インタビュー
オンラインゲームサービス終了「させません」。本格ブラウザMMORPG「いきものがたり」とリバース事業についてSankandoにインタビュー
「FLORENSIA ♯」や「M2〜神甲綺譚〜」,「METIN2」,「ストラガーデンNEO」と,一度日本でのサービスが終了した(あるいは運営が困難だった)MMORPGの権利を獲得し,次々と“再生”しているオンラインゲーム運営会社,Sankando。同社がリバース事業と呼ぶそうした展開を,「本当に大丈夫なの?」と疑問視していた人も少なくないのではないだろうか。しかし,最初は3名でスタートしたという同社は堅実に業績を伸ばし,1年足らずで30名を超えるスタッフを抱える会社にまで成長している。
今回,同社の代表取締役社長 寺本雅裕氏と,副社長 長谷川友也氏にインタビューする機会を得た4Gamerは,リバース事業のからくりや狙い,近日中にβテストをスタートするというブラウザ型本格3D MMORPG「いきものがたり」(旧題 Earth Eternal)について話をうかがってきた。オンラインゲーム運営市場の動きや,いきものがたりに関心がある人は,ぜひご一読を。
「いきものがたり」公式サイト
規模感を見誤らなければ回せる運営が可能
Sankandoのリバース事業について
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。まずは,Sankandoという会社の特徴でもある,リバース事業について,いろいろとお話しを聞かせていただければと思います。
当時,寺本さんが突然起業されたことにも驚きましたが,会社にとってのローンチタイトルが「FLORENSIA #」だったことにも,個人的には驚かされました。同作は当時,なんと言いますか……。
確かに表現しづらいですね。確かに当時のFLORENSIAは,お客様がそんなに多くはいらっしゃらないタイトルでした。
4Gamer:
寺本さんはSankandoを立ち上げる際に,あまりビジネスとしてうまくまわっていないオンラインゲームの運営権を獲得し,再生する事業――リバース事業を軸にしようと,最初から考えていたんですか?
寺本氏:
リバース事業のみで勝負しようとは考えてませんでしたが,当面の間の柱にしようとは決めていました。FLORENSIAについては,当時NETTS(NetTimeSoft)の会長さんと知り合いまして,ヨーロッパではヒットしていたFLORENSIAが,日本では伸び悩んだという話を聞きました。これはリバース事業のきっかけとして最適なのではないかと考え,まずは同作の運営権を獲得したという形です。
4Gamer:
そして,Sankandoとしての運営第2弾タイトルが,2年半前に国内でのサービスが終了した「M2〜神甲綺譚〜」でした。こちらに関しては,根強いファンの声援を受ける形での復活とお聞きしています(関連記事)。
はい。寺本から会社をやろうと聞いたときに,じゃあぜひM2も一緒にやろう! と。僕は元々,M2の前運営に関わっていた人間なのですが,そこでやり残したこともあったので,M2に関する署名活動の件も知っていて,Sankandoのコンセプトにもマッチしていましたし,これはやるしかないと。
4Gamer:
FLORENSIAおよびM2の運営権を立て続けに獲得し,短期間で移管を完了していますが,当時,その2タイトルを何人くらいで運営していたのですか?
寺本氏:
Sankandoは一年前の今頃,本格的に活動を開始しましたが,最初は僕と長谷川を含めて3人でした。FLORENSIAを運営移管した直後は,僕と長谷川の2人で何でもかんでもやっていましたね。
4Gamer:
3人……ですか。MMORPGの運営といっても,ユーザーサポートやプレスリリースの作成,公式サイトのデザインや更新など,会社全体で見ればさまざまな作業がありますよね。たった3人で,どのようにMMORPGを運営していたのでしょうか。
長谷川氏:
正直なところFLORENSIAは,大規模なタイトルではなかったので,Sankandoが引き継がなければならないものは,そこまで多くなかったんですよ。寺本はご存じのように,前職で開発を統括(関連記事)していましたし,僕は運営回りのことは一通り経験していましたから,基本的には,2人で頑張れば何とかなるレベルでした。ユーザーサポートは2人体制で,アップデート計画の立案や開発会社とのコミュニケーションは寺本が,公式サイトの更新やプレスリリースの配信に関しては僕が担当していました。
寺本氏:
毎日HTMLをガリガリ書いていましたね(笑)。
4Gamer:
そういった体制でFLORENSIAを運営しつつ,2010年6月末には,M2の正式サービスを再開しました。その時点では,さすがに3人では回りませんよね……?
