インタビュー
KONAMIに聞く,“オンラインゲーム”としての「武装神姫」とは?
具体的にいうと,ホビーショップなどで販売されている武装神姫フィギュアのパッケージには,アクセスコードが封入されていて,これをオンラインサービスに登録することで,購入したものと同じデザインのフィギュアや武装パーツをオンラインゲーム上でも利用できるという仕組みになっているのだ。また,オンラインでのみ使用できる各種データも販売されており,その気になればフィギュアそのものを購入しなくても,オンラインゲーム単体で遊ぶことも可能になっている。
現在のオンラインサービスは,さまざまなシチュエーションのスクリーンショット撮影を楽しめる「ジオラマスタジオ」と,キャラクターを育成してほかのプレイヤーのキャラクターと戦わせて遊ぶ「BATTLE RONDO」の二つが運営中だ。
4Gamerではたびたび,この武装神姫に関するニュースをお伝えしてきたが,「そもそも武装神姫とは何なのか?」といった部分にはあまり踏み込まずにきてしまった。
しかし武装神姫のフィギュアは,第6弾までがリリースされており,11月には第7弾がリリース予定という人気シリーズとなっており,オンラインゲーム部分も充実してきているとあって,ここらでもう少し本作に目を向けるべきではないか? という考えに至った次第。
そこで今回,“オンラインゲーム”としての武装神姫に迫るべく,KONAMIで本作に携わっている笠井 治氏,金子泰正氏,玉川英一氏に,武装神姫プロジェクトの成り立ちから,今後の方向性に至るまでの話を聞いてきた。
「武装神姫」プロジェクトの成り立ち
4Gamer:
本日はよろしくお願いいたします。
4Gamerではこれまで,ニュースとして「武装神姫」を取り上げたことはあったものの,「じゃあ一体,武装神姫って何なの?」というところには,ほとんど触れずに来てしまいました。最初から言い訳をするのも何なのですが,「フィギュアなのか?」「ゲームなのか?」というのが分かりにくく,4Gamerとしてどう取り扱えばいいか迷っているうちに,時間だけが経ってしまった次第です。そこで今回はまず,「武装神姫とは何なのか?」という点を,このプロジェクトの成り立ちから教えていただけないでしょうか。
こちらこそよろしくお願いします。
武装神姫というのはまず,ご覧のとおり手のひらに載る15cm程度の大きさのフィギュアです。当社のフィギュア・トイを作っているプロダクション事業部から,これに併せてオンラインゲームなどの展開もできないか? という話が来たのが,プロジェクトのスタートでした。
4Gamer:
最初から,フィギュアとゲームを連動させるという企画だったんですね。
笠井氏:
最初に企画が持ち上がったのは2005年秋のことなんですが,当初はモバイルゲームという形で軽くやってみようという話だったんです。
4Gamer:
あ,そうだったんですね。
笠井氏:
フィギュアを制作する作家さん達には,自由に造形を創造してもらい,我々は世界観やさまざまな設定を考えています。女の子のフィギュアが“武装”して戦うというコンセプトはもともとあったんですが,そこに世界観を付け加える作業を我々が担当したわけです。
こうして,西暦2036年にはフィギュアに,コンピュータ制御の駆動装置を搭載して動かす遊びが広まっている,という設定が決まったんです。
4Gamer:
その時点ではまだ,モバイルゲームとして展開予定だったんですよね。どういった経緯で,PCオンラインゲームに変更されたのでしょうか。
フィギュアというのは立体的なものですよね。これを再現するにあたって,2Dグラフィックスにしたのではつまらないですから,やはり3Dグラフィックスで描きたい。そして,フィギュアと同じぐらい,精密なデジタルデータにしなければ,魅力が失われてしまうと考えたんですよ。そうなると,モバイルの描画性能では難しかった……というのが大きいですね。
4Gamer:
確かに今の武装神姫は,フィギュアに近いモデリングが魅力的ですよね。
フィギュアがオンラインで戦うというコンセプトは最初からあったとのことですが,サービス開始当初は「ジオラマスタジオ」のみでした。これは,なぜでしょうか?
