インタビュー
「MHF-G」の大型アップデート「G6」で実装となる新コンテンツ「天廊遠征録」や新モンスター,トライアルコースのHR上限引き上げなどをについて開発陣に聞いた
今回のアップデートでは,“音”を巧みに扱う新モンスター「創音竜 ポボルバルム」が実装されており,12月10日からは無料で楽しめるトライアルコースの上限がHR99まで引き上げられるほか,PC向けの高グラフィックスモード「High Grade Edition」が搭載される。さらに12月17日には,天高くそびえる“塔”に仕掛けられた古代の罠に挑む新コンテンツ「天廊遠征録」の実装が予定されており,先日行われた「MHF-G感謝祭2014」会場でも大きな関心を集めていた。
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今回4Gamerでは,これらのG6アップデートの新要素や今後の展開について,本作の運営プロデューサーを務めるカプコンの関野亮央氏,そしてこのたびプロデューサーに就任した宮下輝樹氏に話を聞いてきた。
運営プロデューサーの関野亮央氏(右),プロデューサーの宮下輝樹氏(左) |
「モンスターハンター フロンティアG」公式サイト
狩人祭,極限征伐戦,パローネ大航祭に次ぐ
MHF-Gの4つめの柱となる「天廊遠征録」
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。
宮下さんが4Gamerに登場されるのは久しぶりですね。
そうですね(笑)。私自身,2012年9月に行われた「MHF感謝祭2012」以降,しばらくMHF-Gから離れていましたから。そうは言っても杉浦(一徳氏。MHF-G プロデューサー)や関野がいろいろやっているのを横目でチラチラ見つつ……。
4Gamer:
今後はプロデューサーとしてMHF-Gに関わっていかれると。
宮下氏:
ええ。これまで杉浦がやっていたアップデートの方向性やハンターの皆さんに何を提供していくのかを決めていくこととなります。それに加えて,運営ディレクターも兼任しているので,イベントおよびゲーム内の細かい指示出しや確認もします。
4Gamer:
ちなみに,いつからMHF-Gチームに復帰されたんですか。
宮下氏:
G6アップデートの内容を決める少し前ですね。本当はG6について,もっと口出ししたかったのですが,残念なことにもう固まっていた部分が多くて(笑)。
4Gamer:
そのほかに運営開発体制の変更はありますか。
宮下氏:
とくにありません。引き続き関野が運営プロデューサーとして,運営に特化した役回りを担当します。
4Gamer:
それでは,G6アップデートの新コンテンツとなる「天廊遠征録」について教えてください。
宮下氏:
天廊遠征録は1年以上前にビジュアルを公開していたのですが,ようやく実装できる運びとなりました。これは常時設置型ではなく,定期開催型イベントとして配信するコンテンツです。したがって狩人祭,極限征伐戦,パローネ大航祭に次ぐ4つめの大型コンテンツと言えますね。
設定としては,天廊はこれまでもMHF-Gの世界にずっと存在していたのですが,そこにたどり着く技術がなかったので誰も知らなかった。しかしパローネの技術を応用し,遠くまで飛べるようになったことで発見されたというわけです。
4Gamer:
なるほど。
宮下氏:
天廊遠征録専用の受付嬢がメゼポルタ広場に登場しますので,ここでハンターはクエストを受けることができます。また天廊に入ると,アイテムを交換したり情報を提供したりと,ハンターをサポートしてくれる商人やアイルーが登場します。
4Gamer:
アイテムを交換するとは,どういうことでしょうか。
関野亮央氏(以下,関野氏):
天廊はアイテムを持ち込めないんですよ。ハンターには,クエスト受注時にギルドから「Gm(ジェム)」が渡されるので,それを使って天廊に向かう大型探査船の中,または天廊内のアイルーからアイテムを入手します。
公開されている天廊のビジュアルを見ると,とてつもなく高い塔といった印象です。
