プレイレポート
素材は現行版と同じように見えて,その中身はまったく別物――「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア」のαテストレポートを掲載
αテストは,基幹システムやサーバー負荷のテストを目的とし,「ファイナルファンタジーXIV」(以下,旧FFXIV)プレイヤーで,αテスターに応募した人から選考された人のみが参加できるというもの。最初の1か月間は,1日4時間のサーバー開放が週に3〜5回といったペースで実施され,11月末からは24時間の継続テストへと移行した。
αテスター用の専用フォーラムには連日,数多くのフィードバックがプレイヤーから寄せられており,そこからも新生FFXIVへの期待の大きさがうかがえる。
当然だが,αテストで実装されている要素やクオリティに関わる部分は開発中のもので,プレイできる範囲も制限されている。ただ,実際にプレイしてみると,ゲームの土台部分はほぼ完成に近い形であり,新生FFXIVの方向性がある程度見えてくるくらいのものだと感じられた。
αテストを体験したプレイヤーの中には,その感触から,今後新生FFXIVをプレイするかどうかを判断する人がいても不思議ではないだろう。この段階でありながら,“リリース前の体験版”と感じられるくらい,しっかりと遊べるものになっているのだ。
では,FFXIVはどのように“新生”されつつあるのか,スクウェア・エニックスより特別に掲載の許可をもらったので,αテストをプレイした印象を交えつつ,その内容をレポートしていこう。
なお,先述のとおり,今回のレポート内容はαテストでのプレイに準じたものとなっている。プロデューサーレターLIVEなどでの発言にもあるように,今後,βテスト以降に変更される予定の要素が多数あり,掲載したスクリーンショットや記事の内容と異なる可能性がある。その点は,ご了承願いたい。
軽い! 人が多い! ログインしてすぐに実感できた根底からの変化
キャラクターメイキングを終えてゲームを始めると,すぐ目に飛び込んでくるのがグリダニアの冒険者ギルド「カーラインカフェ」の建物だ。
見慣れたようでいて,どこか雰囲気の異なるその景色が,新しいエオルゼアであることを実感させてくれる。グラフィックスのタッチや色使いは多少変わっているものの,旧FFXIVで築かれたイメージそのものは損なわれておらず,もとのグリダニアを知るプレイヤーとして,まずは一安心といったところ。
旧FFXIVのグラフィックスも緻密で素晴らしかったが,描画エンジンを一新したという新生FFXIVのグラフィックスは,さらに華やかさを上乗せしたような印象を受ける。
新生FFXIVでも,グリダニアは変わらず緑豊かな都市だ。眺めているだけでも癒やされそうなくらいに,草木の表現は細かく美しい。ウルダハやリムサ・ロミンサにも早く行ってみたいものだ |
描画関係の設定はゲーム内で変更可能となった。反映もリアルタイムなので,効果を確認しながら自分の環境に合ったカスタマイズが行える |
インスタンスゾーンで行われる冒頭のチュートリアルが終わると本格的にプレイ開始となるが,街に滞在するプレイヤーの数にまず驚かされた。スタート地点が1か所のαテストだから,人数が多いのは当たり前なのだが……見える,人が見えるのだ。
1,2,3,4……と指をさしながら,思わず100人以上を数えてしまった。30人ほどしか表示されなかった旧FFXIVを知るプレイヤーほど,これに感動せずにはいられないはずだ。人々の賑わいを想像で補うのではなく,見た目で実感できるというのは素晴らしい。これまでプレイヤーイベントを企画していた人も,さらにやりがいを見出せるのではないだろうか。
吉田直樹プロデューサー兼ディレクターがログインすると,アッという間に人だかりができて,さまざまな質問が投げかけられていた。そしてこんなに人がいても重くない |
人だかりで,いつも姿が見えなくなる吉田氏のキャラクター |
特筆すべきはそれだけではない。これだけのプレイヤーが1か所に集中していたにも関わらず,移動時にほとんど重さが感じられないのだ。その理由の1つに,フレームレートの管理がスムーズだということがあるのかもしれない。
プレイヤーが重さを感じる場面の多くは,急激なフレームレートの低下によって多数のフレームが省略され,画面にカクつきが発生したときだろう。本作でも,負荷が高い場所ではもちろんフレームレートは低下している。しかし,それがうまくコントロールされているのか,急激に低下することはあまりなく,一定の数値で安定しているように思える。実際にフレームレートが低下していたとしても,プレイヤーに重いと感じさせない工夫が凝らされているのだろう。
