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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第375回「エンターテイメントの入り口」
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印刷2016/04/07 11:00

連載

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第375回「エンターテイメントの入り口」

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著者近影
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 褒めてほしいわ。何がって,クリアまで疾走したことを,よ。
 「ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー3」(以下,DQMJ3),購入してからここまで,ほぼほぼ全力でプレイしたわよね。私,スピンオフ作品を含めてほとんどの「ドラゴンクエスト」関連タイトルをプレイしてるんだけど,何が恐ろしいって,いつどのように発売されてもその都度,ちゃんと面白いってことよね。今回もご多分に漏れずしっかりと面白い
 で,最新作のDQMJ3だけども,私の中では今のところの2016年で一番ハマったゲイム。これまでの「ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー」(以下,DQMJ)シリーズって,面白くなるまでにちょっと時間がかかったんだけど,今回は最初から面白いのよ。それもあって,プレイし始めてからクリアまで,なんならクリア後までも常に面白く感じ続けているの。ホント時間泥棒。
 一応,どういうところが面白いかを説明するとですね,作業が面白いのですよ。ドラクエシリーズって主人公のレベルが上がったり,装備が強くなったり,職業を極めたりするのが面白いわけじゃない。いわば,自分自身を育てる面白さ。

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 一方,DQMJシリーズは,文字どおりモンスターがゲイムとしての軸になっているのよね。主人公自体は強くはならないわ。なぜなら主人公が直接戦うわけではないから。命令したりアイテムを使ったりすることで戦闘に介入はできるけど,敵と戦うのはあくまでもモンスターなのよ。当然,モンスターによって個性が違うわ。相手によって有用なスキルも違う。だから,いろんなモンスターを仲間にしていくのがこのゲイムのキモだし,楽しいところなのよね。
 そのうえ,仲間にして育ててもそれで終わりじゃない。仲間になったモンスターを別のモンスターと配合して新たなモンスターを作ることで,さらに強いモンスターにしていけるのよ。そうやって強い敵と戦っていくの。まあ,終わりはないわよね。
 クリアするくらいの段階だと,配合のための作業になるのよね。例えば,メタルキングを作るためにはメタルスライム2匹で作ったモンスター2匹が必要なの。「メタルキング=(メタルスライム×メタルスライム)×(メタルスライム×メタルスライム)」って感じ。ということは,メタルスライムが4匹必要なわけ。
 これを集めないといけないんだけど,ここがこのゲイムの憎いところで,同じモンスターは数が増えれば増えるほどスカウト率が下がるのよ。だから,一気に集まりにくくなる。そういうジレンマとも戦いながら,いろんなモンスターを集めなきゃいけない。
 もちろん,クリアするだけだったらある程度強いモンスターさえいればそこまで難しい感じでもないけど,やっぱり突き詰めたいじゃない。ものすごくレアなモンスターは配合でないと仲間にできないから,配合のための配合を繰り返す感じになるのよね。ここが楽しい
 この文章を読んでるだけだと何が楽しいんだか分かんないうえに,ドサクサに紛れてそこはかとなくエロいこと言ってんじゃないかと思われるかもしれないだろうけど,楽しいもんは楽しいから仕方がないの。
 モンスターとモンスターを交わらせて子供を産ませて,その子供をニヤニヤしながら自分好みに育て,そして育ち切る前にまた交わらせる,そういうゲイムなのよこれは。本当に底が深い。冒頭でクリアした私を褒めてって言ったけど,実際のところ,クリアしてからがスタート的なところがあるわよね。

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 ここまでゲイムの話しかしてこなかったのに,いつもの感じでゲイムとは関係ない話をブッ込むとするならば,私はこういうエンターテイメントが理想的だなって思っているのよ。とっかかりから面白いのに,深いところでも面白い。まさにDQMJ3は,そういうエンターテイメント。なかなか難しいんだけどね。
 よく「子供だましだ」とか「女子供はだませても俺はだませない」的なことを言う人がいるけどね,私は何が悪いんだろうと思っちゃうのよね。子供や女性が喜んでるなら,それでいいじゃん。分かる人にだけ向けたエンターテイメントが成立しないとまでは言わないけど,それだけだと発展性はあまりないと私は思う。
 ここらへんは本当に難しいんだけどね。全方位に向けるエンターテイメントもあれば,ある程度客層を狙って絞ったエンターテイメントもある。私がヤってるゲイレスラーも,性質上見た人全部が楽しめるコンテンツでは決してないわ。好きな人もいれば,生理的に無理って人もいるでしょう。従来型のプロレスが好きな人の中には私のことを嫌いな人も多いでしょうね。それは別に構わない。その層の満足はほかの選手が担ってくれればいい。
 エンターテイメントってね,何が正解なのかは分からないのよ。ただ,いずれの場合にせよ,エンターテイメントである以上,入り口は確保すべきだと思うの。入り口が開かれているかどうか? 今まで当然と思っていた業界の常識にとらわれているせいで,知らず知らずのうちに入り口が狭くなっていないか? もし入り口を狭めている要素があるならば,その障害物をどのように取り除くか? これはエンターテイメント産業に携わる人なら,常に考えないといけない問題だと私は思っているの。
 その業種によって事情はあるでしょう。現実問題,打つ手がないものもあるかもしれない。ただ,入り口について意識はしておく必要はある。私はそう考えている。そして,私が入り口の一つになれればいいな,とも思っているわ。まあ,私が出口になる可能性も秘めているわけだけど。

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 そろそろまとまらなくなるから強引にケツ論を述べるけども,要はDQMJ3が面白いって話ですよ。好き嫌いはあるかもしれないけど,まんべんなく面白い。ストーリー的にそこまで大きな驚きはないけど,単純にゲイムとして面白い。しかもこのシリーズならではの面白さをちゃんと提供できている。ドラクエ好きでもそうでなくともオススメ。

 というわけで,この一週間はDQMJ3漬けだったというお話でした。今までの傾向だと,この連載で取り上げたのをきっかけに次のゲイムに移りがちなんだけど,これに関してはもう少しだけプレイしようかなと思ってるわ。まだ歴代ドラクエシリーズのラスボスを配合で作り切っていないからね。今のところゾーマくらい。エンターテイメントの底なし沼での戦いはまだ続くわ。ではまた来週。

今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 4:「信長の野望・創造 戦国立志伝」「ウイニングイレブン 2016
PlayStation 3:特殊なDVD ※死亡確認→復活予定
PlayStation Vita:「金色のコルダ4
PSP:「サモンナイト5
Wii U:「Splatoon(スプラトゥーン)
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン
ニンテンドー3DS:「ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー3
Xbox 360:「剣の街の異邦人 〜白の王宮〜

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
ディーノ選手が所属するDDTプロレスは,4月8日に広島アステールプラザ多目的スタジオ大会「Road to Ryogoku 2016 in HIROSHIMA 〜ドラマティック・ドリーム・とうかさん〜」,9日に門司赤煉瓦プレイス大会「Road to Ryogoku 2016 in MOJI〜ドラマティック・ドリーム・鶏かしわめし〜」,そして10日に大分イベントホール「Road to Ryogoku 2016 in OITA〜ドラマティック・ドリーム・とり天〜」という3連戦を開催します。「せっかくの西日本巡業だから,まだ会えていない姉の旦那に会うためにも実家に帰りたかったんだけど……このスケジュールじゃ無理ね。仕事のせいで新しい家族にすら会えないなんて……。でも私,みんなを笑顔にするための仕事に就いているんだから,弱音は吐かないわ」とのことでした。
  • 関連タイトル:

    ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー3

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