インタビュー
空の軌跡シリーズのドラマCD「ウロボロス・レポート」&「アドバンスド・チャプター」3月27日発売 AC収録現場を取材してみた
「空の軌跡 AC(アドバンスド・チャプター)」 |
「空の軌跡 ウロボロス・レポート」 |
「空の軌跡」といえば,ロールプレイングゲーム「英雄伝説」の第6作に端を発するシリーズ。本シリーズは「空の軌跡 FC(ファースト・チャプター)」「空の軌跡 SC(セカンド・チャプター)」「空の軌跡 the 3rd」の三部作構成となっており,累計販売本数は90万本を超える日本ファルコムの看板作品として知られる。
今回のドラマCDは,結社「身喰らう蛇」側からの視点で物語を振り返る「ウロボロス・レポート」と,空の軌跡「the 3rd」後の物語を描く「アドバンスド・チャプター」という外伝作品として楽しめる。
作品に参加するキャストは,ゲーム版のオリジナルメンバーに加え,サブキャラクターとして豪華声優陣が新たに起用されている。主なキャスティングは以下のとおりだ。
エステル・ブライト:神田朱未
ヨシュア・ブライト:斉賀みつき
ティータ・ラッセル:今野宏美
アガット・クロスナー:近藤孝行
シェラザード・ハーヴェイ:塩山由佳
アイナ・ホールデン:鹿野優以
エリカ・ラッセル:雪野五月
ダン・ラッセル:草尾毅
ゲオルグ・ワイスマン:田中秀幸
レン:西原久美子
レーヴェ:緑川光
(敬称略)
2月17日にドラマCD「空の軌跡 AC(アドバンスド・チャプター)」の収録作業が行われ,この現場を取材する機会が得られた。メインキャストの方々からコメントを頂いたので,紹介していこう。
――収録お疲れさまでした。収録を終えての感想をお願いします。
神田朱未さん(エステル役):
今回,エステルとヨシュアは初めてティータ達の家族と会うことができて,「ああ,こういう雰囲気なんだ」というのが感じられ,みなさんとの関係性を見られて楽しかったです。エステルとヨシュアの関係は一つの山場を越えたあとで,あらためて愛を確認しあうというか,絆を深めることができました。そういう関係性をこちらでも見ることができ,温かくなる収録だったなと思います。
斉賀みつきさん(ヨシュア役):
今回はティータの家族に焦点を当てているお話なんですが,それぞれのキャラクターが,お話が終わったあとどうなっているかってのが描かれていて,とても内容盛りだくさんになっています。ヨシュアって自分の中ではエステルを中心に世界があって,ティータとは話す機会が少なくて……。今回のようにティータや彼女の家族と絡めたのは,彼(ヨシュア)にとって新しい感情の扉を開けたんじゃないかなと思います。とくにお母さんに対して。素敵なお母さんを持っているんだなと感じましたね。
今野宏美さん(ティータ役):
今回もお父さん,お母さんと一緒に出演できて嬉しく思っています。おじいちゃんがいなかったので,次回はおじいちゃんも含めた家族話を聞いていただけたらと思います。エステルお姉ちゃんとヨシュアお兄ちゃんと一緒に出演したのも,すごく久しぶりですね。みんなあちこちバラバラになりがちなので,なるべく呼んでください♪(笑)(キャラクター)それぞれにお話がある世界なので,そういうのがどうなっているかを描くことで,世界も広がっていくのではないかと思います。旅に出て戻ってきたときの世界観を感じていけたらと思いますね。
近藤孝行さん(アガット役):
今回は久しぶりにシェラザードさんと絡んだし,アイナさんっていう新キャラとも絡めて楽しかったですね。あとアガットの心情とは別に,ティータのご両親が出てくると気持ちがパーッとします。セリフでは「あの野郎」とか「絶対許さねえぞ」とか言ってるけど,個人的には「まだ出てこないのかな」って心待ちにしてる自分がいます。個人的には,ティータとのこっ恥ずかしい儀式的なものが印象に残っていますね。