金子氏:
やはり,フィギュアのリリース時期に合わせて,オンラインのサービスを開始することを最優先した形ですね。ゲーム性のあるものは,作り始めると相応の開発期間が必要となります。そこでまず,「ジオラマスタジオ」を公開しました。
モデルを3Dの背景の前に置いて,ポーズをつけたりシチュエーションを設定したり……というものなんですが,実際のフィギュアでジオラマを作るとなると,工作の技術が必要だったりして手先が器用な人以外には難しい部分がありますよね。
ジオラマスタジオを使ったスクリーンショットコンテストを開催したりしているんですが,その都度,武装神姫というのはプレイヤーと一緒に作り上げていくコンテンツなんだな,と実感させられるんです。
金子氏:
こちら想像していなかったような遊び方を,プレイヤーが発見して,スクリーンショットを撮影してくださるんですよ。例えば,こちらでは線香花火のアイテムなんて用意していないんですが,パーツを工夫してこれを表現してくださっていたり。
確かに自由度の高いモノを作ったつもりではいたんですが,ここまで自由だったのか! と驚かされたりしています(笑)。
「BATTLE RONDO」の開発で常に苦労するポイントとは?
2006年9月にフィギュアの第1弾が発売され,ジオラマスタジオのサービスもスタートしましたが,育成バトルシミュレーション「BATTLE RONDO」の開始は今年(2007年)4月23日まで待たねばなりませんでした。開発期間が必要だったと先ほどうかがいましたが,どのあたりに時間が必要だったのでしょうか。
金子氏:
武装神姫はもともと世界観や細かい設定がありません。マンガやアニメを原作としたフィギュアと違って,設定イラストとフィギュアそのものしか存在しないところがスタート地点なんですね。BATTLE RONDOで遊んでもらうためには,やはりキャラクターに愛着を感じてもらいたい。となると,キャラクターの性格から何から,さまざまな裏の設定を練り込む必要があったわけです。やはりそこには相当苦労しました。
4Gamer:
そういった設定は,ゲームを開発する部隊だけで決めていくものなんですか?
笠井氏:
もちろん,フィギュアを作る部隊とも相談はしています。ただ,先ほどもお話ししたとおり,設定を考えるのはゲームを開発する部隊の得意とするところですから。
4Gamer:
BATTLE RONDOのプレイヤーからの評判はいかがでしょうか?
金子氏:
幸いなことに,おおむねご好評をいただいています。もちろん厳しい意見も届いていますが,そういった声に謙虚に耳を傾けながら,より多くの方に楽しんでいただけるサービスにしていきたいと常々考えています。
4Gamer:
具体的には,どのような要望が多いのですか?
やはり,BATTLE RONDOへのキャラクターの実装を早くしてほしいというものですね。
4Gamer:
確かにフィギュアが発売されてから,BATTLE RONDOに実装されるまでには時間がかかっていますよね。ジオラマスタジオでは,すぐに使えますが。
金子氏:
フィギュアの発売と同時に,BATTLE RONDOで遊べるようにしたいとは思っているんです。ただ,ジオラマはモデルさえ表示できれば使えるのですが,ゲームで使うとなると,またここでさまざまな設定が必要となり,そこを練り込むのに時間がかかってしまうんです。
笠井氏:
それこそ,キャラクターごとに異なる性格を持っていますし,性格に応じたセリフ,そしてもちろん技なんかも考えなければいけないですから。
4Gamer:
キャラクターに装備させられる武装は,異なるキャラクター間で付け替えが可能という仕様になっていますよね。このあたりにも時間がかかるのではないかと思っているのですが。
金子氏:
確かに毎回苦労している部分ですね。でも,武装の取り替えが可能な柔軟さというのはウリの一つなので,そこを崩すつもりはありません。今後も基本的には,ほとんどの武装パーツを全キャラクターで使用できるようにしていきたいです。
ただですね……,フィギュアは自由な設定で自由に作っているんですが,ゲームだと同じシステムの上に載せなければいけないわけで,ある程度の仕様を固めないといけないんですよ。ところが,その仕様と違うものがフィギュアとして出てきたら……。それでも対応しないわけにはいかないんです(笑)。
金子氏:
これまでのゲーム作りとはまったく違いますね。毎回フィギュアの新しいシリーズの原画が送られてくると,必ずチームのどこからか悲鳴が上がります。「これ,どうすんだよ!」って(笑)。
4Gamer:
そうですよね。第3弾まではヒト型に近かったですけど,第4弾以降は変形ギミックが入ったりしてますし。これがBATTLE RONDOにはどう実装されるのか,気になります。
金子氏:
ちゃんと使えるように検討はしていますよ。どういった形で……というのは,まだ具体的にお話しできないのですが。
変形ギミックはもちろん生かしたいですけど,変形させたらそれまでの武装を外さないといけないのか……など,考えるべきことが山ほどあるんです。
4Gamer:
でもそうなると,フィギュアがシリーズを重ねるごとにBATTLE RONDOに実装するのが難しくなっていきそうですね……。
金子氏:
毎回,ゲームの設計を根底から覆す要素が満載なので,常にゲーム開発の原点まで立ち戻って仕様の変更や追加をしているんです。そのあたりは今後もたいへんだと思いますが,こちらも慣れてきましたから大丈夫だと思います(笑)。
モデリング時に気を遣っているポイントとは?
