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スノボゲーム「クリスタルボーダー」,8月31日にサービス終了
クリスタルボーダーの国内サービスが開始されたのは,2006年8月24日であるから,開始からほぼ1年ちょうどで,サービスに「見切り」をつけた形となる。これについてジークレストでは,
#####以下,リリースより#####
弊社といたしましては、クリスタルボーダーの更なる発展のため、開発元に対してアップデート要望や改善案の提案を行ってまいりましたが、満足のいく開発が行われる見込みがないため、この度の決断となりました。
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と,リリース内で公表している。
本作のサービスが開始された2006年半ばは,カジュアルオンラインゲームがある種の流行のようにもてはやされていた時期であり,「テイルズランナー」「とぅいんくる」「オンラインカート ステア」「カモンベイビー!」といったゲームがテスト/サービスを行い,それなりに活況を呈していた。ちなみに連載「カジュアル姉さん」の第1回で,このクリスタルボーダーを取り扱っていることからも,当時の流行に沿ったゲームをジークレストがサービスインしていたことは分かるだろう。
では,それらのカジュアルゲームはその後どうなっているか。まず,テイルズランナーは2007年4月をもってサービス終了となり,とぅいんくるは,最後のテストからかなりの時間が経過しているが,サービス再開の目処はたっていない。そして今回,クリスタルボーダーのサービス終了で,残るはステアとカモンベイビー!だけとなってしまった。
状況をもって,「日本にはカジュアルレースは合わない」と言い切るのは楽だろう。ただしその際には,コンシューマゲームにおける「マリオカート」のように,ウケるゲームはウケているのだという現実が,もう一方にあることを認識しておかなければならない。
あるいは,リリースに書かれているとおり,要望に対する開発に満足ができないというなら,それは仕方がないことだろう。ただこちらも(同列には並べられないが),昨日(5月30日)のローズオンライン記事のような対応が,選択肢としては存在するはずなのだ。
さまざまな要因を分析した結果,企業としての運営元が下した決断である「サービス終了」,そのこと自体に対して異を唱えるつもりはない。
ただ,普通に考えれば,「アットゲームズ」というポータルの中で,このクリスタルボーダーはどのような役割を担い,それがどのようにできたか/できなかったかがサービスの継続・終了のカギになるべきものであり,遡ってそのような役割を持ち得るか,持ち得ないかを判断してゲームのサービス契約を結ぶのが,言ってみれば本来の姿であろう。
しかし残念なことに,今回のジークレストの発表からは,そういった部分は読み取れなかった。公表の通りであったとしても,“開発元に満足がいかないからやめる”では,どんなに物分りの良いプレイヤーでも納得はしてくれまい。
クリスタルボーダーが単一のゲームとしてサービスされているなら,今述べたような問題はさほど大きなものではないかもしれないが,このサービスはゲームポータルの中で運用されているものである。ポータルの怖いところは,一つのゲームの影響が,必ずしもそのゲームだけに止まる保証がないことだろう。とある一つのゲームの動向が,ほかのゲームのプレイヤーに不安を落とす可能性もあるのだ。不安はサイトへの信頼にダイレクトに跳ね返ってくるのである。
運営を一つの企業体としてみるならば,利益にならないもの,もしくは不利益を生むものは切り捨てて,利益を生むものを拾い上げることが正しいことである。問題は利益だったのか,不利益だったのかを決断する時期が今でいいのかどうかということだろう。どうひいき目に見ても「ゲームを育てていこう」という部分がこれでは見えない。それが,はやりそうだからサービスを始めて,はやらなかったからサービスを終えるという方向に捉えられると,サービスそのものへの不安としてより大きな影響を及ぼしかねないはずなのだ。
結果を見てから話をしたところで仕方がないが,サービスを提供する側には,もう少し慎重な対応を積み重ねてほしかった。
ジークレストは,クリスタルボーダーのプレイヤーに対する感謝のしるしに,アットゲームズで利用できる,クリスタルボーダー限定のセルフィの衣装セットを贈るとしている。
本日11:00AMの時点で,レッドクリスタルや利用期間の残っている有料アイテムを所持する人が対象となるが,プレイヤーには,これらを有効に使って最後の日までゲームを楽しんでほしいと思う。
あわせて運営側には,単純に限定アイテムをプレゼントしますという形だけでなく,プレイヤーが楽しめる工夫を,最後まで提供していってほしいと願う。(山)
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