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【PR】「最強vs.最強」。ALIENWARE M18xのHD 6990M CFXモデルとGTX 580M SLIモデル,頂上決戦
ただし,物理的に2基のGPUを搭載せねばならず,その前提で筐体を設計しなければならないというハードルの高さもあって,マルチGPU構成を採用したゲーマー向けノートPCの選択肢は限りなく少ない。国内でも何社かが用意はしているが,台湾などのODM(Original Design Manufacturing,依頼元のブランドで製品を設計&生産すること)メーカーが用意するベースモデルをほぼそのまま持ってくるというケースがほとんどである。
現行のラインナップでは,18.4インチ,解像度1920×1080ドットの液晶パネルを搭載する「ALIENWARE M18x」がその成果であり,ALIENWARE M18xでは,CFX,SLIのどちらも選択可能。しかも「Radeon HD 6990M」「GeForce GTX 580M」といった具合に,AMDとNVIDIAの最上位GPUを選択できる。簡単にいえば,「ノートPCの最強構成」を選べるわけだ。
では,Radeon HD 6990M(以下,HD 6990M)のCFXと,GeForce GTX 580M(以下,GTX 580M)のSLIは,どちらが速いのか。今回は,両マルチGPU構成を採用した2台のALIENWARE M18xを入手できたので,直接対決させてみたいと思う。
デルの製品情報ページでALIENWARE M18xをチェックする
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HD 6990MまたはGTX 580Mを2基搭載
HDMI入力で「ゲーム機の外部ディスプレイ」にも
というわけで,まずは入手した個体をチェックしておきたい。両製品の主なスペックは表1のとおりだ。ご覧のとおり,搭載するGPU以外,ハードウェア的には共通である。
そのため,これから購入する場合,後段でお届けするテスト結果よりも,ベンチマークスコアは相応に高く出るはずである。この点はあらかじめお断りしておきたい。
同様に,384基のシェーダプロセッサを持つGTX 580Mの規模は,デスクトップPC向けGPU「GeForce GTX 560 Ti」(以下,GTX 560 Ti)と同程度ということになる。コアクロックがGTX 560 Tiの822MHzに対してGTX 580Mでは620MHzなので,こちらは同約75%という計算だ。
CPUの仕様は先ほど述べたとおりだが,BTOでは,ノートPC向けの最上位モデルとなる「Core i7-2960XM/2.7GHz」も選択可能。同CPUを選んだときには,TDP(Thermal Design Power,熱設計消費電力)の枠内で自動的に動作クロックを引き上げる「Intel Turbo Boost Technology」により,最大動作クロックは3.4GHzに達するのだが,さらに,Alienware独自の「オーバークロックターボブースト」を利用すれば,Dellの保証付きで最大動作クロックが4GHzまで達するようになる。予算に余裕があれば,CPU性能も大幅に引き上げられるのだ。
出力330WのACアダプタが付属。さすがに大きい |
本体底面から吸気し,背面へ排気する構造になっている |
大きな液晶パネル部が,ファンの動作音の“壁”となる。ちなみに本体サイズは畳んだ状態で436(W)×322(D)×53〜54.2(H)mm。重量は約5.41kgだ |
筆者の主観で語ることを許してもらえるならば,3Dゲームを実行して負荷がかかるとさすがに風切り音が耳につき始めるようになるものの,「うるさくて耐えられない」レベルではなかった。また,ファンの音はスリットから本体後方へ“出力”されるが,液晶パネル部が壁となり,さらに,スピーカーから本体の前面側へゲームサウンドなどが出力される仕様となっているため,本体に正対していると,けっこう気にならないのも事実だ。
ちなみに,内蔵スピーカーは,北米のスピーカーメーカー「Klipsch」(クリプシュ)と協業して開発されたもの。毎度毎度の繰り返しで恐悦至極ではあるが,本当に,ノートPCとは思えないほどいい音がするので,ぜひ一度は聞いてみてほしいと思う。
なお,キーボードは日本語フルキー配列。本体の左端には「プログラミングマクロキー」が5個用意され,3プロファイル,合計15個のソフトウェアマクロを登録できるようになっている。おなじみのLEDバックライトカラー変更機能「AlienFX」を利用すれば,マクロキーだけ目立たせたり,全体を一色で統一したり,あるいは無秩序かつカラフルに展開したりと,見栄えを大きくカスタマイズ可能だ。
