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ハロー!Steam広場 第36回:スタンガンを片手に裏社会で暗躍するステルス系ストラテジー
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー Steam 広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者の独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,怪しいコードが送られてきたら取り敢えずSteamでアクティベートを試みる上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第36回は,名作RPG「Sacred」シリーズと世界観を共有したベルトスクロールアクション「Sacred Citadel」をメインに紹介しよう。このほか,スパイ派遣会社の暗躍を描くステルス系ストラテジー「Invisible, Inc.」や,町までもが自動生成されるアドベンチャーゲーム「Hardland」もあるので,お見逃しなく。
名作RPG「Sacred」シリーズと世界観を共有したベルトスクロールアクション「Sacred Citadel」
今回は,名作RPG「Sacred」シリーズのスピンオフ作品「Sacred Citadel」を紹介しよう。本作は,Sacredシリーズと同じ世界観を共有したベルトスクロールアクションゲームだ。プレイヤーは,4人のヒーローの中から1人を選び,アンカリア大陸を支配しようとするオークの軍勢と戦うことになる。
プレイアブルキャラクターとして用意されているのは,大斧やメイスを振り回して前線を圧倒する「ウォーリアー」,弾幕のごとく矢を放ち敵の接近を許さない「レンジャー」,高威力の魔法で敵を殲滅する「メイジ」,卓越した剣術と,荊棘を召喚する魔法が特徴の「シャーマン」の4クラスとなり,それぞれ戦闘スタイルが異なる。まずは,ひと通りのクラスをプレイしてみて,自分にあったヒーローを使用するといいだろう。
ゲーム開始時にヒーロー達が使用できるのは弱攻撃と強攻撃のみだが,敵を倒してレベルを上げることで,打ち上げ攻撃や,追い打ちといった派生技を習得していく。ある程度レベルが上がれば,打ち上げからの空中コンボや,地面に叩きつけてバウンドした敵に追撃を加えるといった,格闘ゲームさながらのコンボを繰り出すことも可能だ。どのヒーローも基本的な派生技は覚えるので,この辺りの使い勝手にあまり違いは見られない。
さらに,ヒーローはそれぞれ必殺技を持っており,3段階用意されている必殺技ゲージの消費量に合わせて,強力かつ迫力のある大技が使用できる。ただ,必殺技ゲージはなかなかチャージされないので,ここ一番という時のために温存しておくことをオススメする。
モンスターを倒すと稀に装備をドロップする。性能はそれぞれランダムなので,強力なものを拾えばそれだけ戦闘を有利に進めることが可能だ。また,お金さえ貯まれば町にある装具屋で強力な装備を購入できるので,ドロップ運の悪い人は町を利用しよう。
ヒーローは,武器や防具のほかにも,クリスタルと呼ばれるアイテムを3つまで装備できる。これはステージ開始時から数分の間,ヒーローにさまざまなバフを付与するというものだ。効力自体は地味なものが多いが,付けていれば体感的に違いが感じられるくらいではあるので,入手したら装備しておこう。
ヒーローのレベルが上がるとステータスポイントが獲得できる。ステータスは,近接武器のダメージに影響する「攻撃力」,ヘルスの増加や被ダメージを低減する「防御力」,遠距離武器のダメージや,クリティカルヒット率が上昇する「器用さ」,武器に付与された属性ダメージが上昇する「パワー」の4つが存在する。それぞれの得意武器や,自身のプレイスタイルに合わせてポイントを振り分けていきたい。
正直なところ,Sacredらしさが微塵も感じられないタイトルではあるものの,ベルトスクロールアクションとしては十分に楽しめる内容だ。デモ版も用意されているので,少しでも興味が湧いたならば遊んでみてほしい。
「Sacred Citadel」Steamページ(980円)[税込]
スパイ派遣会社の暗躍を描くステルス系ストラテジー「Invisible, Inc.」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回は,「Mark of the Ninja」や「Don't Starve」でお馴染みのKlei Entertainmentが手掛ける新作タイトル「Invisible, Inc.」を紹介しよう。
