インタビュー
「TERA」開発・運営スタッフインタビュー。エリーン専用の新クラス"ソウルリーパー"などのアップデートについて導入経緯を詳しく聞いた
本稿では,ライブ配信の終了直後に行ったTERA 日本運営プロデューサー 鈴木貴宏氏並びにBluehole Studio 日本ライブチーム マネージャー キム・ナキョン氏へのインタビューの模様を紹介する。新クラス“ソウルリーパー”の詳細をはじめ,各アップデートの詳しい仕様や導入経緯などが分かったので,TERAのプレイヤーはお見逃しなく。
正式サービス開始後初となる追加クラス“ソウルリーパー”
専用エリアでの育成ブーストを経て,インスタンスへと挑戦
4Gamer:
今回は2014年の1月から4月にかけてのアップデート計画が発表されました。ライブ配信の視聴者からの反響を直接目にして,手ごたえはいかがですか。
“ソウルリーパー”は,TERAが正式サービスを開始してから初めての追加クラスということで,我々にとって期待していたどおりの反響でした。また,日本運営チームからのアプローチで実装できたエクストラボイスに関しても,反響がよくてほっと胸を撫で下ろしています。
一方で,サーバー統合に関しては,反響の大きさだけでなく,不安に感じている方も見受けられました。キャラクター名が重複した際の優先順位など,誤解のないように今後きちんと情報を出していかねばと思った次第です。
Bluehole Studio 日本ライブチーム キム・ナキョン氏(以下,キム氏):
韓国のゲーム業界では,メーカーがオフィシャルな形でライブ配信を行うことはあまりありません。私も,生放送番組に参加するのは今回が初めてでしたので,最初は結構緊張しましたが,想像していた以上にライブ感があって楽しめましたね。
4Gamer:
では,今回の最大のトピックであるソウルリーパーから詳しく聞いていきます。作成時にレベル50からスタートするというのは,MMORPGの追加クラスとしては珍しいですね。
TERAの最大の持ち味である,高レベル帯におけるインスタンスダンジョンの攻略を楽しんでほしいという思いから,このような仕様にしています。
例えば,レベル1から普通に育成すると,途中で面倒くささを感じてしまう人も出てくるかもしれません。また逆に,最初からレベルキャップ(レベル60)で始めてしまうと,必要なノウハウが伴いません。ノウハウを身につけたうえで,短時間でインスタンスダンジョンを攻略してもらうためにはどうすればいいかと考えた結果,レベル50スタートということにしました。
4Gamer:
ソウルリーパーで始める際,エリア展開はどのような流れになるのでしょうか。
キム氏:
エリーンの拠点である“ポラ・エリーヌ”が新エリアとして登場し,ここがソウルリーパーのスタート地点となります。ポラ・エリーヌは,モンスターから襲撃を受けている真っ只中で,その危機を救うべくソウルリーパーが立ち上がる,というストーリー展開になっています。
そうしてポラ・エリーヌ近辺でレベル58まで育成したのち,従来エリア“カイアトール”へ移動し,ほかのクラスや種族のキャラクターと合流する流れですね。
4Gamer:
ということはポラ・エリーヌにいる段階では,ソウルリーパーはほかのクラスや種族とは出会わないのですか?
キム氏:
ええ,ポラ・エリーヌはソウルリーパー専用のエリアになります。ここでは最低限のガイドやソウルリーパーの独自スキルなどについて段階的に学べ,ある意味チュートリアルの意味を担っています。また,従来エリアと比べて獲得経験値を多く設定しており,レベル58までスピーディに育成できます。
4Gamer:
ほかのアップデートで追加される“ルーキーサーバー”も含め,育成がよりお手軽になりそうですね。ただ,TERAって元々レベル上げが手軽なMMORPGだったのですが,コンテンツの寿命という意味で不安はありませんか?
キム氏:
確かに,一般的なMMORPGの場合だと,そういった面に気を払わねばならないでしょうね。しかしTERAのメインコンテンツはレベル上げではなく,その先にある手ごたえのあるパーティプレイだと考えています。レベル上げで足止めさせるつもりはなく,むしろ必要なノウハウを会得したら,さくっとレベルキャップに到達してほしい,くらいの考えです。
これはプレイデータにも表れており,レベルキャップに達している人のほうが,長期間継続してプレイしてくれる傾向があります。逆に,レベルキャップに到達しなかった人の方が離脱率は高く,その原因の一つはパーティプレイ,つまりインスタンスダンジョン攻略の魅力に触れていないためでは,と分析しています。
エリーン人気は全世界共通!?
