プレイレポート
“麻雀”+“萌え”+“声優”。今までなかったのが不思議なオンライン麻雀ゲーム「桃色大戦ぱいろん」のプレイレポート
基本プレイ料金無料の萌え系麻雀ゲームが登場
本作は,基本料金無料+アイテム課金制の麻雀ゲーム。CBTはすでに終了しており,現在はOBTに向けて準備中である |
本作の基本プレイ料金は無料だが,アバターアイテムや,対局を有利に進めるために使う各種カードを,リアルマネーを用いて購入できる。
本作では,6月2日から6月6日の期間に時間限定のCBTが行われていた。本稿は,その際のプレイを元に執筆したレポート記事である。なお,CBTの最中にも頻繁にバージョンアップが行われており,OBT以降のバージョンでは,一部仕様が変更されているかもしれない点に気をつけてほしい。
萌え系のオンライン麻雀ゲームは,今のところライバル作がほとんどない。意外といえば意外な状況だ |
さまざまなキャラクターが対局を盛り上げる。キャラクター数は今のところ10人+αだが,これからもっと増えるようだ |
まずは萌え要素から見ていくが,本作ではキャラクターの“絵”や“声”のデータが,カードとして用意されている。プレイヤーは,手持ちの絵と声を自由に組み合わせ,自分のアバターを作り上げるのだ。対局中は,4人が持ち寄ったこれらのアバターがひっきりなしにしゃべり,なかなか賑やかな雰囲気である。
アバターの種類については,CBT段階で10名+αのキャラクターと,それらに対応した声優陣を確認できた。これらの詳細については公式サイトで確認してもらいたいが,すでに商業誌などで活躍しているイラストレーターらも複数参加しており,なかなか豪華である。CBTの最中にGMと遭遇できたので軽く話を聞いてみたところ,OBT以降にも多くのキャラクターを実装する予定とのことだ。
萌え要素はあれども,基本的には麻雀ゲーム。麻雀のルールを知っていれば,マニュアルの類を読まずともプレイ可能だ |
オンラインゲームなので,チャットや,勝率などを元にしたランキング機能なども一通り用意されている |
麻雀の基本システムは無難な作り
しかしスキルカードで激変!
対局中にリーチを行う瞬間。このように,待ち牌をちゃんとアドバイスしてくれるので,初心者にとってはありがたい |
対局人数については,4人プレイは勿論のこと,コンピュータを交えての1〜3人によるプレイにも対応している。コンピュータの性格はカスタマイズができ,例えば役作りを高め狙い/低め狙いにしたり,面前/鳴きの頻度を調整したりといった設定ができる。
ゲームモードは東風戦のみで,半荘はなかった。最短だと4局で終了するため,割とサクサクとしたゲーム展開である。よってどちらかというと,スピード重視でコンパクトな手役を狙いにいったほうが,好成績を収めやすいかもしれない。一回のプレイ時間の目安は,捨牌までの思考時間が短いコンピュータ戦の場合は,だいたい20分前後。マルチプレイの場合は,プレイヤーによってそれより若干伸びる感じだ。
自分がテンパイしたり,他人の捨牌を鳴ける状況になった場合には,コンピューターが対応牌などを随時アドバイスしてくれ,それ以外の状況ではリーチなどが行えない。つまり本作は,実質的にチョンボが行えない仕様だ。麻雀のルールにあまり詳しくない人にとっては,ありがたい。
全体的に見ると,麻雀ゲームとしての基本的なシステムに,特筆すべき点はない。もっとも,極端に奇抜なシステムだと麻雀ゲームとして逆に問題なわけで,ストレスを感じずに普通に麻雀が打てるというだけで,必要にして十分だろう。
対人戦のみならず,対コンピュータ戦も可能。対コンピュータ戦よりもメリットが大きいため,対人戦は比較的賑わっていたようだ |
麻雀のローカルルールは採用されていない。例えば画面の状態では上がることができず,喰いタンのみでは役にならなかった |
ゲージを消費してスキルを発動! アーケードの麻雀ゲームライクな技が使えるのが特徴だ |
ただし,スキルカードは,持っていれば無制限に使えるというわけではなく,対局を通じて貯まっていくゲージが必要となる。なおこういったスキルカードや,キャラクターの絵や声を含めたカードは,リアルマネーと引き換えに購入できる。カードの価格については,CBT時点では調整中のため分からなかった。
スキルカードを使うことで,麻雀の対局は一気にヒートアップするというか,何でもありの様相を呈してくるのだが,これは人によって好き嫌いが分かれるところだろう。しかし本作では,対局ルームの作成時にスキルカード使用の可否を設定できる。純粋に麻雀を楽しみたいという人は,これをオフにすれば安心してプレイできる仕組みだ。
CBT時点でもかなり多くのスキルカードが用意されていた。ちなみに使うカードは,対局の前にあらかじめ選ばなければならない |
配牌時に使ったスキルは対局相手にも分かるようになっている。これを見て,打ち方を微調整する必要も出てきそうだ |
勝つとお約束の“ご褒美”が?!