宮下氏:
天廊は古代の技術で作られていて,内部は天井の高い造りになっています。ハンターが進入するたびにマップの構成や登場するモンスターが変わるというランダム性があり,さらに入手できるアイテムも毎回異なります。
また,いくつかの階層に分かれていて,今回のG6では一番下の層にあたる「第一区」が実装されます。当然,今後のアップデートでは難度の高い「区」が登場する予定です。
4Gamer:
天廊はHR(ハンターランク)やSR(スキルランク),GR(Gランク)のハンターが一緒に遊べるコンテンツと紹介されています。
宮下氏:
ええ。実はパローネ大航祭でも同様のコンセプトを掲げていましたが,実際に最後まで到達できるのはG級のみという制限がありました。しかし,天廊ではそのようなことはありません。
そして,新たにTR(タワーランク)という概念が登場します。これは天廊遠征録のコンテンツをクリアすると得られるTRP(タワーランクポイント)を蓄積すると上がっていくものです。
4Gamer:
TRが上がると,どのようなメリットがありますか。
宮下氏:
天廊内で使用可能な「タワースキル」を習得できます。TRやTRPと同じくリセットされないので,どんどん覚えて活用してほしいですね。
「天廊遠征録」は謎解きメインのコンテンツ
4Gamer:
今回実装される天廊の第一区は,どのくらいの規模でしょうか。
宮下氏:
具体的な数字ではありませんが,かなりの時間を遊べるようにしますよ。天廊遠征録は約1か月に1回のペースで,1週間かけて開催することになりますが,そのあいだにどれだけの階層を上がれるのかにチャレンジしていただきます。
4Gamer:
1つの階層は,どんな構成になりますか。
宮下氏:
フロアは大小さまざまな部屋で構成されているのですが,1つのクエストで2〜4つのフロアを攻略することになります。
4Gamer:
クエストの達成条件は,登場モンスターの狩猟ですね。
宮下氏:
ちょっと違います。基本的には,さらに上のフロアに上がるための階段を見つけることがクリア条件となります。
一方,失敗条件はクエストの制限時間がゼロになることで,従来のクエストのようにハンターが3回倒れても失敗にはなりません。また,1つのフロアをクリアすれば制限時間が追加される仕組みです。
4Gamer:
大幅な仕様変更に踏み切ったわけですね。
宮下氏:
さまざまなランク帯のハンターが一緒に遊べるようにしたかったんです。これまでと同じ仕様だと,どうしてもHR帯のハンターが力尽きるケースが増えるでしょうから。
また,天廊遠征録では「救護」という新システムを導入しました。誰かが倒れても,ほかのハンターが20秒以内に近寄って「気つけ玉」や「気つけ薬」を使用すれば,その場で復活できます。
4Gamer:
近年,協力プレイを採用しているゲームに導入されているものと同様のシステムですか。
宮下氏:
そのとおりです。20秒以内に救護してもらえないと,フロアの入り口まで戻されます。
4Gamer:
最新PVで紹介されているフロア内の罠についても教えてください(関連記事)。
天廊内には,古代の技術によって作られたさまざまな罠があります。たとえばレールの上を巨大な手裏剣のようなものが行ったり来たりする装置や,スイッチで火炎をON/OFFできる装置が仕掛けられています。そこにタイミングよくモンスターを誘導すれば,大ダメージを与えられるわけです。もちろんハンターも,うっかり当たってしまうとダメージを受けてしまうので気を付けてください。
壁から矢が飛んでくる罠はヤバいですよ。視界が矢で埋め尽くされますからね。そのほかには毒の沼を発生させる罠もあります。
4Gamer:
どんなモンスターが登場するのでしょうか。
宮下氏:
全部ではありませんが,通常のフィールドと同じモンスターが登場します。また一部,特殊なオーラをまとったモンスターもいます。これらのモンスターは,天廊に棲み着いたことで変異しており,肉質がまったく違うなどの特徴があります。これもまた,さまざまなランク帯のハンターが一緒に遊ぶことを考慮してのことです。
