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「O2Jam」に楽曲を提供する“宇宙戦隊NOIZ”インタビュー
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印刷2006/10/25 17:36

ニュース

「O2Jam」に楽曲を提供する“宇宙戦隊NOIZ”インタビュー

Imitation PoPs 宇宙戦隊NOIZ
左から,
・ドラム:S@TT-onさん(黄)
・ベース:叫さん(青)
・ボーカル:ANGEL-TAKAさん(ピンク)
・ギター:TAKEswiyさん(赤)
・ギター:MASATOさん(オレンジ)
公式サイトは「こちら」
 ガマニアデジタルエンターテインメントの音楽ゲーム「O2Jam」と,“Imitation PoPs 宇宙戦隊NOIZ”(以下,宇宙戦隊NOIZ)のコラボレーション企画が進行中であることは,以前お伝えしたとおり。そんな宇宙戦隊NOIZが,突然4Gamer編集部に現れた。
 どうやら宇宙から遠路はるばるやってきたらしい彼ら。せっかくなので,あれやこれやと話を聞いてみることにした。讃岐うどんの起源や醤油豆の逸話を知りたい人は,ご一読を。


■悪(空腹)と戦う宇宙戦隊NOIZ

4Gamer:
 こんにちは。今日はよろしくお願いいたします。
 いきなりこんな質問で申し訳ないのですが,皆さんは一体,何をする方々なんでしょうか?

S@TT-ONさん:
 宇宙戦隊NOIZというミュージシャンです。

4Gamer:
 戦隊……なんですか?

S@TT-ONさん:
 そうなんです。“隊”というのはですね,同じ目的のために集った人達のことです。戦うために集った5人組,それが我々,宇宙戦隊NOIZということになります。

4Gamer:
 な,何と戦うんですか?

S@TT-ONさん:
 空腹です。

4Gamer:
 それは個人的な空腹ですか?

S@TT-ONさん:
 それも当然,ありますね。心の空腹を,音楽でお腹いっぱいにしてあげたいなぁ,という目的もあります。で,こういう形の平和維持活動を,もう6年と10か月近くやってきています。

4Gamer:
 は,はぁ。

S@TT-ONさん
S@TT-ONさん:
 お腹が空きすぎると,人は凶暴になっていくんですよね。食べ物を奪い合うことから,山のサルだって喧嘩を始めるわけで。それが集団対集団になり,とても恐ろしいことになっていくんです。

4Gamer:
 それは確かに一理あるかもしれません。ただ,6年10か月の活動で,平和は維持できているんでしょうか。

S@TT-ONさん:
 んー,まだですね。完全に悪を駆逐してしまうと,僕達の存在は必要なくなってしまうわけで。少しぐらい悪にははびこってもらったほうが,僕達も長くこの世界にいれるかなぁ,と。

4Gamer:
 え,じゃあ,悪と共存共栄と?

叫さん:
 なんかもう,当初の目的忘れてるよな(笑)。

4Gamer:
 心の空腹は音楽で満たせるとして,身体的な空腹を満たすには,農業などのほうが重要ではないかと思うのですが。

叫さん:
 農業は減反政策なんかで,勝手に縮められたりするじゃないですか。それでは世界平和につながらないわけですよ。

4Gamer:
 ああ,確かに……。

S@TT-ONさん:
 僕達は生まれたときから音楽家だったんです。餅は餅屋っていいますよね。僕達が農業に挑戦したところで,たいしたものは作れません。この5人の力ではどうがんばったって,1ヘクタールの田んぼを耕すぐらいで精一杯でしょう。これじゃ,食糧を世界中に行き渡らすことはできません。
 地球全体には,農業や漁業の専門家がいっぱいいますから,食糧生産はその方達にお任せしようと。我々は本当に,音楽をやるしか能がないんです。まだ爪を隠していますが。



■メンバーを5本の指にたとえると……?

S@TT-ONさん,叫さん,笑いをこらえるMASATOさん
4Gamer:
 え。6年10か月,ずっと爪を隠していたんですか? その爪は,いつ頃見せていただけるんでしょう。

S@TT-ONさん:
 12月30日(土)に,横浜BLITZでライブがあるんで,そこで小指の爪ぐらいは出そうかなと。
 この5人でいうと,僕が小指的な存在なんですよ。耳をかいたり鼻をかいたり程度のこざかしい感じで。

4Gamer:
 でも小指って,約束をするときなんかは,けっこう大事ですよね。

S@TT-ONさん:
 そうですねぇ。失敗すると一番に切られてしまいますが。

MASATOさん:
 うまいこと言うなぁ(笑)。

S@TT-ONさん:
 いま,中指が動き出しましたけどね。

MASATOさん:
 一応,中指が僕なんですよ。身長187cmと一番大きいんで。

S@TT-ONさん:
 ちなみに,5人の中では彼がITの革命児なんですよ。

MASATOさん:
 まあ,バンドの中でPCを使えるのが自分含めて2人しかいないという。

4Gamer:
 S@TT-ONさんはPCは使わないんですか?

