連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第421回「諦めても夢は叶う」
何年か前,私の数少ない友人がプロレスを辞めたことがあったのよ。当時,彼が交際していた彼女との間に子供ができて,いつかは実家を継ぐ必要があったから,それを機に結婚して実家に帰ることになって。そんな彼は,いつか日本武道館のリングに立ちたいと公言していたの。でも,それを叶えることなく廃業し,実家の家業を継ぐ準備に入った。いわば,夢破れたわけね。
これは,仕方のないことなの。夢を追う人は覚えておかなきゃいけないわ。夢って叶えられないことのほうが多いの。叶えられない自分と叶えたい自分の折り合いを,いつかどこかでつけなきゃいけない。“諦めなければ夢は叶う”とよく言われる。私もそう思う。でもこれ,正確には“諦めなければ夢は断たれない”ってことなのよね。
夢は諦めない限り,可能性が続くわけ。たとえ年齢制限があるものだったとしても,その年齢を過ぎたことを理由に諦めるのは自分なの。そこで「ルールが変わるかもしれない」と思って夢を追い続けることができるなら,その人の夢はまだ続くことになる。まあ,それが正しいことかどうかはまた別だけど。あ,この“正しい”は“幸せ”かどうかね。本人が幸せならばそれは正しいんでしょう。死ぬまで答えは分からないかもしれないけど。
ま,だから,“諦めなければ夢は続く”ってわけ。では,逆に,諦めたら夢は終わるのか? これはこれで,私は違うと思っていて。夢って結局,人間の“好き”って気持ちが高じたものだと思うの。好きなことで目標を達成したいってことでしょ?
人に置き換えればすんなり伝わるかしらね。好きな人がいました。好きな気持ちが何だかこじれて,諦めることにしました。そこで,気持ちをちゃんと切り替えられることもあれば,無理やり抑え込まなきゃいけないこともある。そういうもんだと思うのよ。だって人間だもの。
で,後日何かがあって再会したときに,もう一度好きだった気持ちが蘇ることもある。世の中にはそうやって復縁して幸せになっている人だっているって話よ。この場合は破れた夢が叶ったってことね。これは逆に“諦めても夢は叶う”ってこと。人生,何があるか分からないって話ね。
私の友人も,プロレスを辞めて何年か経って何だかんだでコッソリ地元でプロレスを再開して,気付いたら私が所属しているDDTプロレスの日本武道館大会にも出て夢を叶えていたし。彼はその後もとくに復帰のアナウンスをするわけでもなく,ドサクサで活動を続けていて。それがまあ,今のスーパー・ササダンゴ・マシンという謎のマスクマンなんだけども。TVによく出ているから,見たことのある人もいるかもしれないわね。
話を戻しましょうか。ここで重要なのは,諦めるかどうかよりも,まず夢を持たないと叶うこともないってところじゃないかしら。夢を持ったからこそ,諦めても後日叶うことがあるわけで。人を好きにならなかったら,後日ヨリが戻るってこともない。なので,まずは夢を持とう。そういうこと。
ま,無理やり持つことはないんだけどね。夢ってほら,さっきも言ったとおり“好きなこと”だから。人生をかけてもいい程度に好きじゃないと続かない。大きくなくてもいい。ささやかでもいいの。自分の人生で,自分が好きなことに関して夢を持てたら,きっと楽しく過ごせるわよ。
と,ここまでいろいろと書いてきたけど,私が言いたいのは“諦めても夢は叶う”ことがあるってこと。夢を持とう。ワクワクしよう!
実は私,このシリーズはそこまで好きってわけじゃなかったの。もちろん,嫌いではないからプレイはしてきたんだけどね。面白いとは思うしみんなが好きだって言うのも分かるけれど,私自身がすごく好きかっていうと……って感じ。私,カレーを好きではない人なんて世の中にいないって思い込んでいたんだけど,どうやらそうでもないらしいのよね。それと似た感じかしら。要は,ゼルダをそこまで好きってわけでもないのは世の中の少数派なのかもしれないわ。
でも! 今作は違ったのよ。やたら面白い。何が面白いって,オープンワールド感。世の中にオープンワールドの作品は数多くあるけれど,こんなにマイルドなというか日本らしさを感じるオープンワールドゲイムは体験したことがなかったわ。動かしていて楽しいし,ゼルダならではの剣で草を刈るあの感じが心地良い。
ゲイムのハードが進歩して動きだとか細かい景色だとかがリアルになったわ。でも今回のゼルダの何がすごいって,グラフィックスがキレイでリアルになったことじゃなくて,それでも世界観が保たれているってところ。ゲイムの中の世界って分かるところ。現実っぽい錯覚をさせるんじゃなく,ゲイムの世界を作り込んでプレイヤーに提供している点ね。これ,きっと任天堂が得意とするところよね。ゲイムとして突き詰めて,楽しさを提供するという。
いや,本当に素晴らしい。ハードを持っているならばこのソフトは絶対に体感したほうがいいわよ。新しいゲイム機のローンチタイトルとしてこれほどふさわしいものはないんじゃないかしら。
いやね,気付いたら予約期間が過ぎ去っていたから,発売と同時の購入は諦めていたの。「まあ,ソフトが出そろってからでいいや」って,無理に気持ちを抑え込んで。
でもね,人生とは何が起こるか分からんもので。後輩レスラーで私に負けないくらいのゲイマーでもある松永智充という選手がね,予約はしていたんだけど「まあ,ソフトが出そろってからでいいや」って気持ちになったらしく,予約の権利を私に譲ってくれたのです! まさに“諦めても夢は叶う”瞬間。で,買ったよね。本体とともにゼルダを。「1-2-Switch」も買おうと思ったけど,2人で遊ぶゲイムらしく,友達のいない私は断念。
ともあれNintendo Switch,素晴らしいハードの予感がするわ。何がって,設置が簡単。据え置き機でもあり,携帯機でもあるって触れ込みだけど,まさに設置も設定もそんな感じ。オンラインにつなぐ設定をしなくてもすぐに遊べる。画面もキレイだし。これで税込み3万円程度だなんて信じられないわ。みんな買ったほうがいいわよ。
……っていう,今週は要するに自慢でした。いや,ホント楽しいよ! ではまた来週!
今週のハマりゲイム
PlayStation 4:「三國志13 with パワーアップキット」
PlayStation Vita:「レイジングループ」
Nintendo Switch:「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」
ニンテンドー3DS:「ポケットモンスター サン」
iOS:「実況パワフルサッカー」
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ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド
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