4Gamer:
ソウルリーパーを選べる種族はエリーンだけです。最近は公式ページやバナー広告などを見ても,エリーンだらけとなっていますが,実際のところどれくらいの人気なのでしょうか。
我々もびっくりするくらいですね。先日データを集計してみたところ,サブキャラを含めるとログインする人の約6割がエリーンで遊んでいるんですよ。
4Gamer:
7種族なのに6割……。それはやっぱり(?),日本だけの傾向なのでしょうか。
キム氏:
国によって割合は微妙に違うものの,エリーンが一番人気というのは全世界で共通しています。例えば北米だと,マッチョなキャラクターの人気が高いという印象があると思いますけど,これがなかなかどうして,エリーンの使用率は,北米でも30%はあるんですよ。韓国では45〜50%といったところですね。
もう一つ興味深いのは,たとえメインキャラがほかの種族を選んでいても,サブキャラでエリーンを育てる人が多いことです。そういったこともあって,Blueholeの開発スタッフも含め,「いろいろあっても最後に行き着く先はエリーンなんだよね」というのが共通認識です。
4Gamer:
さすがにそこまでの人気を誇っていると,追加コンテンツの開発時も考慮する必要がありそうですね。
キム氏:
はい。ソウルリーパーの開発当初は複数種族での実装を計画していましたが,リソースの都合上それが無理だと分かった際は,「じゃ,エリーンで作ろう」と満場一致で決まりました(笑)。
そうして誕生したソウルリーパーですが,見た目は従来のエリーンとは随分と印象が異なりますね。
キム氏:
これまで慣れ親しんできたエリーンとは違った魅力を引き出したい,という考えがありました。例えばファンタジーの世界において,エルフに対しダークエルフが存在するように,相反するキャラクターの登場によってお互い魅力が引き立つんじゃないかなと。そこで,新しいエリーンは“闇”をコンセプトに掲げ,開発時のコードネームも“ダークエリーン”でした。
4Gamer:
今回はソウルリーパーのみでの登場となりますが,プレイヤーの反響によっては,ほかのクラスも含めダークエリーンがポラ・エリーヌを拠点に一大勢力として立ち上がる……といった展開は起こりえるのでしょうか。
キム氏:
一応,ストーリーなどのアイデアは暖めていますが,今すぐ開発に着手するといった話ではないですね。いつか実現できたらいいなぁ,とは思っています(笑)。
クラスバランスはどうなる?
4Gamer:
ソウルリーパーのタイプは“中距離アタッカー”で,これは従来のクラスにはなかった方向性ですね。
キム氏:
新クラスにはチャレンジングな要素を盛り込もうという考えがあったので,まず最初にいろいろな“武器”を試行錯誤していきました。そういった中,武器が伸び縮みするアクションを採用することにしたのですが,MMORPG,しかもTERAのフリーターゲッティング上でこれを実現するのは大変でした。開発時はこの部分に最も力を入れており,仕上がりに自信があります。
4Gamer:
キムさんはソウルリーパーを実際に遊んでみて,どのあたりが「楽しい!」と感じられますか。
キム氏:
個人的には伸び縮みする“飛剣”によるアクションと,もう一つは“反撃”のスキルですね。反撃を使用すると,短時間の間,攻撃待機の状態になり,その最中にモンスターから攻撃を受けると,避けるのと同時にカウンターでダメージが与えられます。
4Gamer:
格闘ゲームにおけるブロッキングのような感じでしょうか。
キム氏:
プレイフィールとしては近いですね。待機時間はそれほど長くないのですが,TERAのモンスターは強力な攻撃の前に目が光ったりといった事前モーションが発生しますので,プレイヤーはこれに合わせて繰り出すと効果的です。モンスターの種類によって事前モーションから攻撃開始のタイミングが微妙に違うため,この辺りは微調整しての対応が必要となるでしょう。実際にはモンスターとの位置関係や,そのほかの戦闘アクションなども並行して行う必要があるわけで,このスキルは奥が深いですよ。
4Gamer:
そのほか,ソウルリーパーの能力について開発の際に苦労した部分あはりますか。
キム氏:
初心者にとって遊びやすく,なおかつベテランにとって強すぎないようにするバランスの調整ですね。開発当初は,操作は難しくなく,攻撃ダメージも大きく,即死したりしないように……と,初心者向けを意識していました。しかしそれだと,ベテランのプレイヤーが操るとあまりに強すぎて……。
4Gamer:
ソウルリーパーを作成するには,同一アカウント内にLv40以上の別キャラクターを別途用意する必要がありますよね。それでも初心者向けを視野に入れているのですか?