たとえば,G級武器を持ったハンターがモンスターを簡単に討伐できるのでは面白味に欠けますよね。もちろん罠を使わなくても討伐可能ですが,おそらく時間がかかるでしょう。
基本的にモンスターを討伐するには,フロア内の罠を活用していただきます。罠を使えば,HR帯のハンターでもモンスターを倒せるようになっています。
4Gamer:
PVではエスピナスとティガレックスという組み合わせでしたが,異なるモンスターが2体登場することもありますか。
宮下氏:
ええ。PVではティガレックスが追いかけてくるシーンを収録していますが,ヴォルガノスが泳いでくることもありますよ。「これ,どうやって避けんねん!」って。
モンスターがどのハンターをターゲットにするかも,通常のクエストとは違います。天廊ではモンスターを罠に誘導して攻略するということで,行動パターンはかなり変わっています。
4Gamer:
従来のMHF-Gとはまったく違う遊び方になると思いますが,そもそも当初の設計では想定されていなかったものですよね。
宮下氏:
そうなんです。だから天廊の実装にあたっては,設計から作り直しました。
関野氏:
そもそも「モンスターハンター」で謎解きをしようとは思わないですよね(笑)。
宮下氏:
杉浦から私への最初のオーダーは「エンドコンテンツだから塔にしよう」というものでした。そのコンセプトしかないところから苦心して,ようやく謎解きにたどり着いたのですが,そこからも大変だったんです。
謎解きだけのコンテンツでは,全然面白くないんですよ。ただ走って,ボタンを押して,宝箱を見つけて……という内容では,MHF-Gでなくてもいいわけです。そこでモンスターや罠,仲間との協力要素を加えることで現在の形になりました。
関野氏:
最終的には,みんなでワイワイと楽しめる内容に仕上がったんじゃないでしょうか。狩りもあるけどそれだけじゃない。MHF-Gの新しい方向性を打ち出せたコンテンツだと思います。
“僕の考えた最強の武器”を実現できる「天廊武器」
4Gamer:
ハンターにとって,TRを上げる以外に天廊遠征録に行くメリットはありますか。
宮下氏:
「天廊武器」の存在があります。これは天廊で見つかった古代の技術をもとにメゼポルタの武具職人が生み出した新しい武器という設定で,この武器を生産・強化するための素材,そして「天封印」の素材である「天廊石」が得られます。
初めて情報を公開したときには「発掘させるのか?」という声が挙がっていたようですが,そうではありません。
宮下氏:
どちらかと言えば,MHF-Gの「進化武器」に近く,ハンター各自の好みに合わせて強化できます。進化武器では少しずつパラメータを足していくような形で,最終的には3パターンくらいしかバリエーションがありませんでしたが,天廊武器はほぼ一から自分で性能を決められます。
関野氏:
“僕の考えた最強の武器”を実現できるというわけです。
宮下氏:
剣士用の武器なら攻撃力/属性/会心率/状態異常/斬れ味,弓なら状態異常ビン/溜め/曲射をすべて自分で決められます。
ただしコスト制を採用しているので,すべてのパラメータを最大まで強化することはできず,武器の会心率は防具で補うといった工夫も必要になります。
4Gamer:
天廊武器と天封印の関係を教えてください。
宮下氏:
天封印には属性付与や会心付与など種類があり,天廊武器に装着することで強化可能になります。
4Gamer:
つまり天封印を装着することで自分好みの武器を作ることができるわけですね。
宮下氏:
そういうことです。あとは攻撃力や会心といったパラメータや武器種によって,1コストあたりの強化度合いが変わります。たとえば手数の多い双剣に麻痺や睡眠を付けると相当強くなりますが,1コストでは1しかパラメータが上がらない。しかし,ほかの武器種ならもっと上がるといった感じです。
さらに天廊武器には,天廊石で1つだけスキルを付けられます。たとえば達人であれば,「見切り+3」までは比較的簡単に入手できますが,「見切り+5」になると極めて低確率でしか見つからないといったようなレアリティの要素もあります。
