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Blade Chronicle: Samurai Online
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  • 発売日:2009/05/21
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アクション要素の強化と武器強化システム刷新で一段上の楽しさを追求。「Blade Chronicle」開発/運営スタッフインタビュー
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印刷2010/10/19 14:12

インタビュー

アクション要素の強化と武器強化システム刷新で一段上の楽しさを追求。「Blade Chronicle」開発/運営スタッフインタビュー

 MMORPG「Blade Chronicle: Samurai Online」(以下,Blade Chronicle)では,10月13日,“Blade Chronicle大型アップデート 2010秋の陣”が実施された。
 このアップデートは,戦闘システムと武器の成長システムという,ゲームの基盤となる部分に改修が施された大がかりなものとなっている(関連記事)。

画像集#006のサムネイル/アクション要素の強化と武器強化システム刷新で一段上の楽しさを追求。「Blade Chronicle」開発/運営スタッフインタビュー


 今回4Gamerでは,Blade Chronicle開発チームの古谷直也氏柴田 誠氏,そして運営チームの鮎沢玲司氏にインタビューを行い,その概要や企画意図などについて聞いてみた。

「Blade Chronicle: Samurai Online」公式サイト



機動性と「連撃」の有用性を向上させて,戦闘の駆け引きに深みを与える


画像集#001のサムネイル/アクション要素の強化と武器強化システム刷新で一段上の楽しさを追求。「Blade Chronicle」開発/運営スタッフインタビュー
4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。まずは今回の大型アップデートの概要などを教えてください。

古谷直也氏(以下,古谷氏):
 すでに公式サイトなどでプレイヤーの皆さんにお伝えしているように,今回のアップデートには大きく分けて3つのポイントがあります。
 一つめは,戦闘システムの進化です。戦闘に関しては,これまでBlade Chronicleのサービスを1年半ほど続けてきた中で,プレイヤーの皆さんに受け入れられている部分と,そうでない部分が明確になってきました。

4Gamer:
 それは,具体的にどのような部分ですか?

古谷氏:
 戦闘におけるアクション性の高さです。
 Blade Chronicleでは,プレイ時間の長さがそのままプレイヤーの強さに直結しない作りになっており,そのこと自体は高く評価されていますが,ゲームバランスを中心に改善を望む声が多いのも事実です。そこで開発体制を変更し,戦闘システムに多くのリソースを割いてきました。

画像集#007のサムネイル/アクション要素の強化と武器強化システム刷新で一段上の楽しさを追求。「Blade Chronicle」開発/運営スタッフインタビュー


4Gamer:
 その成果が,今回のアップデートで形となっているわけですね。

古谷氏:
 ええ。新システムの導入により,通常のモンスターとの戦闘(PvE),対人戦(PvP),そして大規模戦闘(RvR)が,いずれもこれまでと一味異なるものになります。
 まず,「早駆け」と呼ばれる,いわゆるダッシュ機能を追加します。以前から,ワープ機能や騎乗用の馬などを用意することで,通常より速く移動できるようにしてきましたが,今回は戦闘における機動性を高めました。

4Gamer:
 戦闘時に,プレイヤーキャラクター自身が速く動けるようになる,と。

古谷氏:
 また,戦闘時のアクション性を高めるために「移動抜刀」機能を導入します。これまでは,刀を抜いたり,鞘に納めたりするときに立ち止まる必要がありましたが,これからは移動しながらでも抜刀/納刀が可能となるんです。
 むしろ,これまでなぜできなかったのかといわれると心苦しいところですが,さまざまな問題がようやくクリアできました。

4Gamer:
 待ち望んでいたファンも多そうです。

画像集#015のサムネイル/アクション要素の強化と武器強化システム刷新で一段上の楽しさを追求。「Blade Chronicle」開発/運営スタッフインタビュー 画像集#016のサムネイル/アクション要素の強化と武器強化システム刷新で一段上の楽しさを追求。「Blade Chronicle」開発/運営スタッフインタビュー


古谷氏:
 新たに追加される「キャンセルステップ」も重要な要素です。これまでは,いったん連撃を始めると最後まで出し切るしかありませんでしたが,連撃の途中でステップを入力することで,途中キャンセルが可能になります。

4Gamer:
 なるほど。キャンセルを上手に取り入れることで,戦術の幅が広がりますね。

古谷氏:
 また,ステップの使用に制限をかけるために「跳躍力ゲージ」を追加します。このゲージは基本的に,ステップを入力するごとに減少し,時間が経つにつれて回復していく仕様で,キャンセルステップが発生すると大幅に減少します。
 これまでステップには制限がありませんでしたので,人によってはプレイスタイルを変更せざるを得ないかもしれません。

4Gamer:
 そうなると,既存プレイヤーの反応が気になるところです。

古谷氏:
 このことについても事前に情報を公開していますが,私達が危惧していたほどネガティブな反応は見られませんでした。このほか,「連撃破り」というシステムが導入されます。これまでは戦闘システムの作り上,“後出し有利”になっており,相手の攻撃をカバーして反撃するという戦い方が主流でした。
 そこで今回,自分と敵の攻撃が同時に発生した場合,連撃数の多い方が一方的に相手の攻撃を弾け,弾かれた側には一定時間,隙が生じる仕様にしています。1対1ならば一撃を加えられるくらい,また多数の敵に囲まれていれば倒されてしまうくらい大きな隙なので,弾かれるとかなり不利な状況になるんです。
 以上のように,戦闘システム関連では,気持ちよく操作できることや,読み合いの深さを重視しました。

