分析パターン，青。間違いなく“伊達”ね!?　富士急ハイランドの新アトラクション「合戦 戦国BASARA」や「EVANGELION：WORLD-実物大初号機建造計画-」を先行体験してきた

　山梨県内にある遊園地，富士急ハイランドにおいて，新施設のメディア向け内覧会が，7月15日に実施された。2010年7月23日にオープンする新施設は以下のとおり。

「EVANGELION：WORLD-実物大初号機建造計画-」
「合戦 戦国BASARA」
「戦国城下町〜戦国BASARA篇〜」
「トーマスランド3Dシアター」
「GO！GO！バルストロード」
「ゲゲゲの妖怪屋敷 妖怪小噺」
「夏の雪遊び広場」

　今回は，これら新施設のうちの一部を，オープンに先駆けて体験してきたので，そのレポートをお伝えしよう。

「富士急ハイランド」公式サイト

富士急行の代表取締役社長である堀内光一郎氏

　内覧会に先駆けて，富士急ハイランドに隣接するハイランドリゾートホテル＆スパにおいて，記者会見が行われた。
　この会見では，富士急行の代表取締役社長である堀内光一郎氏が登壇。堀内氏はまず，2007年にアトラクション「ガンダム クライシス」において，実物大のガンダムを世界で初めて再現するという，話題性の高い，意欲的な取り組みをしてきたことに触れた。
　その後，社内で若手スタッフから「なぜガンダムがあってエヴァンゲリオンがないのか」との意見が多く挙がってきたそうだ。
　堀内氏は，「新世紀エヴァンゲリオン」についてはシンジ，レイ，アスカくらいしか知らず，それほど深い知識があったわけではないと謙遜しつつ，若手スタッフの熱意に応える形で，パビリオン「EVANGELION：WORLD-実物大初号機建造計画」の企画にGOサインを出したと，その経緯を説明した。
　また，実物大初号機については，その身長を，FUJIYAMA（最高地点79m）より高い80mに設定したそうだが，実際に建造すると富士山の景観にも影響するため断念したとのこと。そこで計画を変更し，第7ケイジに格納され，プールに沈んだ状態での初号機を再現することになったそうだ。


　その代わりに，オープン期間中にローソンとのタイアップキャンペーンとして「エヴェンゲリオン初号機ARアプリ」を復活させ，iPhone3G/3GS/4上で，AR（代替現実）で再現された初号機を見られるようにしたとのこと。
　また，ディテールに相当こだわって作ったそうで，堀内氏は中でも「目」の演出に注目してほしいと語っていた。

　続いては「合戦 戦国BASARA」について。堀内氏は，カプコンの人気シリーズで，7月29日には最新作「戦国BASARA3」（PlayStation 3/Wii）が発売され，またシリーズ5周年を迎える「戦国BASARA」シリーズとのコラボレーションアトラクションを実現できたことについて，感謝の意を表した。なお，本アトラクションが「戦国BASARA」5周年記念企画の第1弾となる（関連記事）。

　その「合戦 戦国BASARA」はウォークスルー型のアトラクションで，「戦国BASARA」シリーズに登場する武将6人のいずれかとなり，織田信長打倒を目指すという内容だ。詳しくは体験レポートとして後述する。

　堀内氏自身は「戦国BASARA」シリーズはそれほどプレイしていないそうだが，以前からその世界観や人気はもちろん認識しており，また息子さんが大の「戦国BASARA」ファンであると話していた。
　また堀内氏は，「合戦 戦国BASARA」に隣接して「戦国城下町 〜戦国BASARA篇〜」（※現在はまだ工事中）が同日オープン予定であることを発表。こちらは，「戦国BASARA」シリーズに登場する人気武将31人が勢揃いする写真スポットや，100種類以上の関連グッズやご当地物産品を取り扱うショップやカフェなどが用意される複合施設になる。

　次に堀内氏は，「トーマスランド」に新設される「トーマスランド3Dシアター」「GO！GO！バルストロード」を紹介。
　これら二つのアトラクションは，原作「きかんしゃトーマス」誕生65周年を記念して導入されるもの。世界初の「きかんしゃトーマス」専用3Dシアターで，「ベストフレンド」「トーマスはヒーロー」という，2本の作品を観覧できる。
　なお堀内氏は，休日には家族連れでトーマスランドが非常に混雑することを詫びるとともに，冷房の効いた3Dシアターで，親御さんにはくつろいでほしいとコメント。そして，「お子さんだけではなく，親御さんも一緒に楽しめるアトラクションになれば嬉しいです」と話した。
　また，人気アトラクション「トーマスとパーシーのわくわくライド」については，新しく「ジェームス」が仲間入りするとのことだ。


　そのほか堀内氏から，「ゲゲゲの妖怪屋敷 妖怪小噺」など新施設，野外コンサート「フジファブリックpresents『フジフジ富士Q」，ハイランドリゾートホテル＆スパの新宿泊プラン，体験型謎解きイベント「トリックシアター『怪盗Rのアジト』」，TBSとのコラボ企画「リンカーンお化け屋敷 赤坂林間診療所」といった，この夏に行われる取り組みについての説明が行われ，記者会見は締めくくられた。