4Gamer:
天廊石の付け替えは可能ですか。
宮下氏:
あまり頻繁に付け替えられるとありがたみがなくなってしまいますから,希少なアイテム「天廊石用触媒」を使用することで取り外し可能としています。
4Gamer:
ところで天廊武器は,通常のフィールドでも使えるのでしょうか。
もちろん使えます。通常のフィールドで生産できる武器よりも少し強めの設定になっていますから,HR帯のハンターはまず天廊武器を手に入れると有利に進められるかもしれません。
MHF-Gはサービス開始から7年以上が経っていますので,あとから始めた人が剛種武器を作るには大変な労力が必要になるんですよ。そこでG級ハンターと一緒に天廊で遊ぶことで,剛種に挑める天廊武器を作れるといったように,ちょっとショートカットができるように配慮しました。
関野氏:
とはいえ,すでにレベル50のG級武器を何本も持っているハンターが,完全に天廊武器に乗り換えなければならないというわけではありません。烈種武器なども含め,それぞれの長所を活かした選択が可能になるバランスに落とし込みます。
4Gamer:
気になるのは天廊武器の作成難度です。
宮下氏:
ベースとなる天廊武器は比較的簡単に作れますし,天封印の素材もそこそこ手に入ります。その中でどの方向に強化していくか,どんなスキルを付けるかを自分のプレイスタイルや防具のスキルに合わせて考えていただくというのが,私達の狙っているスタイルですね。
関野氏:
その気になれば,属性2000後半を持った片手剣も作れますから。
宮下氏:
その代わり,攻撃力は低いし,斬れ味も酷いことになりそうですけど(笑)。
関野氏:
そういった駆け引きがあることで,同じ武器種でもさまざまなタイプのものを作っていただきたいと思っています。「これ1本でどこでも行ける」とはならないでしょう。
宮下氏:
あとは,付いている属性によって天廊武器の一部の色が変化します。また状態異常でも,それぞれのエフェクトが発生するようになっています。
4Gamer:
ちなみに複属性はどうなりますか。
宮下氏:
今のところ,1つの武器に1種類の属性しか付けられません。複属性は今後の状況次第で検討します。
4Gamer:
分かりました。
宮下氏:
天廊遠征録を遊ぶとHRPがもらえて,HRも上がる仕様になっています。もちろん,モンスターの素材も入手できますので,HR帯の皆さんにもメリットは大きいはずです。
また,ごくまれに特別な扉を発見できることがあります。その先に何が待っているのか……それは自身の目で確かめてください。
ただ,天廊は第一区だけでも十分に遊べるものとして用意していますが,これで完成ではありません。今後,さらに階層を追加していきますし,皆さんのご意見やリクエストを形にしたいと考えています。ぜひ皆さんと一緒に天廊を作り上げていきたいと思っています。
音楽を演奏して破壊された部位を再生する「創音竜 ポボルバルム」
4Gamer:
それでは,G6アップデートで実装されるほかのコンテンツについても教えてください。まずは新モンスターの「創音竜 ポボルバルム」ですが,飛竜種なんですね。
関野氏:
飛竜種としては,かなり思い切ったビジュアルにしてみました。最近の追加モンスターは,見た目がカッコ良かったり,動きが機敏だったりというものが多かったので,コミカル寄りでサイズの大きなモンスターを出してみようかなと。
またコミカルにするのであれば,よりチャレンジしようと思いまして,身体の各部位が楽器を模したデザインになっています。たとえば,頭はアコーディオン,腕は弦楽器,尻尾は太鼓といった具合ですね。
4Gamer:
音を使って,何かを呼ぶのではないかと予想している人もいたようです。
関野氏:
残念ながら,何も呼びません。その代わりに音を使って自己強化したり,体力を回復したり,あるいは破壊された部位を再生したりします。
4Gamer:
部位が再生するとなると,部位破壊報酬の扱いも気になりますが?
