紹介記事
これから「リーグ・オブ・レジェンド」を始める人に伝えたい“LoLを楽しむための心得”
そう……
「リーグ・オブ・レジェンド」がアツい年なんですよね!!!!!!
「リーグ・オブ・レジェンド」(LoL)は海外でのサービス開始から今年で15周年というかなりの長寿タイトル。それなのに,干支が1周以上も回った今,年末からちょっとしたブームが日本で起きているのだ。
日本サーバーが設立されたのは2016年なので,そこから数えても8年。「今さら?」という感じはあるが,古の120Ping時代(※)を知るプレイヤーとしてはとてもうれしい。
※日本にサーバーがないころ,アメリカのサーバーに接続してLoLをプレイしていた時代のこと。要するに,通信速度の関係でクソラグかった
流行の火付け役となったのは,ZETA DIVISION所属のストリーマー・k4sen氏が昨年末に主催したイベント「League of Legends The k4sen(初心者LoL The k4sen)」のようだ。本イベントが大盛況で終わったのち,これをきっかけに著名なストリーマーや,VTuberたちがプレイし始めたので,「遊んだことないけどプレイしている様子を見ていた」という人も多いのではないだろうか。
また,公式から発表された情報としても,実は2023年の日本の月平均アクティブプレイヤー数は,これまでのサービスで最大になったというニュースがあり,プレイ人口が増加傾向なのは間違いないようだ。つまり「今さら?」なんてことはまったくなく,むしろLoLを始めるなら今こそがホットなタイミングと言える。
世界的に有名なeスポーツタイトルであるLoL,どんなゲームか知ってるよね? 知らない? じゃあ,今から教えるので覚えて帰ってね! と,布教しようというのが本稿の趣旨だ。
「よく分かんない!」「暴言だらけって聞くけど!」と不安な気持ちを抱えるけどLoLは気になる……そんな皆さんに向けて,簡単なゲームの紹介と,“LoLを楽しむための心得”五箇条をお伝えたい。さあ,この流行に乗っかれー!
LoLってなに?
まず,LoLについて簡単に説明しよう。LoLはMOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)というジャンルに分類され,レベルを上げてアイテムを買うRPG的な要素と,スキルを当てたり避けたりしながら相手と戦うアクション要素,そして戦略的なリアルタイムストラテジー(RTS)の要素を兼ね備えたゲームだ。見下ろし型の視点で,プレイヤーは「チャンピオン」と呼ばれるキャラクターを操作し,攻撃やスキルを駆使して戦う。
メインの戦場となる「サモナーズリフト」は,敵と味方で5vs.5に分かれる対人戦で,敵チームの陣地の一番奥にあるネクサスを破壊するのが勝利条件だ。
ただしネクサスは,ネクサスタワーという建造物で守られており,まずはこのタワーを破壊しなくてはならない。しかし,そのネクサスタワーもインヒビターという別の建造物に守られており,このインヒビターもインヒビタータワーに守られている……といった具合に,勝つためにはいくつかの建造物を段階的に破壊する必要があるのだ。ざっくり言えば,インヒビターを攻撃するには,最低でも3本のタワーをへし折る必要がある。
そして,この忌まわしきタワーたちは,プレイヤー1人で突っ込んでも破壊できない。近づいて殴ろうとすると,めちゃくちゃ痛い攻撃をしてくるからだ。レベルが低いうちは,タワーに4回殴られたら死ぬのに,こっちが4回殴ってもタワーの体力はほとんど削れないのだ。
ならどうするかというと,自陣から勝手に湧き出てくる「ミニオン」というNPCの兵士を利用する。ミニオンは一定時間ごとに出現し,道に沿って敵陣へと向かっていく。ミニオンたちは,タワーを破壊するときに攻撃を代わりに受けてくれるので,ミニオンを盾にしながら自分はタワーを攻撃するのだ。ミニオンと一緒にいろいろなタワーやインヒビターといった建造物を破壊し,ネクサスまで辿り着く。これが大まかな試合の流れとなる。
