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コスプレもすっかり浸透? フィリピン「LEVEL UP! LIVE2008」をあれこれレポート
大会初日のレポートでお伝えしたとおり,会場はとにかく大混雑。来場者は小学生ぐらいの子供連れや,20代前半ぐらいの年齢層が中心で,日本人から見ると素朴というか,文化祭のような手作り感あふれるアトラクションにも,驚くほどの長蛇の列が出来ていた。その理由の一つとして,すべてのアトラクションを回って集めたスタンプと交換にプレゼントがもらえるスタンプラリーもあったようだが,LEVEL UP!のスタッフの話によれば,フィリピンには日本の東京ゲームショウに当たる大きなゲームショウが存在しないことも理由の一つだそうだ。オンラインゲームの運営会社も,ここまで大規模なイベントを開催できるLEVEL UP!に匹敵する企業は少なく,いわば本イベントが一般ゲーマーにとって日本におけるTGSと同じような,お祭りの役割を果たしていると思われる。
会場の大型スクリーンにはドラマ仕立てのMMORPGのプロモーションビデオが何本も流されており,日本ならBGM代わりに素通りされそうだが,フィリピンのプレイヤーは一つ一つのPVに笑ったり,歓声をあげたりと,その反応からオンラインゲームへの興味の高さが伺える。フィリピンのゲーム市場はこれからさらに広がる可能性がありそうだ。
実は会場で流されたPVの中でも結構評判の良かった,クレイアニメーションによるROを扱ったPVをもらってきた。会話はタガログ語だが英語字幕がついている。ストーリーはとある剣士がアルギオペを狩っていると,妙にレア運が良い日で,カードとS付きブーツがたくさん手に入ると喜んでいた。そこにいきなりGMが出現し「見ていたぞ,お前はBOTだろう。罰を与えねば!」と剣を交え……というものだ。日本のROではまず絶対にお目にかかれない,運営自らちょっとしたブラックジョークを効かせた面白い動画なので,日本の読者にもぜひ見てもらいたい。
物販ブースはきちんとした企業というより,同人サークル的な出店のような印象が強く,缶バッジやROのキャラクターをその場でプリントするTシャツ,マグカップなどが販売されていた。しかしよく見ると,「RO仙境Online」といった中国ROの公式ロゴが見え,どこかから適当に引っ張ってきた画像データを勝手に使っているようだ。中には実に良くできた,エンペリウムキーホルダーなども販売されており,人気は上々。
また,ブース自体がモロクのテントをイメージしていたりと,フィリピンにもかなりのコアなROファンが存在しているのが分かる。コスプレもCosplayという単語がすっかり浸透しているらしく,手の込んだ衣装で会場を歩くコスプレイヤーを何人も見かけたので,その一部を紹介しよう。
ガンホー,ECOのフィリピンサービス決定へ
4Gamer:
本日は,よろしくお願いします。昨日パブリッシャ向けのMarketing Forumに出席されたんですよね?
森下氏:
ええ,参加しました。
4Gamer:
フォーラムで出た,ROの今後の展開や方針に関することで,何かお話していただけることはありますか。
森下氏:
うーん……フォーラムの内容に関して,現在お話できることはちょっと見つからないです。詳しいことは10月25日のファン感謝祭でお伝えする予定ですので,それまでお待ちください。
4Gamer:
それでは,各国パブリッシャが参加したフォーラムの感想はどうでしたか?
森下氏:
海外のROサービスの現状について聞くことができ,参考になることもありました。またグループ全体としては,ROというブランドをもっと盛り立てていくために,パートナー企業同士で情報の共有や横の連携を取っていくための,第一歩を今回踏み出すことができたと思います。日本運営会社として発表した内容について,他国のパブリッシャから「うちでもぜひやりたい」とお話をいただいたりしました。ワールドワイドでROを盛り上げていく,良いきっかけになりました。
4Gamer:
ちなみに,ガンホー作品の海外展開についてはいかがでしょう。
森下氏:
ええと,アレについてはまだ発表できないのかな……。もちろん今後,ガンホーというよりはGravityとして,各タイトルの海外展開を考えています。今回でもインドネシアやフィリピンのCEOと直接お話することができました。
4Gamer:
ファン感謝祭にてラグナロクオンラインDS版について,何か報告があるということを事前にうかがっていますが,その前に,DS版の発売を楽しみに待っている読者向けのコメントをお願いします。
森下氏:
ROのコンシューマ展開は,もともとROを日本でサービスする前から考えていました。プラットフォームがDSになるかどうかは未定でしたが,PCとの連動やDSでのWi-Fi通信による遊び方というのも,我々は一種のオンラインゲームだと考えています。ストーリーもきちんとできていますので,ぜひみんなで遊んでほしいです。
4Gamer:
最後に,大変聞きづらい質問なのですが,RO2の開発状況についてはいかがでしょう。
森下氏:
それは,大変答えづらい質問ですね(笑)。正確な情報は順次公開していきますが,ROというタイトルはすでに韓国だけでも,日本だけのものでもなくなってきています。そのために,クオリティ面で評価できるものにならねばサービスは開始できないと判断しています。
4Gamer:
お忙しいところ,ありがとうございました。
インタビュー中に一箇所だけ森下氏が「ええと……」と言いよどんだ海外展開について,その1時間ほどあとに会場で中身が判明した。ガンホー・オンライン・エンターテイメントが手がけるMMORPG「エミル・クロニクル・オンライン」のフィリピンサービスが10月18日に決定したのだ。インタビューの前後には調印式が行われていたとのこと。そのため会場には突然日本語のECOテーマソングが流れ,PVがステージの巨大スクリーンに映しだされていた。
本イベント中にステージで行われていた,日本風アニメのアテレコを競うイベントやコスプレをしたプレイヤーの多さを見ると,独特なグラフィックスを持つECOはここフィリピンでもヒットするかもしれない。それと同時に,PvPを好むプレイヤー数も日本よりは遥かに多く,可愛らしさとPvP要素の両方を持つECOに対して,現地でどのような反応があるのか,今後も気になるところだ。
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