キーボードは基本的に日本語105キー配列。ロールオーバーは組み合わせにもよるが4〜7キーだ。左[Ctrl]キーはメインキーボードの左下に配されている |
AlienFXからLEDイルミネーションの発光色をカスタマイズしたところ。キーボード部だけで5ブロック用意され,そのほかの発光部も変更できる |
テストはマルチGPUに相応しい設定で
GTX 580+i7-2600Kとも比較
テスト方法は,4Gamerのベンチマークレギュレーション11.1に準拠しつつ,「Battlefield 3」(以下,BF3)も加えるという,最近のパターンを踏襲。「3DMark 11」(Version 1.0.2)を除き,解像度は1920×1080&1600×900ドットの2パターン,4xアンチエイリアシング&16x異方性フィルタリングを適用した「高負荷設定」で条件は統一する。
ただし,スケジュールの都合上,「Just Cause 2」と「Sid Meier's Civilization V」を省略したことはお断りしておきたい。BF3のテストにあたっては,4Gamerで先に掲載済みのGPU性能検証記事から,「THUNDER RUN」シークエンスをピックアップし,記事と同条件で実施することにした。
また,いくら頂上決戦とはいえ,デスクトップPCと比べなければ,性能が掴みにくいという人もいるだろう。そこで今回は,「Core i7-3960X Extreme Edition/3.3GHz」を用いたCFX&SLI検証記事から,「GeForce GTX 580」+「Core i7-2600K/3.4GHz」を組み合わせたデスクトップPCのスコアを流用することとしている。流用するスコアは1920×1080ドット時のものだけとなるが,マルチGPU構成では,より高解像度でこそ特徴が見えやすくなるので,参考値としては十分だろうと考えた次第だ。
なお,そのほか比較対象となるデスクトップ機の構成は表3のとおり。誰が見ても「デスクトップのハイエンド機」と呼べる構成ではないかと思う。
以下,グラフ中では,ALIENWAMRE M18xのHD 6990M CFXモデルを「M18x(HD 6990M CFX),同GTX 580M SLIモデルを「M18x(GTX 580M SLI)」と表記する。また,比較対象のデスクトップPCは,本文,グラフ中とも「GTX 580+i7-2600K」と呼ぶので,あらかじめお断りしておきたい。
GTX 580+i7-2600Kと互角以上の3D性能
ゲーム側のDirectX対応でM18x対決の勝者は変わる傾向に
それではテスト結果を順に見ていこう。
グラフ1は,3DMark 11から,「Performance」と「Extreme」のプリセットにおけるスコアをまとめたものだ。ご覧のとおり,ALIENWARE M18xの2モデルで比較すると,HD 6990M CFXのほうがGTX 580M SLIよりも若干スコアが高め。Performanceプリセットでは約5%の差がついている。
また,そのPerformanceプリセットではどちらもGTX 580+i7-2600Kの後塵を拝しているが,より描画負荷の高いExtremeプリセットでは両モデルがデスクトップPCを逆転しているのも確認できる。高負荷環境に強いマルチGPU構成のメリットがよく出ているといえそうだ。
3DMark 11の総合スコアから,GPU性能を見る「Graphics」のスコアを抜き出したのがグラフ2で,ここでは,PerformanceプリセットでM18xのHD 6990M CFXモデルがGTX 580+i7-2600Kのスコアを上回り,GTX 580Mもかなりいいところまで迫っていることに注目してほしい。要するに,グラフ1におけるGTX 580+i7-2600Kの高スコアは,CPU性能によるところが大きかったというわけだ。
3DMark 11における3D性能は,今回用意した3製品で,ほぼ互角と見ていいのではなかろうか。
続いてグラフ3,4は,「S.T.A.L.K.E.R.: Call of Pripyat」(以下,STALKER CoP)の公式ベンチマークテスト中,最も負荷の低い「Day」と,逆に最も負荷の高い「SunsShafts」,両シークエンスのテスト結果になる。
DirectX 11アプリケーションで高いスコアを発揮する傾向にあるGeForce 500シリーズだが,御多分に漏れず,ここではALIENWARE M18XのGTX 580M SLIモデルが高いスコアを示している。HD 6990M CFXは,さすがに置いて行かれるものの,より負荷の高いSunShaftsではスコアを詰めているのが目を引く。