一度破壊に成功すれば,きちんとカウントされます。
宮下氏:
討伐直前で再生したから部位破壊報酬はなしということになると,さすがにストレスが溜まりますよね……。
4Gamer:
逆に何度も同じ部位を破壊した場合の報酬はどうなりますか。
関野氏:
1回分しかカウントされません。
4Gamer:
サイズについてはいかがでしょうか。
関野氏:
オディバトラスやアカムトルム並の巨体です。俊敏性は低く,後方のハンターには尻尾で攻撃を加えたり,遠くにいるハンターにはブレスを吐いたりします。それならば足下に陣取って双剣で乱舞していれば狩れるかというと,そう簡単にはいかないでしょう。そのあたりは正統派の大型モンスターといった感じですね。
4Gamer:
ポボルバルムのクエストはどういった形で提供されますか。
関野氏:
剛種(HR100から)とG級(★7)です。また,剛種系統はG級覇種まで強化できます。
4Gamer:
防具の「ポボルム」シリーズや「創音奏」シリーズ,「音紡奏」シリーズのデザインが発表されていますが,反響はいかがですか。
関野氏:
反響は大きかったですよ。最近ではゼルレウスの防具が“ザ・モンハン”といった感じで人気が高かったんですが,今回は鼓笛隊をモチーフにした凝ったデザインが受けているようです。
4Gamer:
それでは,新たな特異個体モンスターについて教えてください。
関野氏:
まずはナナ・テスカトリですが,当然,ハンター1人で挑んでいただきます。新しいアクションはもちろんですが,派手さやカッコ良さでも,古龍の特異個体ということを意識した仕上がりになっています。
宮下氏:
もう目つきからしてヤバいですよね……(苦笑)。
4Gamer:
もう1体のクアルセプスはいかがでしょうか。
関野氏:
こちらは身体が金色で,見た目にも分かりやすいですね。ビジュアル的な人気は低くないのですが,なかなか狩ってもらえないモンスターだったので,特異個体の追加でもう一花咲かせてほしいなと。特徴としては,お馴染みの水晶をばらまいて光で攻撃する部分を強調しています。
4Gamer:
それぞれの生産可能武具はどんなものですか。
関野氏:
防具はG級ということで,クアルはゴツゴツした部分を残しつつ,ナナはお馴染みのイメージを踏襲しつつ,少しデザインにアレンジを加えています。
また,クアルの武器はこれまで生産する意義を見出しにくかったことを踏まえ,相応の性能になっています。ナナの武器は,これまでどおりに1人で討伐した証としての性能ですね。
4Gamer:
あとは,リオレウス亜種とリオレイア亜種が新たにG級で登場します。
宮下氏:
この2体で,2頭クエストをやりたいですね。リオレイア亜種は地面を蹴り上げ,その岩を砕いてハンターに滑空突進してきますよ。
関野氏:
特異個体とG級対応によって,エスピナス希少種の防具が再び注目されるというケースがありましたので,今回も見慣れたモンスターの武具に関して新たな旬を作っていきたいですね。
初心者からベテランのハンターまで,幅広い層に向けた施策を展開
4Gamer:
そのほかの新要素についてお聞きします。新たに3種類追加されるスキルはどんなものでしょうか。
関野氏:
「属性特効」は,属性効果の高いモンスターの部位に攻撃したとき,対象部位への属性ダメージが上昇するというG級スキルです。創音奏シリーズと音紡奏シリーズで発動します。
残りの2つは既存スキルの上位効果となる「反動軽減+3」と「穏射」です。「穏射」は反動軽減と装填数アップが同時に発動しますので,ガンナーはこのタイミングで防具の組み合わせを悩まれるかなと。
4Gamer:
武器バランスの調整はいかがですか。
今回は,片手剣とランスの全アクションに上方修正を施しています。たとえば,片手剣の「嵐ノ型」にも調整が入るのですが,新スキルの属性特効との相性がいいので,ぜひ活用してほしいですね。
宮下氏:
武器バランスの調整は,これで終わりということはありません。もちろん新武器種として実装した穿龍棍が,ほかの武器種より強いということは認識しています。新たに作ったわけですから意図的に強くした部分もあるのですが,皆さんが穿龍棍を使いこなすのも予想以上に早かったというのが現状です。
現在,穿龍棍を下方修正するのではなく,ほかの武器種を強くする方針で調整を進めています。これは単に数値を上げればいいというものではありません。それぞれの武器種を順次調整していきますので,もう少しお時間をいただきたいと思います。
4Gamer:
宮下さんが復帰されたことで,ガンランスの調整がどうなるのかが気になるところです。
宮下氏:
G6では無理ですけれども,ガンランスは必ず強くします。ご期待ください。
4Gamer:
続いて「パートニャー」のリファインについて教えてください。
宮下氏:
ハンターの皆さんから「ほかのノンプレイヤーキャラクター(NPC)と比較して,パートニャーはどこで使えばいいのか分からない」との意見をいただいています。とはいえ,レジェンドラスタやパートナーと同程度に強くすると,今度は差別化できなくなってしまいます。
そこでパートニャーを活かす場として,天廊遠征録はパートニャー以外のNPCを連れて行けない仕様にしました。実は,天廊内にはパートニャーしか通れない場所や押せないスイッチがあるんですよ。
4Gamer:
天廊の踏破にはパートニャーが欠かせないと?
