［G★2009］とにかく食事が大切！「Zwei!! Online」がプレイアブル出展。開発元NeonSoftのディレクターにいろいろ聞いてみた

　2007年8月にNeonSoftによる開発が明らかとなった，日本ファルコムの「Zwei!!」（ツヴァイ）シリーズのオンライン版にあたるカジュアルオンラインRPG「Zwei!! Online」。今年の2月に同作のグローバルパブリッシング契約がWemade Entertainmentと締結されたことをお伝えしたが，今回G★2009ではWemadeブースが出展されており，ついにZwei!! Onlineの試遊台が登場した。


　簡単におさらいしておくと，本作は日本ファルコムがゲーム音楽を提供，ディンプスがサーバーシステムを構築，そして主要開発作業をNeonSoftが行っている合作タイトルだ。……そんな本作の概要をお伝えしてから，はや2年。当時発表されたものがαバージョンであったことから，当初予定されていた仕様からは，いくぶん変わっている可能性も考えられる。
　そんなわけで今回，開発を行うNeonSoft DirectorのYoo-duk Kim氏（以下，Kim氏）に，本作の内容や現在の開発状況について，あらためて教えてもらった情報を確認していこう。

さまざまなNPCと一緒に冒険できる「ツヴァイシステム」

　本作は，アクションRPG「Zwei!!」を原作として制作され，原作の内容に沿ってシナリオが展開されていくことになるようだ。例えば，本作の舞台となるのは，原作のアルジェス大陸を含む「グランヴァレン」だ。この世界にはいくつもの浮遊大陸が存在しており，アルジェス大陸はその展開の第一段階で登場する，エピソード1にあたる浮遊大陸になるという。その後，エピソード2として新しい島が登場するのだが，それは来年の中盤以降に公開予定で，内容はまだ企画段階とのことだ。


　そんな本作の特徴は何かと問うと，Kim氏は原作の素材を生かした二つのシステムを挙げた。一つは，シリーズ名にある“Zwei”――ドイツ語の「2」や「二人」を意味する単語だが，原作は二人のキャラクターを交互に使い分けて遊ぶのが特徴だった。本作では，それとはやや形が変わるのだが，原作のNPCと一緒に戦う“NPCツヴァイ”，あるいは友達と一緒に戦う“友達ツヴァイ”というツヴァイシステムがあるとのこと。


　NPCツヴァイは，いわゆるペットのように，プレイヤーと一緒にNPCが戦ってくれるシステムのことで，一方の友達ツヴァイは，友達のキャラクターと組んで，メインとなるプレイヤーキャラクターを変えながら，例えば攻撃が得意なキャラクターを持つ自分と，防御が得意なキャラクターを持つ友達とでプレイし，状況に合わせてメインを交代するというものらしい。片方がメインになるということは……もう片方のプレイヤーはどうなるの？　暇なの？　と聞いてみたのだが，実際のところはまだ企画段階で，詳細は決定していないとのことだった。いまだに決まっていなくて，大丈夫だろうか。
　NPCツヴァイに関しては，プレイヤーが操作するキャラクターとNPCの操作を入れ替えることはできず，またその計画もないとのこと。その代わり，さまざまなキャラクターがNPCツヴァイとして登場するようで，原作の英雄キャラクターを登場させようかという企画案もあるのだそうだ。

やっぱりZwei!!といえば「食べ物」が何より大事

　さて，もう一つの本作の特徴は，原作の特徴の一つでもある，経験値は食べ物アイテムを食べることで得られるというシステムだ。以前，このシステムについて紹介したときは，食べ物による成長と，狩りによる成長は，2：8の割合に設定される予定だとしていたが，現在は，食べ物による成長が100％になっているという。

　また，食べ物を合成……つまり料理することで，より獲得経験値の高い食べ物を作ることもできたり，採集や釣りなどで食べ物を入手したりもできる。もちろん食べ物はプレイヤー同士で交換できるので，取引のアイテムとしても利用されそうだ。
　合成の仕方によっては，HPやMP，武器の力を一時的に上昇させるBuffのような効果を持つ食べ物にもなるという。さらに，NPCツヴァイで仲間になってくれるNPCの“好感度”を上昇させるためにも用いられるなど，本作の食べ物は非常に重要な要素となっていることが分かる。


　具体的には，一緒に戦ってくれるNPCは，それ相応に好感度を持った相手でなければ協力してくれないようで，食べ物というプレゼントを贈って好感度を上げることで，仲間として一緒に冒険してくれるようになるわけだ。なお，NPCには成長要素はないとのこと。つまり，登場するさまざまなNPC達を状況に合わせて変更していくという形になるだろう。
　また，NPCツヴァイとは別に，プレイヤーキャラクターの周囲のアイテムを拾ってくれる“犬”や“猫”をペットとして連れて歩けるとのこと。これらは有料アイテムとなるようだ。

　このほか，本作には一般的なMMORPGが持っている要素が導入される予定で，現状ではまだ企画段階のものも少なくはないものの，ハウジングシステムやPvPなども考えられているとのことだ。

　なお，韓国でのクローズドβテストは2010年の1月〜2月に実施予定で，テストではレベル20〜30，エピソード1の1/4がプレイできるという。
　日本でのサービスについては，まだ決まっていないとのことだが，最後にKim氏は「原作の“Zwei!!”は日本でたいへん人気があります。本作に期待している原作のファン達を失望させないためにも，良いゲームに作り上げていくことが，我々の今の目標です」と語ってくれた。ぜひとも韓国でのローンチを成功させて，いざ日本で！　となるように期待したいところだ。