逆にゲームの開発部隊から,フィギュアの開発部隊への提案などは行っているのですか?
金子氏:
オンライン専用のモデルなんかも作っていますから,フィギュアとして生産するかどうかは別として,お互いに連携はとっています。ただ,やっぱりどちらが発端にせよ「なんじゃこりゃ?」というのは出てきますね。フィギュア側にしてみれば,「こんなの立体にできないよ!」ということもあるでしょうし。
4Gamer:
BATTLE RONDOで無料で使用できる,忍者型のフブキのフィギュアは出ないのか? って思う人もいると思うんですよ。
金子氏:
フブキの場合,ほかの神姫達と違って,固有の武装などが少ない比較的シンプルなキャラクターですので,これをそのまま「フィギュア化してよ」と言ってみても,「フィギュアセットとしてのボリュームをどうするんだ?」という話になっちゃうんです。逆に一部のパーツは生産コストが見合わないようなこともあります。こちらがデザインを描くときって,フィギュア化するときのコストなどを考える習慣がないものですから,それを生産ラインに載せていくのは難しい部分があるんですよ。
4Gamer:
なるほど,そういう事情があったんですね。
ところで武装神姫では,キャラクターデザインを担当される方が毎回変わりますよね。オンラインサービス用に3Dデータを起こしやすい絵柄とそうでない絵柄などはあるものなんでしょうか?
金子氏:
そもそも2Dの原画をベースに3D化する時点で,けっこうたいへんな作業なんです。イラストレーターさんが三面図を起こしてくれているわけではないですから,設定イラストや製作途中のフィギュアを見ながら造形していくことになります。ただ,フィギュアと違って,各キャラクターを同じゲームの世界に立てたときに世界観が分散しないように統一感を出さなければいけないのは,苦労する部分ですね。作家さんのデザインセンスは極力残したいですし。
それでは,これまでにデジタルデータとして最も人気のあったモデルは何ですか?
金子氏:
毎回けっこう高い評価は得ているんですが,やっぱり第1弾ですね。頭一つ抜けている印象があります。
4Gamer:
デジタルとフィギュアで人気が異なることもありますか?
金子氏:
はい,たまに(笑)。
玉川氏:
デジタルとフィギュアではテイストが微妙に違うので,これからもっとシリーズが続いていくと,好みが分かれていく可能性はありますね。
4Gamer:
BATTLE RONDOではボイスも付きますし,そのあたりで人気に差が出ることもありそうですね。
武装神姫のメインターゲットは?
ところで,BATTLE RONDOのプレイヤーは,以前からオンラインゲームで遊んできた人より,フィギュアを趣味にしてきた人がメインなんでしょうか?
