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【PR】Alienwareアンケート結果分析:ハイエンドゲーマーが求めるPCの姿とは?
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印刷2010/08/26 19:58

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【PR】Alienwareアンケート結果分析:ハイエンドゲーマーが求めるPCの姿とは?

画像集#001のサムネイル/【PR】Alienwareアンケート結果分析:ハイエンドゲーマーが求めるPCの姿とは?

 6月末に行った「Alienware M11xをどーんと1台プレゼント」という企画には,短期間にも関わらず実に多くのご応募をいただいた。重複応募などを軽く削った残りが7978と約8000件の応募総数となっている。数あるPCの中でも「Alienware」という,ある意味,宇宙一凶悪なPCブランドに惹かれる人は,どんな属性をもった人達なのだろうか。ここではプレゼント企画と並行して行われたアンケート結果をちょっと分析してみたい。
 
プレゼント当選者発表
山形県 dai さん



 まず,応募者の年齢,性別での応募状況をまとめてみよう。

●年齢
 大半が20代,30代となっており,これはだいたいのところでは,4Gamerというサイトのプロファイルとも一致するものである。しかし,一般的なプレゼントで取ったデータと比べると30代後半以降の伸びが大きくなっている。4Gamerの場合,「一般的なプレゼント」といっても,ゲーマー向けPC1台とかが出てくることもあるわけで,単に高額賞品だったからというだけでは説明がつかない。Alienware M11xが,30代後半から40代の人にとっても「ほしい」と思わせるだけの製品だったということだろう。
 M11xは,手軽に持ち運べる大きさでありながら,そこそこの3Dゲームを動かせる意欲的な製品である。他社だと14インチ以上のノートPCに載せるようなGPUを11インチモデルに搭載してきている。単に,モバイルノートに単体GPUを搭載したというだけにとどまらない,Alienwareらしいこだわりが詰め込まれている点にも所有欲をくすぐられるものがある。

Alienwareアンケート回答者の年代別分布
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輝くLEDが鮮烈なM11x。エイリアンヘッドのアクの強さが男女差の分かれ目か
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●男女比
 数字だけ見れば,圧倒的に男性が多い。これは4Gamerというサイト自体の特性にもよるのだが,ほかのプレゼントで取ったサイトプロファイルと比較しても,男性の率が高くなっている。
 これは,なんとなく納得できる人も多いのではないだろうか。説明しにくいのだが,単純にデザインというだけではなく,Alienwareというブランドが男心にぐっとくる訴求力を持っているからだと思われる。まあ,Alienwareはあまり女性好みのデザインではなかったという可能性もあるのだが。

回答者の男女比。左が4Gamerの一般的アンケート,右が今回のもの
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応募者のPCスペックを見てみよう


 次に応募者のPCスペックを見てみよう。前提となっているのが,「4Gamerというサイトを見ていて,Alienwareというブランドに興味がある人」ということで,PCゲーム環境に対してはかなりリテラシーの高いユーザー層であることが予想されるが,その実態はどのようなものだろうか。

●CPU
 最初に現状どんなPCを使っているのかを端的に示す,現在使用しているCPUの分布とGPUの分布を見てみよう。

画像集#006のサムネイル/【PR】Alienwareアンケート結果分析:ハイエンドゲーマーが求めるPCの姿とは?

 CPUの主流はインテルCore 2 Duoである。
 おそらく一般的なPCユーザーの平均よりは,かなりスペックの高い回答内容になっているのだろうが,この比率はまずまず妥当なところではないだろうか。
 Core i7シリーズが発表されてからすでに1年半が経過しているものの,ゲームではコア数よりシングルコアでの性能が要求される局面が多いことから,Core i7シリーズ登場後も,ゲーマー向けPCの多くはCore 2搭載製品のままだった。ゲーム用では,Core 2系,それも4コアのCore 2 Quadではなく,よりクロックの高いCore 2 Duoが好まれていた。このあたりからも,ゲームに向いたPCというものをよく分かっているユーザー像が窺える。
 最近のゲームではマルチスレッドへの最適化が進んでいたり,古めのゲームでも,GPUドライバがマルチスレッド化されてきているため,CPUコア数が多いとゲームの性能が伸びることも増えてきており,今後はCore iシリーズへの移行が進んでいくものと思われる。新世代のCore iシリーズだと,TurboBoostの効き具合も大きく改善されており,ゲーム用として考えても,シングルスレッドとマルチスレッドの両面で死角のないCPUになってきている。
 Pentium 4やAthlon世代のCPUを使っている層もそれなりにいるものの,オンラインゲームなどでは,かなり古い世代のCPUでも問題なく動作することから,主にプレイするゲームの違いが反映されているものと見ていいだろう。

●GPU
 続いてGPUの集計である。

画像集#007のサムネイル/【PR】Alienwareアンケート結果分析:ハイエンドゲーマーが求めるPCの姿とは?
  
