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「SideWinder X8」ファーストインプレッション。重さをどう判断するかがカギに?
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印刷2009/02/23 12:17

テストレポート

「SideWinder X8」ファーストインプレッション。重さをどう判断するかがカギに?

 別途お伝えしているとおり,Microsoft初のゲーマー向けワイヤレスマウス,「SideWinder X8 Mouse」(以下,SideWinder X8)の国内発売日が2009年3月13日と明らかになった。価格は1万1550円(税込)だ。
 2008年9月に北米で発表されてから半年近く。Microsoftの日本法人であるマイクロソフトから4Gamerへ評価版が送られてきたので,ファーストインプレッションをお届けしたいと思う。

SideWinder X8
画像集#002のサムネイル/「SideWinder X8」ファーストインプレッション。重さをどう判断するかがカギに?

 なお,撮影や原稿執筆の時間を差し引くと,SideWinder X8を利用できたのはほんの数時間。ゲームに至っては,2009年2月時点で筆者が最も慣れ親しんでいる「Unreal Tournament 3」を,あれこれ試行錯誤しながら1.5時間ほどプレイした程度だ。当然,ゲームにおける操作感については深く突っ込めるだけの検証をしておらず,また,今回下した評価が,後日掲載予定のレビュー記事で変わる可能性もあることを,あらかじめお断りしておきたい。


重量はスペックどおり約143g

持ち方次第ではそう重く感じない……かも?


チルト対応のスクロールホイールは,スチールのリングを,プラスチックの側板が支えるようなデザインになっている。チルト入力のしやすさと,軽量化を両立させるための配慮,かもしれない
画像集#003のサムネイル/「SideWinder X8」ファーストインプレッション。重さをどう判断するかがカギに?
 さて,まずは外観からチェックしてみよう。
 2008年9月に行った製品発表会レポート(速報詳報)の記憶を引っ張り出してみるに,全体のデザインはあの当時からまったく――それが言い過ぎだとしても,ほとんど――変わっていないように見える。機械的には,初代「SideWinder Mouse」をベースに,センサーユニットを「BlueTrack Technology」ベースのものへと変更し,ワイヤレス化を実現しつつ,スクロールホイールをチルト対応にしたり,サイドボタンの形状を変更したり,重量調整機能を省いたりしたもの,という理解でよさそうだ。全体としては多少丸みを帯びたが,“メカメカしい”イメージは従来製品から変わっていない。

「SideWinder X5 Mouse」(左,以下 SideWinder X5)および初代SideWinder Mouse(右)と並べたとこころ。スクロールホイールに金属を用いた点など,SideWinder X8のデザインが,初代SideWinder Mouseを基にしたものであることがよくわかる
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製品ボックスには単三形のニッケル水素充電池が付属する。ちなみに電池を取り外した状態だと,重量は約115gだった
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 本体サイズは実測77(W)×128(D)×42(H)mm(※突起含む)となっており,気になる重量は付属の単三形充電池を取り付けた状態で実測約143g。重量はマイクロソフトの発表どおりで,ケーブルの重量を引くと100g台のSideWinder X5や,同120g台の初代SideWinder Mouseと比べるとさすがに重い。

 ワイヤレスマウスをゲームで用いようとしたときにネックとなるのは,バッテリーを内蔵しなければならないことだ。実際,ゲーマー向けワイヤレスマウスの第1世代製品といえるLogitechの「G7 Laser Cordless Mouse」(以下,G7)では,持続時間がせいぜい6〜7時間という専用の軽量バッテリーパックを標準で2個用意し,片方を使っているとき,片方を充電するという手間をユーザーへ強いる代わりに,重量はバッテリーパック装着時に133gに留めていた。これに対してMicrosoftはSideWinder X8において,重量とバッテリー持続時間のトレードオフで後者を選択したわけだ。

本体右側面には,「さあ,ここに指を置いてください」と言わんばかりの窪みがあり,ここに薬指を置くとしっくりくる
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 SideWinderシリーズのマウスはもともと,右手の親指から手のひら,小指の先までのラインで包み込むように持つ,いわゆる「かぶせ持ち」に向いたデザインが採用されることで知られているが,今回はとくに,右サイドの窪みへ薬指を起き,親指と小指との計3本でグリップしたときに,最も違和感なく利用できるように最適化されている印象を受ける。「バッテリー持続時間を重視したから,重いのは我慢してください」というのではなく,なるべく重く感じない持ち方ができるようにデザインされている,といったところか。

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 もちろん,重量が140gを超えるという事実はあり,人を選ぶのは確かだ。そもそも想定されてない「つまみ持ち」をしようとすると,重さだけでなく,右サイドに引っかかりがほとんどないことも手伝って,相当難儀するだろう。また,「かぶせ持ち」派でも,薬指をグリップではなく右メインボタンを押すために使うタイプだと,バランスが取りづらいためか,右メインボタンを重く感じることがある。Microsoftがそのデザインを以(もっ)て推奨する持ち方が自分に合うかどうかで,SideWinder X8の持ちやすさに関する評価は変わってきそうである。

SideWinder X8の新要素で,これはいいと思えたのが,八の字形に窪んだ左サイドと,縦に二つ並んだ平形サイドボタンだ。親指の腹を窪みに置き,第一関節付近に力を入れてグリップする限り,“誤爆”の心配はまずなく,しかも,サイドボタンを押したいときには,力を指先にかけるだけ。さすがに上下を連続して押し分けようとするとグリップ力に負の影響が出てくるものの,片方に絞れば,ほとんどペナルティなしでサイドボタンを押せる感覚である
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専用の充電用ケーブルを採用した