宮下氏:
いえ,パートニャーがいなくてもクリアすることはできます。ただ,パートニャーがいることで,アイテムが手に入るなどのメリットが発生します。
さらに,公式狩猟大会には「パートニャー部門」を新設する予定です。これは,従来の韋駄天部門にハンターとパートニャーの組み合わせで挑むといった内容になります。そのほか,パートニャーしか連れて行けないクエストの提供も検討中です。
なるほど。
あとはトライアルコースの上限がHR99まで引き上げられるのも,かなり注目されるポイントです。
宮下氏:
現状ではHR2までが無料で遊べる範囲ですが,チュートリアルでゴゴモアを狩猟したら終わりなんですね。それではMHF-Gの楽しさを理解してもらうのは難しいだろうと。より多くの方に遊んでいただくために,無料でHR99まで楽しめるように変更します。実施は12月10日のメンテナンス明けを予定しています。
4Gamer:
HR99までなら,かなりの数のMHF-Gオリジナルモンスターを狩猟できますね。
また,同日(12月10日)には「High Grade Edition」の提供も開始されます。
宮下氏:
PC版のみの機能で,いわゆる高グラフィックス化モードです。モンスターの質感が向上しているのはもちろん,その影も従来の丸いものではなく,きちんとシルエットを描けるようになります。
4Gamer:
「MHF-G感謝祭2014」では,「魔法少女まどか☆マギカ」とのコラボレーション武具が発表されました(関連記事)。とくにこだわった点や苦労した点はありますか。
宮下氏:
……男性用の防具ですか(苦笑)。落としどころをどこにすればいいのか,本当に悩みました。
関野氏:
ハンターの皆さんからリクエストが非常に多かったコラボで,ようやく実現にこぎつけました。コラボ武具で広場に行けば,注目されること間違いなしですよ。「魔法少女まどか☆マギカ」はファンが多く,認知度の高い作品ですから,細かいネーミングでもできる限り,世界観を踏襲しようと考えました。
4Gamer:
それでは最後になりますが,今後のMHF-Gをどのように運営していくのかをお聞かせください。
宮下氏:
今回,これまで杉浦が舵を取っていた部分を引き継ぐことになりました。今後は「杉浦のときよりも良くなった」と言ってもらえるような形を目指し,ゲーム内はもちろんのこと,オフラインイベントなどでもMHF-Gを盛り上げていきたいと考えています。
現在もリクエストとして,ハンターの皆さんからさまざまな宿題をいただいていますが,具体的な展開案や施策をお伝えできる体制を整えているところです。今回実装する天廊や新モンスターについても,感想やご意見などをお寄せください。
とくに天廊は,皆さんと一緒に作り上げていくコンテンツです。開催回を重ねるたびに,より良い内容にしたいのでご協力をお願いします。
関野氏:
モンスターやコラボだけでなく,あらゆる面で今後もMHF-Gは変化していきます。今回はチャレンジングなコンテンツとして天廊を用意していますが,まずは一度触って率直なご意見をいただきたいです。
トライアルコースの上限引き上げや高グラフィックス化によって,初めて遊ぶという人にも久しぶりに遊ぶという人にも間口が広がっていますので,ぜひお試しください。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
「モンスターハンター フロンティアG」公式サイト
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