 AMDとNVIDIAの比率を見ると,約1:2となっており,やはりゲーム用ではGeForce勢が強い。
 最大勢力は,ミドルレンジのGeForce 8/9系。8800 GTや9600 GTなど,少し前のミドルレンジGPUが並んでいるのが,このクラスである。グラフでは別分類になっているが,GTS 200シリーズもアーキテクチャ的には同じものとなる。
 GeForce GTX 200系の多さは,ちょっと意外だった。最近まで,ゲーマー向けPCで多く採用されていたのはミドルレンジのGeForce GTS 250であり,GTX 200シリーズだとハイエンドの分類となる。
 その割にGeForce GTX 400が伸び悩んでいるのは,まあ,分かりやすい。発熱や消費電力が取り沙汰されることが多いのだが,単に性能が予想されたより低かっただけだろう。ゲーマーなら,十分な性能さえ出ていれば,騒音や値段や消費電力などはあまり気にしないものだ。

●メインメモリ容量
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 搭載しているメインメモリ容量のグラフを示す。あまり意外性のない結果なので軽く流したいが,次に挙げるOSの集計と対比させると,積みすぎなくらい十分搭載されていることが分かるだろう。

●OS
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 ざっくりと見ると,半数近くがWindows XP,Windows 7が1/3,Windows Vistaが1/6と,3:2:1くらいの割合だろうか。とくにオンラインゲームでは,Windows XP以外での動作保証がされないタイトルがいまだにあるなど,ゲーム用として見た場合にWindows XPに互換性や速度でのアドバンテージがあるのは明らかなものの,最新ハードウェアパーツの導入状況と比較して,かなりコンサバティブな傾向は見て取れる。
 とはいうものの,Windows XP SP2のサポートも停止され(SP3は継続サポート),Windows XPからの移行は,ゲーマーにとって重要な問題となりつつある。 Windows XPからの移行先となるWindows 7では,64bit版を選択する人が圧倒的に多い。ゲーム動作の互換性という問題では,32bit版に比べてやや劣るものの,将来的には64bit版が主流になることを疑う理由もなく,最近は当たり前のように4GB以上のメインメモリが搭載されていることを考えると,ごく妥当な選択といえるだろう。

●SSD
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 SSDは4Gamerのアンケートでも,今回初めて加わったハードウェア項目だが,現状での普及率は18.6%という結果となった。ノートPCなどでの搭載率は上がっているものの,デスクトップPCでの本格普及はまだ尚早と思われたのだが,アンケート結果では,すでにハイエンドゲーマーでは,5〜6人に一人が導入していることになる。
 搭載容量から見ると,おそらくはシステムドライブをSSD化して,データドライブのHDDと併用するというパターンが多そうだ。最近では,インストールベースで10GBを超えるような大型のゲームも出てきている。そういったデータの多いゲームではプレイの快適性に直結することもあり,今後の普及が期待されるデバイスといえるだろう。


どんなPCを買いたいのか?


 続いて,どういうPCを求めているのか,どういうPCを買ってきたのか,どういう買い方をしてみたのかなどについての設問に移る。ハイエンドゲーマーが求めるものはどういうものなのかを探ってみよう。

●ブランドについて
 本来PCのブランドについての知名度を調べる設問のはずなのだが,自由記述式になっていたので,集計にはいろんな分野のブランドが混ざっていると思われる。最初は「アレって市販されてたっけ?」「セガっていうとテラドライブ?」と焦ったのだが,見ていくとパーツメーカー,ゲームメーカーなどを広く含んだ結果となっていることが分かった。混ざってしまったものはしかたないので,今回はそういうものだと思って眺めていただきたい。

