OCZ Technologyは,COMPUTEX TAIPEI 2011の開催に合わせ,会場近くのホテル「Grand Hyatt Taipei」に顧客および報道関係者向けのプライベートスイートを開設。Sand Force製のSerial ATA 6Gbps対応コントローラ「SF-2281」を採用するPCI ExpressベースのSSD「RevoDrive 3」や,同製品をベースに2.5インチHDDとの組み合わせでハイブリッドディスク環境を構築する「Revo Hybrid」などを公開した。
第3世代のRevoDriveとして高性能化が図られたRevoDrive 3 |
単体でSSD+HDD環境を実現するRevo Hybrid |
読み出し最大1500MB/sのPCIeカード型SSDを投入
SSDをHDDのキャッシュとして利用する「Revo Hybrid」も
Revo Drive 3シリーズで採用されるSandForce製コントローラ,SF-2281。展示品では,22nmプロセス技術で製造されるIntel製のMLCフラッシュメモリチップが組み合わされていた |
RevoDrive 3は,2基のSF-2281とフラッシュメモリチップをPCI Express 2.0 x4接続の拡張カード上に搭載し,カード上でRAID 0を構成する製品だ。転送速度は,読み出し最大900MB/s,書き込み最大700MB/sを実現する。容量は120GBと240GBの2モデルで展開され,いずれも米国市場では6月中旬の市場投入予定だというのは,同社のAlex Mei(アレックス・メイ)上級副社長兼最高マーケティング責任者の言である。
RevoDrive 3 X2
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また,OCZ Technologyはこれに加え,SF-2281をオンボードで4基搭載し,カード上で4台構成のRAID 0を実現する「RevoDrive 3 X2」もラインナップに加える予定だ。RevoDrive 3 X2では,読み出し最大1500MB/s,書き込み最大1200MB/sを達成し,240・360・480・720GB・960GBという容量別の5モデルで展開される見込みになっている。
RevoDrive 3 X2のデモシステムとベンチマークテスト結果
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Revo Hybridのデモシステム
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なお,RevoDrive 3とRevoDriver 3 X2はいずれも,フラッシュメモリとして2Xnm世代のMLCタイプが採用される。複数のコントローラからなるRAIDアレイを1つのドライブとして認識させ,RAIDアレイでもWindows 7のTrimコマンドを利用可能にするOCZ Technology独自のストレージ仮想化技術
「Virtualized Controller Architecture」も採用されるとのことだ。
もう1つの目玉となるRevo Hybridは,参考出品という扱いだが,RevoDrive 3をベースにSerial ATA 6Gbps対応のHDDを増設し,SSDをHDDのキャッシュとして利用し,ストレージ性能を引き上げようというもの。
2月28日の記事で紹介した,米NVELOのSSDキャッシュソフトウェア「Detaplex」を採用することにより,プラットフォームやOSを種類を問わず,HDDの性能をSSD並みに引き上げようとしているのが大きな特徴である。
Mei氏いわく,「HDD性能を引き上げるSSDキャッシュは,SSDの性能によって大きく左右される」。RevoDrive 3をベースとしたRevo Hybridなら,2.5インチHDDとの組み合わせでも,読み込み最大575MB/s,書き込み最大500MB/sを確保できるという。「今後もNVELOとの協業を続け,NVELOのSSDキャッシュ技術をさまざまなプラットフォームへ展開する」(Mei氏)。
「PCMark Vantege」のHDDスコア比較。HDD単体(左)だと1701のところ,Revo Hybridは4万2730。実に25倍ものスコア向上を果たしている
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Revo Hybridを手にする,OCZ TechnologyのAlex Mei上級副社長(左,Executive Vice President of Marketing, and Chief Marketing Officer)と,NVELOのDavid Lin副社長(右,Vice President, Product Management)
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NVELOで製品開発の管理などを統括するDavid Lin(デビッド・リン)副社長もスイートに駆けつけ,「我々の技術は,チップセットやOSの制約を持たないため,AMDプラットフォームのユーザーや,将来的にはLinuxユーザーにもSSDキャッシュの快適さをもたらす」と述べており,SSDキャッシュ技術を生かせる環境は,急激に立ち上がることとなるかもしれない。
そのほか気になったものなど
エンタープライズ向け製品となるZ-Drive R4 88
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なお,OCZ Technologyは,「PCI Express 2.0 x8ベースとしては世界最速のSSD」として,コントローラにSandForce製の「SF-2582」を8基搭載し,オンボードで8chのRAID 0を構成することによって,読み込み最大2900MB/s,書き込み最大2700MB/sを実現した「Z-Drive R4 88」を発表。さらに,同ドライブを採用したColfax International製3Uサーバーのライブデモを行い,100万IOPSを超えるパフォーマンスをアピールしていた。
Z-Drive R4 88のコントローラ部のクローズアップ。SF-2582を8基搭載する |
Z-Drive R4 88ベースの3Uサーバーデモ。100万IOPSを超える性能を示した |
mini PCI Express対応の小型SSDモジュール「Deneva 2 mSATA」。コントローラにSandForce「SF-2141」を採用し,読み出し最大275MB/s,書き込み最大250MB/sを確保する。容量は32・64・128GBが用意される
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また,スイートでは,今後発売予定というmSATA仕様のSSD「Deneva 2 mSATA」や,Corsairの電源シリーズを立ち上げたSteve Lee氏のOCZ Technology復帰後第1弾製品となる高性能電源ユニット「Fatal1ty 1000W」なども公開されている。
Steve Lee上級副社長によれば,OCZ Technologyは日本市場への積極展開を図っていく計画を持っているとのことで,今年後半にかけて,ラインナップの強化が行われるはずだ。
Fetal1tyシリーズの最新モデルとなるFatal1ty 1000W。80 PLUS Gold認証を取得した12Vシングルレールモデルで,+12Vの最大出力は83A。+5Vと+3.3Vともに最大30A(※総出力は最大170W)をサポートする
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