このゲームの読者の評価
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MMO黎明期に咲いた徒花 85 - 投稿者:とらんぽりん(男性/30代)
- 投稿日:2017/01/07
- 良い点
- ①内容の濃いストーリー
②コマンド選択式でわかりやすい戦闘インターフェース
③豊富な領の職業と膨大な量のスキル
④ハックスラッシュ要素
⑤チェインシステムの爽快感
⑥ソロプレイにも配慮 - 悪い点
- ①調整不足
②有用スキルの偏り
③デバフ最強
④単調な戦闘
⑤単調な転生システム - 総評
- 今から10年以上前、スクエニの出したMMOタイトルです。今ではもう忘れ去られた部類に入り、ネット上でも情報さえない状態ですが、開発したヘッドロックの意欲とスクエニらしい正統派ファンタジーストーリーが展開された作品でした。同時期のクロスゲートとともにあまり知られていない国産MMO黎明期の代表作品です。
<よい点>
①リトス島に降りかかった惨事。冒険者はその調査に訪れますが、事件の背後には魔術師バズモの暗躍する影が見えます。ドラゴンやヴァンパイア、妖精が絡むストーリーは王道ファンタジーでメインストーリーだけでなくサイドストーリーも充実していました。メインストーリーもしっかり完結されており、ストーリーRPGとしても楽しめます。
②戦闘はコマンド選択式でわかりやすいです。
③拡張パック導入前も相当な数の職業がありますが、拡張パックを導入することでさらに増えます。転職するのに特殊な条件のあるミューテーションクラスも存在し、スキルの数も豊富。一部スキルは職業固定ですが、大抵のスキルは発動時間のペナルティなどはありますが転職後も使用可能です。職業ごとに成長ステータスも異なるので、キャラビルドを楽しむことが出来ます。
④装備品のステータスは装備可能レベルも含めて50%~200%の範囲で変動します。運が良ければ低レベルで強力な威力のある装備品を手に入れることができ、さらに武器を成長させることが出来ます。武器防具の成長も理論上は無限になっています。このハックスラッシュ要素がディプスファンタジアの魅力で、さらにレア装備が手に入る五重塔やホワイトタワー、高難易度ですが強装備が手に入るロストダンジョンやアビスダンジョンなどは友達や仲間を誘って楽しむには最適なコンテンツでした。ハウジングも実装されており、ギルドの拠点やダロス王国の自分の部屋を家具で飾り付けることもできました。
⑤チェインシステムは一人にエネルギーを集中させることでスキルのダメージを高めるシステムで、全体スキルにチェインして道中雑魚を爽快に倒すことができました。
⑥拡張パックでペットが実装されました。製造戦用のペットも存在しており、交配を楽しむこともできました。レベル上げはペットを連れてのソロプレイで可能だったので、日常的な作業はソロで可能なのが快適でした。
<悪い点>
①サービススタート当初はかなり情報も限られ、難易度は高めでした。プレイヤー同士で情報を交換しながら苦労してようやく攻略できるレベルで非常に歯応えがありました。ただチェインシステムの存在と装備の能力値が大幅に変動することから、戦闘は大味になりがちでした。強い攻撃役が一人いればOKという場面も多かったです。陣形システムというのがありましたがが、こちらはほぼ機能してませんでした。転生システムによって強くなっていくのが肝でしたが、途中から転生ダメージが実装され転生回数を上げすぎると不利になる使用も実装されました。これも倍数が良く調整されているとは言えず、転生回数の多い上位者が一方的に不利になるシステムであまり好評ではなかった印象です。以下とくに問題の多いところは具体的に記しますが、全般的に調整不足な部分は多いです。
②有用なスキルは偏っています。必須スキルというものが決まっているので、豊富なスキルがあるのに、実際は使うスキルは決まっています。単純な上位下位の関係にあるスキルも多く、上位スキルを習得すれば下位スキルを取っておくことはありません。そのためスキルによるキャラビルドの幅は思ったよりは狭いです。
③デバフ最強です。対人でも対NPCでもデバフは有効性が高めでした。