 なお,今回,AlienwareとDELLは別ブランドで集計した。それ以外の「XPS」などはDELLブランドに含めているなど,各社の製品ブランドは基本的に社名(店名)ブランドでまとめている。また,IBMとLenovo,AMDとATI,COMPACやDECとHPは別ブランドとしているほか,SOTECはONKYOブランドと合わせて集計した。明確な理由はなく,感覚的なものなので突っ込みは無用でよろしく。
 結果は以下のとおり。トップ30を掲載してみた。回答数順で,単語表記は同系列の回答のなかで最も数の多かったものを抜き出している。

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 ブランド認知度としてトップになったのは「DELL」。プレゼントの内容からして当然といえば当然なのだが,それを抜きにしても知名度については文句なくトップクラスであることは間違いない。
 DELL以外にも,ダイレクト販売系やショップブランドといった,コストパフォーマンスの高いチャネルからの選択が目に付くことから,応募者全体で見てもPC購入についてはかなり手慣れている人が多そうだ。
 余談だが,今回はフリーワードによる回答のため,集計はツール+手動となったのだが,「綴りが違うけどデルのことだろうな」というのを入れると,「DELL」の表記揺らぎだけで約20パターンが確認されている。
 
●次に買うPC
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 ゲーマー向けデスクトップPCとゲーマー向けノートPCで7割を占め,ゲーマー向けの製品,ないし,自分で組み立てる,という分かりやすい結果となった。一般的なメーカー製PCに対する興味は全体的にかなり薄いことが分かる。
 アンケートの母体が「M11xに感心がある人」というフィルタがかかっているにしても,ゲーマー向けノートPCの需要の大きさにはちょっと驚かされた。
 
●PCの買い換えサイクル
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 ゲーマー向けPCは,PCジャンルの中でも最も陳腐化が早く訪れるジャンルでもある。日々刻々と登場する最新パーツは,過去の製品を,文字どおり過去のものとしてしまう。適切なタイミングで使用するPCをアップグレードしていくことは,快適なゲームプレイにとってきわめて大事なことでもある。
 ということで,なかなか興味深い設問だが,一度買ったPCは,2年は使うという人が多数となった。コメントとあわせて見ても,数年単位で1台買って,中身をアップデートしながら数年使うというパターンが多いようだ。
 なかには1年未満で切り換えるという人もいることはいるが,そういう人は全体の5%ちょっとと,少数派だ。まあ,20人に1人以上いることを考えると,そう少なくもないわけでもあるのだが。


コアゲーマーは,どんなPCを望んでいるのか


 そろそろ核心的な部分に取りかかろう。
 これまでのアンケート結果から見ても,当初の予想通り,今回のアンケートに応募してきたのは,かなりリテラシーの高いハイエンドゲーマーが多いことが分かる。そういう人達が求めているPCとはどういうものなのかを具体化していくことにしよう。

●重視しているもの
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 まずは,選択式の設問から傾向を調べるものを集計してみよう。

 最初に挙がるのが,GPUのスペック,そしてCPUのスペックと続く。このあたりの基本スペックはともかく,冷却性能が3番手というのは,なかなか意外だった。とはいえ,冷却性能は,安定してゲームをプレイする際に重要になるだけでなく,最近の自動オーバークロック型CPUでは,性能に直結するスペックともなってきている。
 ある程度PCに詳しい人だと,自分で組み立てるのではなくてPCを購入する場合に,主に求めるのは信頼性だと思われるので,冷却性能に注目するのは当然なのかもしれない。

専用ツールで自由自在に配色できるイルミネーション機能。LEDの配置個所も多い
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 もちろん回答者すべてがエキスパートというわけでもなく,ゲームの推奨認定を重視する人も1割程度いて,そういったシンプルな指標も重要であることが分かる。
 それぞれの項目間の相関を調べてみると,筐体のデザイン,LEDイルミネーション,推奨指定の三つに関しては,ほかより高い相関が見られた。比較的初心者にアピールする部分と見てよさそうだ。

 実際にAlienwareを買った人と買っていない人では差があるだろうか?

