企画記事
Steamで「Puzzle Fest」が開催中。遊ぶと脳が若返るかもしれないオススメのタイトルを紹介
その名のとおり,このイベントはパズルゲームが主役なのだが,Steamストアではパズルの定義が広い。現にパズルカテゴリの一覧を見ると,「これはパズルゲームなの?」と首をかしげる作品もちらほら。Valveはそんな混沌を避けるためか,参加できるタイトルの条件を事前に明示していた。
このイベントは,主にパズルゲームと見なされるゲームを対象としており,参加ゲームの主要メカニクスは,パズルを解くことである必要があります。
アクション/アドベンチャー/コンバット/プラットフォーム/ミステリーゲームなどで,主要メカニクスがパズルを解くことよりも,謎解きである場合,対象外となる場合があります。 時間制限,戦闘,精密プラットフォーム,クイックタイムイベントやその他のアクションスキルに重点を置いたゲームはこのイベントの対象外です。
この条件どおりのラインナップだとすれば,作品数がそうとう絞り込まれるのでは……と心配していたのだが,いざフェスが始まってみると数多くのタイトルがセールに参加しており一安心。そんなわけでこの記事では,筆者が頭をひねりまくって選んだオススメの作品を紹介していこう。
Dorfromantik
「Dorfromantik」は,家や川などが描かれたタイルをつなげていき,都市や湖を完成させていくゲームだ。タイルは40枚あり,山札の上から1枚ずつ引いてマップに配置していく。置いたタイルの絵柄が周りのタイルとつながると,それだけ高いポイントがもらえるといった感じだ。毎回違った景観が出来上がり,それを眺めるだけでも楽しめる。パズルゲームが得意ではない人にもオススメの1本だ。
The Room VR: A Dark Matter
イギリスのFireproof Gamesが手がける「The Room」シリーズのVR向けタイトル。物語の舞台は,20世紀初頭のロンドン。プレイヤーは失踪した考古学者を捜索するため,奇妙な謎であふれた異世界に飛び込むことになる。従来作と同じく,複雑な機械や装置を操作して手がかりを見つけていくスタイルだが,実際に手で触れてギミックを解いていく感覚はVRならでは。Steam VRに対応したデバイスをもっている人はぜひ挑戦してみてほしい。
We Were Hereシリーズ
2人での協力プレイに特化した謎解きアドベンチャーゲーム。廃墟となった城や遺跡など作品によって舞台は異なるが,目的は一貫して脱出することにある。このシリーズの特徴は,お互いが異なる場所からスタートするという点で,脱出するには道中にあるパズルなどを解いていくのだが,そのヒントは必ずもう一方のプレイヤー側にあるのが面白い。会話での密なコミュニケーションが必須なので,家族や友人とプレイするのがオススメだ。
チックタック:二人のための物語(Tick Tock: A Tale for Two)
時計じかけの奇妙な世界を舞台とした謎解きアドベンチャーゲーム。こちらも2人での協力プレイに特化しており,それぞれのプレイヤーが異なる情報を持つことになる。その情報を会話で共有して謎を解いていく形なので,正確な情報伝達が非常に重要なわけだ。だいたい2時間ほどあればクリアできるボリュームなので,サクッと楽しめる謎解きゲームを探している人にオススメしたい。
SHENZHEN I/O
アメリカのゲームデベロッパ,Zachtronicsが手掛ける電子回路シミュレーションゲーム。中国の深セン市にある電機会社「Shenzhen Longteng Electronics」に就職したプレイヤーが,上司から送りつけられてくる要望書に沿って電子機器が動くよう,マイコンやアセンブリ言語を駆使して,回路を組み立てていくという内容だ。親切なマニュアルもある(全47ページ)ので,根気さえあればプログラミングに詳しくなくても楽しめる……はず。
Opus Magnum
こちらもZachtronicsが手掛ける作品でテーマは「錬金術」。プレイヤーは雇われの錬金術師となり,火・水・空気・土の四大元素から,依頼された品を錬成していくことになる。プレイヤーは「変成機関」を使って錬成していくのだが,この装置を動かすには“プログラミング”が必要になる。ただ,SHENZHEN I/Oは手入力だったのに対して,こちらは命令文がチップとしてあらかじめ用意されているので,ハードルは低め。また,ほかのユーザーが作ったパズルをプレイすることも可能だ。ワークショップには4000を超えるパズルがアップロードされているので,これ1本で長く楽しめるだろう。
Spring Falls
水を導き植物達に命を与えていくパズルゲーム。舞台となる山は,高さの異なるヘクスタイルの柱がいくつも隣接しあって構成されており,そのてっぺんから水を流して,道中にあるつぼみのタイルに花を咲かせていくのが,プレイヤーの目的だ。アイソメトリックビューで描かれる温かみあるビジュアルと,心地よいギターサウンド&環境音がマッチしており,プレイするだけでリラックスできる。春がテーマになっているので,この時期にピッタリの作品といえるだろう。
Baba Is You
「Baba Is You」の大きな特徴は,ルールそのものを変えられる点にある。ステージにはルールを示す文字がブロックとして散りばめられており,言葉を入れ替えることでゲームの挙動が変わる仕組みになっている。例えば,「Wall Is Stop」から「Wall Is You」にすると,壁そのものに乗り移って操作できるようになるわけだ。こうした仕組みを利用して,ステージをどんどん進めていくことになる。今回紹介しているゲームの中でも難度が高めなので,とくに頭をひねって謎に挑戦したい人にオススメの1作だ。
The Talos Principle
文明が崩壊した世界で目を覚ました1体のロボットを操作し,天の声(創造主)の指示に従いながら100を超えるステージに挑戦していく一人称視点のパズルゲーム。なんとこのゲーム,「シリアスサム」シリーズのCroteamが手がけているのだが,油断していると両手に爆弾を抱えた首なしマッチョが突っ込んでくる――なんてことは一切なく,「PORTAL 2」ような硬派な作りになっている。数々の難題を突破して,文明が崩壊した理由と,今いる世界の秘密を解き明かしていこう。
Superliminal
夢の世界からの脱出を目指す一人称視点のパズルアドベンチャーゲーム。夢の世界では,強制遠近法や錯視などの視覚トリックを使った高難度のパズルが待ち構えている。このゲームの面白いところは,物体との距離に関係なく,それが目の前にあるかのようにつかめること。遠近法では遠くのものほど小さく,近くのものほど大きく描画されるが,このゲームでは見たままの大きさでその物体をつかみ,謎解きに利用できるわけだ。パズルを抜きにしても,この不思議な視覚体験は一見の価値ありなので,ぜひ遊んでみてほしい。
ちなみに,今回のようにテーマが決められたセールは今後も行われる予定だ。スケジュールは以下のとおり。次はスポーツフェスなので,今から備えておこう。
・スポーツフェス:5月15日〜5月22日(PT)
・ステルスフェス:7月24日〜7月31日(PT)
・ビジュアルノベルフェス:8月7日〜8月14日(PT)
・ストラテジーフェス:8月28日〜9月4日(PT)
・SHMUPフェス:9月25日〜10月2日(PT)
・帰ってきたSteam絶叫フェス(ハロウィン)
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