S@TT-ONさん:
 そうですね。あんまりPCの操作に小指って使わないじゃないですか。

4Gamer:
 むちゃくちゃ使いますよ!

S@TT-ONさん:
 ……Enter?

MASATOさん:
 良かったなぁ,当たって(笑)。

S@TT-ONさん:
 で,人差し指がTAKEswiyですね。スイッチを押すときに大事な。親指がANGEL-TAKAです。親分とか,“彼氏”とかで使われる。いわば,目印ですね。リーダーなので。

叫さん:
 薬指の俺には触りすらしないんだ(笑)。

S@TT-ONさん:
 いやいや,どうやってITに持って行こうか,どうやってオンラインに持って行こうか悩んでてな……。

MASATOさん
4Gamer:
 ……そういえば,皆さん色とりどりの格好ですよね。その色に理由はあるんですか?

S@TT-ONさん:
 まぁ,自然とこうなったんですけどね。

4Gamer:
 お好きな色なんですか?

MASATOさん:
 僕は大好きな色ですね。携帯もオレンジですし。

S@TT-ONさん:
 ああ,確かに自然と好きになってくる部分もありますね。ついつい,黄色に目が行ってしまうようになってるし。

4Gamer:
 なるほど。戦隊って聞くと,色でキャラクターが決まっているような気がするんですよ。赤は熱血で青はクールで黄色はカレー好きかなぁ,とか。

ANGEL-TAKAさん:
 カレーは僕です。

4Gamer:
 ピンクがカレー……と。

S@TT-ONさん:
 まあ,戦隊モノって格好いいじゃないですか。でも,大人はマネしませんよね。普通の人は恥ずかしいと思うようなことを,真面目にやっていることの面白さを重視したいなと。それで戦隊であり,色分けがありという形なんです。

MASATOさん:
 だから,性格まで細かく戦隊モノに当てはめているわけではないんですよ。むしろ,「X-MEN」とか「SPAWN」みたいな,アメコミのダークヒーローのようなものをイメージしてるんです。見た目はドライでも,暗い過去を持っていたりとか。

4Gamer:
 暗い過去……には触れないでおきます。



■香川県(うちゅう)には,讃岐うどんと醤油豆がある

4Gamer:
 ところで皆さんは,どこからいらっしゃったんですか?

S@TT-ONさん:
 宇宙です。

4Gamer:
 宇宙……の,どのあたりでしょうか?

S@TT-ONさん:
 まぁ,心の宇宙……ですかね。近いようで遠いし,遠いようで近いんですよ。その辺から来ました。

4Gamer:
 はぁ。でも,香川県在住なんですよね。

MASATOさん:
 香川ってね,ルビを打つと「うちゅう」なんですよ。

4Gamer:
 ええええっ!

S@TT-ONさん:
 宇宙にはいくつもの渦巻きがあるんです。で,四国の徳島に鳴門というところがありまして,そこにまず一つ渦巻きがあります。

4Gamer:
 白地にピンクの渦ですかねぇ……。

S@TT-ONさん:
 さらにですね,うどんに箸を一本入れて,かき回すと渦になるわけです。そういったことを考えると,四国は宇宙であるという仮説が成立するんです。

4Gamer:
 しますかね……。

S@TT-ONさん:
 するんです。そう考えると,うどんもまた,宇宙なんじゃないかなと。であれば,うどんで一番有名な香川県は,当然宇宙なんですよ。

4Gamer:
 は,はあ。

S@TT-ONさん,叫さん
S@TT-ONさん:
 弘法大師ってご存じですか?

4Gamer:
 え,ええ。空海ですね。

叫さん:
 そう。その弘法大師が中国に渡って,一握りの小麦を持って帰ってきたんです。これを植えて小麦を作り,それを食べるときにうどんができたんですよ。讃岐うどんが,すべてのうどんの元祖なんです。

S@TT-ONさん:
 つまり麺類の原点は香川県にあるということですからね。やはり,宇宙は香川県にあるんではないかなと。

4Gamer:
 それで,香川在住と宇宙からやってきたというのがイコールでつながるわけですね。

S@TT-ONさん:
 だからこそ,香川を捨てることができないんです。

4Gamer:
 じゃあ,皆さん何かあるたびに香川県から?

