応できるように,メガネのテンプルはこめかみよりも上,側頭部付近に達しており,サイドパッドによる下側の保持は,頬骨付近で行う。
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4つの保持点による圧迫感は気になるところだが,ほとんどない。従来のメガネと変わらない感覚であり,ノーズパッドがない分,「メガネを装着している感覚」はあまりなかった。顔を振っても位置ズレが起きる様子はないので,プレイ中に顔を頻繁に動かしがちなゲーマーも安心だろう。ノーズパッドレスである点に納得がいくとともに,メガネっ子共通課題でもあった鼻当ての痕跡からも解放される。
レンズも見てみよう。HawkEyeのレンズは,面積が大きめで,視野のカバー具合で言うと,27インチサイズのディスプレイ(アスペクト比16:9)に,距離70cmほどで正対している状態で,顔を動かさなくても手元のキーボードを視認できる程度だ。また,横方向の視野も同様に広いため,アスペクト比16:9よりもワイドなディスプレイを愛用するゲーマーにもほどよいだろう。
フィッティングについては,サイドパッドとテンプルにステンレス芯を採用しているおかげで,ユーザー自身で気軽に微調整できる。テンプルの微調整に対応するメガネは多いが,ノーズパッドはどうにもならないケースがあることを考えると,この点もHawkEyeの強みといえるだろう。
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実店舗での販売も始まれば,実際に試着する機会も増えるだろう。筆者は,「装着してみないとなんともいえない」と考えていたので,Makuakeでの先行販売は見送っていた。それが今回,HawkEyeを装着した感触が極めて良かったため,後日購入する予定だ。長期運用してのレポートの掲載もあるかもしれない。
NTT e-SportsのHawkEye製品情報ページ
クリア電子:HoldOn Ai/Glasses
続いては,クリア電子のHoldOn Ai/Glassesだ。
本製品は,6軸センサー(※ジャイロおよび加速度)やToF(Time of Flight)距離測定センサー,環境光センサーを搭載して,スマートフォンでのデータサンプリングにも対応するスマートグラスである。子供用と大人用の2サイズがあり,税込価格はどちらも1万3000円前後だ。
また,本製品と同等の機能をもつ「アイケアークリップ」(仮)もあり,使用中のメガネに取り付けて使える。こちらの発売時期は年内もしくは,2022年初頭予定とのことだ。
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HoldOn Ai/Glassesはもともと,子供向けに開発されたという背景がある。「GIGAスクール構想」の展開ともない,子供たちと電子機器との距離が近くなりがちであり,それにともなう視力低下や,大人にも言えることだが,いわゆる「スマートフォン首」の予防などを考えた結果,シンプルなスマートグラスの開発に至ったという。
その機能は,特定状況になると右テンプルに内蔵されたバイブレータが動作するだけだ。各種センサーは,右テンプルに集約されており,姿勢や画面との距離,環境光といった要素を計測して,いずれかに問題があると振動して「よろしくない状態だ」と分かる仕組みである。
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6軸センサーで体の傾きを判断するのは,VRゴーグルでもおなじみであり,イメージしやすいだろう。
次に距離だが,右テンプル先端にToF距離測定センサーがあり,これでスマートフォンやタブレット,ディスプレイなどとの距離を計測している。厳密には計測というよりも,30cm程度までの距離を取得できるため,それで「顔が画面に近づきすぎている」と判断しているようだ。
なお,ToF距離測定センサーの取得データから,スマートフォンを見ているか,より大きなディスプレイを見ているかも判別しているとのこと。
最後の環境光は,右テンプル側面にある環境光センサーで,周囲の明るさをチェックしている。
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HoldOn Ai/Glassesが計測したデータは,Bluetoothで接続したスマートフォン上で動く専用アプリで取得でき,アプリ側に搭載されたAIにより,習慣データとして蓄積されていく。蓄積した分析データから,正しい姿勢などのアドバイスが表示される仕組みだ。また,目の使用時間や,何かしらを見ている時間をカウントして,設定時間になると振動で通知したり,特定の計測をオフにしたりもできる。
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気になるバッテリー駆動時間だが,満充電で最長48時間動作して,充電時間は約1時間とのこと。
どちらかといえば,同じを備えたアイケアークリップ(仮)なら愛用のメガネにアドオンできるので,ゲーマー的には気になるところだろうか。こちらの価格は未定だが,HoldOn Ai/Glassesと近い価格帯を見込んでいるとのことだ。姿勢データなどを取得してみたいゲーマーは,クリア電子の名前を覚えておくといいだろう。
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HoldOn Ai/Glasses(大人用)製品情報ページ
ここからは,会場で見かけたアイテムから,ゲーマーが関心を持ちそうなものを簡単に紹介しよう。
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