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「Ryzen Mobile」正式対応を果たした「Radeon Software Adrenalin 2019 Edition 19.2.3」が公開
AMDはCES 2019のタイミングで,2019年はすべてのRadeon SoftwareでノートPC向けのRyzen Mobile Processors with Radeon Vega Graphicsをサポートすると予告していたが(関連記事),今回のAdrenalin 2019 19.2.3は,記念すべきその第1弾という位置づけだ。
すぐに入手したい人は下に示したリンクを利用してほしい。なお,今回もWHQL(Windows Hardware Quality Labs,ウィクル)未通過の「Optional」(随意選択)版で,かつ北米時間26日発売予定となっている「DiRT Rally 2.0」向け「Day-0」(=発売直前)最適化ドライバという扱いになっている。
→AMDのドライバダウンロードページ
→4Gamerの最新ドライバリンクページ
「Display Driver Package」のバージョンは18.50.25.01
総じて,最近のAMD製APUを使っている人であれば導入の意義があるだろう。そうでない場合も,AMDはOptional版ドライバの導入をAMDはゲーマーに対して推奨しているので,それに従って試してみる価値はありそうだ。
ただし,ドライバのアップデート作業は自己責任となるので,その点だけは注意してほしい。
#### 以下,英文リリースノートまとめ ####
●Adrenalin 2019 19.2.3の対応GPU
- Radeon VII(※新規対応)
- Radeon RX Vegaシリーズ
- Radeon RX 500・400シリーズ
- Radeon Pro Duo
- Radeon R9 Furyシリーズ
- Radeon R9 300・200シリーズ
- Radeon R7 300・200シリーズ
- Radeon R5 300・200シリーズ
- Radeon HD 8500以上のRadeon HD 8000シリーズ
- Radeon HD 7700以上のRadeon HD 7000シリーズ(※リリースノート上はリストから消えているが,ドライバダウンロードページからは入手可能)
- Radeon R9 M300・M200シリーズ
- Radeon R7 M300・M200シリーズ
- Radeon R5 M300・M200シリーズ
- Radeon HD 8500M以上のRadeon HD 8000Mシリーズ
- Radeon HD 7700M以上のRadeon HD 7000Mシリーズ
●Adrenalin 2019 19.2.3の対応APU
- デスクトップPC向けRyzen 2000Gシリーズ,Athlon 200GEシリーズ(64bit版Windows 10)
- デスクトップPC向けRyzen PRO 2000Gシリーズ,Athlon PRO 200GEシリーズ(64bit版Windows 10)
- デスクトップPC向けA-Series APUs with Radeon Graphics(64bit版Windows 10&7)
- デスクトップPC向けPro A-Series APUs with Radeon Graphics(64bit版Windows 10&7)
- ノートPC向けRyzen Mobile Processors with Radeon Vega Graphics,Athlon Mobile Processors with Radeon Vega Graphics(64bit版Windows 10)
- ノートPC向けRyzen PRO Mobile Processors with Radeon Vega Graphics,Athlon PRO Mobile Processors with Radeon Vega Graphics(64bit版Windows 10)
- ノートPC向けFX-Series APUs with Radeon Graphics,A-Series APUs with Radeon Graphics(64bit版Windows 10&7)
- ノートPC向けA-Series PRO APUs with Radeon Graphics(64bit版Windows 10&7)
- Sempron Series APUs with Radeon R3 Graphics(64bit版Windows 10&7,※リリースノート上はリストから消えているが,ドライバダウンロードページからは入手可能)
- E2-3000シリーズ以降のE-Series APUs with Radeon R2 Graphics(64bit版Windows 10&7)
●Adrenalin 2019 19.2.3が統合するコンポーネント
(※比較対象はRadeon Software Adrenalin Edition 19.2.2)
- Display Driver Package:18.50.25.01
-190220a -339583E -Radeon Software Adrenalin 2019 (←18.50.21.01 -190212a -339148E -Radeon Software Adrenalin 2019) - Radeon Settings:2019.0220.1532.27963(←2019.0212.1912.34565)
