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  • 発売日:2007/09/13
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「化石プレイ」プレイレポート:単調かつ地味な作業を面白がれる人にオススメの,愛すべきクリックゲー
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印刷2007/10/12 22:24

プレイレポート

「化石プレイ」プレイレポート:単調かつ地味な作業を面白がれる人にオススメの,愛すべきクリックゲー

画像集#001のサムネイル/「化石プレイ」プレイレポート:単調かつ地味な作業を面白がれる人にオススメの,愛すべきクリックゲー
 セガが9月13日に発売した「化石プレイ」は,危険なゲームだ。公式サイトやパッケージには「ちょっと息抜きにちょうどいい」「大人のひまつぶし」といったコピーが並び,まるでお手軽なミニゲームであるかのように装っているが,これらはすべて罠である。事実筆者は化石プレイにドハマりしてしまい,1週間ほど仕事が手につかなかったのだから。
 「化石プレイ」とは,そもそもどんなゲームなのか。公式サイトの解説を一通り読んでも,あまりピンとこないと思うが,一言でいえば「地面から古代生物の化石を掘り出す」,ただそれだけのゲームだ。

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ステージ1はいわば練習用マップで,本格的な化石発掘はステージ2以降から始まる。ステージ1には巨大な化石が1個埋まっているだけなので,発掘作業はとくに難しくはない。カバンの中に入った発掘七つ道具をアレコレ試して,使い方をマスターしよう
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 全部で八つのステージには,それぞれ1〜4種類のマップが用意されており,誰もが一度は名前を聞いたことのある,有名な古代生物/恐竜の化石パーツがばらばらに埋まっている。プレイヤーは,化石を掘り出すために必要な7つのアクション,「けずる」「ほる」「たたく」などを駆使して,貴重な化石を傷つけないよう注意しながら,すべてのパーツを掘り出していくこととなる。
 操作はすべてマウス(ホイール操作含む)およびペンタブレットに対応しているが,キーボードによるショートカットも用意されている。地面をこつこつ掘るという作業には,ペンタブレットのほうがイメージ的にお似合いなのだが,マウス操作でもとくに不便なことはなかった。ちなみに,今回の執筆にあたっては,すべてマウスでプレイしている。

 コリコリコリコリ……ひたすら化石を発掘するだけの,極めて地味なゲーム内容なのに,いったんプレイし始めると,一心不乱に画面を見つめて(ときには息を止めて),ただただ指を動かしてしまう。時間が経つのも忘れてしまう不思議で危険な魅力が,化石プレイには埋まっているのだ。


化石を発掘するための,五つのステップ/7つ道具を紹介


画像集#021のサムネイル/「化石プレイ」プレイレポート:単調かつ地味な作業を面白がれる人にオススメの,愛すべきクリックゲー
 ただマウスを動かしていれば,化石がぽこぽこと掘り出せるわけではない。化石を綺麗に発掘するためには,カバンの中に用意された七つの発掘道具(アクション)を,状況に応じて使い分けていく必要がある。
 ここでは実際の発掘手順とともに,七つ道具の使い方をレクチャーしていこう。なお,化石の埋まっている位置はプレイするたびに微妙に異なっている。スクリーンショットを見てしまったからといって,化石プレイの楽しみが半減することはないので,その点は安心してほしい。


★ステップ1:さがす

画像集#010のサムネイル/「化石プレイ」プレイレポート:単調かつ地味な作業を面白がれる人にオススメの,愛すべきクリックゲー
ゲームスタート時にまず行うのが,この「さがす」アクション。鞄を開けて,アイコンを「さがす」に切り替えたら,マップ上の怪しげなポイントをクリックしよう。振り子が揺れて黄色い波紋が広がったら,それはその周辺に何かが埋まっているサインだ。反応があった場所の真下に化石があるとは限らないので,発掘作業は少し広めに見ておいたほうがいい。


★ステップ2:はらう&けずる

「はらう」で表面の砂を払ったら,次は「けずる」アクションに切り替え,化石が埋まっていそうなポイントを軽くクリック。けずるは,一度に大量の地層を削れる便利なアクションだが,調子に乗ると化石にダメージを与えてしまうので慎重に。なお「さがす」と「けずる」には使用回数制限が設定されており,アイコンの右下に残り回数が表示される。さがすは14回,けずるは99回で,一定時間ごとに使用回数は回復する

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★ステップ3:ほる&たたく

「けずる」で化石の周囲をおおまかに削ったら,アクションを「ほる」に切り替えて,表面についた土を丁寧に除去しよう。指先でポリポリほじくると,土が少しずつはがれていくのが確認できるはずだ。ちなみに「ほる」はマウスホイールを回して操作するので,夢中になり過ぎると指を痛める可能性が……。そんなに夢中になるのは筆者くらいかもしれないが,一応注意してほしい。なお,ときには発掘の邪魔になる岩が地中で見つかることがある。その場合は「たたく」で岩を破壊してしまおう。化石を叩いてしまうと一発で大ダメージを与えてしまうので,これも慎重に。

