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「ICARUS ONLINE」のオープンβテストでは,空中戦闘から巨大ボスとのバトルまで体験可能。作品の魅力を運営担当スタッフに聞いてみた
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印刷2015/03/12 00:00

インタビュー

「ICARUS ONLINE」のオープンβテストでは,空中戦闘から巨大ボスとのバトルまで体験可能。作品の魅力を運営担当スタッフに聞いてみた

 WeMade OnlineとNHN PlayArtが共同で運営する新作MMORPG「ICARUS ONLINE」で,2015年1月28日から2月2日にクローズドβテストが行われた。その模様については「こちら」の記事でお届けしているが,同テストの範囲では,本作の大きな特徴である本格的な空中戦闘と巨大なボスとの戦闘は,まだ体験できなかった。

 今回4Gamerでは,ICARUS ONLINEの日本運営を担当するWeMade Onlineの運営プロデューサー安藤 恭氏,広報プロデューサー横山 遼氏,NHN PlayArtの運営プロデューサー大津卓也氏に,前回のクローズドβテストの反響やオープンβテストで実装される新要素などについて,いろいろ聞いてみた。また3月13日,14日に実施すると発表された誰でも参加可能な「ストレステスト」についても話を聞いている(関連記事)。


「ICARUS ONLINE」は,古き良きMMORPGの正統な進化形


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。まずは,皆さんがどういった形でICARUS ONLINEに関わっているのかを教えてください。

画像集 No.002のサムネイル画像 / 「ICARUS ONLINE」のオープンβテストでは,空中戦闘から巨大ボスとのバトルまで体験可能。作品の魅力を運営担当スタッフに聞いてみた
横山遼氏(以下,横山氏):
 広報プロデューサーを担当しています。ニコニコ生放送やSNS,Twitter関連など,外部向けの広報担当が主な業務になります。

安藤恭氏(以下,安藤氏):
 運営プロデューサーとして,ゲーム全般のQA(品質管理)やカスタマーサポートの統括,開発とのやり取りなど,実務的なことを担当しています。

大津卓也氏(以下,NHN大津氏):
 NHN PlayArt側の運営プロデューサーをさせていただいてます。ICARUS ONLINEは,WeMade OnlineさんとNHN PlayArtの共同パブリッシングという形で,リリース前から協力してきました。運営の中心となっているのはWeMade Onlineさんで,私どもはそれをサポートすることになります。現在は,両社が関わる実務の方向性を固めたり,調整したりといった業務を主に担当しています。

4Gamer:
 両社とも自社ポータルを持っていますが,ゲーム内容は同じものなんですよね。

大津氏:
 中身は同じです。違いがないようにと,最初に話し合いを行っています。

横山氏:
 両社が対等に意見を出し合い,協議して決めた内容をゲーム内に反映させています。ゲーム外のキャンペーンなども両社でサービスに差が出ないよう,共同で企画し実施しています。

4Gamer:
 入り口は違っても中身は同じで,サービスには違いはないんですね。

大津氏:
 有料部分でチャージの方式が異なる点はありますが,購入できる有料アイテムや価格に違いがないよう調整していますのでご安心ください。

4Gamer:
 分かりました。では,あらためてICARUS ONLINEがどういったMMORPGなのか,簡単に教えてください。

画像集 No.003のサムネイル画像 / 「ICARUS ONLINE」のオープンβテストでは,空中戦闘から巨大ボスとのバトルまで体験可能。作品の魅力を運営担当スタッフに聞いてみた
安藤氏:
 ファンタジーの世界を再現した王道のMMORPGですね。これまでMMORPGに慣れ親しんできたプレイヤーさんであれば,「これこそがMMORPGだよね」と思っていただけるでしょう。

横山氏:
 ベーシックなMMORPGを正統進化させ,最新の技術を駆使した表現力が加わった,“新しい”古き良きMMORPGと言えるタイトルに仕上がっているのではないでしょうか。

安藤氏:
 とくにフェローに乗って大空を飛びまわれるところは,本作ならではのポイントですね。

4Gamer:
 フェローシステムは,本作のコンテンツのなかでも特別な位置づけですよね。実際にクローズドβテストに参加しましたが,ただ騎乗生物が手に入るというわけではなくて,ペット化しての共闘や,封印しての装備強化など,やり込み要素を兼ねた重要なコンテンツだと感じました。