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 グラフを見ると分かるように,大きな傾向自体ではあまり差はないのだが,デザインやイルミネーションに対してのこだわりを見せる人のほうが購入率は高くなっていることが分かる。

●購入動機
 続いてPCを購入する場合に重視したものを聞く設問があったのだが,さっきのが,「これから買う」場合に重視するもので,こっちは「過去に買った」PCの購入理由となっている。
 問題なのは,こちらはフリーワード形式の回答となっていることだ。もちろん,全部抜き出して読みはしたのだが,どういう傾向の人がどういう意見を持っているのかというのはちょっとまとめにくい。
 今回使った集計ツールは,「何番の回答が何個」式に集計するものなので,フリーワードでの回答を集計するのには向いていないのだが,それでも無理矢理使ってやると,すべての回答自体をキーにして,完全一致で分類して集計してくれはする。8000通の応募があっても,回答が8000通りかというとそんなことはないのだ。見るからに無理っぽいやり方ではあるのだが,この形でやってみると,一言でコメントされたものであれば,それなりに同じものもあって集計可能なレベルだと判断できた。長文記入でない人もそれなりに多かったのだ。

 では,さっそく,その上位のものをちょっと多めに見てみよう。

209 コストパフォーマンス
124 値段
116 価格
37 デザイン
33 価格と性能のバランス
33 拡張性
31 スペック
28 安かったから
25 CPU
24 性能
23 値段と性能のバランス
19 GPU
18 自作
17 コストパフォーマンスの良さ
17 価格の安さ
17 安さ
16 なんとなく
15 安かったから。
15 値段と性能
15 価格と性能
14 性能と価格
14 特になし
13 自作です
11 コストパフォーマンス<BR>
10 コスト
10 値段の安さ
10 コストパフォーマンス。
9 予算
9 価格とスペック
9 自作なので特になし
8 安かった
8 見た目
8 性能と価格のバランス
8 値段とスペックのバランス
8 拡張性の高さ
7 値段が安かった
7 静音性
6 費用対効果
6 性能とデザイン
6 使いやすさ
6 価格。
6 価格とスペックのバランス
6 スペックと価格
6 GPUの性能
5 安いから
5 筐体のデザイン
5 見た目と性能
5 価格性能比
5 値段が安かったから
5 スペックと値段
5 値段とスペック

 以上,単純で乱暴な集計なのだが,意外と完全一致するもので,内容はコストパフォーマンスと価格に対するコメントが多いことが見て取れる。

 なお,この集計方法だと,長文の回答の内容が反映される可能性がほぼないのだが,全回答の1割弱に「コストパフォーマンス」という単語が使用されていたことを別途確認しているので,コストパフォーマンスの重視は全体的な傾向と見ていいだろう。また,「性能と価格のバランス」に類した回答をしている人でも,「これ,スペックは最高だけど,値段が安すぎてバランスが悪いな」などと難癖をつける人はまずいないので,これらもまとめてコストパフォーマンス重視と見ていいだろう。
 価格の安さだけを挙げた人が多いのも目に付く。とはいえ,「値段は最低だけど,性能も最低」よりは「性能は最高だけど,値段も最高」のほうが圧倒的に選ばれるのがゲーマー向けPCというものでもある。価格が安いほうがいいのは当たり前だが,ゲーマー向けPCでは絶対的なパフォーマンスがなによりも重要になる。値段の安さを挙げている回答も,ある程度の性能があることは前提にしていると考えたほうがいいだろう。ゲームが十分に動かないような性能では,購入する意味がなくなってしまうのだ。
 こう考えると,一言コメントに見られるコストパフォーマンスの重視具合は圧倒的である。

 長文コメントではどうだろうか。上記の方法では長文コメントに含まれる要素を簡単に抜き出すことは難しく,ある意味,こういったアンケートに熱心に対応してくれている人の意見が反映できないことになる。これはよろしくないので,試しに,コメントに含まれる単語をキーにして内容をカテゴライズしてみたのが次のグラフになる。全体的な傾向を見るには十分だろう。重複回答なので,円グラフにするのはおかしいのだが,全体的な雰囲気をつかむには円グラフを使うのが分かりやすい。

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 性能に関する言及,続いて価格に関する言及が続いている。価格を示すものとしては,かなり多くの単語を盛り込んだのだが,それでも性能に関する注目度のほうが高そうだと分かる。ゲーマー向けPCでは,性能重視が第一なのは間違いないようだ。

 ここまで抽出できたら,主な要素を抜き出して元データに反映させることで,全体データとリンクした分析が可能になる。ほかの設問とリンクして傾向分析を行ってみよう。実際にAlienwareを購入した人が,購入動機(過去のPC購入の際のもの)として挙げる傾向が強いものとして以下のものが浮かび上がってきた。

Alienware購入者が一般回答者と比較してよく選んだ要素(1.0が全体平均)
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 デザインについては,全体平均に対して,2.85倍の関心が見られているほか,電源などについても関心が高い人が実際に購入していることが分かる。


Alienwareの魅力とは?