また,エリアチェンジ時の読み込みも数秒程度。エリアチェンジ前に打ち込んでいたチャットの文章が,エリアチェンジ後にクリアされることなく,きちんと残っているというのも地味に嬉しい。もちろんαテストということで,参加人数は制限されているとしても,現段階でこれだけ快適にプレイできるのであれば,文句のつけようがない。
軽いのはサーバーだけではなく,クライアントソフト自体も同様だ。ウィンドウモード(1920×1080ドット)で起動しながらブラウザを使ったり,音楽プレイヤーやSkypeを使ったりしてみたが,それぞれの動作にまったく影響がなかった。もちろんマシンスペックにもよるのだが,Windows 7がまともに動くCPUとメインメモリ,それに加えて2万円前後のグラフィックスカードが搭載されているくらいの環境なら,十分ではないかと感じた。
参考までに,1024×768ドットの標準品質設定(60フレーム)で,どうにか旧FFXIVが遊べるマシンを使ってαテスト版を動かしてみたところ,1280×720ドットまで解像度を上げても,スムーズにプレイできた。(αテスト時点での印象ではあるが)旧FFXIVの標準〜高品質のグラフィックス設定で快適にプレイできていたPCであれば,新生FFXIVでは最高品質の設定で遊べるだろう。基本的なクオリティを維持しつつも,動作に必要なスペックは,確実に旧FFXIVより引き下げられていることが分かる。
ほぼストレスなくプレイできる新UIとその操作性
キャラクターの移動やクライアントの軽さはかなり満足できるものだったが,長く遊ぶMMORPGで,より気になるのはユーザーインタフェース(以下UI)の完成度だ。
旧FFXIVでは何をするにもメインメニューを介さなければならず,それでいて1つ1つの操作のレスポンスも悪く,不便でしかたがなかった。新生FFXIVの描画エンジンが凄かろうが,ラグが少なかろうが,ゲームを楽しめるかどうかはこのUI次第なのだ。と,無闇にハードルを上げつつαテストでいろいろといじってみたのだが,結論から言えば,UIはまったくの別ものであり,その心配は杞憂に終わった。
まず主要な操作については,画面の右下にメインコマンドとしてアイコン類がまとめられ,それをクリックするか,対応したショートカットキーを押すだけでアクセスできる。
例えば「キャラクター」アイコンを選べば,パラメータと装備欄,ギアセットのウィンドウが,「所持品」アイコンを選べば所持品一覧のウィンドウが,「ソーシャル」アイコンを選べばフレンドやパーティに関するウィンドウが開くといった具合だ。それぞれのウィンドウは直感的に操作できるようデザインされているため,仮にマニュアルを見ていなくても,基本的な操作に問題は生じないだろう。また,アイテム類に関してもすべてがアイコン化され,ドラッグ&ドロップで自由に並び替えや装備の変更ができる。リスト表示でのアイテム管理が大変だった記憶を持つ旧FFXIVプレイヤーの一人として,本当に快適になったんだ……と感じ入ってしまった。
装備品はギアセットと呼ばれるシステムで管理され,初期クラスをレベル10まで上げて,2つ目のクラスを修得すると同時に開放される。
ギアセットには,装備品をあらかじめ登録でき,ギアセットを変更するだけで瞬時にクラスチェンジ,かつ装備品の切り替えが可能だ。また,ギアセットに登録した装備品は所持品枠から外される(ギアセット用の枠に移動する)ため,使っていないギアセットに装備品をはめ込んでおいて,所持品枠を確保するという使い方もできる(ただし,武器とそのクラス,レベルで装備できるアイテムに限られる)。
ただ,αテストのバージョンでは,1つの装備品を複数のギアセット――例えば槍術士用と幻術士用――に組み込みたくても,所持品枠から装備品枠にアイテムを移動するという形なので,どちらか一方にしか登録できないといった不便さもある。つまり同じアイテムを複数手に入れるか,クラスチェンジのたびにアイテムの入れ替えが必要になるわけだ。「1つの装備品を複数のギアセットで使用する場合は,マクロで対応することになる」ということは明言されているが,αテストでは実装されておらず確認できなかった。快適な装備,クラスの切り替えで唯一気になった点なので,βテスト以降に期待したいところだ。
装備の修理に関しては,修理できる該当クラスにチェンジする必要はあるものの,アイテムアイコンを右クリックすることで表示されるメニューから簡単に実行できる。ギアセットにはめ込んでいる装備品も,そのまま右クリックメニューから修理できるので,旧FFXIVのように自分の装備品の修理が一番手間どる,というもどかしさは,すっかり解消されていた。
そしてもう1つ,アクションバーについても触れておこう。画面中央下部に1列12スロットのバーが表示されているが,ここにウェポンスキル(以下,WS)などのアクションやエモート,マクロ,消費アイテムなどをあらかじめ登録しておける。もちろんそれらもアイコンとして管理されているので,ドラッグ&ドロップでポンポンとはめ込んでいけば,自分専用アクションバーのできあがりだ。