特徴的なフェローシステムなど,豊富かつ洗練されたコンテンツがプレイ意欲を刺激する──新作MMORPG「ICARUS ONLINE」βテストプレイレポート

安藤氏:
 おっしゃるとおりで,フェロー関連には絶対の自信を持っています。

4Gamer:
 一方で,フェローがほかの作品のペットや騎乗生物とどう違うのか,クローズドβテストで触れた範囲では,まだ明確に体験できたわけではないように思います。

横山氏:
 そうですね。あらためて簡単に紹介しておくと,フェローは,騎乗して陸上を走れたり,種類によって空を自由に飛べたりできます。ただ飛べるだけなら,ほかのタイトルにもありますが,ICARUS ONLINEではフェローを使った本格的な空中戦闘が行えるのが大きな特徴です。

安藤氏:
 空中戦闘の占める割合も多いですが,ストーリー上でもフェローに乗って飛ばなければ進めないシーンがあります。

4Gamer:
 「空も飛べます」というものとは違い,最初からゲームの進行に組み込まれた要素になっているわけですね。ただ,空中戦闘については,クローズドβテストではプレイできませんでしたよね。

横山氏:
 実は,クローズドβテストにも空中戦闘が楽しめるエリアはあったんですよ。もっとも,テストで公開したクエストの先にあるエリアでして,そこに行くことを推奨していたわけではありませんでした。ですから,触れられていない人も多いと思います。

4Gamer:
 なぜ,推奨していなかったのでしょう?

横山氏:
 先ほど,フェローで本格的な空中戦闘が行えるとお話ししましたが,この空中戦闘がかなり特殊なんですよ。短期間のクローズドβテストでは,その特徴がよく分からないままテストが終わり,それが空中戦闘の評価につながってしまう可能性を懸念していたんです。

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4Gamer:
 地上でのバトルとは,根本的に違った戦い方になるんですか?

横山氏:
 敵をターゲットして,状況に合わせて動くという基本操作は同じです。ただ,俯瞰視点のカメラで状況が見られる地上と違って,空中ではそれこそTPSのような感覚のバトルになります。それに加えて左右に旋回しながら,高度を変えることもできるので,地上とは戦いの感覚がまるで違ってきます。
 実は,私が内部テストで初めてプレイしたときも,普通の戦闘と同じように,敵をターゲットしてひたすら撃ちあっていたのですが,全然戦闘に勝てなかったんですよ。

安藤氏:
 最初は良く分からなくて,本当に死にまくりでしたね(笑)。少しずつ戦い方に慣れていって,敵の攻撃を避けながら戦うことや,独特の戦闘感覚を理解してくると楽しくなるんですけれど。

4Gamer:
 本作では,地上でも敵の遠距離攻撃は,移動して避けられますよね。空中戦では,それがメインの戦い方になるというわけですか。

安藤氏:
 そうなります。それこそ,アクションシューティングといっても差し支えないバトルになります。

横山氏:
 一度慣れてしまえば難しくはないのですが,地上戦の延長で考えていると面食らうことになりますね。

4Gamer:
 なるほど。推奨しなかった理由が理解できました。ちなみに,空中戦でパーティプレイはできるのでしょうか? スキルは騎乗用のものになってしまいますから,クラスの特徴が小さくなってしまうように思うのですが。

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大津氏:
 騎乗専用の攻撃スキルはボウガンとスピアでほぼ共通ですが,そのほかにクラス固有のスキル,たとえばプリーストなら回復魔法が,ウィザードなら攻撃系の範囲魔法がそれぞれ使えます。

安藤氏:
 それでも,基本的にはボウガン系のスキルを多用することになるはずなので,それほどクラスを意識する必要はないと思います。あと,スキルは有効範囲が決まっていますので,ミニマップ上で確認できない高度の範囲には注意が必要ですね。