- 2D Driver:8.1.1.1634
- Direct3D:9.14.10.01377
- OpenGL:25.20.15000.13547
- OpenCL:25.20.15025.1002(←25.20.15021.1007)
- Mantle:9.1.10.0295
- Mantle API:102400
- Audio Driver:10.0.1.7
- Vulkan Driver:2.0.68
- Vulkan API:1.1.96
●Adrenalin 2019 19.2.3における最適化
(※比較対象はデスクトップPC向けRyzen 2000Gシリーズがリリースされた頃の初期ドライバに相当する17.40シリーズドライバ)
- Ryzen Mobile Processors with Radeon Vega Graphicsシリーズに向けた最適化。(eスポーツ向けタイトルを除く大多数のタイトルで)最大10%の性能向上(※丸括弧内は筆者による推測。続く項目の内容からしてこういうことだと思われるが,根拠はない。原文は「Up to 10% average performance gains with AMD Radeon Software Adrenalin 2019 Edition 19.2.3 vs. 17.40 launch drivers for AMD Ryzen Mobile Processors with Radeon Vega Graphics.」)-Ryzen Mobile Processors with Radeon Vega Graphicsシリーズに向けた最適化。eスポーツタイトルで最大17%の性能向上
●Adrenalin 2019 19.2.3における最適化
(※比較対象はRadeon Software Adrenalin Edition 19.2.2)
- 「DiRT Rally 2.0」に向けた最適化。一例としてRadeon RX Vega 64搭載環境で最大3%
●Adrenalin 2019 19.2.3における新要素
・Ryzen Mobile Processors with Radeon Vega Graphics正式対応
●Adrenalin 2019 19.2.3で解決した問題
- Battlefield Vでプレイヤーキャラクターが復活したとき,キャラクターの輪郭が画面に表示されることのある問題
- Radeon VII搭載環境でRadeon WattManの「Tuning Control Auto Overclock」またはファン回転数カーブグラフの手動設定を使うと,ファンの回転数が高い状態を長く維持することのある問題
- Radeon ReLive VRのワイヤレス接続時,長時間利用しているとアプリケーションがクラッシュしたりハングしたりすることがある問題(※アプリケーションはおそらくゲームなどのコンテンツ側を指すと思われるが,断言はできない。原文は「ReLive wireless VR may experience an application crash or hang during extended periods of play.」)
- Radeon WattManの手動ファンカーブ設定が有効になっていると,低負荷時にファンの回転を停止させるZero RPM機能が有効にならない問題
- FreeSyncが有効な状態からフルスクリーン表示でビデオ再生ソフトを起動すると,ビデオ再生が途切れることのある問題
●Adrenalin 2019 19.2.3における既知の問題(※抜粋)
- 2台以上のディスプレイを接続した環境でそのうち1台の電源を落とすと,マウス操作にラグ(lag,遅延)が生じたりシステムの速度低下が生じたりする
- Radeon Overlay上でRadeon WattManの設定を行ったとき,Radeon Overlayを閉じるとその設定が保存されなかったり適用されなかったりする
- モバイルもしくはHybrid Graphics構成において,「Chrome」WebブラウザからYouTubeを開き,ビデオの上にマウスカーソルを持って行くと,断続的に緑色のちらつきが発生することがある(※ハードウェアアクセラレーションを無効化すれば回避可能とのこと。なお項目冒頭の「モバイル」はよく分からないが,ノートPC向けAPUやGPUのことを指している可能性が高いと考えている。原文は「Some Mobile or Hybrid Graphics system configurations may intermittently experience green flicker when moving the mouse over YouTube videos in Chrome web browser. A work around if this occurs is to disable hardware acceleration.」)
- Radeon VII搭載環境でRadeon WattManの設定が適用されないことがある
- Radeon VII搭載環境でRadeon OverlayのPerformanceメトリックおよびRadeon WattManがGPUの挙動を正しく読み取れないことがある
- 関連タイトル:
AMD Software
- 関連タイトル:
Ryzen(Zen,Zen+)
- 関連タイトル:
DiRT Rally 2.0
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