2004/08/25 13:04 |
"マイアミ・バイス"(Miami Vice)は,1984年から1996年までの6年間に渡ってアメリカで放映された刑事ものの代名詞のようなテレビ番組で,ゴールデングローブやエミー賞を何度も受賞したドン・ジョンソンの代表的作品。マイアミの底抜けに明るい雰囲気と,その裏で暗躍するドラッグロードらとの戦いという世界観は,「Grand Theft Auto:Vice City」に見られる雰囲気そのままといっていい。そのMiami Viceのゲーム版を,DVDコレクターシリーズの発売に伴ってオランダを拠点にするDevilex社がライセンスすることになり,2005年秋のリリースをメドに開発が進められている。
Devilex社の名前は日本のゲームファンにとっては聞き慣れないものだろうが,実は本国のオランダでは1986年以来活動を続ける古参のメーカーである。ヨーロッパと北米への版権はドイツのKoch Media社を通して行っており,「European Racer」などのバイクゲームを中心に多くのゲームを送り出してきた。最近では「Knight Rider」などのライセンスものに力を入れている。
ハンス・ラング氏
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会場のカンファレンスルームで「Miami Vice:The Game」の初公開を行ったのは,このDevilex社で広報マーケティングのディレクターを務めるハンス・ラング(Hans Lange)氏(写真左)である。 ラング氏によると,Miami Viceは同社が開発したゲームエンジンをベースにした第3人称視点のシューティングゲーム。プレイヤーは主人公のソニー・クロケットと相棒のリカルド・タブスをキー一つで自由に交代させながら,20種類ほど用意されるミッションを遂行させていく。 プレイヤーが一人をコントロールしている間の,相棒のAIが気になるところだが,これはDevilex社が本作を作るにあたって注意している部分でもあるという。パートナーキャラクターは,ドアを蹴り開けるとか障害物に隠れて援護射撃するといった動きを,プレイヤーが指示するまでもなく行う。敵も同じように反応し,ソニーとリカルドの行く手に立ちはだかるという。 アクションは派手になっていて,横転して付近の障害物に隠れたり,敵が階段を転がり落ちたりするなど,多彩なアニメーションが用意されている。使用できる武器は14種類で,デフォルトではソニーがコルト,リカルドはショットガンをぶっ放すようだ。 無抵抗の犯人は,「Rainbow Six」のように逮捕して非武装化させる。マイアミ・バイスには付き物のオープンカーなどの車も10種類登場し,カーチェイスも楽しめることになりそうだ。
ゲームの開発を手がけているAtomic Planet Entertainment社は,携帯端末版「ボンバーマン」の開発のほか,CodemastersやSCEEにもソフトを提供して定評のある開発チーム。Miami ViceはPlayStation 2やXbox用としてもリリースされる予定だ。 残念ながらMiami Viceにはオンラインモードはなく,また日本には販売ルートがなさそうなDevilex社だが,バリュー系ソフトとは思えないほど魅力的な3Dアクションゲームになりそうだ。(奥谷海人)
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