プレイレポート
実態はFPSをベースにした“鬼ごっこ”? FPSが苦手な人にこそ試してほしい「カウンターストライクオンライン」のゾンビモード
ゾンビモードは,もともとのCounter Strikeについているモードではなく,「Counter Strike:Source」のMODとして作られたのが最初らしい。オンライン化に当たって,このモードを導入しようとした経緯はインタビュー記事に詳しいので参照していただきたい。企画部部分パート長のチョ・デファン氏がいろいろ奮闘されたらしいが,結果は大正解だった。
ゾンビモードは韓国で実装されるや否や,それまで大ヒットとまではいかなかったCSOの人気を一気に盛り上げた立役者だ。その勢いは,競合タイトルにも同様のモードを急遽実装させるほどで,ここ日本でもCSOのサービス開始スケジュールが発表されると同時に「ゾンビモードは,いつ実装されるんだ?」という問い合わせがネクソンに相次いだという。実際,日本でもゾンビモードの人気は非常に高く,実装以来,ロビーには多くの“ゾンビ部屋”が立てられている状況だ。
時間帯にもよるが,ビギナーサーバーは3分の1から半数くらいがゾンビモードのルーム。一番人気といっていい |
ゲーム開始後のカウントダウン。誰がゾンビになるか,疑心暗鬼とも違う妙な気分に包まれる |
ゾンビは人間よりも体力が高く,簡単には倒れない。したがって1体のゾンビに複数の人間で攻めるのが基本 |
しかし人間二人で攻めていたのに,一人がゾンビ化させられると一気に形勢逆転! これは絶望的 |
マザーゾンビは近接攻撃しかできないが,一撃当てるだけで人間プレイヤーをゾンビ化させられる。また新たに生まれたゾンビは,マザーゾンビより体力は低いものの,人間をゾンビ化させる能力を持っている。首尾よくプレイヤー全員をゾンビ化させればゾンビ側の勝利で,逆にゾンビを殲滅するか,タイムオーバー時に一人でも人間が残っていれば人間側の勝利。システム上,CSOのほかのモードと同じく参加プレイヤーは2チームに振り分けられるのだが,実際はチームの垣根を越えて“人間対ゾンビ”の戦いが繰り広げられるというわけである。
銃器を持てないゾンビの最大の武器は,高い体力とスキル使用時の移動スピード。映画「Dawn of the Dead」(リメイク版のほう)に登場するゾンビよろしく走り回り,迎撃をものともせず人間に接近してゾンビ化させるのである。しかしその一方では,銃撃を受けた場合の硬直が大きいという弱点も持っており,2〜3人から連続で撃たれると身動きできない状態になってしまうのだ。人間もゾンビも,互いの特徴をいかにうまく利用して戦術に繋げられるかが勝利の鍵となるだろう。1対1では,圧倒的にゾンビが有利なのは明白だ。人間側は,単独行動はなるべく避け,いかに協力して集中攻撃を浴びせられるかがポイントになるだろう。
なおゾンビモードで選択できるマップは,「ダスト」「ミリシャ」「アビス」の3種類。いずれも大型マップだが,これはゾンビモードのルールからして,狭いマップではあっという間に勝敗が決まってしまう可能性があるからだろう。
ゾンビ化してしまったので,それまで仲間だった人間を容赦なく追い詰めてみる。1対1なら,まずゾンビが有利 |
敵のゾンビ化に成功! 鬼ごっこ感覚なので,裏切りの感情が湧かないのもゾンビモードのいいところだ |
ゾンビモードが人気となったポイントとしては,敵が人間でなくゾンビであることや,仲間だと思っていたプレイヤーが次の瞬間に敵に変わっているというスリル,一撃で(つまりタッチされたら)ゾンビ化するという“鬼ごっこ”を思わせる分かりやすさなどが挙げられるだろう。
また,ゾンビは人間よりも体力が高く,移動スピードも速くなるため,そう簡単に死ぬことはない。初心者であってもゾンビ化してしまえば,そこそこ長い時間倒されることなくプレイを続けられる。つまりFPSは一瞬の判断で生死が分かれてしまい,どうも苦手という人であっても楽しむことができるわけだ。さらに繰り返しプレイしていく中で,マップの構造と特徴を把握してしまえば,別モードをプレイする際に極めて有利になるのはいうまでもない。
夏だから往年のホラー映画の雰囲気を! というには,若干展開がスピーディすぎたり,そもそもベースがCSOなので恐怖感の演出がなかったりするのだが,皆でワイワイ楽しむというゲームの本質を見事に捉えたゾンビモード。すでに試してみた人も多いだろうが,まだやってないという人は,ぜひ一度は試してみてほしい。FPSが苦手という人でもほとんど問題はない。むしろ,FPSを敬遠してきた人や初心者にこそ,ぜひ一度プレイしていただきたい。
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カウンターストライクオンライン
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