4Gamer:
 高度だったり,距離感だったりの感覚をつかむまで少し時間が必要になりそうですね。空中戦闘用の能力が高いフェローも欲しくなりそうです。

横山氏:
 最初に本格的な空中戦闘が楽しめるのは,浮島がいくつも空中に浮かんでいるようなエリアなのですが,ここには空中戦闘に長けたフェローが何種類も存在しています。フェローには生息できる高度の限界点も設定されていますので,より高い場所に移動するために,フェローを乗り換えていく必要も出てきます。ちなみに,クローズドβテストで捕獲できたドラゴンタイプのフェローで行けるのが大体高度400メートルくらいで,このエリアでは高度700メートルほどまで飛べます。

4Gamer:
 それは,かなり差がありますね。

横山氏:
 ええ。ただ,ゲームの進行だけを考えるのであれば,飛び乗るだけで簡単に捕獲できるフェローで十分です。より良いフェローを手に入れたいときに,入手難度の高いフェローを狙っていくといった感じですね。

4Gamer:
 オープンβテストでは,そのエリアに到達できるんですか?

安藤氏:
 できます。さらに空中戦闘で戦うボスモンスターも登場しますので,ご期待ください。

4Gamer:
 どんな戦いになるのか楽しみです。ところで,クローズドβテストでは,もうそんなフェローに乗ってるの? というプレイヤーが結構いましたね。生息地や捕獲の条件が分からないなかですごいなと思ったのですが。

大津氏:
 そうですね。本作は日本であまり知られていなかった作品で,しかも韓国公式サイトは日本から見られません。そのように情報が少ないなかで,プレイヤーさんがどのように接するのかにも注目していたんですよ。でも,プレイヤーさん同士で情報を交換しながら,熱意をもってプレイしてくださって。

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横山氏:
 クローズドβテストの期間中には,到底捕獲できないだろうと思っていたフェローもいたのですが,結果はクローズドβテストのレポートにあるように,クエストに関係のない地域に生息する空中型フェロー「蒼魔竜クテル」「アルイド」「アリアド」までもが捕まえられてしまいました(笑)。捕獲するための条件などを,ブログやTwitterなどに掲載されている方も多く,こうした情報の広がり方もMMORPGの楽しみの一つなんだろうと感じました。

大津氏:
 本当に嬉しい限りですね。

4Gamer:
 ちなみに,その捕獲できないだろうと思っていたフェローは,レベルいくつくらいで捕まえられるモンスターだったのでしょうか?

横山氏:
 クローズドβテストは,キャラクターの最大レベルが20で制限されていましたが,そのフェローのレベル自体は23〜24くらいですね。レベル差があると難しくはなりますが,捕獲自体は可能です。ただそれ以前の問題として,クローズドβテストでは,本来そのフェローが生息している高度までは行けないはずだったんですよ。

4Gamer:
 え? そうだったんですか。では,どうやって捕獲したんですかね。

横山氏:
 下からボウガンで撃って,高い位置にいるフェローを引っ張ってくるという方法ですね。

4Gamer:
 それは想定内の方法だったんですか?

横山氏:
 内部テストで,そうした方法自体は把握していました。ですから,実際に捕まえる人も出てくるだろうとは思っていたんですよ。ですが,それは頑張っても2〜3人くらいで,ほかのプレイヤーさんに「すごい!」と賞賛されるくらいだと考えていたんです。そうしたら現実は,多くのプレイヤーさんが手に入れてしまう結果になってしまいまして。これは想定外でした(笑)。

4Gamer:
 プレイヤーのほうが1枚うわてだったと。

安藤氏:
 そうですね。それもあって,フェロー入手の条件などは,難しすぎると問題があるだろうかと迷っていたのですが,この結果から方針が見えてきました(笑)。

4Gamer:
 そもそもフェローの中には,発見自体が難しいものがいるということですね。

安藤氏:
 ええ。クローズドβテストの規制の少し先になりますが,これはちょっと見つけられないんじゃないかというフェローはいますね。どんなフェローなのかは,オープンβテスト以降のお楽しみにということで。

横山氏:
 我々が難しいだろうと考えていても,あっけなく発見されそうな気はしますけどね(笑)。というのも,クローズドβテスト時に捕獲できるフェローについても,ニコニコ生放送でその姿は公開していたんですよ。ただ,捕獲の方法や,捕獲するために必要なアイテムといった情報は出していませんでした。しかし結果的に,あっさりと捕まえられていましたから。

