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ATI Catalystの大型アップデート第1弾「ATI Catalyst 10.2」リリース。AMDの担当者に聞くそのポイント
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印刷2010/02/18 12:46

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ATI Catalystの大型アップデート第1弾「ATI Catalyst 10.2」リリース。AMDの担当者に聞くそのポイント

 北米時間2010年2月17日,AMDは,同社製のデスクトップPC向け単体GPU並びにグラフィックス機能統合型チップセット向けとなるドライバスイートの最新版,「ATI Catalyst 10.2」(以下,Catalyst 10.2)を公開した。同社は,2010年2月,3月に,ATI Catalystの大型アップデートを予告していたが,その第1弾という位置づけだ。

 対応製品は,ATI Radeon HD 2000〜5000シリーズのGPUと,「AMD 740G」を除くAMD 7世代のチップセット。ATI Radeon HD 5600/5500/5400シリーズのGPUをサポートしたATI Catalystスイートは,今回が初めてとなる。
 なお,「Display Driver」のバージョンは8.702で,「ATI Catalyst 10.1」の同8.69からは,0.012引き上げられた計算である。すぐに入手したい人は,4Gamerの最新ドライバリンクページを利用してほしい。

4Gamer最新ドライバリンクページ

Dave Baumann氏(Senior Product Marketing Manager, Graphics Products Group, AMD)
 今回4Gamerでは,Catalyst 10.2のリリースに合わせ,AMDでATI Radeon HD 5000シリーズのプロダクトマーケティングを担当するDave Baumann(デイヴ・ボーマン)氏に話を聞く機会を得た。今回は,いつものリリース情報に加えて,氏へのインタビュー内容も交えてレポートしたいと思う。


CFX周りに大きく手が入った2010年2月版

ついにCFXプロファイルが独立!


 さて,Catalyst 10.2だが,一言でまとめるなら,マルチGPUソリューション「ATI CrossFireX」(以下,CFX)周りに大幅な拡張を施したリリースである。具体的な新要素は下記のとおりだ。

●Catalyst 10.2の新要素
  • ATI CrossFireX(以下,CFX)用のプロファイルを,ドライバ本体から分離。別途提供される単体のインストーラからCFXアプリケーションプロファイルのみを単体でアップデートできるようになる(※Catalyst 10.2には,最新のCFXアプリケーションプロファイルが同梱される)
  • ATI Radeon HD 5900/5800/5700シリーズのCFXをWindows Vista/7上で有効化し,かつ,セカンダリグラフィックスカードを利用していないときに,セカンダリグラフィックスカードのGPU&メモリクロックと動作電圧を低いレベルに落とすよう,省電力機能「ATI PowerPlay」を拡張
  • DisplayPort Audioの新規対応
  • ATI Radeon HD 5900/5800/5700/5600シリーズのCFX構成時にEyefinityを新規サポート(※ATI Catalyst 9.12 Hotfixでサポートされていた内容の公式対応)

Radeon Software
CFXアプリケーションプロファイルを3Dドライバから分離。XMLファイル形式のプロファイルを単体で提供することによって,パフォーマンス最適化の頻度向上が図られる
Radeon Software
CFX環境におけるEyefinityの最適化により,マルチディスプレイ環境におけるパフォーマンスも向上するという
 Baumann氏は,「ATI Catalystを月1回のペースでアップデートしているが,CFXアプリケーションプロファイルは,それよりも頻繁に更新していく」と述べ,マルチGPU環境に向けたCFXの最適化を加速させる意向を示す。
 これまで,「ATI Catalystに含まれる『Catalyst A.I.』という機能によって,自動的に,適切なレンダリングモードが選択される」(関連記事)として,CFXでは,NVIDIA SLIのような単体プロファイルが提供されてこなかった。しかしCatalyst 10.2以降では,XML形式のリストが,公式Webサイトで随時提供され,エンドユーザーは常に最新のCFXプロファイルを利用できるようになるというわけだ。