4Gamer:
 話を聞いている限り,かなりアクションゲーム寄りになった印象です。戦闘に対するアプローチが,これまで以上に複雑になっているんじゃないでしょうか。

画像集#002のサムネイル/アクション要素の強化と武器強化システム刷新で一段上の楽しさを追求。「Blade Chronicle」開発/運営スタッフインタビュー
柴田 誠氏(以下,柴田氏):
 戦闘シーンを収めたムービーを公開したところ,「格闘ゲームじゃないか」という感想も出ていましたね。いい意味で,そのとおりになっています。

4Gamer:
 実際のところ,格闘ゲームレベルまでいくとプレイヤースキルが大きく影響するでしょうから,それはそれで問題になりかねない気がします。そのあたりはどうでしょうか。

柴田氏:
 もちろん,格闘ゲームレベルといっても,アーケードやコンシューマ向けの格闘ゲームには及びませんので,それほど心配していません。

古谷氏:
 まあ1対1でなら,かなり“格ゲー”っぽい駆け引きができるとは思いますが,MMORPGですし,プレイヤーさん同士で示し合わせない限り,そのような戦いが展開する局面にはならないでしょう。
 一方,多人数対多人数の戦いでは,一般にイメージされている格ゲーとは大きく異なる展開が生じると考えています。
 実をいうと,今後,“より息の合ったチームプレイ”ができるような仕組みを導入していく予定で,今回の変更にはその前段階という意味も込められているんですよ。


倒せない敵と新形態のボスが登場! インスタンスダンジョン「上位妖界」とは?


画像集#008のサムネイル/アクション要素の強化と武器強化システム刷新で一段上の楽しさを追求。「Blade Chronicle」開発/運営スタッフインタビュー
4Gamer:
 それでは,今回のアップデートの2つめのポイントを教えてください。

古谷氏:
 35段以上の高レベルプレイヤー向けのインスタンスダンジョン「上位妖界」を実装します。このダンジョンは,これまで説明してきた新システムでの戦いを練習する場と位置づけており,過去のダンジョンとは比較にならないほど難度が高いんです。
 もちろん,プレイしている皆さんのモチベーションを維持するために,報酬として,より強力な装備アイテムの生産素材を獲得できるようにします。

4Gamer:
 文字どおり,上位コンテンツですね。35段以上が対象とのことですが,今のところ,プレイヤーの何割くらいが到達しているんですか?

柴田氏:
 アクティブプレイヤーの半数以上です。ちなみに,2割ほどのプレイヤーが,レベルキャップである45段に到達しています。

4Gamer:
 ということは,かなりの数のプレイヤーが挑戦できるコンテンツなんですね。
 では,上位妖界にはどんな特徴があるんでしょうか。

古谷氏:
 足を踏み入れただけで猛毒状態になる「毒の床」や,門番を倒さないと先に進めない「封印妖壁」があるんですが,最大の特徴は“倒せない敵”の存在です。

4Gamer:
 倒せないとなると,プレイヤーはどうすればいいんでしょう。

画像集#009のサムネイル/アクション要素の強化と武器強化システム刷新で一段上の楽しさを追求。「Blade Chronicle」開発/運営スタッフインタビュー
古谷氏:
 ゲームの進行上は,倒せなくても大丈夫です。ただ,そいつは攻撃能力が極めて高いので,つかまると大変な目に遭うでしょう。また追跡能力も高いので,プレイヤーは見つからないように「魔除けの石塔」を使って姿を消したりしながら進むことになります。つまり,敵を1匹ずつ釣って皆で倒すという従来のスタイルだけでは,先に進めなくなるんです。

柴田氏:
 その先で待つボスも,これまでのBlade Chronicleに登場したものとはちょっと違うタイプです。一味違う迫力がありますので,期待してください。

4Gamer:
 敵を倒すだけでなく,身を隠す必要があったりして,戦闘システムの進化と合わせて全般に“アクションRPGらしさ”が増したと捉えていいんでしょうか。

柴田氏:
 そうですね。

画像集#003のサムネイル/アクション要素の強化と武器強化システム刷新で一段上の楽しさを追求。「Blade Chronicle」開発/運営スタッフインタビュー
鮎沢玲司氏(以下,鮎沢氏):
 ところで,現在プレイヤーの皆さんから,「妖界関連の生産がマゾい」という指摘が多く寄せられています。そこで今回,素材の入手確率を上げるといった緩和策を講じています。

古谷氏:
 開発の立場からすると,あえてマゾくしているという側面はありますが,「やる気も起きなくなるくらいマゾい」といわれまして。さすがにそのような状況は私達としても本意ではありませんから,まずは「挑戦してみるか」と思ってもらえるところまで持っていこうと考えました。

4Gamer:
 これまでより強力な装備が生産できるという話でしたが,もう少し具体的に教えてください。

古谷氏:
 外観が異なります。素材が敵キャラクターの一部という設定なので,ちょっと妖怪っぽい,“負の力”をイメージさせるデザインになっています。僕個人は結構格好いいと思っているんですが,プレイヤーさんからは「ダサい」という意見も寄せられ,少しショックを受けました(笑)。

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画像集#023のサムネイル/アクション要素の強化と武器強化システム刷新で一段上の楽しさを追求。「Blade Chronicle」開発/運営スタッフインタビュー


4Gamer:
 ああ,装備アイテムのデザインの好き嫌いは,人によって大きく分かれますよね。

古谷氏:
 もう一つ意識したのは,先ほどの話と関連するところで,「生産に挑戦してみようと思ってもらう」という点です。装備アイテムは4つの部位に分かれるんですが,その中でも足装備は,35段くらいのプレイヤーでも素材を揃えられるように調整しています。僕自身,1か所完成したら,ほかの部位のアイテムも作ってみたいという気持ちになりますから。

4Gamer:
 できれば全身の装備を揃えてみたいというプレイヤー心理をくすぐって,キャラの育成に対するモチベーションを維持させるという狙いですね。

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