寺本氏:
当時も少なかったよなぁ……。
長谷川氏:
6人くらいじゃないですかね。さすがにその時は,知り合いの頼れるスタッフ何名かに声をかけて,一緒に走ってもらいましたよ。とはいえ,そこまで多くはないですが……。
4Gamer:
クライアント型のMMORPG2タイトルを,6人で運営ですか。そんな少人数で運営していたんですね。
寺本氏:
M2の正式サービスに向けた準備で大忙しの2010年5月時点で,確か6人くらいでした。当時は,FLORENSIAでは僕が,M2では長谷川が責任者となって,少ない人数ながらも品質を落とさぬよう切り盛りしていました。
長谷川氏:
M2に関しては,運営権だけでなく開発権も獲得できたので,プログラム関係の仕事の比重が大きかったですね。それに加えて,公式サイトや規約,プレスリリース,ゲーム内のテキストローカライズなど,FLORENSIAと違い,一から作るものが多く大変でした。
寺本氏:
FLORENSIAの開発については,韓国の開発会社が行っているんですが,M2に関しては,開発も含めてすべてSankando内で完結しています。外注という意味では,オフィシャルイラストを描いてくれているイラストレーターさんくらいですかね。
そういったスピード感やフットワークの軽さは,ベンチャーにとっての武器なので,自分たちでできることはできる限り自分たちでやろうと。
4Gamer:
実際に二つのタイトルを復活させてみて,プレイヤーからの反響も集まってきていると思うのですが,手応えはありますか?
長谷川氏:
現在,会社が急成長している最中ということもあり,運営会社として適切な体制が整え切れていないところがあります。そのため,プレイヤーの皆さんに満足のいくサービスが提供できているかと問われると,自分達でも納得のいく返答ができない状況です。実際にプレイヤーさんからも,叱咤激励をいただく機会は多いです。
一方で,FLORENSIAやM2に愛着を持ち続けてくれているプレイヤーさんや,その人達の影響で新しくプレイヤーになってくれた人達が確かにいることも,立ち上げ当初から肌で感じているところです。
4Gamer:
最初は数名でスタートし,フットワークの軽さを武器としてさまざまな要望に応えることも可能だったでしょうけれど,とんでもない速度で扱うタイトルが増えてきていますし,それなりの体制を整えるのも大変そうですね……。
加えて現在では,「METIN2」と「ストラガーデンNEO」の権利も獲得し,どう考えても少人数では回せない状況だと思うのですが,12月中旬時点では,どれくらいの人数がSankandoに所属しているんですか?
寺本氏:
現在は,アルバイトを含めて33名です。今話に出たタイトルに加え,ブラウザMMORPG「いきものがたり」の準備も進めているので,気合だけではどうにもならず,どうしてもマンパワーが必要になりますね。
4Gamer:
ずいぶんと増えましたねぇ。そうなるとやはり,現在サービス中のFLORENSIAとM2に関して,運営状況は良好であると考えていいのでしょうか。
寺本氏:
もちろん,プレイヤーの皆さんへのサービス面では,今後よりいっそうの努力が必要ですが,経営的な視点では,おかげさまで良好であると言っていいと思います。実際ベンチャー企業って,その多くが初年度で潰れてしまいますよね。そんな厳しい状況の中で,微々たるものですけど黒字も出せて,リバース事業のビジネスモデルもようやく評価してもらえるようになってきました。立ち上げ当初は暗中模索でしたが,ようやく軌道のレールが見えてきたかな……という感じです。
熱心なプレイヤー達とクラウドが急成長の理由
4Gamer:
正直なところ,寺本さんのお話を聞いてリバース事業への見方が変わりました。
寺本氏:
規模に関しては大きな差がありますが,再生という意味ではゲームポットさんが見事な結果を出されていますね。リバース事業を軸にしているとなると,弊社だけかもしれませんが。
僕らも,実際に始めてみるまでは手探りの状況でした。G-Star 2010でも,大小さまざまな新規オンラインゲームが出展されていましたが,ああいうのを買い付けて日本で展開するとなると,契約金だけで3000万円,5000万円,モノによっては1億円以上必要になります。
4Gamer:
そしてその後,ローカライズ作業や公式サイトの作成などもあり,インフラ代や広告費もケチるわけにはいかないと。
寺本氏:
数千万円で買い付けてきたタイトルとなると,インフラ代や広告費を低く抑えることは,複数の意味で難しいでしょうね。その後2〜3年かけて,出て行ったお金を回収するためにも。とはいえ2〜3年も活況を呈し続けるオンラインゲームは一握りですし,新規タイトルを買い付けて日本で運営するのは,新しく立ち上げたベンチャー企業ではほぼ無理でしょう。
4Gamer:
最近では,新規のオンラインゲームというとブラウザゲームが主流になってきましたね。
そうですね。ブラウザゲームの場合は当然,初期費用が低いんですけど,うまくコミュニティをまわさないと,数か月ももたなかったりする。スタートダッシュ命みたいなところがあるので,口コミを含めた広告展開の重要さは,クライアント型のオンラインゲームとそう変わらない印象ですね。
一方リバース事業に関しては,以前のお客様が戻ってきてくれる可能性が高いので,計画を立てやすいというメリットがあります。一度サービスをしているので,基本的なバグもつぶれていますし,インフラの見積もりもしやすい。そしてローカライズもほぼ終わっているので,新規タイトルに比べ,初期コストを抑えることができ,不可能な予算設定を立てなくてもよくなります。
4Gamer:
なるほど。数千人〜数万人のプレイヤーを前提としていないビジネスだからこそ,当然損益分岐点も低く抑えられると。
寺本氏:
はい。そのため,とんでもない売り上げが見込めるかというと,そんなことはまったくないのですが,非常に手堅いビジネスだと思っていますし,事実手堅く回せています。
長谷川氏:
それに加えて,新規運営会社として追い風になったのが,クラウドの存在ですね。従来のサーバーインフラだと,とにかく初期投資がかかりました。しかし現在では,顧客情報などの重要データはいろいろと考える必要がありますが,そのほかの大部分はクラウドで処理できるので,コストを格段に抑えられるようになりました。
4Gamer:
クラウド化の波は,オンラインゲーム業界にも浸透してきていますか。
長谷川氏:
個人的な印象としては,転換期といったところでしょうか。
寺本氏:
オンラインゲーム用のクラウドソリューションは,ここ最近徐々に盛り上がってきていますね。それに影響を受ける形で,従来のソリューションも価格が下がり始めてきています。
4Gamer:
それは確かに,Sankandoのような企業にとってはまさに追い風ですね。
長谷川氏:
リバース事業のビジネスモデルとして,イニシャルコストを抑えるというのが最大の課題なので,そういう意味では非常にありがたい状況ですね。
4Gamer:
ちなみに,一部クラウドを利用することで,具体的にはどれくらいのコストカットが見込めるものなんですか?
規模や求められるサーバーのスペック,OSなどにもよりますが,従来型だと,それなりのスペックのものを初期購入すると,安めのハードでも50万円前後。それがサーバー台数分……10台動かすとして,それだけでも大体600万円くらいは必要でした。さらにラックを借りて,回線を借りて……ということで,減価償却を考慮しても,ランニングコストは100万円前後かかってきちゃいますね。
うちは立ち上げて間もない会社なので,イニシャルで数百万円なんていう金額は右から左に動かせません。でもクラウドを導入すれば,タイトルの規模感次第というところもありますが,従来の半分以下の金額に抑えることができます。
4Gamer:
そんなに安くなりますか。
長谷川氏:
ええ,劇的に安いです。もちろん,規模感や組み重ねにもよりますけれど。ただし,大規模なゲームになってくると,クラウドではどうしても物足りない部分が出てきてしまいます。
寺本氏:
従来型だと,金銭的な面でもハード的な面でも,立ち上げに時間がかかってしまいますが,クラウドはその点でも優秀ですね。Sankandoタイトルのローンチが早い件には,そのあたりの事情も関係しています。
リバース事業を軸に据えつつ挑戦する
本格ブラウザMMORPG「いきものがたり」
4Gamer:
現状,SankandoはMMORPGばかりを運営/獲得していますが,そこには明確な理由があるんですか?