デスクトップPC向けGPUの検証ではGeForce優位のスコアが出ているBF3のテスト結果がグラフ5だが,ここでは,ALIENWARE M18xのGTX 580Mモデルのスコアが低めに出ており,少々様相が異なる。HD 6990M CFXのスコアも,GTX 580+i7-2600Kには届いていないので,AMD,NVIDIAとも,まだノートPC向けドライバには最適化の余地があるという理解が適切だろう。
「Battlefield: Bad Company 2」(以下,BFBC2)の結果がグラフ6だ。本作はDirectX 11世代のゲームながらも,ベースとなるのはDirectX 10のため,DirectX 10以前のAPIに強いHD 6990Mを搭載したALIENWARE M18xのHD 6990M CFXモデルが,同GTX 580 SLIモデルと互角以上に立ち回っている。
グラフ7はDirectX 9世代のゲームタイトルとなる「Call of Duty 4: Modern Warfare」(以下,Call of Duty 4)の結果。古いタイトルだけあって描画負荷も低いのだが,こうなると,DirectX 10世代以前のゲームエンジンに強いHD 6990M CFXが素直にスコアを伸ばす。1920×1080ドット時に,ALIENWAMRE M18xのHD 6990 CFXモデルがGTX 580+i7-2600Kより約27%高いスコアを示しているのは特筆すべきだろう。
もちろん,DirectX 9世代の3Dオンラインゲームなどをプレイする前提に立てば,ALIENWARE M18xのGTX 580 SLIモデルでも,十分過ぎるほどのスコアは示しているのだが。
性能検証の最後はグラフ8の「DiRT 3」である。本タイトルはGeForce 500シリーズが得意とするDirectX 11タイトルなだけあって,ALIENWAMRE M18xのGTX 580M SLIモデルが素直にスコアを伸ばし,1920×1080ドット時にはGTX 580+i7-2600Kを僅差でかわしている。
一方,ALIENWARE M18xのHD 6990M CFXモデルは,対決相手に20%の差を付けられた。
消費電力はHD 6990M CFXモデルが若干低めか
いずれにせよ330WのACアダプタで十分賄える
テストにあたっては,バッテリーがスコアを左右しないよう,バッテリーユニットを取り外したうえで,OSの起動後,30分放置した時点を「アイドル時」,各アプリケーションベンチマークを実行したとき,最も高い消費電力値を記録した時点を,タイトルごとの実行時として,各時点の消費電力をスコアとして記録している。
その結果がグラフ9で,アプリケーション実行時の消費電力はALIENWARE M18xのHD 6990M CFXモデルが221〜259W,同GTX 580M SLIモデルが234〜266Wとなっており,前者のほうが若干低めだが,いずれにせよ,ACアダプタの容量内にまったく問題なく収まっている。なにより,ハイエンドのデスクトップPCと同程度の3D性能が,“フルHDの液晶ディスプレイ”とセットにも関わらず,200W台前半〜中盤程度の消費電力で得られるのはトピックといえるだろう。
アイドル時の消費電力は,GPU,CPUとも省電力モードへ入る仕様のため,わずか50Wと十分に低い。
デスクトップ代替として申し分のない3D性能
万能型狙いならHD 6990M,DX11狙いならGTX 580Mか
18.4インチ液晶パネルを搭載する大型ノートPCだけに,バリバリ外へ持ち出すようなものではないが,自宅に据え置いて使うゲーム用のノートPCとして,ALIENWARE M18xは,文句なしに最速のマシンだ。
デスクトップPCでハイエンド機を用意しようとすると,どうしても筐体サイズを小さくまとめるのは難しく,設置したとき,部屋のなかで自己主張をし始める。しかも,ハイエンドPCと釣り合う大型の液晶ディスプレイも必要になったりするわけだが,ALIENWARE M18xならこれ1台だ。しかも,ゲーム機の外部ディスプレイとしても利用できるので,場合によっては部屋から単体のディスプレイデバイスさえも一掃できてしまう。
いずれにせよ,どちらを選んだとしても,価格以上の満足感が得られることは間違いない。ハイエンドデスクトップPCと互角の性能をできる限りコンパクトにまとめ,しかもHDMI入力という「プラス1」もある。そろそろデスクトップPCから卒業したい人に,ALIENWARE M18xはうってつけの存在だ。
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