本作は,スパイ派遣会社Invisible, Inc.の暗躍を描いたターン制ストラテジーゲームだ。プレイヤーは,同社に所属するオペレーターとして,世界各地から届く依頼を引き受け,エージェントを派遣することになる。
プレイヤーの仕事はエージェントを送りつけるだけでは終わらず,現場で彼らに指示を出すことになる。むしろこちらがメインのお仕事だ。
本作は,ステルスに重点を置いたストラテジーゲームになっており,敵もエイリアンなどではなく,警備員や監視カメラといったセキュリティに関連したものだ。よってプレイヤーは,これらの配置をしっかりと確認しつつ,エージェントが見つからないよう,ルートを指示していかなければならない。
エージェントには,それぞれAP(行動ポイント)が設定されており,1ターンの中で起こせるアクションには制限がある。APは,移動したり,鍵穴からドアの向こう側を確認したりすると消費するので,行動を起こす時は慎重にいきたい。ただ,APは毎ターン最大値まで回復するので,惜しまずに使い切ることも大事だ。
このほかにも,POWERと呼ばれるポイントが存在する。これは,監視カメラやタレットといった電子機器をハッキングするツール「INCOGNITA」を使用するのに必要だ。特に監視カメラは,いやらしい場所に設置されていることが多いので,うまくハッキングして無効化することで,スムーズにミッションが進められるだろう。
そして電子機器以上に厄介なのが,警備員だ。彼らはこちらのターンが終わると移動を始めるので,エージェントの身を晒したままターンを終わらせてしまうと発見されてしまう。エージェントは非常に脆く,1発でも撃たれると死亡してしまうので,警備員と鉢合わせないために,「PEEK」を使って,ドアの向こう側や曲がり角などはこまめに確認しておきたい。
なおエージェントには,攻撃的なアクションも用意されているので,警備員を確認したらこれを使用するのも1つの手だ。特に,スタンガンを使用したMELEE REACTIONを使えば,身を潜めているエージェントの横を通った敵に対して不意打ちが可能なので,うまく利用して脅威を排除していこう。
ターン制ストラテジーと紹介したが,実は本作にはターン制限がない。その代わりにアラームレベルというものが設けられている。これは,ターンが経過する度にゲージが上昇し,レベルが上がるとセキュリティが増員されるという仕組みになっている。言うまでもないが,ターンをかけるほど脱出が厳しくなってくるので,アラームレベルを確認しつつ引き際を見極めよう。
エレベーターを見つけて建物から脱出すればミッションクリアとなり,リザルト画面では報酬金の振込額が確認できる。報酬金は,依頼内容を達成できたか,セキュリティに引っかかったかなどで増減する。依頼内容を無視して脱出するだけでも報酬金はもらえるが,エージェントをアップグレードするためにお金が必要になるので,なるべくたくさん稼ぎたいところだ。
ステルス重視のストラテジーゲームということで,非常に緊張感の高いものに仕上がっており,フルリリースが待ち遠しいタイトルの1つといえるだろう。アーリーアクセス中に購入しておけば,通常価格1980円のところ,20%オフの1584円で遊べるので,興味のある人はぜひお試しあれ。
「Invisible, Inc.」Steamページ(1980円)[税込]
町までもが自動生成されるアドベンチャーゲーム「Hardland」
「こんなゲームをリリースしたい」という開発者に対して,ユーザーが賛成か反対かを投票できるサービスがGREENLIGHTだ。今回は,今週登録された作品のなかでも,多くのコメントが寄せられていた「Hardland」を紹介しよう。
本作は,オープンワールドなファンタジー世界を舞台にしたアドベンチャーゲームだ。プレイヤーは,「エルダー王」が治める土地で目覚めた1人の冒険者となり,難病にかかった王を助けるべく,治療薬を探す旅に出る。
ゲームの特徴は,フィールドはおろか町までもが自動生成されるという点だ。プレイヤーには,王を治療するという大きな目的があるものの,必ずしもそれを達成しなければいけないというわけでもない。いち住民としてのんびりとした生活を満喫してもいいし,好きな派閥に所属して日々鍛錬を積むのもありだ。
また,カルマシステムのようなものも存在し,プレイヤーの行いによって,住民達の言葉遣いや態度なども変わってくるようだ。ゲーム性は,どことなく「Fable」に近いものを感じる。
すでにGREENLIGHTを通過しており,早ければ2014年中にリリース可能とのことなので,ゲームのほとんどは完成しているのかもしれない。興味のある人は下のムービーを確認しておこう。
「Hardland」GREENLIGHTページ
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