プレイレポート
「AVA」に24両の戦車が入り乱れる戦車戦が登場。3月23日アップデートの新コンテンツ「BATTLE TANK」プレイレポート
AVAで戦車と言えば,護衛モードで市街地を移動する戦車を守ったり攻撃したりする――というイメージが一般的だろう。しかし,今回実装される「BATTLE TANK」は,その名のとおり,戦車同士で戦うという,これまでのAVAにはなかった新たな遊びだ。その実装に先立ち,4Gamerを含む4メディアによる合同体験会が実施された。AVA日本運営プロデューサーである井上洋一郎氏にレクチャーしてもらった新モードの内容と,そのプレイフィールについて紹介していこう。
「BATTLE TANK」は最大で24人が参加できる大規模戦車PVP
「BATTLE TANK」は最大24人,12vs.12で戦車戦が行えるPvPだ。通常のクイックマッチチャンネルでプレイできるモードで,参加条件などはない。参加時の兵種はライフルマンに固定され,装備も統一されるので全員が同じ条件でのプレイ可能だ。
ルールも単純で,相手チームの戦車をすべて破壊すれば,そのラウンドを取ることができ,1試合3ラウンド先取したチームが勝利となる。1ラウンドは8分間で,この時間を過ぎると,残っている戦車のHPが10秒ごとに一定量減っていく。引き分けや判定はなく,完全なデスマッチ仕様になっている。
戦車は,マップ開始時に3タイプから1両を選択できる。選べる戦車は「SK105」「T90」「Leopard2A6」の3タイプだ。戦車は,それぞれ性能が異なり,固有のスキルや威力の高いAP弾などを所持している。スキルやAP弾の効果は高いが,一度使うと再チャージ完了までは使用できないので注意しよう。とくにAP弾は一撃必殺の威力を持つので,ここぞというときに確実にヒットさせたいところだ。
●SK105
軽戦車に該当するもので,3タイプのなかでもっとも移動速度が速い。砲身旋回能力や砲弾装填速度といった性能も高く,非常に扱いやすい。その一方で,主砲の威力はもっとも低く,射程も短め。装甲も薄いので,正面からの戦闘は禁物だ。機動力を活かして戦場を引っかき回し,そこで生まれた隙を逃さずに狙う戦い方になるだろう。所持スキルは,一定時間移動速度がアップする「急加速」と,タンクエイムが縮小される「照準安定化」。チャージできるAP弾の最大数は2。
●T90
冬季迷彩が特徴的なこの車両は,SK105とLeopard2A6の中間の性能を持つ。砲撃の威力も装甲性能も高めで扱いやすいバランス型の戦車だと言えるが,器用貧乏な印象もある。グラフィックス上では砲塔に立派な機関銃が描かれているが,残念ながら使用できない。また,詳細は後述するが,唯一ほかのプレイヤーを乗せられない車両になっている。所持スキルは「急加速」と,車両の周囲にスモークを張る「煙幕弾」。AP弾の最大数は1。
●Leopard2A6
3タイプの戦車の中ではダントツの攻撃力と装甲の厚さを誇るLeopard2A6。その分,移動速度は遅いが,それを補ってあまりある性能を持っている。正面きって戦っても圧倒できるだけの火力はあるが,砲弾装填速度や砲身旋回能力,照準が収束する速度(詳細は後述)が遅いので,ほかの戦車で敵を足止めしてもらい,そこを狙うといった連携が必要となりそうだ。所持スキルは一定時間タンクの防御度をアップする「装甲強化」と「煙幕弾」。AP弾の最大数は1。
戦車における戦いで,ポイントとなるのが主砲だ。主砲は戦車搭乗時に画面中央に現れるレティクルで狙うのだが,FPSのようにレティクルに敵戦車が入ったら即発射,ではうまく当てることができない。レティクルの周囲に緑色の輪が現れ,車両や砲塔の動きが止まると,この緑色の輪が収束し始める。これが完全に収束してはじめて照準が合ったことになり,レティクルに向けて正確に砲撃が行えるというわけだ。収束前に砲撃を行うと,その時点での緑色の輪の範囲内のどこかに当たることになるため,確実なヒットは狙えない。攻撃する際は,ほかの敵に狙われずレティクルを収束する時間を確保できる場所を取れるかどうかが重要なポイントと言えるだろう。
主砲でもうひとつのポイントとなるのが,敵戦車のどこにヒットさせるかだ。戦車は厚い装甲に覆われているが,正面と側面,背面で装甲の厚さは異なる。これが,本作でも活かされており,どこにヒットしたかで与えられるダメージも変わってくるというわけだ。
例えば主砲の威力が1000として,相手の戦車の正面に主砲を当てると「防御度60%」という表示が出る。これはダメージが60%減衰されたということで,この場合は400のダメージを与えたことになる。側面は防御度50%,背面は20%と,正面以外から攻撃したほうがダメージはいい。また,距離によって砲撃威力の減衰も設定されているそうだ。
RPGでの攻撃やタンク修理,副砲射手と歩兵も大活躍!