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★ステップ4:つかむ

マップ内にはお目当ての化石以外にも,スコアがアップする貝殻の化石「得点アイテム」と,衝撃を与えると青から黄,黄から赤へと色が変化する「バルーン」が埋まっている。バルーンはいわばお邪魔アイテムで,これを破裂させてしまうと真っ赤なインクが飛び散り,化石が汚れてしまうのだ。どちらのアイテムも,周囲の土をぐるっと取り除いたあとに「つかむ」で引っ張り出せば,スコアが加算される。地層は表面の砂も合わせて全部で5層あるのだが,この二つのアイテムはどの地層に埋まっているか分からない。油断は禁物だ。

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★ステップ5:ふく

画像集#017のサムネイル/「化石プレイ」プレイレポート:単調かつ地味な作業を面白がれる人にオススメの,愛すべきクリックゲー
すべての化石を掘り出してもクリアできない場合は,画面に表示されている「RATE」に注目。RATEが100%にならないと,発掘作業は完了しないのだ。RATEが90%後半のときは,細かい砂が化石の表面や骨の間についていることがほとんどだ。「ふく」は有効範囲が狭く,取り除ける砂の量も少ないが,化石にダメージを与えないアクションなので,化石の表面をまんべんなく拭いてしまおう。



おまけ要素のミニゲームとアルバム


 化石を無事に掘り出すと,古代生物の骨格シルエットに,化石パーツを当てはめていくミニゲームがスタートする。すべての化石パーツをが揃うと,完成した化石の名前や体の大きさ,生息地域,主な特徴などが「アルバム」に格納され,いつでも閲覧できるようになる。

画像集#018のサムネイル/「化石プレイ」プレイレポート:単調かつ地味な作業を面白がれる人にオススメの,愛すべきクリックゲー
シルエットにパーツをはめるミニゲーム。未発掘の化石の形が分かってしまうというデメリットがあるので,気になる人はご注意を
画像集#019のサムネイル/「化石プレイ」プレイレポート:単調かつ地味な作業を面白がれる人にオススメの,愛すべきクリックゲー
アルバムには化石の情報だけでなく,初クリア日,ハイスコア,掘り出した総土砂量,クリア回数といったプレイ記録も表示される


究極の自己満足プレイ。だが,それが楽しい「化石プレイ」


画像集#020のサムネイル/「化石プレイ」プレイレポート:単調かつ地味な作業を面白がれる人にオススメの,愛すべきクリックゲー
筆者の化石発掘における自己最短記録は,ステージ5のマップ3で17分38秒。もちろんミス点ゼロだ。我こそはという4Gamer読者は,これを一つの目標として発掘に励んでみるといいだろう
 発掘する化石の種類が増えるわけではないので,全ステージをクリアしたらお楽しみも終了……と思ったら大間違いだ。ノーミス,ノーダメージで化石を掘り出したり,タイムアタックに挑戦したりと,さまざまなやり込み方が考えられる。

 そもそも,化石プレイのようなタイトルにあえて手を出す人は,梱包材のぷちぷち(エアキャップ)を見ると片っ端からつぶさずにはいられないタイプとか,1万ピース以上のジグゾーパズルを作るのが好きとか,MMORPGでは必ず「マゾい」といわれているクラスを選んでしまうとか,そんなタイプが多いのではないだろうか(筆者はすべてに当てはまる)。

 手持ちのエアキャップはすべて潰してしまった。ジグゾーパズルも完成してしまって手持ち無沙汰。そんな時こそ化石プレイの出番だ。2回目以降の発掘では自己最短記録を狙ってみるとか,除去した土の量(QUANTITY)のぞろ目を狙ってみるとか,はたまた「けずる」アクションを自ら禁じ手にし,すべて「ほる」だけで発掘してみる……なんて苦行プレイも楽しいだろう。
 少なくと筆者は,1ステージだけで1週間は楽しめる。最短記録を更新したところで誰がほめてくれるわけでもなく,Web上にランキングが残るわけでもないのだが,自分が記録を見てニヤリとできればいい。そんな自己満足プレイが,このタイトルにはよく似合う。

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 お昼休み限定の息抜きプレイによし,眠れない夜にじっくり取り組むもよしの化石プレイ。惜しむらくは,どのステージも難易度に変化がなく,発掘手順に慣れると,最初のドキドキ感が失われてしまう点。発掘の難度がほぼすべてのマップで変わらないというのが,ちょっと残念だった。
 一つのマップから発掘できる化石パーツは多くて4点。パーツ個々の大きさや形の複雑さにさほど変化がないため,ステージ3をクリアするころには,さがして,はらって,けずって当たりをつけて,道具の使用制限を計算しつつ掘り返す……という行為が単純作業化してしまい,テレビを見ながらの片手間でも,ノーダメージで発掘できるようになるだろう。
 緊張感ゼロで化石を掘り出しても,達成感はいま一つ低い。例えば,ステージ後半になるとパーツの一部をルーペで拡大し,骨と骨の間を掘らないとたちまち化石を傷めてしまうなど,プレイの緩急があればよかったのだが。
 とはいえ,4000円弱実というお手ごろ価格のタイトルとしては,(非常にプレイヤーを選ぶゲームではあるが)十分に楽しめる内容となっている。少しでも興味が沸いたという人は,とにかく一度お試しあれ。もちろん,翌日に大切な用事がないことを確認してから試してくださいね。
  • 関連タイトル:

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