寺本氏:
ゲーム寿命が長く,ゲームプレイが続くほどコミュニティが醸成していくようなタイトルであれば,MMORPGでなくても問題ありません。“飽き”が最大の敵ですが,健全なコミュニティは,その飽きを確実に薄めてくれますからね。
4Gamer:
そういう意味で,ちゃんとしたコミュニティが形成されやすいタイトルはなんだろうと考えたとき,MMORPGがベターであると。
寺本氏:
当然,ソーシャル系のタイトルも優秀ですが,ユーザーの新陳代謝が激しすぎて,Sankandoの,お客様に長く楽しんでいただくスタイルには合致しないですね。
長谷川氏:
コミュニティに熱があり,きちんと長期運営に適したタイトルというと,やはり,比較的きっちりしたMMORPGがメインになります。
なるほど。では次に,Sankandoが獲得したタイトルとしては新しめの作品となるブラウザMMORPG「いきものがたり」(旧題 Earth Eternal)についてあれこれ聞かせてください。同作については,2010年夏に国内運営権の獲得を発表されましたが,相当パワフルなMMORPGですよね。
寺本氏:
「これでブラウザゲームなの?」というビジュアルは,分かりやすいサプライズだと思います。当時,あのクオリティのブラウザゲームはあまり見たことがなかったですよね。現在,ブラウザ三国志や戦国IXAといったストラテジーが安定した人気をキープしていますが,そんな中,本格的な3D MMORPGで勝負するというアプローチは,個人的にもすごくやりがいがあります。
4Gamer:
ゲームとしては,割と王道な,「World of Warcraft」のようなタイプのMMORPGですよね。
寺本氏:
はい。洋物MMORPGとして一般的なコンテンツは一通り楽しめます。世界観が相当練り込まれていて,ストーリー性が高い点が特徴的です。テキストが膨大で,僕も内容を完璧に把握できてはいないのですが,そのあたりを,プレイヤーさんにどうやって分かりやすく提供しようかと,現在試行錯誤しているところです。
4Gamer:
海外版を少し遊んだことがあるのですが,キーボードとマウスを両方使って操作するタイプのゲームでしたよね。そこに関しては,いわゆるクリックタイプのMMORPGよりもハードルが高い印象を受けました。一方で,ブラウザゲームということで,比較的低スペックなPCでもプレイしやすい。Sankandoとしては,ターゲットをどのあたりに設定しているんですか?
基本的には,いわゆるゲーマーと呼ばれる方々に遊んでもらいたいと考えています。コアなMMORPGプレイヤーは,すでに特定のタイトルに腰を据えているとは思うのですが,その友人や,ネット上の知り合い全員が,ハイスペックなPCを持っているわけではありませんよね。
オンラインゲームって,ゲーム部分が楽しいっていうのはもちろんあると思うのですが,一番楽しいのは,そのゲームを仲のいい人と,快適に遊べている状況そのものだと考えています。MMORPGファンは,すでに何かしらのタイトルをプレイしていると思いますが,誰でもどこでも気軽に楽しめる,ゲーム内容のかっちりしたMMORPGとなるとそうそうないので,「仲間と気軽に遊べるMMORPG」を求めている層にアピールしていきたいですね。
4Gamer:
そう言われると,ある新作MMORPGを友人と遊ぼうと思っても,友人のPCのスペックが足りず一緒に遊べないケースは,コアなMMORPGファンなら大抵経験していそうですね。
寺本氏:
はい。でも,仲間と一緒に遊ぶおもしろさって,実際に体験しないと分からないことなので,そういう意味では,真の意味でそういう体験をしていないプレイヤーは,少なくないと思います。それに加えて,ソーシャルゲームの台頭によって,PCでゲームをする人が増えてきているという状況も好材料ですね。
4Gamer:
本格的なMMORPGに手を出せるかといわれると,そこは何とも言えませんが,広義でのPCゲーマー/オンラインゲーマーの母数は,確実に増えてきていますね。
寺本氏:
たとえばmixiさんでは,2000万人くらいの会員がいます。その中でMMORPGをプレイできる人はごく少数だとは思いますが,それでも一定数はいると思うんですよね。そういった人たちに,ピンポイントで「こういうゲームがありますよ」「普通のアプリとは全然異なるボリューム,ゲーム体験を提供できますよ」とアピールすることには,大きな価値があると考えています。
4Gamer:
なるほど。一方で,日本のオンラインゲーム市場では,洋物MMORPGの苦戦が続いています。その理由の一つとして,グラフィックスのセンスの違いが挙げられると思うのですが,いきものがたりではグラフィックスを刷新するそうですね。
寺本氏:
この画像は開発中のものですが,イメージイラストを含め,すべて日本人が親しみやすいキャラクターに刷新しています。そういった部分のとっつきやすさについては,かなり徹底したカルチャライズを行う予定です。
4Gamer:
なるほど。プレイヤーキャラクターが獣人である点はそのままですが,相当印象が変わっていますね(オリジナル版の画像はこちら)。
寺本氏:
それに加えて,ゲームタイトルもEarth Eternalから「いきものがたり」に変更しました。ここ最近,コンシューマでは洋ゲーが一般的になってきていますが,MMORPGに関しては,まだまだ“洋ゲーという印象”が高いハードルになっていますし,そこは思い切らないとダメだろうと。