金子氏:
最初のころはそんな感じでしたが,現在では半々ぐらいですね。フィギュアではなく,ゲームから始めたという人も増えてきています。
玉川氏:
最近では,ゲームから始めた人が増えつつあるような感じもあるんですよ。BATTLE RONDOでキャラクターの声を担当している声優のファンの方や,Webのニュースなどを経由して入ってきてくださる方,携帯のコンテンツや小説といったクロスメディア展開で興味を持ってくださった方などもいますし。
4Gamer:
なるほど,そうだったんですね。
実は,武装神姫を最初に知ったとき,フィギュアを好きな層と,ゲームを好きな層は,どの程度重なっているのかな? と思ったんです。
笠井氏:
このプロジェクトの立ち上げ時には,確かにそういった意見も凄く多かったんです。私は以前,メディアワークスさんの「一撃殺虫!!ホイホイさん」(PS2)という作品のゲームをプロデュースしたことがあるのですが,そのときにフィギュア付きの限定版を発売したところ,あっという間に売り切れてしまったという経験があるんです。それを考えると,意外にゲーム好きの人の中にもフィギュアが好きな人がいるのかなと。
4Gamer:
フィギュアファンとゲームファンでかぶっている部分があるということですね。
はい。武装神姫の場合,まずコアなフィギュアファンが買って,その中のゲーム好きな人がオンラインサービスも利用する……そういう流れができるのではないか? という読みがあったんですよ。
玉川氏:
フィギュアとオンラインゲームが連動するというのは,これまでにない試みですから,新たなマーケットを作りだそうという狙いもあります。普段はオンラインゲームをやらない方には,武装神姫をきっかけにオンラインゲームに触れてほしいですし,逆に日ごろオンラインゲームで遊んでいる人には,これをきっかけにフィギュアにも触れてほしいという,シナジー効果も狙っているんです。
金子氏:
デジタルデータ単体でも,オンライン上では販売していますが,フィギュアを買うとデジタルデータも付いてくるんですよ。それならばフィギュアを買ってみよう,と思ってくださる方もいますよね。データだけだとフィギュアでは遊べないですが,フィギュアを買えば両方で遊べるわけですから。そういう意味では,フィギュアの販売も,オンラインサービスにとっての課金手段といえますね。
今後の方向性と,現在の課題
武装神姫の,とくにBATTLE RONDOというゲームは今後,どういう方向で進化していくのでしょうか。
金子氏:
一日に何時間も一生懸命やらなければいけないようなゲームには,したくないですね。ちょっとした空き時間で,毎日30分や1時間ずつ,長い期間プレイしていただけるようなコンテンツを目指しています。
4Gamer:
それでもじっくりやり込みたいという人もいますよね。そういう人達に対しては,どういったものを提供していくのでしょうか?
金子氏:
アチーブメントなどを追加していくことで,飽きの来ないような作品にしたいと考えています。ただ,「これを何千回やったら,このアチーブメント達成!」みたいなものよりも,「こういうプレイスタイルだと,こういうアチーブメントが達成できる」といったように,遊び方に幅を持たせていきたいですね。
4Gamer:
ゲームの幅という意味では,神姫の育成方法の選択肢も,もっと欲しいところです。
金子氏:
もちろん検討はしていますし,選択肢のバリエーションは,いずれ考え直すことになると思っています。ただ,攻略法が一つに定まってしまうようなゲームにはしたくないんです。それと同時に,できるだけ簡単にプレイできるゲームにもしたいんです。
例えば戦闘終了時の評価で,どれを選択すればいいか迷うケースがあると思うのですが,ここで迷う部分がないと面白くないですよね。常に正解が決まっているよりも,プレイヤーごとに異なる判断が育成に反映されるようなものにしたいですから。
攻略するぞ! という意気込みがなくても,肩の力を抜いて遊べるようなイメージですね。
金子氏:
BATTLE RONDOは基本的に,神姫をセットアップして戦闘に送り出したら見ているだけ……という,プレイヤースキルに関係ないようなゲームデザインなんです。これを崩すつもりはありません。戦略性が増しても,やらなければいけないことがひたすら増えていくような方向にはしたくないんです。
4Gamer:
プレイヤースキルに左右されないというのは,新規プレイヤーにとっては心強い半面,既存プレイヤーを楽しませ続けるのが難しくなる部分もあると思います。
金子氏:
そこはやはり,両軸で考えなければいけませんよね。広がっていかないですから。
ただ,やはりまずは,現在のプレイヤーに,より満足してもらえるような形でゲームの中身を充実させていきたいです。アップデートが進んだタイトルは,新規のプレイヤーにとって複雑すぎるといったケースもよく目にしますが,ここはプレイガイド的なものを充実させることでフォローしていきたいですね。
4Gamer:
7月末には,ビギナーズガイドが搭載されましたよね。
金子氏:
はい,初めてプレイする方に,戦闘までのフローを説明できるようにはなりました。ただ,戦闘の中身をどう見て,どう評価して,どう成長サイクルを進めるか……というこのゲームのだいご味を伝えるまでには至っていません。これは,アプリケーションの中で説明すべきなのか,外側ですべきなのか,ちょっと悩んでいる部分なんですよ。
武装神姫が持つ世界観をさまざまな形で楽しんでほしい
4Gamer:
BATTLE RONDOをどのように楽しんでもらいたいと考えていますか?