記者会見中に，ゲストとして登場したエヴァンゲリオン レーシングのレースクイーン達。左から和泉テルミさん，水谷望愛さん，千葉悠凪さん。現在エヴァンゲリオン レーシングでは公式個人スポンサーを募集中とのこと

パビリオン「EVANGELION：WORLD-実物大初号機建造計画-」と

アトラクション「合戦 戦国BASARA」を一足早く体験

　それではここからは，新施設を実際に体験したレポートをお伝えしよう。
　まずは，「合戦 戦国BASARA」から。アトラクションの場所は，園内マップでいうと左上のほうで，「鉄骨番長」「ナガシマスカ」の近くにある。
　来場者は，入場時に渡されるカード（全6種類）を使って，制限時間内に四つの武具を集め，打倒信長を目指すという内容。
　なお武将カードは，伊達政宗/真田幸村/長曾我部元親/毛利元就/武田信玄/お市の6種類。どのカードをもらえるかは選べないのでご注意を。


　場内は1階の第1ステージ，2階の第二ステージ，そして3階にある最終ステージの天守閣に分かれている。
　それぞれ，場内の各所にあるスロットを探して，カードを挿し込んで武具を集めていくのだが，外れはもちろん，武具を取り上げられることもある。
　そして，四つの武具を集めた人だけが最終ステージに進めるのだが，制限時間があるだけでなく，人数制限もあるそうなのでご注意を。
　また最終ステージでは，センサー付きの刀を使って，スクリーンに映し出された敵と戦うことになる。向かい来る敵兵を刀で倒し，“百人斬り”を達成すると信長との最終決戦に進める。


　実際に体験してみたところ，制限時間がものすごく短く感じられた。場内はかなり薄暗く，カードを差し込むスロットを探すだけでも一苦労。しかもダミーが多いだけでなく，見つけにくくする“引っ掛け”も多いので，そうそう簡単に武具を集められないだろう。場内には，信長の玉座をはじめ，「戦国BASARA」をイメージした装飾が凝らされているのだが，うっかり見とれていると，あっという間に時間切れになってしまう。
　なお，本アトラクションを見事クリアすると，記念品が贈呈されるとのことなので，「戦国BASARA」ファンは，オープン後に挑戦してみてほしい。


　続いては「EVANGELION：WORLD-実物大初号機建造計画-」を紹介しよう。このパビリオンは，園内マップでいうと下のほう，「FUJIYAMA」と「トンデミーナ」近くにある。
　このパビリオンのウリは，言うまでもなく「汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン初号機」の実物大立体胸像だ。また，「ヱヴァンゲリヲン新劇場版：破」封切り時に，歌舞伎町イベント会場で2日間のみ限定上映された映像「EVA-EXTRA05」を，富士急ハイランド用にリミックスした「EVA-EXTRA05Q」を見ることができるのもファンにとっては注目だろう。



　高さ約9m，幅が約16mという，まさに“本物”といった迫力の初号機は，ファンならずとも圧倒されること間違いなし。碇シンジが初めてエヴァと出会った場所“第7ケイジ”を忠実に再現しており，上方から碇ゲンドウが初号機を見下ろしているなど，細かいところにもファン心理を刺激する演出がなされていた。

この日はプレス向け内覧会ということでレースクイーンのお姉さん達がいたが，オープン後にもいるわけではないので気をつけてほしい

　初号機のほかにも，レイ，アスカ，カヲルの等身大立体像が展示されていたり，ゼーレ・モノリスの部屋が再現されていてゲンドウとの会話が流れていたり，実物大エントリープラグでの記念撮影（※別料金）ができたり，箱根補完マップや複製原画の展示があったりと，さながらエヴァンゲリオンミュージアムといったところ。
　そのほか，富士急ハイランドオリジナルのものを含め，さまざまなエヴァグッズが購入できる「エヴァ・ショップ」もある。

担当者の説明によれば，マップでGPS位置情報を確認したあと，Apps Storeでダウンロードした「エヴェンゲリオン初号機ARアプリ」を起動すればOKとのこと。ただし，利用できるのは7月23日以降なのでご注意を

　「トーマスランド3Dシアター」は，原作でもお馴染みの「ソドー整備工場（ソドー・スティーム・ワークス）」を忠実に再現した作りとなっている。
　3D映像の上映前には，汽笛が壊れてしまったトーマスが登場し，新人作業員に扮するスタッフと掛け合いを見せてくれる。
　そして上映される3D映像は，国内では富士急ハイランドでしか観ることのできないもの。
　トーマスとパーシーの友情を描いた「ベストフレンド」と，トーマスが仲間を助ける「トーマスはヒーロー」の2種類があり，それぞれが交互に上映される。
　「GO！GO！バルストロード」は，港で働く仲間バルストロードに乗るアトラクション。荒波に翻弄されるかのような，子供向けにしてはけっこう激しい動きなので，富士急ハイランドの絶叫マシン入門編といったところだろうか。

おまけ