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[GC 2006#55]ついにプレイアブルな状態で公開された,RTS決定版「Command&Conquer 3:Tiberium Wars」
ゲーム世界の設定は,おおむね以下のとおりだ。これまでエネルギーとして利用できる,地球の希少資源だったタイベリウム(Tiberium/チベリウムとも)。それが突如として自己複製能力を保持するに至り,触るものすべてがタイべリウム化してしまうという“生きた”鉱物となっている。イタリアで最初に大発生して多くの市民が犠牲となり,数年後には地球の主要地域を覆うほどになってしまった。
一方,その混乱に乗じて,ケインを首謀者とするNODのブラザーフッドが勢力を増していた。GDI(Global Defense Initiative)は,タイベリウムの蔓延を防ごうと活動していたが,やがてNODの核攻撃によって拠点だったフィラデルフィアを追われ,世界に散ってしまうことになる。こうして「第3次タイベリウム戦争」が始まり,さらに第3勢力を交えた壮絶な戦いが勃発してしまうのだった。
最近のCommand & Conquerシリーズの常として,一つ一つのユニットは大きめに描かれ,施設の細かい描写も素晴らしい。用意されたマップは北アフリカのものだが,GDIの戦車は砂煙をあげて走り,砂丘に沿ってキャタピラが動いたり,高速移動では丘を越えるたびにジャンプしたりと,徹底的な作り込みが感じられる。
オリジナルシリーズでも評価が高いインタフェースのサイドバー,遠方にユニットを動かすときにも活用できるミニマップなどは健在。とくにユニットバランスには注意を払ったとのことで,歩兵達の価値が低く戦車戦ばかりになるのを嫌った結果,より歩兵ユニットのパワーがアップした印象だ。また,戦闘ヘリのオルカに加え,より高速で移動する戦闘機も加わって,空からの攻撃も強調されることとなった。
2007年中のリリースとだけ発表されており,まだβ版にも至っていない初期の開発版だったが,ゲームエンジンでは他作品の追随を許さないだけのクオリティを維持している。また,同社の「The Lord of the Rings: Battle for Middle-Earth」の建設システム用プログラムを使い,Tiberian Warsの壁や施設の建設のアセットとして役立てることになるという。
オンラインモードにも重点を置いたゲームになる予定で,何百人という人が観戦できるスペクテイターモードが用意されるほか,Tiberian Wars用の専用サーバーを構築して,オンラインゲーマーのハブとして役立てたいと,ヴァーデュ氏は語っていた。バランスが整えられた元祖RTSの再登場は,RTSにどのような息吹を吹き込むことになるのだろうか。(ライター:奥谷海人)
- 関連タイトル:
Command & Conquer 3 Tiberium Wars
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