ミニオンの役割はこれだけではない。敵チームのミニオンを倒すことで,チャンピオンのレベルアップに必要な経験値と,アイテムを買うためのゴールド(お金)を獲得できる。そうしてチャンピオンを強化し,相手のチャンピオンを倒し,守り手がいなくなったタワーを破壊していく。とはいえ,相手も同様にこちらの命を狙っているので,一筋縄ではいかない。相手をどうにかして上回り,成長し,戦闘に勝利することが重要というわけだ。
そして,本作の魅力の1つが,RTS特有の選択肢の豊富さだ。プレイヤーはミニオンを倒しながらタワーを狙うほかにも,味方のいる場所に行って人数差を作り相手チャンピオンを倒す「ガンク」を行ったり,倒したときに味方に永続的なバフを付与してくれる特別なモンスターであるドラゴンなどを狙ったり,敵チームに属さない中立のモンスターたちを倒して成長したり,あるいは相手と集団戦と行ったりと,できることが無限にある。操作のうまさ以上に,その時々に応じた,最適な選択肢を探り続ける思考力が試されるゲームなのだ。
「でも,RTSの名作といえばいろいろあるよね?」という意見もあるかもしれない。LoLは,それらと比べると,アクション性やRPGの要素も兼ね備えたMOBAであることが,面白さを増幅させていると思う。それでいて操作はシンプルなので遊びやすく,戦略も立てやすい。
ただし,操作がシンプル=簡単というわけではない。配信などを見たことがある人なら分かると思うが,LoLのプレイヤーは異常なほどのマウスクリックを繰り返し,カメラをぐわんぐわん動かして戦場全体を把握している。つまり,シンプルとはいえ,極めていけばどんどん忙しくなるのだ。
だからこそ,個人技で圧倒する人もいれば,戦略的なプレイで一手先を見据え,チームプレイで勝つという人もいる。いろいろなチャンピオンを使って相性を考える人もいれば,1つのチャンピオンを極め続ける人もいる。さまざまなプレイヤーが集まって,5vs.5で戦うので,同じ展開の試合が1つとしてない。この「何回やっても展開がまったく違って新鮮」というのが,MOBAというゲームジャンルの面白さだろう。
そして,LoLの魅力を語るうえで忘れてはいけないのが,160体以上いる個性豊かなチャンピオンたち。これだけいるのに,同じスキルを持つチャンピオンは1体もいないし,それでいてゲーム全体のバランスもしっかり取られている(おかしな調整をすることもあるが)。見た目もかわいいものからかっこいいもの,ケモノやモンスター,無機物まで,なんでも揃っているので,自分のお気に入りチャンピオンが必ず見つかるはずだ。
LoLをプレイする前に準備するもの
LoLはPCゲームなので,プレイするには最低限,PCとキーボード,マウスが必要だ。ただし必要スペックはかなり低く,ビジネス用のノートPCでもそれなりに動いてくれる。これからプレイするためにPCを買いたいという人は,推奨動作環境を確認するといいだろう。
なお,操作はキーボードマウスのみに対応しており,ゲームパッドではプレイできない。
はじめてLoLを起動すると,チュートリアルが自動的に始まるので,基本的なルールをここで把握しよう。……と言いたいところだが,正直,このチュートリアルの知識だけで試合に勝つのはほぼ不可能だ。LoLには,公式に決まっているわけではないものの,セオリーがたくさんあり,それを学ばないことには勝負の土俵に立てない。チュートリアルで学べるのは基本操作ぐらいと割り切って,初心者向けの動画を見たり,記事を読んだりすることをオススメしたい。
ちょうど,先述のk4sen氏が,かなり分かりやすい初心者向けの動画を出してくれている。チュートリアル完了後にこういった動画を見ればスムーズにゲームを理解できるだろう。
LoLを楽しむために! 知ってほしい“心得”五箇条
立ち回りや操作に関しては,学ぶことが無限にありすぎて,1つの知識につき1つの記事になるぐらいの文量になってしまう。それは今回の趣旨から外れてしまうので,今回は,筆者がお伝えしたい「LoLを楽しむための心得」五箇条を挙げていこうと思う。
1.まずは1つずつできるようになろう