勝敗は「相手チームの戦車をすべて破壊」だが,たとえ戦車が破壊されてもチームの戦車が全滅するまで,プレイヤーキャラは歩兵として動ける。戦車に対して歩兵なんてどこまで対抗できるのか……と思われるだろうが,実はいろいろと対抗できる手があるのだ。
冒頭の繰り返しになってしまうが,AVAで戦車と言えば護衛モードだ。護衛では戦車を破壊する武器としてRPGが存在するが,これは「BATTLE TANK」でも健在。ただ,その役割がちょっと違うことがポイントだ。
RPGは戦車にダメージを与えられるのだが,戦車に乗っているプレイヤーのHPを大きく減らすこともできる。これで相手プレイヤーのHPを0にするとどうなるかというと,そのプレイヤーが乗っていた戦車が無人になる。この無人の戦車に乗り込めば,自チームの戦車数を増やし,相手チームの戦車を減らせる。一石二鳥の戦法である。
また,Leopard2A6とSK105は,ほかのプレイヤーを砲塔に乗せて,副砲を使用できる。副砲で周囲の敵歩兵を索敵,攻撃してもらえば,RPGで狙われる機会も減って安全に戦えるだろう。ただし,副砲を使うプレイヤーは,敵歩兵のライフルで攻撃される可能性があることに注意が必要だ。
もうひとつ,AVAらしい要素として「タンク修理キット」の存在がある。これは1ラウンドにつき各プレイヤー1回のみ使用できるコマンドで,味方戦車のHPを全快させられるというものだ。これをどう阻止するのかも,戦いの駆け引きになるだろう。
修理はEキーで行う。このときは無防備になるので,敵歩兵の射撃で倒される可能性がある。周囲の状況を確認してから行いたいところ |
歩兵は,ハンドガン,ライフル,ナイフ,RPGを標準装備。先述のとおり敵歩兵を銃撃戦で倒すことも可能だ。戦車への銃撃も可能だが,与えられるダメージは非常に低い。なお,戦車に轢かれると,当然のことながら死ぬ |
広いマップで実際に「BATTLE TANK」をプレイ
パーティプレイ的な面白さのあるタンクPvPだ
ひととおり説明を受けたところで,ほかのメディアや井上プロデューサーを含めた3vs.3で「BATTLE TANK」をプレイしてみた。マップは「BATTLE TANK」専用のマップで,かなり広い印象だ。
最初は戦車の挙動と砲塔の操作に慣れなかったが,しばらくプレイしていると違和感なく操作できるようになった。戦車搭乗時は,FPSというよりTPSに近い印象だ。操作のほかにレティクル収束の感覚などに最初は手間取るだろうが,ここを乗り越えると俄然,プレイが楽しくなる。
最初は移動速度が高く,戦場を引っかき回せるSK105に面白さを感じていたが,慣れてくると主砲の貧弱さに切なくなってくる。そこで次に選んだのが,T90。SK105に比べて火力が高く,装甲も厚い。移動速度は少々遅いが,「急加速」のスキルで補える。それほど突出した特性はないのだが,ポジティブに言えば万能型という印象を受けた。
プレイを進めていくと,T90の火力でも物足りなくなるかもしれない。そんな人にはLeopard2A6だ。
足が遅くて主戦場まで行くのに一苦労(直線で向かうと狙い撃ちされるので,迂回していくことになり,余計に到着が遅くなる)だが,長い射程と高い火力で敵を狙撃していくのは,くせになる。多少,砲撃を受けても平気なところも嬉しい。これぞ戦車! といった戦い方ができるのが,なんとも楽しい車両だ。
しかも,SK105,T90に対して,格闘戦のようなものまで仕掛けることができ,うまくひっくり返せば中のプレイヤーを倒せる。こういった戦い方ができるのも,重戦車の魅力だろう。
ゲームに慣れてきたところで,さらにメディア+井上プロデューサーの合同チームと,運営チームによる7vs.7の戦いが行われた。
対戦する相手が増えてくると,予想外のところから狙われる可能性が高くなる。筆者もあっという間に戦車が破壊されて残念なことになってしまったが,それはそれで歩兵としての楽しみが増えるというものだ。
とくに戦車同士が乱戦しているところを横からRPGで狙うのは,ちょっと卑怯な感じもするが楽しいし,気づかれなければ何発でも放り込めるのはクセになる。うまく中のプレイヤーを倒せば,戦車まで手に入って一挙両得だ。ひらけた場所が多いので,実際にRPGで狙う機会は多くないだろうが,自信のあるプレイヤーはぜひ歩兵プレイも楽しんでもらいたい。
体験プレイを終えたあと,井上プロデューサーになぜ「BATTLE TANK」を作ることになったのか聞いてみたところ,開発元に新しく参加したスタッフが,既存のモードを作るよりも新しいモードを作りたいというチャレンジ意識が強かったことと,戦車を動かしてみたかったからなのだという。
AVAで戦車戦というと,一体どういうことになるのかと思っていたが,実際にプレイしてみると,FPSの面白さとはまた違った楽しさがあった。それでいて,ただ戦車で撃ちあうだけでなく,歩兵として活躍できる要素もAVAらしいと言えるだろう。今回の実装では,対戦できるマップは1つのみだが,ほかのマップの実装も楽しみにしたいところだ。
「Alliance of Valiant Arms」公式サイト
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