4Gamer:
 いっそのこと,存在自体も明かされていないフェローがいても面白そうですが。

横山氏:
 面白そうではありますが……フェローの発表については,迷っているところです。現状ではイメージだけを公表して,捕獲方法などは伏せておくという方向を考えています。

4Gamer:
 分かりました。ともあれ,本作ではフェローの追加がアップデートの核になりそうです。

横山氏:
 ええ。アップデートのたびに新しいフェローが登場しますので,ご期待ください。

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オープンβテストから巨大ボス「ノディアス」の討伐が可能に


4Gamer:
 ところで,本作のもう一つの特徴として,巨大なボスモンスターと戦えることが紹介されていましたが,クローズドβテストの範囲では出てきませんでしたよね。

安藤氏:
 ええ。ティザーサイトのムービーで紹介している巨大ボスモンスター「ノディアス」は,オープンβテストで登場することになります。かなりの大きさなので,最初は驚いてもらえると思います。ただ戦うためには,高度600メートルまでいけるフェローが必須となります。

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4Gamer:
 このボスは,ストーリー上で戦うことになるのでしょうか。

横山氏:
 いえ。あくまでも横道といいますか,エンドコンテンツになります。

4Gamer:
 ということは,勝てる勝てないではなくて,とりあえず会えるといった意味になると。

安藤氏:
 オープンβテストでのノディアスは,レベル25までのコンテンツとして特別に体験できるようにしたものです。正式サービス以降は,エンドコンテンツとして戦うことになりますが,この機会に自分の目で大きさを確認してほしいです。

4Gamer:
 ちなみに,ノディアスはフィールド上で見つかるんですか?

横山氏:
 インスタンスエリアで戦うことになります。また,入場できるのは最大10名となります。

4Gamer:
 最大ということは,10名でなくても挑めるわけですか。

横山氏:
 挑めますが,少人数だと一人あたりの被ダメージが増えますし,大変だと思います(笑)。

4Gamer:
 装備もそうですが,パーティもしっかり準備したほうが良さそうですね。以前に公開されたムービーでは,フェローに乗ったまま戦っていましたが。


横山氏:
 ええ。山さながらの大きさを持つノディアスには,フェローに乗って空中から攻撃をしかけていくことになります。戦闘では,部位ごとに少しずつ破壊していくことになるのですが,長い手を伸ばした直接攻撃だけでなく,遠距離攻撃も行ってくるので,それを巧みに避けながら戦う,緊迫した空中戦が楽しめます。これは,ICARUS ONLINEならではのものと言っていいでしょう。ちなみに,運営チームでもまだ未攻略だったりします(笑)。結構難しいので,攻略すること自体がある種のステータスになると思いますよ。

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安藤氏:
 実は韓国で初めてノディアスが実装されたときも,難しすぎてクリアできたのは1〜2パーティ程度だったと聞いています。なので,開発元と協議して難度の調整を行っているところです。

4Gamer:
 難度を下げるということですか。

横山氏:
 ええ。討伐に失敗したとして,次も挑戦してみようと思える難度である必要がありますから。というのも,心が折れてしまいかねない難度でしたので。

4Gamer:
 たしかに,勝ちようがないものに挑戦しようとは思えませんね。
 では,本作のプレイサイクルとしては,クエストを進めてレベルを上げ,装備類をインスタンスダンジョンで入手していく。育成したフェローを封印して装備のソケットにはめ込んで強化。そして,巨大ボスなどエンドコンテンツに挑むといった流れになるわけですね。

横山氏:
 基本的なゲームサイクルはそのとおりで,生産やPvPなどのサブコンテンツも楽しみながらゆっくりプレイしていただけると嬉しいです。

4Gamer:
 装備品は,生産よりもインスタンスダンジョンを周回したほうが効率良く集められるのでしょうか。

安藤氏:
 てっとり早く集めるなら,インスタンスダンジョンですね。製作品のほうが高品質なものができあがる可能性はありますが,付与されるオプションを選別するために数多くの装備を集めようと思うと,製作だけに頼るのは厳しいかもしれません。
 
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