企画記事
明日からオープンβテスト,「Florensia」で船出する前の基礎知識
ゲームの基本となる陸上戦闘
Florensiaは,陸上戦闘部分と海上戦闘部分で大きく異なるシステムを備えている。船で海に乗り出して,海賊や海洋モンスターを退治したり,島に上陸して,そこにあるダンジョンを探険したりと,海と陸を合わせた冒険がテーマとなっているゲームである。スキルやレベルなども陸上と海上では分離されており,2種類のシステムが組み合わさった感じになっている。このうち陸上戦闘部分だけ取り出すと,従来の普通のMMORPGとさほど変わらないものなので,これまでのMMORPGをやってきた人には遊ぶうえで違和感は少ないだろう。
陸上での基本クラス(職業)はキャラクターそのもののクラスが4種類用意されており,
傭兵 (タンク/近接)
探検家 (遠隔/近接)
貴族 (魔法使い)
精霊使い (ヒーラー)
というオーソドックスな構成だ。
探検家は,ライフルや二丁拳銃を手に撃ちまくったり,刀剣類を使うこともできる。また,宝物を見つけるスキルも持っている(まだ実装されてないようだが)ので,ダンジョンへ出かけるときには必須のクラスになるかもしれない。
貴族は,いわゆる魔法使い的な位置付けである。ダメージディーラーであるのはもちろんだが,注目すべきは,EverQuest用語でいうところの,MezとCharmとSnareを備えている点だ。つまり,モンスターを眠らせたり,魅了して味方にしたり,足を遅くしたりできる。寝かしは初期レベルでは10秒と短めだが,スキルのレベルを上げることで実用レベルに伸ばすこともできるので,最近のMMORPGでは珍しく,クラウドコントローラーとしても活躍できるかもしれないクラスだ。「ギルド ウォーズ」とか「Vanguard」や「ロード・オブ・ザ・リングス・オンライン アングマールの影」で同種のクラスに物足りない思いをした人は,ぜひお試しを。
精霊使いはヒーラーであるとともに,モンスターの防御力を下げたり,動けなくしたり,攻撃力を奪ったりといったDebuff能力と,味方の攻撃力や防御力を上げたり,MPの回復速度を上げたり,モンスターからのダメージを跳ね返すようにしたりといったBuff能力にも長けている。もちろん,攻撃系の魔法も使える。
クラス構成ダンジョン内などではモンスターのリンクも多く,攻略にはパーティを組んだほうが効率がよいだろう。また,ダメージを受けた場合のために回復薬なども用意されているが,Zキーで座ることにより,かなり高速に回復できるので,休憩を兼ねてときどき座るのがよいだろう。
海上戦闘は,陸上戦闘の場合とはまったく変わってくる。キャラクターのクラスはあくまで陸上戦闘時の役割であり,海上では使用する船の種類が海上戦用のクラスとなっている。これは陸上戦用のクラス(キャラクターのクラス)とは独立したものだ。陸上ではヒーラーだけど,海上では巨砲艦でアタッカーをやるといった使い分けが可能になっている。さらに,複数の船を所有できるので,海上戦では,パーティメンバーなどの状況によってクラスの使い分けもできるわけだ。
モンスターを倒すと,死体を右クリックすることで戦利品が現れ,右クリックで拾うことができる。全体的に右クリックによる操作の多いゲームなので,左クリックでダメなら右クリックを試してみるのがよい。
ちなみに戦利品では,ほかのクラス用の装備はたくさん手に入るのだが,自分が使うものはあまり落ちてこないようになっているみたいなので,積極的にほかの人と交換するようにしよう。
そして海へ
まず,海に出るには船が必要になる。船はパーツを購入して組み立てるのだが,レベル7(陸上戦闘レベル)で発生するクエストでパーツ一式を揃えられるので,レベル7になったら港管理人のところに行ってクエストを受けよう。船に必要なパーツは,
基本船体
主帆
船首
錨
魔石
砲台
となる。いずれもきわめて簡単なクエストで手に入る。砲台や魔石はなくても出港できるが,攻撃を受けたら逃げるしかなくなったり,ダメージを自然回復できなかったりするので,必需品といってよいだろう。あとは必ず砲弾も買っておこう。また,くれぐれも砲弾を買ったときは,右クリックで船に装備するのを忘れないように。
海へ出るまでの大まかな流れは以下のようになる。
レベル7のクエストを受ける
↓
船のパーツを集める(クエスト)
↓
ドックで船を組み立てる
↓
港で船員を雇う
↓
出港
船の前進,停止,左右旋回はカーソルキーないし,W/S/A/Dキーに割り当てられている。マウス操作でも海上の移動は可能なのだが,戦闘モードではマウスで砲撃操作となるので,戦闘中の移動はキー操作のみに限られる。キーボードでの移動に慣れておいたほうがいいだろう。
操船は,とりあえず戦闘してみるのが分かりやすい。Spaceバーを押して戦闘モードに移行すると,船の前方と左右に扇型のエリアが現れる。これが砲弾の届く範囲となる。怪獣や海賊船は巧妙にこの範囲から離脱しようとするのが分かるだろう。船を操って敵を捉え,マウスクリックで砲撃を行う。マウスクリックした場所に砲弾が着弾するので,移動する相手には先読みも必要だ。だいたい見当はつくと思うが,クリックすれば必ず当たるというものではないので,海上戦闘では動きを読み,相手の弾をかいくぐりといった技術が必要になってくる。陸上戦闘とはまた違った醍醐味である。
攻撃モードでは射程範囲が扇形で示される |