バーは最大で3列まで表示でき,対応したキーを押すか,マウスで直接スロットをクリックすれば,そのアクションが実行されるという非常に分かりやすいシステムになっている。1列目のみ3セットまで登録して切り替えられるようになっているので,実質5列60スロットが,クラスごとに用意されていることになる。旧FFXIVではマクロの枠が全クラス共通だったため,数が足りずに四苦八苦していた人もいると思うが,これならばかなり余裕を持ってカスタマイズできそうだ。
ちなみにこのアクションバーは,キーボード/マウス操作専用となっている。コントローラを使う場合はまた異なるインタフェースとなるのだが,αテスト版では操作がキーボードとマウスのみに限定されていたため,そちらは確認できなかった。コントローラ専用のインタフェースについては,βテストなどで実装されたタイミングで,いろいろと触ってみたいところだ。
マップウィンドウは自由に大きさが変えられ,ズームイン,ズームアウトも可能。全体マップがないと道に迷ってしまう人も,小さくして常に表示させておけば安心だ |
αテスト版ではレターモーグリも実装済み。メッセージのほか,アイテムやギルも添付して送ることができる。送り先はフレンドのみに限定されていた |
テンポアップしたバトルへの期待と不安
バトルシステムの主な要素は,新生FFXIVにおいても「オートアタック(以下,AA)」「WS類」「魔法類」を軸に構成されており,一見,旧FFXIVと変わらない印象を受けるかもしれない。
しかし,バトルシーンはかなりスピーディに展開されるようになり,実際のプレイ感は旧FFXIVから大きく異なっている。その要因はいくつかあるが,まず根本的なところではモーションの高速化が挙げられるだろう。
AAにしてもWSにしてもモーションにもたつきがなく,旧FFXIVに慣れていた人間からしてみれば,バトルが1.5倍速で再生されているような感覚だ。魔法においては被弾による詠唱中断が,詠唱終了後ではなく被弾直後となったため,再詠唱などの対応も迅速に行う必要が出てくる。
そうした面でも展開がスピーディになるのだが,筆者は幻術士でプレイ中,被弾で詠唱が中断されているにも関わらず棒立ちのまま詠唱終了を待つ,という不手際を何度も繰り返してしまった。染みついた感覚というのは恐ろしいものである……。
次に,WSや魔法のリキャストタイムが,一律3秒になったこともスピード感が増した大きな要因だろう(この3秒というのは初期状態のもので,キャラクターの成長と共に短縮される)。
これはすべてのWSや魔法に共通のものであり,個別に設定されていたリキャストタイムはゲーム序盤のWSや魔法には登場しない。個別タイマーの存在しないアクションは,すべて3秒待てば使用可能状態になるわけだ。とはいえ,攻撃モーションを眺めていたら3秒などアッという間。TP(WSなど行動に必要なポイント)もしくはMPさえあれば,間髪入れずにWSや魔法を連発できる,と捉えてしまって構わないだろう。
またWSに関しては,入力から発動までのラグもほぼ感じられなかった。旧FFXIVで前衛アタッカーをプレイする際は,入力から発動までのラグを利用してコンボの位置調整を行ったりしていたが,新生FFXIVでそれをする必要はなさそうだ。もっとも,そんな動きが通用すること自体がイレギュラーだったので,それが正しい形ではある。
吉田氏の過去インタビューによると,新生FFXIVでは方向が発動条件になるコンボはほぼなくなり,あっても初撃のみになるとのこと。スピーディなバトルを実際に体験してみると,位置を調整している暇がなく,それが妥当だということがよく分かる |
αテスト版では,かなりの高低差があっても敵を攻撃することができた。地形を利用した立ち回りというのも戦術の1つとして重要になってくるのかもしれない |
さらに既報のとおり,TPがMAXの状態からバトルが開始されるようになった。これによって,最初からWS全開での攻撃が可能となり,プレイヤーキャラクターと同レベル帯の敵であれば,ソロでも10秒とかからずに蹴散らせるので,爽快感が増している。サクサクとテンポよく狩りが進むため,素材集めなどはかなり楽に行えるのではないだろうか。
その一方で,TPの回復は攻撃や被弾によってではなく,MPと同様に時間経過で行われるように変更されている。つまり短時間のバトルであれば何も問題はないが,蛮神戦などのように長時間に及ぶバトルの場合,3秒リキャストだからといってWSを乱発していると,すぐにTPが底をついてしまいかねないのだ。
αテストで唯一のインスタンスダンジョンとなる「タムタラの墓所」でボス戦を体験してみたが,槍術士で【全力で攻撃だ!】(FFXIVのチャットで使える定型文)と挑んでみたところ,5分程度の戦いで後半にはTPが尽きてしまった。投擲などでTPを回復することもできず,新生FFXIVのバトルにおけるTP管理は,感覚をつかむまでに少々時間を要してしまいそうである。