 Alienwareの魅力についての設問もフリーワードだ。ちょっとこの部分は人それぞれの思い入れが強く出ており,特定の単語では抜き出しきれないものが多かったのだが,基本要素についてだけまとめるために,先ほどと同じテーブルを適用して集計してみた。

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 機能的なデザインを評価する人と形状的なデザインを評価する人の両方がいるようだが,分けるのは困難なので,上記ではまとめてデザインとしている。
 PC購入の理由で使われていた「なんとなく」と,ここのコメント中で出てくる「なんとなく」では意味的に大きな違いがあったり,こういった要素では表現できないものもあるので,いくつか目立った意見を抜き出して補足しておこう。

 「ゲーマーが求めるものを理解している」
 「妥協がない」
 「なんか凄い」

 いろんな表現が行われているものの,3行でまとめると以上のような感じのコメントが目立っていた。
 デスクトップPCなら,メーカー製であれショップブランドであれ,素人でもほぼ同じ機能・性能のものを組むことはさほど難しくない。値段は多少変わってくるだろうが,ある程度のものなら素人でも簡単に組めるのが互換機のよいところだ。逆にいうと,ある程度以上のものを作るのは,個人ではほぼ不可能で,PCメーカーであってもそう簡単ではない。コストを考えると,普通はやらない。しかし,Alienwareはそういう部分に平然と踏み込んでくる。そういった,PC作りにおける基本姿勢がなによりも評価されているように思われる。

 先ほどと同様に,購入者に見られる傾向を分析してみよう。

Alienware購入者が一般回答者と比較して言及する率の高い単語(1.0が全体平均)
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 面白いことに,先ほどのPC購入時に重視するものに対する選択式項目では,Alienware購入者がメンテナンス性をチェックしている率は平均値より低かったのだが,具体的なコメント中では購入者のほうがメンテナンス性への言及率が高くなっている。後述の購入理由の部分とも関連するのだが,これは,Alienwareのメンテナンス性の前評判が非常に高かったことが影響しているものと思われる。実際に触ってみないと分からない部分も大きいので,購入後に魅力として認識された部分もあるだろう。
 やや意外なことに,一般的な回答者よりもコストパフォーマンスや価格に対する関心が高い人が購入している傾向がある。要は,製品のコストパフォーマンスが高いと評価するかどうかの問題なのだが,さすがに購入者は価格に納得して買っていることが分かる。「価格」への言及が多いことから,むしろ「安い」という判断がされている可能性もある。「自作」という単語への言及率が非購入者に比べて高かったのもやや意外だが,普段は自分でPCを組むような人があえて購入するということは,自分では組めないレベルの製品であるとの評価が行われていることを窺わせる。

Alienware Aurora ALXの内部。電源&ドライブベイ,GPU部,CPU部と3層に分けられたエアフロー設計が一目瞭然。とくにGPU部のエアフローをきっちり真後ろに誘導する整流板や,CPUの液冷ユニットには上部からのフレッシュなエアを確保している点に注目。バックボーンのように無駄なく束ねられたケーブルガイド,ベアドライブを入れるだけでマウントされるドライブベイなど,こだわりの構造となっていることが見て取れる
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●買った理由と買ってない理由
 最後に,Alienwareを買った人に対して,どうしてAlienwareを買ったのか,買っていない人に対しては,どうして買ってないのかを聞くという,身もふたもない設問と総合的な要望事項の答えを見てみよう。

Alienware購入者への買った理由(左)と,購入していない人への買ってない理由(右)の集計結果
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 Alienwareブランドの特徴ともなっているデザインやギミックに関しては,意見が分かれている。「LEDがいい」という人もいれば,「派手なLEDはちょっと」という人もいる。日本ではあまり好まれない気はするが,「Offにすれば大丈夫」というのも正論ではある。買っている人は,概ねデザインも気に入っており,なんのかんのいってイルミネーションも楽しんでいるようだ。
 もう一つ意見が大きく分かれるのが,デスクトップ機で自動開閉する天板だ。これを単なるギミックとしてしか見ていない回答も目立つのだが,一応,フルロード時には開けて冷却を優先する。通常時には閉めて静音性を優先するといった,理にかなった機構ではあるのだ。