 また,2010年2月版リリースで,Windows Vista/7環境でCFXを有効化しているとき,3D描画負荷の低いデスクトップモードになった場合,セカンダリグラフィックスカードのGPUとメモリクロック,動作電圧を従来よりもさらに低くし,電力消費量を最小限に抑えられる「Ultra Low Power State」(超低電力モード)が追加されているのも,大きなトピックだ。
 Baumann氏は,「ATI Radeon HD 5870のCFX環境では,Windowsのデスクトップ操作時などで,約12Wの省電力化を実現できる」とアピールしている。

Catalyst 10.2では,デスクトップ操作時など3D負荷が低いとき,セカンダリグラフィックスカードのGPUやメモリクロックを引き下げて省電力化を図る超低電力モードがサポートされる
Radeon Software Radeon Software

Fusion世代のAPUや,次世代Hybrid CFX対応などを睨んで,ドライバ構造が変更された
Radeon Software
 また,マルチGPU周りでは,リリースノートに書かれてない,大きな変更も一つ加えられている。それは,CFXドライバ構造に関するものだ。
 従来のATI Catalystでは,マルチGPUコードが3Dドライバ部に格納されていたと説明する氏によると,ATI Catalyst 10.2では,マルチGPUに関するドライバコードを独立させ,マルチGPUドライバ構造としている。「これは,来るべきFusion世代を睨んだアーキテクチャ変更だ」(Baumann氏)。氏によると,次世代のグラフィックス機能統合型チップセットで,DirectX 10.1世代のグラフィックス機能を持つ「RS880」(開発コードネーム)と,DirectX 11世代のGPUであるATI Radeon HD 5400シリーズとの間で実現する非対称のHybrid CFXを実現するためにも,このアーキテクチャ変更は重要な意味を持つようである。
 なおBaumann氏は,このアーキテクチャ変更がパフォーマンスにプラスやマイナスの影響を与えることはなく,あくまでも将来の製品へ対応することを目指したものであると強調していたので,この点は押さえておきたい。


リリースノートの記載内容をチェック

〜性能向上と,Eyefinity,ビデオ周りの修正が目立つ


 毎月恒例,英文リリースノートの和訳結果は下に箇条書きで示したとおり。

●Catalyst 10.2におけるパフォーマンス向上
  • ATI Radeon HD 5970および同5800/5700シリーズ搭載環境において,「Colin McRae: DiRT 2」で最大8%
  • ATI Radeon HD 5870のCFX構成時に,「Battleforge」で最大6%
  • ATI Radeon HD 5800/5700シリーズのCFX構成時に,UNiGiNE製ベンチマークソフト「Heaven Benchmark」のDirectX 9モードで大幅なパフォーマンス向上
  • ATI Radeon HD 5970搭載環境において,「The Chronicles of Riddick: Assault on Dark Athena」で最大4%

●Catalyst 10.2で解決した問題(Windows XP/Vista/7共通)
  • DVI接続とDisplayPort接続のディスプレイデバイスをEyefinityの拡張デスクトップで構成しようとすると,適切なプロンプトがポップアップしない問題
  • プライマリディスプレイ以外でEyefinity環境を構成しようとしてもうまく行かない問題
  • Eyefinity環境を再構成しようとすると,ATI Catalyst Control Center(以下,CCC)が適切に応答せず,選択肢となるボタンも利用できない問題
  • ディスプレイの回転を併用したEyefinity環境を無効化すると,CCCからディスプレイの回転用ホットキーが消える問題(※「ホットキー」は,「ホットキーの設定項目」だと思われる。原文は「[Catalyst Control Center] Hotkeys for rotations no longer disappear after disabling rotated Eyefinity mode」)
  • クローンモードのアクティブなディスプレイを含む環境で,Eyefinityを適切に構成できず,かつ,「拡張デスクトップを無効化せよ」というメッセージがポップアップする問題
  • UVD Decoderへアクセスしている最中に,システムがフリーズする問題
  • 間欠的に,画面がグレースクリーンと化したり,画面に縦線が表示されたりする問題