4Gamer:
ずいぶん親しみやすいタイトルになりましたね(笑)。
寺本氏:
ゲーム内容とも合致していますし,分かりやすいでしょう(笑)。
4Gamer:
ブラウザゲームということで,どこかの大手ポータルサイトとチャネリングするなどの施策をとらないと,導線の部分が弱いのではないかとも思うのですが,そのあたりについてはどうでしょう。
寺本氏:
現在交渉中なので,詳しいことは話せないのですが……導線はSankandoのポータルだけではありません。これについては,詳細が決まり次第紹介させてください。
4Gamer:
分かりました。……やっぱりあそこなんでしょうか。いきなり3D MMORPGが遊べるようになってたら驚くなぁ……。
寺本氏:
うーん,どこでしょうかね(笑)。
4Gamer:
それでは最後に,リバース事業に注目しているユーザーさんや,いきものがたりに期待している人に,コメントをお願いします。
寺本氏:
Sankandoは,「Before」「Do」「After」という三つのフェイズで,お客様に感動を提供することを目標として作った会社です。現在体制を整えている最中で,残念ながら,まだその目標は達成できていません。とくにリバース事業に関しては,お客様の声ありきの仕事なので,これからも叱咤激励をいただけると幸いです。各リバースタイトルでは,GMイベントやアンケートなども積極的に行っていますので,ぜひ積極的に参加してもらえればと思います。それと,すでにガンガン届いていますが,「復活してほしいタイトル」に関する声もドシドシお願いします。
「Earth Eternal」あらため「いきものがたり」に関しては,比較的近い時期に具体的な情報を出し始めますので,もう少しお待ちください。うちはできたばかりの会社で,認知度も低いですが,本作に関してはそれなりに目立つ場所に置けると思います。もしいきものがたりを見かけて,ちょっとでも興味がわいたら,ものは試しに友達と遊んでみて,MMORPGの醍醐味である「みんなと遊ぶ楽しさ」を味わってほしいです。
長谷川氏:
寺本も言ったように,Sankandoは三つの感動を提供したいという想いから始まった会社です。社内では日々,感動をしてもらうための運営だとか,開発だとかを行っています。ユーザーさんから見ても,運営と開発には小さくない隔たりがあるように思えるかもしれませんが,うちは小さな会社ですので,皆がSankandoの目標を達成するために,日々努力しています。その目標に手が届くよう日々努力していきますので,今後ともよろしくお願いいたします。
また,たとえ日本でのサービスが終了したタイトルでも,やり方次第で開発/運営/プレイヤーがハッピーになれることは証明できつつあります。当時ダメだったことでも,時代が変わればなんとかなってしまうことも多いので,新しい/古いを問わず,ゲームを通じて感動や楽しさを伝えていきたいと思います。
4Gamer:
ありがとうございました。
インタビュー後の雑談で,「先日,ある専門学校で講演をしたときに,うちの会社のことを知っている人! と質問したら,30人くらいいるうちの誰も手を挙げてくれなかったんですよ」と苦笑混じりに語った寺本氏。リバース事業をメインにする会社ということで,確かに一般的な認知度はあまり高くないかもしれないが,一方で古くからのMMORPGファンからは,「お願いすればサービス終了したタイトルを復活してくれる会社」と認識されているそうで,そう考えると,ブランディングにも一定の成果が現れていると言えるだろう。
ともあれSankandoは引き続き,「動かす価値がある」と判断できるタイトルに関して,積極的に権利獲得に動くという。すでに交渉中のタイトルもいくつかあるそうなので,2011年,かつて遊んでいたMMORPGが復活することがあるかもしれない。権利元や開発会社の関係で,復活が現実的でないタイトルも少なくないが,可能性はゼロではない。プレイしていたMMORPGがサービス終了してしまったことのある人は,Sankandoという会社名を覚えておいて,損はないはずだ。
また2011年には,Eternal Earthあらため「いきものがたり」が,ついに動き出す模様。グラフィックスの刷新を含めたカルチャライズの成果はもちろん,いったい“どこ”とチャネリングするのかも実に興味深いところだ。情報公開およびβテストの開始を楽しみに待っていてほしい。
「いきものがたり」公式サイト
「Sankando」公式サイト
- 関連タイトル:
魔法航路
- 関連タイトル:
M2 -神甲天翔伝-
- 関連タイトル:
いきものがたり
- この記事のURL:
キーワード
(c) NETTS Corporation ALL Rights Reserved.
Copyright(C)InterServ International Inc. All rights Reserved..
Copyright (C) since 2011 C4on, Inc. All Rights Reserved.
(C)2009 Sparkplay Media. All rights reserved. "Earth Eternal" and the EE logo are owned by Sparkplay Media.