この点においては,旧FFXIVでのプレイ感覚が染みついていない新規プレイヤーのほうが,すんなりと入っていけるかもしれない。
αテストでは盾となるクラスが実装されていないため,パーティでの戦闘はかなりゴリ押し気味に。クラスが揃ったときに,どんな戦闘バランスになるのかが楽しみだ |
強い敵に勝とうと思えばTPやMPの管理は必須となるが,タムタラの墓所のボス戦では案の定TPが底をついた。全力で行く場面と力を抜く場面をしっかり見極める必要がありそうだ |
上記のように,バトルは全体的にテンポアップしているものの,それに合わせて操作を行っていると,ログを見ている暇がないことに気がつく。通常の戦闘であれば,フライテキストだけで十分な情報を得られるが,エンドコンテンツに挑む場合はどうなってしまうのか,という不安もよぎる。
旧FFXIVでの「真ガルーダ討滅戦」などでは,たった1行のログを見落としただけでパーティが崩壊しかねないほど,バトルログが重要な意味を持っていた。そのため,ガルーダ本体よりもログのほうに注意を払っておかなければならず,慣れないうちは決して見落とすまいと,画面中央付近にログウィンドウを鎮座させることもあったほどだ。
しかし,新生FFXIVのスピーディなバトルシステムでこれをやれと言われたら,筆者は確実に重要なログを見落とす自信がある! ……などと想像で語ってもキリがないのだが,新生FFXIVでも結局「ログ凝視ゲーム」になってしまうのではないかという不安がある。
ボスモンスターの変化がフライテキストなどで分かりやすく表示されたり,ログとは違う表現で,状況が分かるようになっていると嬉しいのだが。αテストではまだ確認できないが,高難度コンテンツでどのように戦うことになるのか気になるところだ。
高難度コンテンツで言えば,戦闘がスピーディになることで,アクション性が高まりそうな点も心配だ。旧FFXIVでは「真ガルーダ討滅戦」や「紅月下の闘い」などは,パーティメンバーの正確な動きがクリアの成否を分けることになり,そのシビアさについていけずクリアを諦める人も少なくなかった。新生FFXIVでは,新しい戦闘スピードに合わせたボスが登場すると思うが,どのようなバランス調整が行われるのだろうか。
もっともサーバーが再構築され,レスポンスもかなり高まったことを考えれば,プレイそのものに余裕ができるので,逆にリカバリーは楽になるのかもしれないとも思える。
ともあれ,この新たなバトルシステムで気持ちよく戦えるよう,エンドコンテンツの類にしっかりとした調整が入ることに期待したい。
分かりやすさと快適さが備わったクラフター&ギャザラー
全体的なシステムや戦闘ばかりに目が行ってしまいがちだが,クラフターとギャザラーの存在も忘れてはいけない。エオルゼアでの生活に欠かすことができない,装備や素材を供給してくれる,これらのクラスにも触れておこう。
クラフターで製作を行う場合は「製作手帳」を開くことから始める。手帳には自分のレベルで製作可能なレシピがリスト化されており,そこから製作したいものを選択すれば,必要な素材とシャードが提示される。すでに素材とシャードを所持している場合は,いちいちスロットにはめ込んだりせずともそのまま製作に入れるという親切設計だ。レシピをメモしたり,攻略サイトとにらめっこをしたりする必要もなく,必要な情報はゲーム内でしっかり確認できるようになったわけである。
そして製作工程において基本となるのが,「作業」「加工」の2つのアクションと,「工数」「品質」「耐久」「CP」といったパラメータ類だ。作業を使って工数を進めればアイテムが完成し,加工を使って品質を上げればHQ率(HQ品の成功確率)が上昇する。
また作業以外のアクションは,実行するごとにCPを消費する仕組みとなっていて,たとえ耐久が残っていたとしても,CPが残っていなければ使用できない。CPの量はレベルと共に上昇し,装備品によっても増やすことができるので,加工で品質を上げたいなら,できるだけブーストしておく必要がありそうだ。
製作手帳を開けば,製作可能なレシピや必要素材,所持している素材の数まで把握できる。αテスト版ではレベルが上がれば自動的にレシピが増えていった |
1回の作業で進む工数は,自分のレベルと製作品の適正レベルによって変化する。完成までに必要な工数が同じであっても,格上レシピならば作業回数は多くなるのだ |
ギャザラーは園芸師のみプレイできたが,こちらは手軽に採集ができるように,大幅な調整が施されている。採集する際は特定のコマンドを選ぶ必要がなく,採集ポイントをターゲットして右クリックするだけというお手軽さ。そうすると,そこで採集可能なアイテムの一覧が表示され,その中から自分が欲しいものを選べば,採集アクションが実行されてアイテムが手に入るという流れだ。