●Catalyst 10.2で解決した問題(Windows XP)
  • AVIVOのガンマ設定をBlu-ray Discの高解像度ビデオ再生中に変更しても,プレイヤーソフトをいったん閉じて再起動するとその内容が保持されない問題
  • “Wolfenstein Multiplayer”を,高いグラフィックス設定でプレイすると,画面がちらつき,表示も乱れる問題(※“Wolfenstein Multiplayer”が何を指すのかは不明。2009年に発売された「Wolfenstein」のマルチプレイモードだろうか? 原文は「Flickering and corruption no longer observed while playing “Wolfenstein Multiplayer” at high settings」)
  • スリープもしくは休止状態から復帰後,「PowerDVD 9」の再生を再開すると,アプリケーションがフリーズ,もしくは急に終了する問題

●Catalyst 10.2で解決した問題(Windows Vista)
  • SiSoftware製ベンチマーク兼情報表示ソフト「Sandra 2010」の「STREAM」ベンチマークが完走しない問題
  • スリープもしくは休止状態から復帰後,DVD-VideoもしくはBlu-ray Discの再生を再開すると,システムが応答しなくなる問題
  • 一部のGPUにおいて,デュアルリンクDVI接続のディスプレイと接続し,フルスクリーンでBlu-ray Discの高解像度ビデオを再生すると,再生中,画面がちらつく問題
  • CCCの「Display Desktop Properties」に,高解像度テレビのカスタムモード設定内容がリストアップされない問題
  • スリープもしくは休止状態から復帰後,ビデオファイルの再生を再開すると,ビデオの再生画面に緑色のブロックノイズが現れる問題
  • Adobe Flash Playerから1080p形式のビデオファイルを再生すると,ディスプレイドライバがTDR(Timeout Detection and Recovery)となる問題
  • ドライバのインストール時に,HDMI Audioドライバが正常にセットアップされても,ドライバのインストールログには失敗と記録される問題

●Catalyst 10.2で解決した問題(Windows 7)
  • UNiGiNE製ベンチマークソフト「Heaven Benchmark」のDirectX 9モードで,芝がちらついたり,境界が白く表示されたりする問題
  • 「バイオハザード5」のゲーム内デモシーンでパフォーマンスが低下する問題
  • UNiGiNE製デモ「Tropics」で,画面表示がおかしくなる問題
  • [32bit版Windows 7環境限定]拡張ディスプレイ構成時にPowerDVD 9で早送り/早戻しを行おうとすると,正常に機能しない問題
  • 高解像度ビデオファイルの再生時にディスプレイ接続をいったん切り,その後ホットプラグすると,プレイヤーソフトがフリーズし,グラフィックスドライバがエラーメッセージを吐き出す問題
  • H.264形式のビデオファイル再生中にディスプレイを回転させたり解像度を変更したりすると,プレイヤーソフトが応答しなくなる問題
  • 「The Saboteur」で,遠景の光源処理が描画されてしまう問題(※ということだと思われる。原文は「Pixelation in distant background lights no longer visible in “The Saboteur” game」
  • CCCからCatalyst A.I.を有効化すると,β版「R.U.S.E.」で画面が激しくちらつく問題
  • 「WinDVD」からBlu-ray Discを再生し,スプリットスクリーンのデモモードを選択すると,正常に動作しない問題
  • 「バイオハザード5」における特定のチャプターで画面表示が乱れる問題
  • 1680×1050ドット解像度の環境でBlu-ray Discのコンテンツ再生に失敗し,画面が歪んで表示される問題
  • 「バイオハザード5」で,ゲーム側オプションの「HDR」を高く指定するなど特定の設定を行うと,デモシーンで画面表示が乱れる問題
  • CALのランタイムでメモリリークが生じる問題
  • The Saboteurの終了時,マウスカーソルがフリーズし,ゲームが応答しなくなる問題
  • 垂直リフレッシュレート120Hzをサポートできない問題
  • 高解像度テレビのカスタムモード設定内容がCCCのツリービューに表示されない問題(※ということではないかと思われる。原文「HDTV optimized modes will now appear under the desktop area tree view without a custom mode added first」の「without a custom mode added first」は意味が取れなかった)
  • スリープもしくは休止状態から復帰後,ビデオファイルの再生を再開すると,黒い格子縞のノイズが発生したり,システムが応答しなくなったりする問題
  • Displayが省電力モードへ正常に移行しない問題

