男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ：第729回「渡米中に『Winning Post 10』を遊べました」

著者近影

　さあ戻ってまいりましたアメリカから。読者の皆様にとっては毎週木曜更新のこの連載で，休載があったわけでもないから先週と同じテンションでしょうがね。私としては若干違うわけですよ。
　先週分の原稿を書いてすぐに本業のプロレスでアメリカに行ってきまして，この原稿を書く半日前に日本に戻ってきたわけです。1週間弱。なのでまだ時差ボケも修正できないまま，この原稿を書いておる次第です。

　この渡米中，かなり特殊な体験をしました。それはホテル生活2回目の夜のこと。現地時間の深夜4：00ぐらいにホテルの警報がけたたましく鳴り始め，ホテルの宿泊客が全員屋外に避難させられるという事件が起きました。当然，この警報は大きく不安をあおるような音なわけです。とても無視して寝ていられるような音ではない。アナウンスの英語の意味は詳しく分からなかったけど，どうやら急いで外に出ろっていうことらしい。部屋の外からは人々が焦って移動する物音が聞こえてきます。
　英語が分からない私も「FIRE？」って話しながら慌てて移動する人の姿を見たらまあ焦るよね。火事なんだろうか。ドアを開けたものの，とりあえずコンタクトレンズを装着して，財布とパスポートといった貴重品，そして夜は寒かったので上着を着て外に出ました。こういうとき，すべての荷物を持って出ると脱出経路で引っかかったり，ほかの人の迷惑になるということを聞いていたので，それはしませんでした。焦りながらも意外と冷静に行動できたんじゃないかと自分でも思います。
　この話はきっとすげえ面白い話にできるんですが，ゲイムとは一切関係ないのでここではあっさりと事実関係だけ述べておきますね。外に避難すること2時間。結局火事ではなく，水道管の破裂による浸水でした。


　ちなみに，浸水して通報したのはDDTの選手。6階最上階の部屋で，天井から突然大量のお湯が降ってきたそうです。慌ててフロントに電話をし，何を思ったか「アップウォーター！　アップウォーター！」と説明したら，ホテルのフロントの方が悠然と水を２本持って部屋を訪れたそうです。で，フロントの人が帰ろうとしたから「NO！　ウォーター！」って言いながら部屋の中を見せたら，フロントの人が慌ててその選手を残して逃げていきました。たぶんだけど，通報しに行ったのかな？　その選手が水2本を手に途方に暮れていたら，しばらくしてホテルの別の人が来て「避難しろ！」っぽいこと言われ，そのまま外に出たらしいです。手に持った２本の水が哀愁を感じさせますね。

　ちなみに外はけっこう寒かったです。10℃を下回っていた気がします。さらに言うと，英語ができるウチの選手はこの姿で外に出てきました。変に英語が理解できちゃうと，焦ってこういうことになっちゃうんですね。ほかの宿泊客でもここまでの格好で外に出てきた人はいませんでしたが。幸い，我々の知る限り死傷者は出ておりません。というように，もっと面白く語れそうな話ではあるのですが，あえてあっさりと報告だけさせていただきました。


　……という，なかなかない避難体験をしたアメリカ滞在だったのですが，ゲイムに関するお話を。まず，「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」の広告が，ロサンゼルスのいたるところで掲示されてました。


　で，結局そんなこんなで睡眠時間がずれたこともあり，ゲイムで遊べた時間はそこそこでした。今回最大の懸念事項だった「日本とアメリカで発売日をまたいだ場合，いったいいつそのゲイムは遊び始められるのか」に関しては，そもそも本体のデータ容量が足りなかったため，日本にいる間にゲイムをダウンロードできていなかったという悲しい現実に，飛行機に搭乗した瞬間直面しました。
　で，アメリカのホテルのWi-Fiを使ってダウンロードした結果，おそらく日本時間の日が変わった時点で遊べたのではないかな？　という暫定的なケツ論に達しました。ただ，日付チェックでサーバーとの通信が必要なため，通信環境がない飛行機内ではそもそも遊べなかったんじゃないかと思います。

　あと，備忘録的に機内やホテルで遊んだゲイムの一口論評をさせていただきます。


■「ニコリのパズルS ましゅ」（Nintendo Switch）

　パズルゲイムとして安定して面白い。でも，ほかのニコリのパズルシリーズより若干難しい印象。サクサククリアし続ける成功体験を積み重ねたい人には，ほかのパズルのほうがいいかも。



■「パラノマサイト FILE 23 本所七不思議」（PC / Nintendo Switch / iOS / Android）

　迷っていたホラーゲイム枠。結局候補に挙げていたものではなく，読者からのタレコミでオススメされたものをヤってみた。飛行機の機内，真っ暗な中でプレイしたら怖くて続けられなかったので，ホラーゲイムとして正解。ケツ論としては，アメリカで和風ホラーをプレイしたとて怖いもんは怖い。面白いよ。



■「OCTOPATH TRAVELER II」

　予想どおり面白い。章立てで，キリのいいボリュームを積み重ねるって構成もいい。この旅では機内でしか遊ばなかったけど，帰国したらクリアまで遊びたいと思う。語り甲斐のある作品。



■「Winning Post 10」（PC / PlayStation 5 / PlayStation 4 / Nintendo Switch）

　結局アメリカではほぼこの作品しか遊ばなかった。体験版をプレイしていたのに，最初から遊びなおしてもうた。これも後日語るけども，歴代のシリーズよりも，馬の個性に焦点を当てた作り。しっかり面白いよ。



　と，こんな感じでしょうか。どのゲイムも面白かったので良かった。これらの作品のいくつかは，いずれあらためてじっくり取り上げようと思っております。そんな感じで，今回はアクシデントに見舞われながらも無事に日本に帰ってきましたよというご報告でございました。
　帰ってきて早々だけど今週は忙しいっぽく，睡眠時間のコントロールが難しそうなのでしばらくは時差ボケを直す作業かな。そんな感じでまた来週。

今週のハマりゲイム
PlayStation 5：「eFootball 2023」
Nintendo Switch：「Winning Post 10」「OCTOPATH TRAVELER II」
iOS：「ロードモバイル」
iOS：「ウイニングイレブン カードコレクション」

■■男色ディーノ（プロレスラー）■■ ディーノ選手が所属するDDTプロレスは，4月9日（日）11：30より東京・後楽園ホール大会「April Fool 2023」を開催します。ディーノ選手は飯野“セクシー”雄貴選手＆今成“ファンタスティック”夢人選手とのフェロモンズとして，「WORLD HINO CLASSIC〜決勝戦〜」と銘打たれた火野裕士選手＆"brother"YASSHI選手＆大石真翔選手との6人タッグに挑みます。ディーノ選手は「アメリカ代表として優勝します」と意気込んでいました。