草尾毅さん(ダン役):
今回は前回よりもさらに,「空の軌跡」の世界観が詳しく分かってきたので,僕らティータファミリーのこの作品でのポジションを意識しながら演じました。ご期待ください。
雪野五月さん(エリカ役):
6作目の初登場の回と8作目の今回,まだ2作品しか出てないわりに,消費エネルギーがすごくて毎回大変です。本当にティータが可愛くてしょうがなくて,今野さん(ティータ)のセリフを聞いているだけで「ああ癒される」って気持ちがフツフツと湧き上がってきて。そんなときにエリカの役が出てきてくれるので,愛情たっぷりにやらせてもらってます。同時にアガットが憎々しげに出てくるところとか,さっき近藤さんが仰っていたけど,私も役としては忌々しいとは思ってるけど,演じている私としては会話のやり取りが売り言葉に買い言葉っていうのが楽しくて,すごく気持ちいいところに返してもらえるので,また楽しい会話ができたらいいなと思っています。
塩山由佳さん(シェラザード役):
7作目と8作目で,初めてほかの役の方とセリフを交わすことができて,自分の役の名前を呼ばれることのうれしさを感じました。とくに8枚目は酔っ払いのシーンが出てくるので,絡みまくって酒癖が悪いところを出しつつ,面倒見のいいお姉さんというのを出せていたらいいなと思っています。とても楽しく演じさせてもらいました。エステルとヨシュアとか,ティータとアガットの甘酸っぱい恋愛模様があるので,ちょっとうらやましいです。私も誰かと恋をしたいです。
鹿野優以さん(アイナ役):
今回初参加ということで,長く続いているシリーズに参加させていただくことができ,すごく嬉しかったです。ちょうど話がひと段落してからのストーリーなので,また一悶着あってから出たいなってことと,あとはアイナとシェラザードの話をやりたいなって思いましたね。すごく楽しかったです。ありがとうございました。
――ご自身が演じたキャラクターの魅力や,今回どういうところをポイントに演じられましたでしょうか?
神田さん:
エステルの魅力はどんなときも,「自分」がちゃんとありますよね。ティータと話すときはティータの目線まで降りて話す,というところも素敵だと思います。今回はその場に行ったら,その場の空気にゆだねつつ,自分はマイペースで進むという位置づけをキープできたらいいなと思って演じました。
斉賀さん:
基本的にヨシュアは後ろ向きな性格の子なんですが,ドラマCDではいろんな事件とかを乗り越えたあとってのもあって,割と穏やかな気持ちで臨ませていただいています。いろいろ思うこともあり,周りの方に助けてもらって成長したと思います。もともとは性格の優しい子なので,ティータとかに対しては柔らかい気持ちで接したつもりではありますね。戦士としての彼,人間としての彼,子どもに接する彼という面をうまく出せていたらよかったと思います。
今野さん:
ティータはいっぱい好きな人がいて,今回も「お母さん大好き」「お父さん大好き」「アガットさん大好き」「エステルお姉ちゃん大好き」「ヨシュアお兄ちゃん大好き」っていう中で,みんなに愛されて大事にされるところが彼女の魅力だと思っています。その中で今回は,なるべく「アガットさん大好き」が一番に来るように頑張りました▽
近藤さん:
「重剣のアガット」という,いかつい異名を持ちながら,苦労人というか,毎回痛い目を見ている気がします。今回の見どころは,よりツンデレ色が強まっているところでしょうか。ティータに対する感情がどのようなものか,明確に知りたい。今あやふやなので。
草尾さん:
ダンはおそらく婿養子で(笑),今回のドラマCDではご出演なさっていませんが、おじいちゃんが加わると,エリカさんと張りあってハチャメチャになる家族の後方支援とか縁の下の力持ち的な支え役で,家事全般もこなすという所や、わりと普通な人な所にポイントを置きました。いつか危機的な状況に陥ったとき,「この人こんなすごいことができるんだ」って見せ場もあれば嬉しいですね。