金子氏:
やっぱり,父親気分になっていただきたいですね。
今のところ6キャラしかないので(※編注),自分と同じキャラクターを使っている人と戦う機会はかなり多いんです。でも,自分のだけ違って見えてくると思うんですよ。育成していると愛着も湧きますしね。そういう部分を楽しんでいただければ,と。
例えばMMORPGなどは,多くの場合,プレイヤーの分身を戦わせるイメージですよね。でも武装神姫は分身ではないんです。それだけに,キャラクターをどれだけ好きになってもらえるかが,このゲームを好きになってもらえるかどうかのポイントだと考えています。
4Gamer:
そうなると,神姫とのコミュニケーション要素も重要になりますよね。
金子氏:
そうですね,神姫とのふれあいを感じられる部分は,ゲーム性を重視して制作を進めてきたこともあって,まだまだ少ないと思っていますし,増やしていこうと考えています。でも,コミュニケーションを毎日しなければならないような,そういうものにはしたくないんですよ。本当にただのふれあいという形で検討しています。
4Gamer:
なるほど。例えば,神姫が歩き回ってる部屋を見られるだけで楽しくなるかな? とも思うのですが。
金子氏:
それについては……ちょっと今,言いにくいな(笑)。
4Gamer:
何か考えているんですね?
金子氏:
楽しみにしていてください。
4Gamer:
気になりますねぇ。
では,例えばジオラマスタジオとBATTLE RONDO以外の要素なりゲームなりは,追加されないんですか?
笠井氏:
いろいろと検討しています。
金子氏:
とりあえず,ジオラマスタジオでもBATTLE RONDOで同じアイテムを使えるのと同様,新しいアプリケーションを追加しても,やっぱりそこで同じアイテムを使えるようにはしたいですね。
たとえアクションゲームが追加されても?
金子氏:
うーん,どうでしょうねぇ(笑)。
4Gamer:
口が堅いですねぇ(笑)。
それでは,PC以外のプラットフォームでの展開というのは,計画されていないのでしょうか?
笠井氏:
これからいろいろと考えていきたいと思っています。
玉川氏:
武装神姫の世界観をさまざまな形で楽しんでもらえるものを,KONAMI全体として提供していきたいと考えています。それこそ,コンシューマゲームにするか? と言われるとまだ分からないですが,さまざまな可能性は視野に入れていますよ。
金子氏:
やっぱり世界観そのものを楽しんでほしいんですよ。ですから,「武装神姫はこういうものでなくてはいけない」という縛りはほとんどありません。公式設定もガチガチに固めてあるわけではないので,それこそファンの皆さんのオリジナル小説やなんかも含めて,さまざまな可能性があると思っています。ここから何が生まれるか? という点には,今後とも注目していてください。
4Gamer:
どんな展開が待ち受けているのか,非常に楽しみです。
今日はありがとうございました。
※編注:明日(9月28日)のアップデートで,新たに6体のキャラクターが追加される。詳細は「こちら」を参照してほしい
フィギュアとオンラインゲームの連動……といっても,どちらかというと“フィギュアあってのオンラインゲーム”という印象の強い武装神姫。実は筆者自身,ジオラマスタジオが先に公開されたこともあって,このような印象を持って取材に臨んだ部分がある。
だが,決して“フィギュアのおまけ”としてゲームを開発しているわけではないようだ。インタビュー中「世界観」という言葉が何度か出てきているが,おそらくはこの世界観をベースに,プレイヤーがさまざまなイマジネーションをはたらかせながら楽しむのが,この武装神姫という作品なのかもしれない。そしてそのためのアイテムが,フィギュアでありゲームなのではないだろうか。
世界観そのものを楽しむ……これを第一目標に据えると,武装神姫の可能性はまだまだ広がるように思う。現在でも,小説やデジタルコミックといったクロスメディア戦略は実現しているが,さらなる展開も大いにあり得るだろう。武装神姫というコンテンツがどこまでの振り幅を見せてくれるのか,今後の展開に期待したい。
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武装神姫 BATTLE RONDO
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