 買ってない人の最大の理由の多くは,価格にあった。内容をよく考えると決して高すぎるわけでもないのだが,手軽に買える値段でもないのも確かだ。
 やや意外だったのが,買った人での各種BTOでの選択肢が好評なことである。複数回答可の設問なので,この部分が決め手になったということでもないのだろうが,自分にあわせた1台を組むうえで重視している人が多いということだろう。

 自由記述式の要望事項は多種多様すぎてまとめるのも難しいので,個人的に目についた意見をいくつかピックアップしておきたい。

その1「筐体だけ売ってくれ」
 同感(Arthur Lewis氏に直接言ったような気もする)。いや,デザインやギミックはともかく,筐体としてよくできている。HDDベイはとくに秀逸。ほかにもケーブルの取り回し一つを見ても,最初からすべてのPCはそうあるべきだろうという感じの作り方がされている。とはいえ,あの筐体も全体的なシステム設計の一環としてできあがったものと思われるので,単体で十分な働きをするのかどうかは不明な点もある。

その2「もっとデザインバリエーションを」
 シンプルなデザインにしてほしいという声が多いものの,なかにはもっと奇抜なものを期待している人もいる。ケースの作り込み具合が激しいのと,デザインポリシーは明確なので,多様性を持たせるのは難しいかもしれないのだが,欧米市場では,もっとバリエーションのある展開がされているようなので,今後の日本展開にも期待したいところだ。

その3「このまま突き進め」
 基本路線はよいので,このまま維持してさらなる宇宙最強を目指してほしいというもの。細かい要望を出している人も,基本路線についてはかなり肯定的なものが多く見受けられた。究極のゲーマー向けというコンセプトには好感を持っている人が多いようだ。

 自由記述部分では,要望ということで見れば「安くして」が最多意見ではあるわけだが,それは同時にハイスペックPCに魅力を感じていることの裏返しでもあろう。


自動開閉式の冷却機構。ほかでは絶対にないデザインといえるだろう
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 以上,いくつかの設問は省略したが,ゲーマー向けPCに関連する部分はできるだけ拾い上げて集計してみた。Alienwareブランドの製品をめぐるさまざまな人の評価や心象が垣間見られ,実際にハイエンドPCを購入した人のデータなどはなかなか興味深いものがある。
 今回,アンケートに答えてくれた人達は,大半がAlienwareを知っており,ハイエンドでクールなPCブランドだと認識しているようである。細かな仕様を知れば,おそらくPCに詳しい人ほど「なんか違うぞ」という印象を抱くことだろう。Alienwareでは,それだけの作り込みがされた製品展開が行われており,今回のアンケートに反応するような人には,それはある程度伝わっていることが分かった。
 その多くは,ゲーマー向けPCの購入に強い関心があり(デスクトップPCとノートPCを合わせると7割以上),CPU,GPUともに性能を重視している。まさにハイエンドPCユーザーといえるだろう。加えて,冷却性能や拡張性,メンテナンス性への関心が高いことは上記「●重視しているもの」から明らかである。この方向性は,Alienwareの目指す方向とかなり一致しているように思われる。
 PCという枠組みの中でも,ゲーマー向けPCは時代の最先端をいく存在だが,主要パーツを最新のものにしただけのものでは未来性は感じられない。さらに一歩踏み込んだところまで追求する姿勢,Alienwareの最大の魅力はそこにある。コストは確実にかかるが,静音性,安定性などを考えて,ベストを求めるなら,デスクトップPCのCPUでは液冷は当然の選択だといわんばかりのラインナップには,潔さすら感じられる。疑いなく,彼らのモノ作りは「本気」だ。
 ただ,Alienwareの,かなり尖ったコンセプトは,必ずしも抵抗なく万人に受け入れられるものではないかもしれない。デザインについても同様で,実際,今回のデータからもさまざまな意見が見受けられた。それでも「AlienwareとはどんなPCか」についての認知が進めば,それらの問題は解決されるようにも思われる。アグレッシブなデザインも,「Alienware=高性能」といった認知が広まれば,世間的にもクールなデザインと認識されるようになってくるだろう。
 真に「ゲーマーのためのPCを作る」数少ないメーカーだけに,今後の展開に期待したいところだ。

Alienware公式サイトはこちら

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