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「Tegra」+「CUDA GPU」のスパコン開発へ。目標はエクサスケール級
ARMベースCPU/GPUハイブリッド・スーパーコンピュータ | |||
配信元 | NVIDIA | 配信日 | 2011/11/15 |
<以下,メーカー発表文の内容をそのまま掲載しています>
ARMベースCPU/GPUハイブリッド・スーパーコンピューターを構築
エネルギー効率の高いTegra ARM CPUとCUDA GPU を搭載した
プロトタイプ・システムにより、エクサスケールのスーパーコンピューティングへと欧州を推進
2011年11月14日−ワシントン州シアトル(SC11)−NVIDIA(本社:米国カリフォルニア州サンタクララ、社長兼CEO:ジェンスン・フアン(Jen-Hsun Huang)、Nasdaq:NVDA)は本日、バルセロナ・スーパーコンピューティング・センター(BSC)が新しいハイブリッド型スーパーコンピューターを開発することになったと発表しました。世界で初めて、エネルギー効率の高い低消費電力のNVIDIA Tegra ARM CPUを高性能なNVIDIA CUDA GPUと組み合わせた形のスーパーコンピューターです。
BSC が開発しようとしているのはこのテクノロジーを搭載した初の大規模システムで、エネルギー効率を現在、最も高いものに対して2倍から5倍のレベルまで引きあげることを当面の目標としています。このシステムは、11月14日から17日までワシントン州シアトルで開催されるSC11 Conferenceの235番ブースにおいて初めて設計が公開されます。
BSCでは、最終的な研究目標として、現在のスーパーコンピューター・アーキテクチャーに対して消費電力を1/15から1/30程度に抑えつつ、エクサスケールレベルのパフォーマンスを達成することを掲げています。EU Mont-Blancプロジェクトと呼ばれるこのプロジェクトでは、次世代のHPCアーキテクチャーを探索するとともに、このようなエネルギー効率の高い組み込み用モバイル・テクノロジ上で効率的に走るエクサスケール・アプリケーション各種を開発する計画です。
Mont-Blancプロジェクトのリーダー、アレックス・ラミレス(Alex Ramirez)氏は、次のように述べています。「現在のシステムは、そのほとんどで、CPUのみで40%以上などエネルギーの大半を消費しています。これに対してMont-Blancアーキテクチャーでは、組み込みシステムやモバイル機器に使用されるエネルギー効率の高いコンピュート・アクセラレーターとARMプロセッサーを使用し、2014年までにエネルギー効率を4倍から10倍まで引きあげたいと考えています。」
同じようなARMベースの構想が世界各地で推進されつつある状況をうけ、NVIDIAでは、ハードウェアからソフトウェアまでをカバーする新しい開発キットの準備を進めています。ハードウェアはSECO社が開発を担当し、クアッドコアのNVIDIA Tegra 3 ARM CPUに対してディスクリートのNVIDIA GPUによる高速化を施したものとなります。このキットは2012年の前半には提供を開始できる予定です。なお、ソフトウェアはNVIDIA CUDA並列プログラミング・ツールキットがサポートします。
NVIDIA GPU とCUDA テクノロジを活用し、さまざまな学術分野において教育・研究のプログラムを推進する革新的な取り組みをしているBSCを、NVIDIA はCUDA センター・オブ・エクセレンスに認定しました。CUDAセンター・オブ・エクセレンス・プログラムでは、最前線で並列処理の研究を行う研究機関を認定し、その努力に報いるとともに、コラボレーションを推進します。
今回の認定により、世界をリードする14校の研究機関によるネットワークにBSCが新たに加わりました。
このネットワークには、並列処理の認知を高め、世界を変える研究を産学の研究者ができるようにしてきた実績があります。CUDA センター・オブ・エクセレンス・プログラムについての詳細は、http://research.nvidia.com/content/cuda-centers-excellence をご覧ください。