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「キネマ51」:第23回上映作品は「ダリオ・アルジェントのドラキュラ」
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印刷2014/03/29 00:00

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「キネマ51」:第23回上映作品は「ダリオ・アルジェントのドラキュラ」

 
 
1.ロメロ
ホラー映画界の巨匠,ジョージ・A・ロメロのこと。「ゾンビ」シリーズで一躍有名になり,“ゾンビの父”の異名をとる。ちなみにカプコンの「バイオハザード2」(1998年)のTVCMはロメロがディレクションを担当し,主人公役にブラッド・レンフロを起用していた


2.「フェノミナ」
ダリオ・アルジェント監督が1984年に撮った代表作。当時日本のTVCMにも登場するほどの人気だった太眉女優,ジェニファー・コネリーが主演。昆虫と交信できる不思議な能力を持った少女が殺人事件に巻き込まれていく恐怖を描いた作品。気持ち悪い虫が大量にいる中に,可愛いジェニファーが埋もれている姿は,中学生の部長に相当なインパクトを与えたらしい


3.4次元サーカムサウンドでおなじみ「サスペリア」
同じくダリオ・アルジェント監督が1977年に撮ったホラー映画。映画の内容もさることながら,いかに怖がらせるかという点が過剰になっていったホラー映画界の戦略が話題になった。音楽を担当したゴブリンというイタリアのバンドの音を,4次元サーカムサウンドと呼ぶ立体音響システム(当時は,スクリーン方向からしか音が出ていなかったものを,左右,後方にもスピーカーを設置して音を出すシステム)で流すことを売りにしていた。また,日本公開時のキャッチコピー「決して,ひとりでは見ないでください」はドリフのコントでも再三使われる流行語となった


4.ルトガー・ハウワー
1982年に公開され,世界的大ヒットを記録した近未来SF映画「ブレードランナー」のレプリカント(アンドロイド)役で有名。無表情と不死身のイメージは,その後のSF映画にも多大な影響を与えた。その後も「ヒッチャー」(1986年)で,トラック運転手を執拗に追い続ける残虐な男(ここでも無表情&不死身)を怪演。個性派俳優としての地位を確立させる。ちなみに,ブレードランナーは1980年代の近未来SFブームを牽引し,その原作「アンドロイドは電気羊の夢をみるか?」(フィリップ・K・ディック)もタイトルのインパクトも含め,リバイバルヒットをすることとなった


5.プログラムピクチャー
大作映画に対して,その間の期間を埋めるために作られた映画のことを指すことが多い。日本では1980年代中盤頃まで作られていた2本立て娯楽大作などのことを指す。現在では子供向けアニメ&特撮でしか残っていないが,かつては60〜90分程度の長さの映画を2本続けて上映するというケースが多かった。渥美 清主演・山田洋次監督作品「男はつらいよ」は,若者でも知っている最も有名なプログラムピクチャーの一つかと


6.興行のための映画
興行とは,芸術やスポーツをお金をとって見せること全般を意味する。芸術と経済という相反する関係性をどう考えていくのかはともかく,いかに大衆の目を引くかということに興行師たちは躍起になっているのは,いつの時代も変わらないことである。詳しくは柳下毅一郎著「興行師たちの映画史」(青土社)を参照。必読の書です(文責:部長)
 
 
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