「CAESAR」や「Loads of the Realm」を制作した開発者が新たに世に送り出す作品
「Stronghold」は,中世の城をシミュレートしたリアルタイムストラテジー(以下,RTS)である。プレイヤーは,ある城の城主として内政を行いながら築城を重ねていき,外部から迫りくる敵を撃退していく。画面上にはさまざまな職種のキャラクターが画面をせわしく動き回っているのだが,プレイヤーはそれらのキャラクターを直接操作することはできない。
RTSはRTSでもAge of Empiresのようなゲームではなく,CAESARよろしく完全な"箱庭系"のゲームとして設計されている。
攻城戦をメインとしたゲームなだけあり,城を絡めた戦闘の描写は非常に細かいものとなっている。
ハシゴを使って城壁を登ろうとする敵を蹴落としたり,城壁の上から火矢を放って火攻めのような攻撃を仕掛けたりなど,ユニットが行える動作の種類が非常に豊富な印象を受けた。自国を攻め滅ぼそうと進入してくる外敵の数は多く,わらわらと城壁に張り付こうとする様子はなかなかに壮観な映像だった。
本作は外敵からの攻撃を防ぐためにさまざまなオブジェクトで強固な城を建築していくのだが,川や丘などの地形を考慮に入れるのはもちろんのこと,壁の材質や形状を十分に検討していかなければならないようだ。
基本的にはお城を建築していくゲームのようであるが,箱庭系らしい点は
"国作り"の要素もふんだん盛り込まれているところだろう。数多くある施設を効率よく自分の領地内へ建設していき,民衆の人気度をあげていくなどして自国に人を集め,より豊かな国家にしていかなければならない。
食料を豊富に与えたりして民衆の欲求を満たしていけば,それだけ民衆の好感度を上昇させることができるようだが,それだけでは民衆に規律や勤労意欲がなくなってしまい効率が悪くなってしまう。そこで「処刑台」を領地内に建造し,民衆に対してある程度のムチを振るうことで民衆の堕落を防ぐことなどが必要になってくるとの話だった。箱庭系のゲームではよく見られる形だが,民衆へのアメとムチのバランスが内政のポイントのような印象であった。また,このゲームでは家督の相続といった要素があるとの説明もあったが,詳しい内容までは判明しなかった。
Strongholdは8人までのマルチプレイに対応しているほか,シングルでもインターネット上でスコアランキングを行うらしい。このランキングの場合,決められた資源量だけを使い,どのくらいの期間自分の城を敵から守れるかどうかを競うルールなどを用意しているとのことだった。
英語版の発売は10月15日となる予定だが,日本の販売元などとも交渉中だと説明があった。なかなか気になる作品なだけに,今後も継続的にその情報を探っていきたい。
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