前述したとおり,LoLは覚えることが膨大なゲームだ。右も左も分からない初心者の頃はなおさらで,知識を詰め込みすぎると脳がパンクしてしまう。最初はいくら失敗してもいいので,学んだことを1つずつ身につけて,1歩ずつ進んでいく意識でプレイしよう。遊んでいるうちに,膨大な知識はいつの間にか身についていく。
そして,LoLもほかの対戦ゲームと同じく,「座学」と「実践」を繰り返すのが最も上達する。うまくなりたいなら,プレイするだけではなく,初心者向けの動画を見たり,自分のリプレイを見て「なぜ負けたのか」などを分析したりするといいだろう。
LoLを教えてくれる友人がいるなら,その人を頼るのが一番の近道だ。何が足りていないのかをピンポイントで教えてもらえるので,確実なステップアップができるはず。
ただ,もし教える側の人がこの記事を見ていたら,目に付くところをすべて指摘するのではなく,少しずつ教えてあげてほしい。初心者のうちは覚えることが多すぎて,そのうえで実際のプレイを修正するのはとても難しいからだ。
2.好きなチャンピオンとロールを見つけて遊ぼう
LoLではチャンピオンが160体以上もいるので,好きなチャンピオンを見つけるところから始めていこう。ただし1つ注意点があり,見た目から入ってもいいし,性能から入ってもいいのだが,LoLにはロールという役割の概念があり,それによってポジションが決まる。そして,チャンピオンによってこなせるロールがある程度決まっているのだ。
ロールはトップ,ジャングル,ミッド,ADC,サポートの5つが存在し,それぞれ特徴がある。トップは最も1対1の時間が長い格ゲーチックなロールで,ジャングルは奇襲などの戦略を中心としている。ミッドは複数での戦闘に参加しやすいロールで,ADCは試合後半のダメージを担っており,サポートはチームを支援する。どのロールもゲーム体験がかなり違うので,好みが分かれる部分と言える。そのため,使いたいチャンピオンを見つけたら,そのチャンピオンがどのロールに当てはまるのか確認して,そのロールは自分が好きなものなのかを考えて使うのがいいだろう。
使いたいチャンピオンが決まったら,最初は数を絞って使い続けることをオススメしたい。使い慣れたチャンピオンはあまり意識せず操作できるようになるので,そのぶんほかの部分に思考のリソースを回せるので,結果的に上達が早くなるからだ。
もちろん,いろいろなチャンピオンを使ってみたい人は,たくさん触ってみるのもいい。筆者はそのタイプだったので,上達は遅かった気がするが,楽しめるようにやるのが一番大切だ。
3.挑戦心を持ってプレイしよう
上達したいという気持ちがあるなら,「挑戦してみる」というのはとても大事なことだ。どのタイミングでどういう動きをすれば勝てるのか,というのは,実際に経験してみないと分からない。
はじめのうちは,倒されてしまうと味方に迷惑をかけるという意識があるかもしれない。ただ,挑まずに試合を重ねていっても,上がっていくのはプレイヤーのレベルだけで,うまくはならない。死んでもいいので,挑戦心は常に持っておこう。
とはいえ,何度も負けているのに,考えなしにとりあえず突っ込むのは挑戦ではなく無謀だ。負けたときは安全なプレイをして,相手のミスを待つ。これも1つの挑戦であり,上達のための重要な考え方だ。
そして,挑戦とは目の前の敵と戦うことだけではない。「今,ミッドに奇襲をかけたら敵を倒せるのでは?」「これまでビビってたけど,今ならドラゴン取れる?」といったように,さまざまな行動が挑戦になる。状況ごとのあらゆる可能性を思考して試してみよう。
4.味方を恐れずに,試合を楽しもう
これが,LoLが初心者に厳しいと言われる一番の所以だと思うのだが,「文句を言ってくる味方がやたら多い」のが事実かと言われると,正直,その通りではある。LoLをやったことがない人でも,「周りから心無いことを言われるゲーム」ということを風の噂で知っているのではないだろうか。実際,3試合に1回ぐらいは味方が喧嘩している気がする。