叫さん:
 トヨタ ハイエース 200系宇宙船で。燃費は9km/Lぐらいなんですけどね。

S@TT-ONさん:
 やっぱり香川在住って気になります?

4Gamer:
 申し訳ないんですが,香川と聞いて思い出すものが讃岐うどんぐらいなもので,つい気になってしまうんですよ。

S@TT-ONさん:
 やっぱりそうですよねぇ。確かにうどんばかりがピックアップされがちなんですけど,醤油豆もありますよ。

叫さん:
 甘辛い醤油で空豆を煮たやつで。

S@TT-ONさん:
 お節料理の黒豆の,空豆バージョンみたいな感じですね。醤油豆のアイスクリームもあります。

4Gamer:
 はぁ……。その醤油豆のアイスを,皆さんは毎日食べていたり?

S@TT-ONさん:
 あんまり食べませんね……。

4Gamer:
 そんな気はしました(笑)。

叫さん:
 醤油豆っていうのはね,黒川さんのところで空豆を煎っていたときに,近くにあった醤油入りのに向けてね,空豆が「熱い熱い」って飛び込んだんです。それで出来上がったのが,黒川の醤油豆です。

4Gamer:
 海に逃げた鯛焼きとはえらい違いですねぇ。



■偽物っぽい音楽で,本物を凌駕する

ANGEL-TAKAさん
4Gamer:
 では,皆さんがやっている音楽についても聞かせてください。

ANGEL-TAKAさん:
 コンセプトは,“Imitation PoPs”です。本物のポップスではなく,HipHop風であったりハードロック風であったりパンク風であったり,その中でどれでもない感じです。どこか偽物のようなね。
 こういう偽物っぽい音楽で,本物を凌駕するというのが狙いです。そしてその音楽によって,地球の平和を守ろうと。

4Gamer:
 空腹と戦いながら……ですかぁ。
 ちなみに,作詞や作曲はどなたが担当しているんですか?

ANGEL-TAKAさん:
 作曲は全部,MASATOがやってます。作詞はMASATOか僕ですね。

4Gamer:
 一曲作るのにかかる時間はどれぐらいなんですか?

MASATOさん:
 作る気になったら5分ぐらいですね。一回弾いたらそれでできあがりっていう。

4Gamer:
 え,そんなに短いものなんですか!
 これまでに,とくに影響を受けてきたミュージシャンやアーティストなんているものなんでしょうか。

MASATOさん:
 何か一つというのは,とくにないですね。すべての音から影響を受けてると思うんですよ。好きな音や嫌いな音,頭の中で勝手に聞こえてくる音も含めて,すべてがプレイや言葉に反映されていますね。

4Gamer:
 ああ,なるほど。

MASATOさん:
 音楽に限らず,自分の中に明確なイメージが浮かんだときに,作品って出来上がるものだと思うんですよね。

4Gamer:
 イメージが明確になるきっかけみたいなものはあるんですか?

MASATOさん:
 きっかけ……は,とくにないですね。

4Gamer:
 では,曲を作るのが日常みたいな感じなんでしょうか。

MASATOさん:
 そんな感じですかねぇ,最近作りすぎて困っていたりはするんですけど。締め切り決めたら,そこまでに作れると思いますよ。
 でもやっぱり一番面白いのは,作曲をしたあとにメンバーでいじくり回していく過程なんですよ。ハリボテから綺麗な人形になっていくというか,人格を作り上げていくというか。

4Gamer:
 そういう意味では,バンドという形態をとっているからこそ。

MASATOさん:
 面白いものができるんです。



■ゲームも音楽も世界共通で楽しめる

4Gamer:
 今回O2Jamに楽曲を提供する意図を教えてください。

S@TT-ONさん:
 最近ではオンラインゲームで遊んでいる人が,とても多いということを知ったんですよ。そんなオンラインゲームの世界でも,我々の音楽によってみんなの飢えた心を満たしてあげたいな,と。

4Gamer:
 ああ,なるほど。

S@TT-ONさん:
 僕達は音楽をやっていますから,音+ゲーム……となると“音ゲー”,つまりO2Jamであると。それで,僕達の必殺技(曲)「ORANGE GRADATION」を提供させてもらった次第です。
 ゲームというのは全世界共通ランゲー……ジ?

