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[GDC2008#08]Adobeが4年ぶりのバージョンアップとなる「Director 11」を発表
Director 11は,最新の「Adobe Flash 9」ならびにWindows Vistaにも正式対応。インタフェースも現代的に一新しており, DirectX 9による3Dグラフィックスや,AGEIA Technologies(現NVIDIA)のPhysXエンジンを用いた物理効果,そしてUnicodeやフラッシュビデオ,ビットマップ・フィルターなどもサポートされる。開発言語は,これまで同様にJavaScriptならびにDirector専用言語であるLingoだ。
Adobeのプロダクトマネージャー,Rick Jones (リック・ジョーンズ)氏の説明によると,Director 11は,「60%がエントリーレベルの開発者向け」になるという。主なターゲットとなるのは,カジュアル系ゲームソフトやシリアスゲーム(教育用ソフト)の開発者であり,Jones氏も「プレイヤーの健康や知識を向上させるようなシリアスゲームの開発者とは,特に綿密な関係を築いていきたい」と,Director 11の方向性を語る。
しかし,かなり本格的なゲーム開発にも十分対応できるようで,プレス向けに行われた発表会では,独立系開発チームInsight Interactive Gamesを率いるAllen Partridge (アレン・パートリッジ)氏によって,物理シミュレーションも含むマウンテンバイクを使ったレースゲームのデモが行われた。なんでも,2ヶ月程度でアルファ版を作ってしまったのだと言う。
Director 11は,市場価格は$999で,アップグレード版は$299,そしてスチューデント版は$99という価格帯で,3月後半には北米市場でリリースされる予定であるとのこと。フランス語とドイツ語,そして日本語版は,その後6月に投入される予定となるようだ。Shockwaveやフラッシュ系のゲーム開発現場も,さらに活気を帯びることになるだろう。
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