キム氏:
厳密にいうと,「フリーターゲッティングに精通していないプレイヤー」ですね。TERAは一般的なMMORPGと比べて,プレイヤーの操作テクニックがキャラクターの強さに占める割合が高いので,たとえレベルキャップに到達しても,人によって実力は大きく違うんです。精通していない人でも遊びやすいクラスを実現するのは,想像していた以上に難しかったです。
4Gamer:
TERAのクラスは,元々アタッカー系が多いですが,そのうえでさらにアタッカー系のクラスを追加するというのは意外でした。
キム氏:
そこに関しては,内部でも紆余曲折がありました。プレイヤーの人口比率を踏まえると,現在もっとも不足しているのはタンク系です。本来ならタンク系のクラスを追加したかったのですが,初心者向けも視野に入れており,「そもそも初心者にはタンク役は難しいだろう」と思い至ったわけです。
4Gamer:
一般的に,タンクはパーティのリーダーおよび進行役を担うことが多いわけで,必然的にダンジョンの知識なども求められますよね。
キム氏:
そうなんです。そこで,「タンク」から,「タンクとアタッカーのハイブリッド」という方向性にシフトして仕様を煮詰めていきました。ところが今度は,ハイブリッド系のクラスを作ることの難しさ,という壁にぶち当たったのです。
例えば,TERAには「アタッカー+タンク」のハイブリッド系クラスとしてウォーリアーが存在しますが,これが実際にタンクを担当する際は,プレイヤーのハードルが結構高いです。これまでの開発を振り返ると,ウォーリアーのバランス調整も大変だったので,新クラスをこの方向で作るのは難しいだろう,という意見が開発チームから多く出ました。
4Gamer:
確かにそうですね。
キム氏:
そして再び方向性を検討し直し,最終的に「アタッカー+初心者でも楽しめる」というコンセプトで落ち着いたわけです。
4Gamer:
事情はよく分かるものの,結果的にアタッカー系のクラスが増えてしまうわけで,その点は大丈夫なのでしょうか。
キム氏:
アタッカー系のクラスがパーティに参加する際,競争過多になってしまうのは,今後の課題になるでしょうね。クラス間バランスの調整はもちろんのこと,例えばインスタンスダンジョンの攻略時に,アタッカー系のクラスが多くても攻略しやすくするなど,多方面からの改善を検討しているところです。
4Gamer:
ソウルリーパーが実装される際,既存クラスのバランス調整は行いますか?
キム氏:
ですので,ソウルリーパーの実装タイミングでは行わないものの,仮に不慮の事態が発生した際に,迅速にクラス間のバランス調整作業に着手する体制を整えます。
4Gamer:
その辺りは,サービスする限り未来永劫続きますからね。あとは今回の発表内容には含まれていませんでしたが,レベルキャップを開放する予定はありますか?
キム氏:
現在,開発チームで一生懸命開発しているところですが,大まかなスケジュールを申し上げられる段階ではありません。レベルキャップを開放するからには,エリア,スキル,ダンジョン,クエストなど,さまざまな周辺環境がセットで必要となり,それらの作業量は膨大です。また,開発が完了したとしても,ゲーム内の状況を注視しつつ,タイミングを考えてレベルキャップの開放を行うことになるでしょう。
4Gamer:
タイミングだけを考えるならば,ソウルリーパーの実装を機にTERAを始めるような人が,エンドコンテンツを満喫しきった頃がベストなのでしょうか。
キム氏:
理想としてはそうですね(笑)。ソウルリーパーもそうでしたが,公に発表をするよりも数か月以上前,場合によっては1年以上前から計画しているアップデートは珍しくないです。我々としては,常に先を見据えてアップデートの開発を行っています。
TERAのグラフィックスで描画される“下着”はどうなる
4Gamer:
ソウルリーパー以外のアップデート計画についても聞いていきます。
TERAほどグラフィックスに気合が入ったMMOで“下着”と聞くと,なんだか凄いのが出てきそうです。変な話ですが,レーティングは大丈夫なのでしょうか。
キム氏:
さすがに,レーティングに抵触しそうな過激なデザインではないので安心してください(笑)。
4Gamer:
例えば,下着アバターの上にスカートなど装備品を着用したとして,それはグラフィックスに反映されるのでしょうか。
できれば反映させたかったのですが,TERAの装備品は下着とセットでグラフィックスが作られているので,残念ながら無理です。装備品を外して初めて見られる形になります。
4Gamer:
目的としては,基本的に鑑賞用になるのでしょうか。
キム氏:
装備品を外すと防具のステータスがなくなりますので,普通の冒険中は目にすることはないでしょうね。一応,下着はアバターアイテムではありますが,装備としての性能は持たせてありますので,アクセサリ類のような基本装備に近い扱いになると思います。
鈴木氏:
装備品を外すとかなりのペナルティになりますが,見た目的にはユニークなので,その状態でダンジョンを攻略といった遊び方は,一種のやり込み要素として面白いかもしれませんね。
4Gamer:
例えば攻略とは関係ないミニゲームのような形で,下着で遊ぶようなコンテンツはどうでしょう。
キム氏:
そういう方向性はアリだと思います。もし良いアイデアがありましたら,ぜひ教えてください(笑)。
“サーバー統合”“ルーキーサーバー開設”をセットで実施
4Gamer:
続いてはサーバー統合についてです。ネガティブな印象を受ける人もいると思いますが,今回はルーキーサーバーの開設とセットというところがポイントなのでしょうか。
キム氏:
一方,前向きなサーバー統合というものもあって,それが今回のパターンです。今回はルーキーサーバーを開設することで,新規キャラクターの成長をブーストさせたうえで,一般サーバーへと移動させます。その際は,移動先のサーバーに多くの人がまとまっているほうが盛り上がりが期待できるわけです。逆に,サーバーの数が必要以上にあると,ルーキーサーバーを卒業する人にとって,どれを選んだらよいのか分かりにくくなってしまいます。
4Gamer:
そういう考え方もあるわけですね。
キム氏:
4Gamer:
その試みが,実際どのように受け入れられるかが気になりますね。
キム氏:
とくに中国のオンラインゲームで顕著な動きなのですが,新規サーバーの開設とサーバー統合を頻繁に行っています。ゲーム内の人数は常に変動しているわけで,それに対して適宜対応していくと,「良い運営会社」と見なされているんです。社内でサーバー統合の案が出たときも,いま仰られたような懸念が挙がりましたが,ポジティブなサーバー統合であることを強調したいですね。
4Gamer:
つまり,TERAの一番の醍醐味である手ごたえのあるインスタンスダンジョンの攻略に向けて,ゲーム内のみならずサーバー単位でのバランス調整を行っているわけですよね。
キム氏:
そのとおりです。今回のアップデートを経て,初心者プレイヤーがよりスムーズに成長して,既存プレイヤーと交流できるようになるはずですので,ご期待ください。
4Gamer:
鈴木氏:
ユリアンは2013年2月に追加された,比較的新しいサーバーです。従来のサーバーと比べると,流通しているゴールド量やアイテムが少なく,アイテム相場などの経済が熟成されていません。そのような状況で,他サーバーとの統合を行うと,大量にアイテムが流入してしまうなど,経済バランスが大幅に変化し崩れてしまうおそれがあります。それではユリアンの在住者も戸惑うと思いますので,今回の統合対象からは外すべきだと考えました。ただし,これまでできなかった「サーバー移転券」を使用した,ユリアンサーバーからの移転,ユリアンサーバーへの移転ができるように変更を行う予定です。
4Gamer:
サーバー統合の直後はエリーヌとユリアンのプレイヤー人口比率が,単純計算で3:1になるわけですが,この点は大丈夫でしょうか。
それに関しては今後,サーバー移転の開放や,ルーキーサーバーからの移動を推奨するなどといったアプローチを考えており,長い目で見れば落ち着いてくれるだろうと思います。
4Gamer:
3サーバーからコアプレイヤーが集まるエリーヌと,初心者も多く集まるユリアンとで,サーバー内の文化などに違いが出てきそうです。あらためて,両サーバーのそれぞれの特徴について確認させてください。
鈴木氏:
ユリアンは,従来のサーバーに比べ低〜中レベル帯のプレイヤー人数が多く,カンスト未満のインスタンスダンジョンでも比較的パーティが編成しやすいです。いきなりベテラン達の中に飛び込むのは尻込みしてしまう人もいるかもしれませんが,ユリアンなら比較的遊びやすいと思います。
一方のエリーヌは,コアプレイヤーが集まっていることから,装備や素材の流通が多く,安く入手できます。ただ,低〜中レベル帯の人数が少ないので,高レベル帯のインスタンスダンジョンなどといったコンテンツを楽しむには,既存のコミュニティに参加されることをお勧めしたいです。
4Gamer:
それでは最後に,今後のTERAについて意気込みなどをお願いします。
鈴木氏:
今回発表したアップデート計画を見ていただければお分かりのとおり,これからのTERAは,日本先行で“忍者アバター”,日本オリジナルの“エクストラボイス”,そして新クラス“ソウルリーパー”など,立て続けにアップデートを行っていきます。既存のベテランプレイヤーから,未経験者までまんべんなく楽しめるMMORPGにしていきますので,ぜひご期待ください。
キム氏:
TERAの最大の醍醐味はフリーターゲッティングによる奥深いバトルですが,日本のプレイヤーは“感性”の部分を深く気に入っていただいている方が多いです。TERAはキャラクターのグラフィックスやアバターなどにもとてもこだわっており,この部分を評価してくださるのはとても嬉しいです。これからも日本で受け入れられるコンテンツを頑張って作っていきます。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
「TERA The Exiled Realm of Arborea」公式サイト
- 関連タイトル:
TERA :The Exiled Realm of Arborea
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