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10大ニュースで振り返るIntelの1年。2010年は32nmプロセス採用の製品を全面展開へ
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印刷2009/12/17 13:56

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10大ニュースで振り返るIntelの1年。2010年は32nmプロセス採用の製品を全面展開へ

 2009年12月16日,Intelの日本法人インテルは,報道関係者向け説明会,「インテル IAアップデート」を都内で開催。2009年のハイライトを10大ニュースにまとめ,振り返った。

Intel/インテル10大ニュース。順位ではないと断りが入った
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宗像義恵氏(インテル 取締役副社長)
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2009年の序盤,Intel/インテルがしきりに繰り返していた「不況時のルール」が,あらためて紹介された
 登壇したのは,インテルの取締役副社長である宗像義恵氏。氏はまず,2009年が悪化する景気のなかで幕を開け,とくに第1四半期にはIntelの業績にも大きな落ち込みがあったと述べつつ,Intelの創業メンバーであり,会長でもあったAndrew S. Grove(アンディ・グローブ)氏の「経済状態がよくないときにこそ,戦略的な投資を行うべき」という「不況時のルール」を忠実に実行したと,2009年の序盤を振り返った。
 話題を集めたのは,32nmプロセス技術を採用した新工場に70億ドルの投資を行うと2月に発表したことで,これは憶えている人も多いのではなかろうか。

 ゲーマー的に大きなトピックといえるのは,Intel Microarchitecture(Nehalem)が,ミドルクラスの価格帯に降りてきた,LGA1156版Core i7/i5のリリースになる。

一般PCユーザー向けのトピックとして挙げられた,LGA1156版Core i7/i5と,“インテル語”で「モバイル・サブノートPC」と呼ばれる,CULV版CPU搭載の低価格ノートPC
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 宗像氏いわく「Intel Turbo Boost TechnologyやIntel Hyper-Threading Technologyに代表される,インテリジェントなアーキテクチャがCore i7/i5には採用されている。これらは,2010年に,大きなキーワードとなっていく」。先日,大阪で開催されたイベントでも出てきた「インテリジェント」というキーワードだが,2010年は何度も聞くことになりそうだ。

 もう一つ,以前から諸外国よりも市場シェアが高いと言われてきた日本のノートPC市場については,「実際のところ,『オフィスのスペース』という制約から,デスクの上で使われることが想定されてきた」と宗像氏。「(安価な)Netbookが登場してきたことで,ようやく,『外に持ち出して使う』という形が増えてきたのではないか」と分析する。

 そのうえで氏は,「Atomより,もう少し高い性能が欲しいという要求が出てきたのではないか。今までNetbookを使っていたお客様に,(今後は)より上位セグメントのプラットフォームを使っていただけるのではないかと期待している」と,2010年は,いわゆる“CULVノートPC”に代表される低価格ノートPCや,通常のモバイルノートPC市場が盛り上がるという見通しを示していた。

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「かれこれ6年間,WiMAXを推進してきたが,ようやく使える環境ができた」と宗像氏。立ち上げまでの苦労をにじませながらWiMAXを語っていた
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宗像氏はNehalemアーキテクチャベースのサーバー向けプロセッサ「Xeon 5500番台」にも言及。「メーカーやエンドユーザーに多数が導入され,いいローンチができた」と自賛する
 また,ノートPCとは切っても切り離せないワイヤレス通信環境については,Intelが強力に推進しているインフラ,Mobile WiMAX(以下,WiMAX)があるが,こちらについては「これまでは産みの苦しみがあったが,これからは育てる楽しみや苦しみがあるのかなと思う」と,当事者としての率直な感想を述べていたのが興味深い。
 現在,首都圏や関西圏を中心に,35都道府県で利用が可能になっているというWiMAX。「すでにWiMAX搭載モジュール搭載PCは16機種ほど出ているが,来年の春にはさらに多くの機種が出てくる」と宗像氏は予告し,先行してサービスが始まっているWiMAXの普及を,今後も強力に推進していく姿勢を見せていたが,2010年には,強力なライバルであるLTE(Long Term Evolution,Super 3Gもしくは3.9Gともいう)がサービスを開始する見込みになっているだけに,向こう半年が勝負になるのではなかろうか。


32nmプロセス世代を全面展開しつつ

22nmプロセスの量産技術を確立


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 宗像氏はアップデートの締めくくりとして,プロセス技術を取り上げた。32nmプロセス技術を採用した工場が二つ稼働中で,2010年中にもう二つが稼働を開始するとした氏は,「来年の頭から,32nmのプロセッサががんがん出てくる」と予告。2010年には,全セグメントで32nmプロセス技術を採用したプロセッサを投入できるという見通しを明らかにしている。
 また,「22nmプロセスのテストラインもすでに動いており,量産技術を確立した。(新しいアーキテクチャと新しいプロセス技術を1年おきに投入する)Tick-Tockモデルに従って,2年後には22nmプロセス世代の生産が始まるだろう。そこまでの量産(スケジュール)は見えている」と,自社が持つプロセス技術の順調さをアピールしていた。

 2009年のIntelを振り返ってみると,世界規模の不況下にあっても,IntelはCPUやチップセット,ネットワーク製品で,予定されていた製品を順調に投入し,スケジュールを確実に消化してきた印象だ。
 一方2009年は,技術畑の“顔”の一人だったPatrick P. Gelsinger(パット・ゲルシンガー)氏がIntelを去るという,大きな事件があった年でもある。2010年以降の製品に,この影響がどう出てくるのか,2010年中の単体グラフィックスカード製品化スケジュールが消えた「Larrabee」(ララビー,開発コードネーム)など,一部はすでに影響が表へ出てきているが,このあたりもユーザーとしては興味の一つになりそうだ。
  • 関連タイトル:

    Core i7&i5(LGA1156,クアッドコア)

  • 関連タイトル:

    Core i7(LGA1366,クアッドコア)

  • 関連タイトル:

    Core i7 Mobile Processor(クアッドコア)

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