麻雀ゲームで,このようなタイトル名とグラフィックスである。対局に勝った際に,いったい何が起こるのかという点については,期待するなと言うほうが無理というものではないだろうか(もしかして私だけ?)。
このゲームでは,4人プレイヤーによる対局時でトップの成績を収めた場合に限り,キャラクターカードごとに用意された「ご褒美画像」が,1枚ずつアンロックされていくという要素がある。画像の枚数はキャラクターによって異なるが,大体各5〜8枚前後が用意されているようである。
そして肝心要の,ご褒美画像の内容についてだが……どちらかというと「割と健全」な方向性のようであった。うーむ。
ちなみに公式サイトやアカウントの登録時に,18歳以上かどうかを注意/確認する事項はない。そういったこともあり,あまりこの方面で過度の期待をしすぎないほうがいいのかもしれない。とりあえず筆者は初めて1位になった瞬間,思わずHキーを連打するポジションを整えていたのだが,これはいろんな意味で大きな勘違いをしていたようである。
そのほか,対局結果に応じてスキルカード使用に必要なゲージが増減したり,勝者と敗者との間で手持ちカードが強制的にやりとりされたりといった要素もある。これらのレートは対局時に調節(4段階)でき,リアルマネーを直接賭けることはできないものの,なかなか緊張感のあるプレイが楽しめる。
勝者は敗者から,ランダムでカードを貰える。トップを取り続けられれば,課金額を押さえつつスキルを使っていけるかもしれない |
左上にあるキャラクターの絵柄の下に,五つの小さなアイコンがある。アンロックした画像はいつでも見られる |
ハードルの低さ&ライバルタイトルの少なさがポイント
今後の展開にも大いに期待したい
あらためてお伝えするが,本作はいわゆる「脱衣麻雀」ではない。「桃色大戦ぱいろん」というゲームタイトルには,それを連想させるに十分なインパクトがあるものの,さほどハードなお色気画像は登場しなかったのでしょんぼり……いや安心してほしい。
まぁ冗談はさておき,本作は麻雀ゲームとしての基本システムがしっかりしているから,ストレスなく安心してプレイできる。ここは大きなアピールポイントだろう。それに好意的な見方をすれば,今後導入されるアバターの方向性によっては,女性でも案外参加しやすいタイトルに仕上がるかもしれない。その点では,単純な脱衣麻雀よりも幅広いプレイヤー層に受け入れられる可能性もある。
基本プレイ料金無料のアイテム課金制ではあるが,スキルカードの使用可否をルームの作成者が選べるというのも,大きなポイントだ。仮に,課金している人とそうでない人との間に極端な能力差が付くと興ざめしてしまうが,本作ではそのような心配はない。普通に麻雀を遊びたい人にとっては嬉しい仕様である。
そして最大のポイントは,“萌え”と“声優”をフィーチャーしたオンライン麻雀ゲームが,今のところほとんど存在しないこと。それぞれの要素は非常に人気があるので,本作が置かれた状況は非常に“おいしい”といえる。今後早い段階で,しっかりとしたコミュニティを形成できれば,オンライン麻雀ゲームの定番タイトルとして,長期にわたり定着する可能性もあるだろう。今後のOBTや正式サービスに向けて,本作がどのように育っていくのか注目していきたい。
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