 いくつかのゲームタイトルやベンチマークソフトにおけるパフォーマンス向上が図られていることと,CFXやEyefinity,ビデオ再生周りにさまざまなバグフィックスが入ったことが見所だろうか。ゲームタイトルとの互換性に関する修正は,規模からすると小粒な印象も受けるが,それでも,自己責任での導入を検討すべき内容になっているとまとめられそうだ。
 とくに,ATI Catalyst 9.12や同10.1は,ユーザーからすると解せない挙動を見せることが少なくなかっただけに,その意味では,待望の大規模アップデートと言えるかもしれない。


ATI Catalyst 10.3プレビュー

〜ノートPCも公式ドライバでサポートへ


 最後に,大規模アップデート第2弾となる,「ATI Catalyst 10.3」(以下,Catalyst 10.3)のプレビューもしておきたい。
 AMDは,2010年3月版ATI Catalystにおいて,3D立体視環境のサポート強化と,Eyefinityの機能追加,そして,ノートPCの新規対応を果たす予定だ。

ATI Radeon HD 5870を使った3D立体視表示のデモ。アクティブシャッター方式を使った3Dゲーム(右)のみならず,パッシブ方式のBlu-ray 3D再生(左)にも対応する
Radeon Software
 まず3D立体視。NVIDIAが持つ「3D Vision」のようなソリューションを持たないAMDは,iZ3Dなどのサードパーティと協力し,3D立体視環境をDirect3Dドライバで適用する方向で活動しているが,Catalyst 10.3以降では,Blu-ray 3Dなど,より幅広く3D立体視環境をサポートしていく。

 Eyefinity関連では,「隣り合う各ディスプレイの額縁(=ベゼル)部分に画素が存在している」と仮定して映像を生成することで,ベゼルによってマルチディスプレイ表示が分断された印象を与えないようにするベゼルコレクション機能を,「Display Bezel Compensation」として実装。さらに,Eyefinity環境を構成するディスプレイごとに色や明るさ,コントラストを補正可能にする「Per-Display Color Adjust」もサポートされる。
 また,Eyefinityのディスプレイ設定をグループとして複数個持たせ,CCCからこれらのグループを設定したり,切り替えたりできるようにもなるという。

マルチディスプレイ表示時,ベゼルの幅によって,不自然な,間延びした表示となるのを防ぐベゼルコレクションに対応する
Radeon Software

 さらに,Catalyst 10.3では,ATI Mobiliy Radeon HD 2000以降のノートPC向けGPUをサポートするとのこと。とうとう,ATI Radeon搭載のノートPCでも,デスクトップPC並みのドライバサポートが得られるようになる(可能性が出てきた)わけだ。
 対応OSはWindows Vista/7。メーカー製PCの多くを,このノートPC向けATI Catalystでサポートできるという。

Catalyst 10.3からはノートPC向けGPUもサポート対象に!
Radeon Software

2009年に公開されたATI Radeon HD 5870 Eyefinity6 Editionの実機サンプル
Radeon Software
 ……ところで,AMDが2009年に,6画面出力を可能にするATI Radeon HD 5870 Eyefinity6 Editionを市場投入すると予告していたのを憶えているだろうか。当初,2009年中の出荷とされながら,今をもってなお製品投入に関する具体的な話は聞こえてこないが,これについてBaumann氏は「現在のWindows 7では4ディスプレイ以上の出力に不具合があり,ソフトウェアの変更が必要となる。我々はその変更を待って,Eyefinity6 Editionを投入したいと考えている」と説明していた。

 実際,「Windows Vistaでは可能だった4画面出力がWindows 7環境下では不安定になった」という事例がいくつか報告されている。ATI Radeon HD 5600シリーズで,GPU自体は4画面出力に対応しながら,現状,3画面までしか対応できないのは,このあたりが関係しているようだ。

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