特殊攻撃の例。攻撃範囲は狭いが強力な一撃 |
レベル7のクエストでもらえるのは,それぞれの陸上クラスに対応するクラスの船である。傭兵は装甲艦,冒険家は巨砲艦,貴族は魚雷艦,精霊使いは整備艦となっている。しかし,自分で購入して組み立てれば,それ以外の種類の船も使用できる。船は5種類用意されており,
装甲艦 耐久力があり,攻撃力も備えている
突撃艦 船首のラムによる突撃のほか攻撃力も高い
巨砲艦 砲撃は最強,特殊攻撃も使いやすい
魚雷艦 船足が速く,魚雷攻撃を行う
整備艦 ダメージを受けた船を修理したり,機雷を使う
のいずれかを選べる。さらに最初に使える小型艦から,海上レベル8以上で使用できる中型艦のフレームを使うことで,よりパワフルな船を作ることも可能だ。
船には特殊武器があり,それを購入&装備していれば,Rキーを押すことで,その船種独特の特殊攻撃が可能になる。使いやすいのは長距離が狙える巨砲艦などだが,短距離の特殊攻撃では戦闘モードから平和モードに切り換えて敵を引きつけるなどの技が必要だ。
オープンβテストでの新要素
これまで2回のクローズドβテストが行われているFlorensiaだが,今回のオープンβテストでは,期間中に新要素を順次追加していく形のアップデートが行われる模様。スタート時点で確定しているのは,
チュートリアルを追加
海上で風の影響が表れる
キャラクターに吹き出し(看板?)を設定できる
チャット機能の改善
ATOK対応
陸上/海上スキルのペナルティ
といった要素となる。
海上では,船の向きと風向きを示すコンパスが追加されたほか,船の速度を設定できるようになった。順風だと設定した速度にまで到達するが,角度が悪いと設定した速度まで到達できないといった感じになる。帆の形状による影響(縦帆は切り上がりが得意とか)は設定されていないので,あまり大きな影響はなさそうだ。速度設定がついたことで,船足の違う集団で移動する場合などには足並みを揃えることができるようになった。
キャラクターの,頭の上に固定しておける吹き出しが追加された。パーティ募集や個人商店(後日追加予定)で便利に使えそうだ。
チャットウィンドウは,チャットの種類が簡単に切り換えられたり,メニューからマクロのような使い方できたり,どの種類を表示するかといったフィルタリング機能,送信先の履歴機能の追加やログを残せるようになったりと,実用度が上がっている。
MS-IME以外にATOKにも対応したため,ATOKユーザーもチャットをより快適に使用できるだろう。
個人商店は,プレイヤー同士でアイテムを売買するための仕組みで,余ったアイテムなどを交換しやすくなった。
陸上レベルと海上レベルにおけるペナルティとは,片方だけを上げていると,だんだんレベルが上がりにくくなるというものである。両方をバランス良く上げることが,効率の良いレベリング方法となる。また,片方だけに特化していると,陸上/海上両方のレベル制限があるクエストなどが受けられなくなるという間接的なペナルティも用意されるようだ。
このほか,個人商店機能がテスト開始からやや遅れて実装されるほか,新しいマップなども順次追加されていく模様である。
今後の予定
マップについては,オープンβテスト中にも追加されてくる模様で,島以外にも海洋ダンジョンの追加が予定されているようだ。
ちなみに,クローズドβテスト時のテスターからの要望では,キャラクターのカスタマイズなどのものが多かったという。確かに,第1次クローズドβテストでは調整要素が何もなかったので,それもうなずける話である。第2次クローズドβテストからは顔や髪型などを数パターンから選べるようになり,普通のMMORPGと同程度の自由度になってきている。全体にキャラクターの造形は良いので,プレイヤーの期待も大きなものとなっているのだろう。今後はこういった部分がさらに強化されることもありそうだ。
海洋モノということで,釣りなどの要素は入らないのかと聞いてみたところ,それも導入が検討されているという。ポイントを探りつつ海原を漂うのも一興である。釣り上げた魚のコレクション要素が加わるといっそう楽しくなりそうだ。
さらに先の話にはなるが,船の種類が追加されて,大型艦やさらに大きな船も追加される予定ということで,今後マップの拡大や高レベルコンテンツなどへの対応は順次進められていくことになる。
また,現在のところ話だけだが,帆に描く模様のデザインをプレイヤーが行えるようにできればといった意見も聞けたので,単に戦闘だけでなく,ゲーム内でいろいろな方法でプレイヤーが遊べる要素の導入を目指しているようだ。
いずれにしても,NETTSでは,今後の展開に日本のプレイヤーの要望を最大限に取り入れていく方針を固めている。運営側が作ったゲームを一方的に提供するのではなく,プレイヤーのフィードバックを取り入れて,よりプレイヤーに望まれるゲームにしていくということを基本としている。
ということで,海洋モノというジャンルで期待するもののある人は,積極的に公式掲示板などに意見を書き込んでみよう。もちろん,すべてが採用されるわけではないが,プレイヤーの視点からの意見は重視されているので,今後のゲームの方向性に影響を与えたり,優れたアイデアはそのまま取り入れられることもあるだろう。新しいジャンルのMMORPGをみんなで一緒に作り出してみよう。
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