叫さん:
 ランゲージではないな(笑)。

S@TT-ONさん:
 世界共通の娯楽だし,音楽も世界共通で楽しめるということで,非常にコンセプトが,同じベクトルで……ヘキサゴンが?

4Gamer:
 ヘ,ヘキサゴン? 六角形ですか?

S@TT-ONさん:
 うーん……。なのでまあ,友好的に同じ目的に進めるんじゃないかなということもあって,こういう企画になったんですね

4Gamer:
 ゲームと音楽でお腹いっぱいになっちゃえよ! と。

S@TT-ONさん:
 ええ。過去にですね,マリー・アントワネットさんがですね。

4Gamer:
 パンがなければ?

S@TT-ONさん:
 お菓子を食べればいいじゃない! って言いましたように。ゲームをやればいいじゃない! と。

一同:
 (笑)。

S@TT-ONさん:
 そう思ったんですね。歴史に残れるかなぁ……。

4Gamer:
 どうでしょう……。
 えーと,O2Jamをプレイした感想も聞かせてください。

S@TT-ONさん:
 O2Jamに触れてみて,ゲームを好きな人の気持ちが分かったんですよ。クリアできないことの悔しさ,それをクリアしてやろうという向上心,クリアできたときの達成感。これがいいものなんですね。本来,人間っていうのは向上心の塊ですから。

TAKEswiyさん
4Gamer:
 お,鋭いですねぇ。
 そういえば楽曲以外にも,皆さんの衣装をモデルにしたアバターアイテムも実装されるんですよね。

TAKEswiyさん:
 ええ。ゲーム内マネー「♪」で,僕らの衣装のアバターアイテムも買えるようになるんです。だから,ぜひ♪をためて,宇宙戦隊になってもらいたいですね。衣装も実装してもらえるという話を聞いたときは,凄く嬉しかったんですよ。

4Gamer:
 皆さんのファンにとっても,同じ衣装を着れるっていうのは嬉しいことですよね。

MASATOさん:
 でもね,まんまコピーするんじゃなくて,アイテムを組み合わせて,むちゃくちゃなコーディネイトも楽しんでほしいです。

TAKEswiyさん:
 以前の衣装なんかも,どんどん追加されるといいなぁ……。

4Gamer:
 ちなみに楽曲も第一弾の「ORANGE GRADATION」だけでなく,追加される予定だとか。

TAKEswiyさん:
 ええ。初心者から上級者まで楽しんでいただけるように,いろんな曲を提供できるといいですね。

4Gamer:
 楽しみにしています。
 ところでS@TT-ONさんのお話を聞いてふと思ったんですが……,皆さんゲーム自体をあまりやらないんですか?

ANGEL-TAKAさん:
 ゲームをする機会も興味も,正直なところあんまりなかったんです。でも,遊んでみたら,楽しいなって思いました。「趣味:ゲーム」って言おうかなぁぐらいに。

4Gamer:
 というと,これまでまったくゲームをやってこなかったんですか?

ANGEL-TAKAさん:
 子供の頃はやってましたけどねぇ。「スターソルジャー」とか,格闘ゲームとか。あ! やっぱ親指で連射してました!

MASATOさん:
 僕は中指だったけどね。

TAKEswiyさん:
 人差し指。

叫さん:
 俺は薬指。

S@TT-ONさん:
 俺は小指だったねぇ。

ANGEL-TAKAさん:
 それでこの5人が集まったのか!

4Gamer:
 おあとがよろしいようで。



 なお,インタビュー中でも触れている「ORANGE GRADATION」は,明日(10月26日)に,O2Jamに実装される。価格はなんと「0 GASH」だ。ちなみに,同曲のSHD(スーパーハード)版も同時に実装されるが,こちらは「5万♪」と交換可能になっている。
 また,オリジナルアバターや,さらなる楽曲は,11月以降に追加される予定だ。今回のインタビューを読んで,宇宙戦隊NOIZに興味を持った人は,まずはO2JamでORANGE GRADATIONをプレイしてみよう。ちなみに宇宙戦隊NOIZは,10月末にアメリカでのライブ,11月後半から12月30日(土)まで全国ツアーを行う予定。ライブに足を運んでみようという人は,スケジュールなどを彼らの公式サイトでチェックしてほしい。(TeT)

  • 関連タイトル:

    O2Jam(オーツージャム)

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