バッテリー周りの完成度は上々


ケーブル込みで約182gあり,ケーブルアンカーとしても十分機能するワイヤレストランシーバ。ドライバをインストールし,SideWinder X8の電源を入れた状態で,本デバイスをPCと接続すれば利用可能になる
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 さて,利便性が重視されたバッテリー周りだが,別記事でも紹介しているとおり,USB接続のワイヤレストランシーバが充電ユニットを兼務する。ワイヤレストランシーバの上下中央部にある窪みには,実測で約850mmの「Play & Charge Cable」が巻き付けられており,これを任意の長さに引き出し,SideWinder X8底面先端の接続端子に近づければ,マグネットによって自動的にくっついて充電が始まる仕様だ。SideWinder X8底面には,利用しないとき電源を切れるスイッチが用意されているが,充電は,電源オフのときにも行える。

Play & Charge Cableの先端をSideWinder X8の先端部に近づけると,双方に内蔵されるマグネットにより,自動的に向きが補正されてくっつき,充電が始まる。取り外すときは,ほんの少しだけ力を入れる感じで引っ張ればOK
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充電中は,さながらワイヤードマウスのように利用可能だ。このとき,SideWinder X8本体に用意された液晶パネルには“充電中”マークが表示され,本体背面のスリットも含めて,ゆっくりと赤く明滅する
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本体背面のスリット(左)。基本的には赤い光が漏れるが,バッテリー残量不足のときはオレンジに光る。ちなみに,「充電池を外して,“BlueTrackベースのワイヤードマウス”として使えないか」と,電池を外してみたところ,液晶パネルに警告が表示され(右),スリットともども激しく明滅する。使えなくはないが,鬱陶しすぎて却下,といった感じ
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 ところでバッテリーについて,製品マニュアルには「1時間使用するごとに、約5分間充電してください」(※原文ママ)とある。「使い切りそうになったら充電」のほうが,面倒ではない気がするのだが……。ちなみに2008年9月の時点で,Microsoftが「満充電には約3時間かかる」としていたことは付記しておきたい。

従来は計5点用意される円形のマウスソールを採用していたが,SideWinder X8では,小型のソール×4という仕様になった。滑りの異なる黒/灰/白ソールが用意される点は初代SideWinder Mouseと同じで,換えのソールは,ワイヤレストランシーバの上蓋を外した中に用意されている
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ソフトウェア周りは従来の

SideWinderシリーズとほぼ同じ


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IntelliPoint 6.3(が統合されたマウスのプロパティ)
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[感度]タブ
 ドライバソフトウェアはMicrosoft伝統の「IntelliPoint」。バージョンは6.3で,製品ボックスに付属するのは,同社のドライバダウンロードページから入手できるものと同じだ。インストールすると,コントロールパネルにある「マウスのプロパティ」に統合され,左右メインボタン,スクロールホイールボタン,上下サイドボタン,左右チルトの計7ボタンに,任意のコマンドを割り当てられるようになる。コマンドは,アプリケーションごとにも登録可能で,登録したアプリケーションが起動すると,自動的に切り替わる。
 割り当てられる機能は,Windowsの基本操作や,キーボードのキー入力,マクロなど。これまた初代SideWinder MouseやSideWinder X5と同じもののようである。

 また,IntelliPoint 6.3をインストールすると,マウスのプロパティに[感度]というタブが表れる。これはSideWinder X8に用意された三つの「DPI On-the Fly」ボタンと連動しており,
250/500/750/1000/1500/2000/3000/4000dpi と用意された選択肢から三つ選ぶことで,任意のトラッキング解像度を設定可能だ。

いま使っているトラッキング解像度がいくつなのかは,SideWinder X8側の液晶パネルに,選択後数秒間表示されるため,これで判断できる
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PCを再起動するまで有効なクイックマクロ機能「ゲームコマンド操作」を登録する,専用のボタンを押したところ。専用ボタンが赤く光ったらマクロを登録したいボタンを押し,続けてキーボードからマクロを登録。再び専用ボタンを押すと,クイックマクロを登録できる……が,筆者はまともに使ったことがない。マウスの“山頂”部にあるロゴ入りボタンともども,削ってくれれば,多少なりとも軽くなったろうに
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 以上,主に,マイクロソフトの発表に含まれなかったスペック周りを中心に,写真とともに見てきた。ざっと使ってみた限り,ハードウェア,ソフトウェアともに不可思議な挙動はなく,このあたりはさすが,発表から半年待たされただけのことはある。
 また少なくとも,マルチプレイFPSはUnreal Tournament 3くらいしかプレイせず,基本的にはシナリオ重視のFPSを好んでプレイする程度の筆者程度だと,ワイヤレスであることのデメリットは感じられない。むしろ,ハイセンシで細かく操作するときに,ケーブルによる反力を気にしなくていいのは気が楽だ。

 というわけで,そろそろワイヤレスが気になってきたゲーマー諸兄諸姉や,かつてG7に手を出していい思いもそうでない経験もした人(※筆者のことだ)なら,ひとまず入手して,試してみるだけの価値はある。自分の中で,持ち方やプレイスタイルに関して確固たるものがあったりすると厳しいかもしれないが,それでも,一度触ってみてほしいとは思う。
 なお,本稿の冒頭で予告しているとおり,レビュー記事は後日,(fumio氏による検証が終わり次第)掲載する予定なので,お楽しみに。

半ば余談気味に述べておくと,マイクロソフトが公開しているイメージ画像では,さもマウス本体後方から青い光が漏れ出すように見えるが,実際に漏れるのは赤い光で,しかも漏れ出る場所が異なるのでご注意を。SideWinder X8において,青い光はマウスを持ち上げたときにしか確認できない
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