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[COMPUTEX]PCなしで低遅延HDMI&アナログ録画に対応し,ストリーミングやPC接続にも対応。気合いの入ったゲーム録画デバイスがAVerMediaから
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LIVE GAMER PORTABLEは,すでに4Gamerでレビューしたこともあるゲームキャプチャデバイス「AVT-C281」(関連記事)の後継機ともいうべき製品で,AVT-C281と同様,PCなしの単独で使えるデバイスだ。大きさは手のひらサイズと,大幅に小型化されている。
では,AVT-C281をただ小さくしたものなのか……というと,世代が新しくなっている分,機能が格段に進化している。
まず,AVT-C281になかったHDMI入力に対応した点がホットトピックだ。録画対応最大解像度は1080pの30fpsとなっている。
HDMIパススルー端子も装備しており,ゲーム機からの映像は,ほぼ遅延なしのパススルー端子から出力することに対応している。AVerMedia製ビデオキャプチャ製品の低遅延性能はAVT-C281やAVT-C985(関連記事)で実証済みなので,今度も信用してよさそうだ。
では,LIVE GAMER PORTABLEは完全にHDMIに移行した製品なのか……と思えば,そうではなく,アナログ入力端子もにも引き続き対応している。具体的には,変換ケーブル経由でのコンポーネントビデオ入力(D5入力)にも対応する。なので,HDCP制御の影響でHDMI経由では録画ができないPlayStation 3なら,こちらを利用すればOKだ。
AVT-C281では,録画の保存メディアは,USBメモリか本体に内蔵した2.5インチサイズのストレージデバイス(HDDやSDD)だったが,LIVE GAMER PORTABLEでは,本体内蔵のSDカードスロットに挿入されたSDHCないしはSDXCカードとなる。現在,AVerMediaでは128GBの容量までのSDXCでの動作確認ができているとのことだ。SDカードは,HD映像録画に対応したクラス10が奨励されている。
LIVE GAMER PORTABLEは「通常モード」でPCとUSB接続すると,SDカードスロットに挿入されたカードをPCから読み出せるだけなのだが,モードを「PCモード」に切り換えて接続すると,LIVE GAMER PORTABLEが外付けハードウェアH.264エンコーダとして利用できてしまうのだ。
PCモード時,LIVE GAMER PORTABLE内蔵のハードウェアH.264エンコーダによってエンコードされたビデオストリームはLIVE GAMER PORTABLE側のSDカードスロット内のSDHC/SDXCカードではなく,ホストPC側のHDDに書き出すことができる。
通常モードでのSDHC/SDXCカードへの録画では,SDHC/SDXCカードの書き込み速度の上限から,録画ビットレートはおよそ十数Mbps程度が限界となるが,PCモード時はUSBバス経由でホストPC側のHDDに書き出すことができるので,ハードウェアエンコーダの上限ビットレートである60Mbpsでの録画が可能になるという。なお,LIVE GAMER PORTABLEのUSBインタフェースはUSB2.0とのこと。まぁ,ハードウェアエンコーダが最大60Mbps対応なので,最大480Mbpsの転送レートを持つUSB2.0でも力不足ということはない。
さらに,もう一つ。PC接続モード時は,LIVE GAMER PORTABLEでキャプチャしている映像をストリーミング配信することも可能となっている。そう,AVT-C985のストリーミング機能までを取り込んでしまった格好だ。バンドルソフトウェアがAVT-C985のものと同じ「RECentral」なので,Ustream,Twitch,ニコニコ動画などに対応できると見込まれる。
日本での発売は7月を予定。価格は2万円前後になるとのことだ。
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