④戦闘はやや単調になりがちです。ただダンジョン攻略にかなり時間が取られるゲームなので、戦闘が大味ですぐ決着しやすいのは利点でもありました。実際後半のダロス王国編拡張パックではややてこずるボスキャラが実装されましたが、攻略時間が大幅に伸びた印象はあります。オーソドックスなコマンド選択式なので、アクション要素は入れづらく、これはしかたがないことかもしれません。
⑤メインストーリー攻略後、転生を繰り返すことでステータスが底上げされていきます。転生は単調な作業の繰り返しになりがちです。
<総評>
MMO黎明期の意欲作で、完成度はかなり高かったように思いますが、宣伝不足なのかいまいち一般には広まってなかった気がします。アイテムやモンスター、テキスト領などを考えると膨大なデータ量でよく作り込まれていましたが、グラフィックはややバタくさく、万人受けしづらいところもあったように思います。同時期のクロスゲートのほうが音楽キャラデザ含めて万人受けしやすいところがあり、そちらが続編のコンチェルトゲートが作られたのに対し、ディプスは続編がありません。ウリエガノフだけは別ゲームに引き継がれましたね。 - プレイ時間
- 2~3年
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 4 5 5 5 5 -
転生システムが癌 75 - 投稿者:solomon(男性/30代)
- 投稿日:2008/10/03
- 良い点
- エンカウント制アクティブターンシステムという戦闘システムのため、リアルタイムでの操作に追われることなく戦闘中でもチャットを楽しめる斬新なシステム。
チャットの自由が利くため、パーティメンバーとの連携がし易く一緒に戦っている感じが良く出ていた。
比較的初期のオンラインRPGで物珍しさもあったためか、基本パッケージが8800円+月額1000円という利用料金にも拘らず非常に盛況で、町の教会前の人だかりがなくなることはなかった。
皆普通にオープンチャットで会話を楽しみ、知らない人の会話に聞き耳を立てるだけでなく、そこに気軽に加わってわいわいできる自由な雰囲気が非常に魅力的なゲームであった。 - 悪い点
- とにかくなにをするにも転生。そういうゲームになってしまった。
転生とは基本パッケージで実装されていた初期マップすべてのダンジョンを攻略することで、レベルは1に戻されるが初期ステータスがわずかながら良くなるというシステム。
一度や二度転生したからといってなにがあるわけでもない。
しかしこれを何百回と繰り返すことでレベル1から化け物のようなキャラを作ることが出来たのである。
転生それ自体がゲームとして面白ければよかったのだが、現実にはただの作業でしかなかった。
各ダンジョンの入り口にはすでにクリアした人向けへの最深部へ続くワープが配置されており、転生したい人はこのワープを使える人とパーティを組むことで各ダンジョンをまわるだけ。
ワープして即ダンジョンボスと戦闘、いつの頃からかこの作業を続けるだけのゲームに成り下がったのである。
これが面白いかと言われれば、もちろん答えはノーだった。 - 総評
- チャットしながらオンラインでRPGをする楽しさを提示してくれた良質なゲームであったのは間違いない。攻略に何時間もかかるダンジョンも仲間と話しながらならであれば時間を忘れて楽しめた。
ただやはり転生システムが癌だったと思う。
転生については当初から賛否両論あり、とりあえずワープ仕様をやめたらどうかと言う声も大きかったのだが、結局これが変更されることはなかった。
そのため転生を繰り返した人とそうでない人との格差があまりに開き、ゲームバランスが崩壊。
後の追加パッケージでは場所によっては転生による底上げを無効にしたり、さらには転生回数をデメリットにする仕様などが登場したが根本的な問題解決にはならなかった。
そもそも転生を暗黙に推奨しておきながら、後々それを否定するかのごとき仕様にするようでは本末転倒である。
開発の怠慢といえるだろう。
ディプスファンタジアは2005年11月をもってサービス終了となっている。 - プレイ時間
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グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 3 5 3 4 2
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