できるのであれば,LoLを始めるときは,友人を誘って5人で始めるのが理想だ。とはいえ,そんなに人を集めるのは大変だし,筆者が初心者の立場だったら,友人が少ないのでまず無理。そこでオススメなのが,設定にあるチャット表示を「プリメイドのみ(グループ)」にして,事前にパーティを組んだ人以外とのチャットを非表示にする方法だ。戦略が重要なゲームであるため,チャットが重要だと思われがちだが,LoLには意思表示ピンという機能があり,これを用いてアイコンや音で意思疎通するのが基本になっている。
うまくなったらチャットも重要になるが,初心者のうちは関係のない話だ。味方と積極的にコミュニケーションを取りたいという人以外は,非表示にして気持ちよく遊べばいいと思う(設定として用意されているわけだし)。
そして,そもそもの話にはなってしまうが,マッチングしている以上,周りは同じレベルということなので,味方の言葉に怯える必要はない。言っていることが正しそうであればプレイに取り入れればいいし,やつあたりや暴言であれば通報(報告)やミュートをして対応しよう。規約違反である故意の利敵行為さえしなければ,どのチャンピオンを使ってもいいし,挑戦して失敗を重ねても,気にする必要はない。
また,自分の実力が分からず,対人戦に行っていいか心配という人に向けて,筆者の個人的な指標をお伝えすると,AI戦の中級者でしっかり戦いながら1度も死なずに勝利できるぐらいに慣れれば,ノーマルゲームに参加しても遊びやすいと思う。
ここまで予防線を張っておいてなんだが,「味方のプレイを讃え合いながら,ムードよくプレイして勝ったときが一番楽しい」というのが個人的な気持ちだ。この記事を読んだ読者のみなさんが,他者を思いやる気持ちを持ち,これから“光のLoL”を築いていってくれることを切に願う。
5.引退してもOK!
突然何を言ってるんだと思われるかもしれないが,「LoLは一度引退するもの」だと思っている。世界で最も注目されるeスポーツタイトルの1つだからといって,みんなが楽しめるとは限らないし,ゲームは複雑だし,覚えることも多すぎる。ついでに暴言も飛び交っている。当然のことだが,ハマるかどうかは人による。
はじめの頃はぜんぜん勝てないし,勝ったとしても味方がめちゃくちゃ育っていてそいつのおかげ,といったような実感のない勝利ばかりだろう。筆者も,始めた当時は「クソゲーだな……」と思って,すぐに辞めて1か月ほどプレイしていなかった。
それでも,一度LoLに触れたなら,配信者がLoLをやっているときに観て楽しめるようになるし,プロの試合で実況解説が言っていることも少し分かるようになる。ゲームプレイだけでなく,観戦を楽しむというのも,LoLの1つの楽しみ方だ。
そして,オカルト的な話になるが,楽しくないと感じていたはずなのに,少しするともう一度やろうかなという気持ちが湧いてくる。これはLoL七不思議の1つだと思うのだが,どこかで話題になっていたり,試合を観戦したりすると,その魔力に呼び戻されてしまうのだ。筆者も一度やめたはずなのにまた遊んでしまい,そこから10年以上プレイし続けている。いやー,恐ろしい。
日本のプロチーム「福岡ソフトバンクホークスゲーミング」に所属するEvi選手も言っている。なぜか,みな一度引退してから帰ってくるのだ。
LoLプレイヤー7不思議
— SHG Evi/えびンモ (@ebihuryahurya) January 5, 2024
一回は引退してる
筆者から伝えたい,LoLを楽しむための心得は以上だ。これからLoLを始めようと思っている人の一助となればうれしく思う。
そして,LoLは現在,新しいシーズンが始まったばかり。新シーズンではマップに大きな変更が入り,新しいアイテムの実装などを含む多数の調整が行われた。こういった大幅なテコ入れはシーズン初めに行われることが多く,次に大きな調整が来るのはかなり先になるだろう。つまり,プレイヤーが増えているだけでなく,新しい環境でLoLを始める絶好のタイミングというわけだ。気になっていたという人は,今こそ始めてみてほしい。
俺たちは,いつでもサモナーズリフトで待っているぞ!!
「リーグ・オブ・レジェンド」公式サイト
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