伐採のみならず草刈も同様の仕様となっているのはうれしい限り。生マユ+1を求めてドラゴンヘッドを駆け回った日々も,懐かしき思い出となりそうである。
とはいえ,アイテムの種類や自身のレベルによって獲得率が異なってくるため,採集が必ず成功するわけではない。レベルを上げるのはもちろん,アクションを使ったり,装備を揃えたりしてその確率を上昇させることが,安定したギャザラーライフにつながっていきそうだ。
またギャザラーには「GP」というパラメーターが用意されており,CPと同様に特定のアクションを使うと消費されていく。獲得率を上げたり,獲得数を増やしたりといったアクションを併用すればかなり効率よく採集できるが,そのためにはGPの最大値を増やしておく必要があり,こちらも装備によるブーストがものを言いそう。
採集アイテムを狙い撃ちできる点,それに加えて1クリック1採集というスピーディさで,止めどきを見失うくらいにギャザラーでの素材集めが楽しくなりそうだ。
αテストで不安は払拭された。しかし,これは「新生」のスタート地点だ
筆者は,旧FFXIVのサービス開始から2か月後にゲームから離れ,それから1年後に復帰している。離れた理由は言わずもがな,期待と失望の大きな落差があったからだ。そしてαテストの前には,新生FFXIVに向けて,同じように期待し,不安を持っていたというのが正直なところ。それは筆者だけではないだろう。
αテストは,そうした不安を抱いてのプレイとなったのだが,実際のところ,今回のテストで遊べる範囲だけで,不安の大部分が払拭されたように思う。
αテストの内容は,遊ぶ側の立場になって制作されていることがよく分かるもので,αテスト専用フォーラムにしても,プレイヤーのフィードバックに対して,開発スタッフからのレスポンスが頻繁に行われており,良好な関係を築かんと努力を欠かさない姿勢も垣間見られるのだ。
もちろん各種コンテンツがまだ公開されておらず,一部仕様はβテストから実装ということもあり,全体的なボリュームは未知数だ。しかし,αテストの範囲をプレイした限りでは,今度こそ期待に応えてくれるのではないかと感じさせられる。
ただし,プレイヤー視点に立ち返ってみれば,旧FFXIVでできて然るべきだと思ったことが,ようやく当たり前にできるようになった,と見ることもできる。FFXIVは本来あるべきだった姿に“新生”し,世界で戦うMMORPGとしてようやくスタートラインに立てたという段階なのだろう。
今後,既存のMMORPGはもちろん,これから登場する欧米や韓国のハイクオリティな作品と張り合っていくためには,世界観や各種コンテンツなどで,いかにFFらしさを演出できるかがカギとなるだろう。やはり本作における最大の武器は,「FINAL FANTASY」であることなのだ。
ともあれ,αテストは12月末で終了となる。次の展開であるクローズドβテストの開始が待たれるところだ。CBTの開始に際して,テスターの募集が行われる予定なので,旧FFXIVで挫折したままの人も,新規での参加を考えている人も,本稿を見て気になった人はぜひ応募してほしい。今後のテストの詳細については,分かり次第続報をお届けする予定だ。
「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア」βテストのロードマップ公開
「FINAL FANTASY XIV」The Lodestone
「FINAL FANTASY XIV」公式サイト
- 関連タイトル:
FINAL FANTASY XIV(旧)
- 関連タイトル:
ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア
- 関連タイトル:
ファイナルファンタジーXIV
- この記事のURL:
キーワード
(c)2010 SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved.
※SQUARE ENIXおよびSQUARE ENIX ロゴ,ファイナルファンタジー/FINAL FANTASYは,日本およびその他の国における株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングスの商標または登録商標です。
※エオルゼア/EORZEAは,日本およびその他の国における株式会社スクウェア・エニックスの商標または登録商標です。
(C)2010-2016 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
© SQUARE ENIX
LOGO & IMAGE ILLUSTRATION:© YOSHITAKA AMANO