雪野さん:
エリカの魅力は,ものすごいエネルギッシュなところ。「歩く核弾頭」「歩く波動砲」というイメージで演じさせてもらっています。今回のドラマCDでの聞きどころは,エリカが仕掛けたトラップに何人かが引っかかっているので,どんなのを仕掛けたかを聴いてもらいたいですね。
塩山さん:
愛すべき酔っ払いっていうのが,シェラザードの一番の魅力だと思います。キャラ表で「苦労して生きてきた」って書いてあるのを見たので,私はこの役を演じるにあたり,その深さみたいなものがハチャメチャな酔っ払いの中から,にじみ出ていればいいかなと思って頑張りました。
鹿野さん:
アイナの魅力は,すごくお酒に強いっていうところがシーンの中で出てきて,みんな酔っ払っても一人平気というか。みんなをまとめるお姉さん的なところが魅力ですね。今回の聞きどころは,すごく賑やかなシーンに入ったので,その雰囲気を聴いていただけたら嬉しいですね。
――最後にこの作品をお聴きになる,皆さんへのメッセージをお願いします
鹿野さん:
私は初参加なのですが,とても楽しめました。中には「この作品(ドラマCD 第8作)から聴きます」という人もいるかと思いますが,楽しい作品なので,それを聞いて7,6,5,そして9,10,11と,「8」を中心に集めてもらってもいいんじゃないかなと思いました。
塩山さん:
二組のカップル,いや一組半ぐらいかな? カップルの甘酸っぱい感じを楽しんでもらえたらと思います。収録中,笑いをこらえるのが大変でした。甘い感じを楽しんでください。
雪野さん:
8枚目が出て新しい肉付けができて,より世界観が広がったと思います。1枚目から8枚目まで続けて聴いてみても面白いんじゃないかと思います。ありがとうございました。
草尾さん:
この作品の魅力的なところは,お聴きになる皆さんのほうがすでに詳しくご存じだと思いますし,ドラマCDに関しては文章や文字で説明するよりも聴いていただいた方が良いので,とにかく一度聴いてください。よろしくお願いします。
近藤さん:
ラッセル家はまだこんなものじゃなくて,おじいさんが加わったとき二乗三乗となっていくさまを,もっと聴きたいと思っているので,続編に期待しています。キャラクターも揃いつつあるので,これからも楽しみにしつつ,いろいろ想像しながら聴いてもらえればと思います。
今野さん:
「空の軌跡」の世界が広がっているし,いろいろなことが分かったり見えてきたりしているので,そういうことも感じながら,まだまだ謎な部分もあるので「どうなるのかな?」と期待しつつ,(さらなる続編を)待ってもらえれば嬉しいです。とりあえずアガットさんが婿養子に来るまで頑張ります(笑)。
斉賀さん:
5,6年前の1枚目から,ずっとやらせていただいて,毎回新しい発見がありますし,それぞれ面白い物語になっていて,今回8枚目が加わります。絶対に聴いて損はないなという物語になっていますし,それが「空の軌跡」という作品をさらに骨太にしていると思います。これから先も,このキャラクター達と付き合っていけるよう,皆さん応援をお願いします。
神田さん:
今回は次の冒険に行く前の,ほんわかな話です。このドラマCDシリーズは,ほんわかした話,シリアスな話の中にも必ずテーマになるような言葉,心の真ん中に置けるような言葉があるので,みんながずっと聴きたいなと思ってくださるんだと思います。皆さんもそれを感じ取っていただいて,一緒に次の冒険への準備をしてもらえたらと思います。どうもありがとうございました。
- 関連タイトル:
英雄伝説 空の軌跡 the 3rd
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