連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第377回「自分に何ができるのか」
こういうとき,私を含め直接被災したわけではない人達がいつもぶち当たる壁があるわ。“自分に何ができるのか”っていう。
ボランティア活動などで支援するという方法もある。それができる状況なのであれば,できる範囲でやりましょう。でもね,そういったことができないからといって気に病む必要はないと,私は思う。なぜなら,世の中を回すことはできるから。なるべく,いつもどおりにね。
今,地震の影響によって日本は傷ついて,100%の状態ではないわ。5年前の東日本大震災で傷ついた部分だって,治りきっていない。でも,こう思うの。日本が100%じゃない時期だからこそ,直接被災していない人は,日本を100%に近づけるために経済を回さなきゃいけないんじゃないかなって。
では,具体的に何をしたらいいのか。私の場合,いつもよりも積極的に消費活動をするべきじゃないかと思っているの。寄付をするのもいい。それはそれで大きな意味があるのは間違いない。ただ,個人からの寄付が積もり積もって大きな金額になろうとも,それだけだとどうしても限界はある。
そこで必要なのは,企業の力だと思うの。大きな企業には社会的責任,もっと言うと社会貢献が求められるものなのよね。それが,企業イメージを向上させるという実利的なメリットにつながっている部分もあるでしょう。だから,こういう災害のときに大きな企業って,何かしらの支援活動を行うことが多いの。
そうした動きがより活発になっていけば,結果的に個人の寄付よりも大きな金額が動いて,復興につながりやすくなるんじゃないかな? って,私は考えているわけ。
だからといって「無駄遣いをしろ」と言っているわけではないわ。例えば,そのうち買おうと思っていたものをこのタイミングで買ってみるとか,信用できそうな企業のサービスを受けてみるだとか。そんな形で,家計に影響のない程度に自分にとってプラスになる消費を,みんながすればいいんじゃないかしら。
要は,“世の中を回す”=“日本経済を回す”=“自分のところで滞ってるお金を世の中に還元する”ってこと。日本で暮らすみんなで力を合わせるっていうのは,つまるところ日本全国で経済を回す意識を持とうってことなのかなと,私は思ってる。あくまで私の考えだけどね。
こう言ったほうがいいかしら。私は,大きな災害後の自粛ムードで消費が低迷してしまうのは,日本経済にとって良くないことだと思っているの。経済が低迷してしまうと,復興にも影響がある。だからこういうときこそ,いつもどおりに。無理のない範囲で,いつも以上に。社会貢献の面で自分が信用できる企業に,お金を使う。これが,直接被災していない私にできることなんじゃないかと思っている。
繰り返すけど,今はそんな余裕がない……という人に無理をしろってことじゃないわよ。あくまで私の考えだし。だけど,私一人の力でできることでもない。だからあえて,ここで呼びかけてみる。こういうときだから,自分のためにも日本の100%のためにも,少しだけ多く消費できる人は消費しませんか? ただし,無理のない範囲で。
ところでちょっと話はそれるけども,何か災害があったときに世間では,「やらない善よりやる偽善」なんて言葉が聞こえてくるじゃない? 私,これを聞くと,なんだかちょっと不思議な気持ちになるのよね。
言いたいことは分かるのよ。おおよその意味としては,ガタガタ言うよりまず動こうやってことだと思うの。それには同意。でも,意味は同意できるんだけど,その表現がしっくりこないのよね。
それって善か偽善かで論じることなんだろうか。善か偽善かなんて,受け取る側の判断だからね。被災した方の中でもいろんな考えはあるでしょうし。ただ,現実に被災者の役に少しでも立つならば,それはまごうことなき善だと思うの。善も偽善も,もっと言うと悪も含めて動機じゃなくて結果がすべて。
そうしたことを踏まえて,私は立ち上がる。なぜならプロレスラーは,どんなにダメージを受けても立ち上がるのが仕事だと私は思ってるから。今は打ちのめされて負けても,次に勝つために立ち上がる姿を見せる。そういう職業に私は就いているの。だから,今こそプロレスラーとしていつものように立ち上がる。そのうえで,いつもより多めに消費する。私の消費が巡り巡って,被災している方の役に立つことを願いながら。
もしもこういう考え方が,被災した方の気に障ってしまったらごめんなさい。でも,私はこういう風に思っています。
これはアドベンチャーゲイムなんだけどね。簡単に言えば,時間を巻き戻す能力を持った主人公が,自分の行動をやり直しながら進めていくっていうゲイム。アドベンチャーゲイムとして特別珍しいシステムが搭載されているわけではないんだけど,なんだか面白い。この“なんだか”がポイント。
ゲイムに何を求めるかという点は人によって違うから,そこについては何とも言えない。けど,大原則としては“面白い”ってことを求めているのは間違いないわよね。乱暴な言い方をしてしまえば,新しい発見はなくても面白ければそれでいい。新しいシステムや方法論があっても,プレイヤーが楽しめなければ,ゲイムとしての意味はあまりない。
そういう観点では,このゲイムはさっきの善か偽善か悪かじゃないけど,きっちり善なんだと思う。少なくとも私にとってはね。ゲイムで描かれているのは,主にアメリカの青春群像劇なんだけど,これが興味深いのよね。アメリカに住んだことはないから確実なことは言えないけど,きっとこんな感じなんだろうなって,素直に受け止められる。つまり,想像できる範囲のリアリティとゲイムとしての自分の選択,そして結果が,非常にうまく溶け合っているの。
簡単に言うと,プレイしていて淀みがない。なんとなくプレイし続けられる。アドベンチャーゲイムだから,なんとなくプレイし続けられるというのは筋が通っているのよね。そりゃそうよ。ストーリーを楽しむためのゲイムなんだもの。だから,「なんだか面白い」という温度感は,このゲイムにとって最適なのかもしれないわね。
新しい刺激が欲しいという人より,なんとなくプレイできるようなストーリー重視のゲームを探していて,なおかつゲイムならではの適度な介入を楽しみたい人であれば,このゲイムを気に入ると思うわ。ぜひに。
ちなみに,スクウェア・エニックス・グループは東日本大震災のとき,1億円の義援金を寄付したり,募金用のアイテムを販売したりすると同時に,「ガンガン」の作家陣による応援メッセージを「ガンガンONLINE」に掲載していたわ。
お金だけじゃなくて,被災地にいた読者の気持ちを少しでも支えようという活動だったんでしょうね。ゲイムメーカーであり,出版社でもあるスクウェア・エニックスにとっての「自分ができること」を,いろんな角度から見せてくれたんだと思ったものね。
こういう時期に意識的に消費するにあたって,その会社の情報を調べて選ぶという商品の選び方もアリなのかもしれない。スクウェア・エニックス・グループは,今回も早々に5000万円の寄付を発表していたしね。
そんな感じで,被災者の方も,直接被災していない方も,それぞれの立場から,できることを頑張りましょう。とくに頑張らなくてもいい時間がきっとまたやってくるから,今はとくに頑張りましょう。ではまた来週も。
今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 4:「ライフ イズ ストレンジ」「ウイニングイレブン 2016」
PlayStation 3:特殊なDVD ※死亡確認→復活予定
PlayStation Vita:「金色のコルダ4」
PSP:「サモンナイト5」
Wii U:「Splatoon(スプラトゥーン)」
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」
ニンテンドー3DS:「妖怪三国志」
Xbox 360:「剣の街の異邦人 〜白の王宮〜」
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