レビュー
「あなたに,好きな人はいますか?」と問われたら「います!」と即答したくなる? 発売直前「ときめきメモリアル4」でメモリあった
今回の舞台は,1994年に一大ムーブメントを引き起こした第一作でおなじみの“きらめき市”。プレイヤーはここで,恋と勉強と爆弾に囲まれた高校生活を送ることになる。
本稿では,実際にプレイした感想を交えつつ,ゲームの概要をお伝えしていこう。
星川真希 (ほしかわまき) CV:大亀あすか 生年月日:6月1日 星座:双子座 血液型:A型 身長:157cm 主人公のクラスの委員長 |
皐月 優 (さつきゆう) CV:滝田樹里 生年月日:10月14日 星座:天秤座 血液型:A型 身長:159cm 主人公の1年先輩で生徒会長 |
語堂つぐみ (ごどうつぐみ) CV:矢作紗友里 生年月日:3月2日 星座:魚座 血液型:A型 身長:155cm 真希と仲良しの文学少女 |
龍光寺カイ (りゅうこうじかい) CV:松浦チエ 生年月日:4月14日 星座:牡羊座 血液型:A型 身長:167cm いろいろなウワサがある謎の多い少女 |
郡山知姫 (こおりやまあき) CV:庄司宇芽香 生年月日:7月14日 星座:蟹座 血液型:AB型 身長:170cm 主人公の1年先輩の化学部員 |
柳冨美子 (やなぎふみこ) CV:井口裕香 生年月日:11月18日 星座:蠍座 血液型:O型 身長:152cm ほんわかした放送部所属の女の子 |
「ときめきメモリアル3」から8年ぶりの完全新作
おなじみのシステムを踏襲しつつ,新要素も追加!
「卒業式の日,伝説の樹の下で結ばれた恋人同士は永遠に幸せになれる」。これは,ずっと昔からきらめき高校に伝わる恋の伝説である。もちろん,本作でも伝説の樹は健在で,プレイヤーは卒業式当日に意中の女の子から告白されることを目標に,3年間の高校生活を送っていくことになるのだ。
メイン画面で勉強や部活,休養などの行動を選択し,自身を磨いていくという育成ゲーム的なシステムは従来シリーズを踏襲。ユーザーインタフェースが一新されており,よりポップな印象になっているほか,全体的なテンポはスピード感が増している。しかし,基本的なプレイ感覚はこれまでの作品と,いい意味であまり変わっていない。
恋愛対象となる女の子達にはそれぞれ好みがあり,“文系”“理系”“容姿”“運動”などの各パラメータに応じて主人公への評価が変化する。パラメータが足りない場合,女の子によっては卒業まで連絡先すら知らないまま終わる場合もあるので,日々の行動には注意が必要だ。
そうと分かれば,一日も早く女の子と良い仲になりたいと考えるが男の性。そのためにも休みなく勉強や部活に打ち込んで己を鍛え上げたいところだが,残念ながらそう間単にはいかない。
なんせ,行動のたびに体調が低下し,体調の低い状態で行動コマンドを実行し続けていると“病気”“ケガ”“ノイローゼ”といったさまざまなバッドステータスが発生することがあるのだ。
パラメータが激減したり,大半の行動コマンドが選択できなくなったりと非常に困ったことになるので,こまめに“休養”をとるか,アイテムで回復する必要がある。
正直,体も精神もあまり丈夫とはいえない主人公だが,そこをカバーしてくれるのが本作から導入された“特技”システムだ。
1学期に1回,特技の習得/実践イベントが発生し,日々の行動で溜めた“経験”と引き換えに,さまざまな能力を獲得できるのである。
特技によって,多少の体調不良ならばモノともしないタフガイとなったり,怪しげな超能力を得たりと,その種類は非常に豊富で奥が深い。ただし,一度実践した特技は次の学期まで変更できないので注意しよう。
ちなみに,一度覚えた特技は,2周め以降のプレイでは必要とする経験が少なくなるため覚えやすくなる。繰り返しプレイで,どんどん埋めていき,強敵を倒そ……いや,ガードが堅いあの子を落とそう!
また,本作には“リッチ”というお金の概念も盛り込まれている。これを使って,服や装備アイテムを購入したり,デート時に有料施設へ行ったりできるのだ。
リッチは,毎月お小遣いとして一定額がもらえるが,アルバイトでさらに稼ぐことも可能。ちなみに,部活とアルバイトは両立できるので安心してほしい。
なぜか毎月主人公の親からお小遣いを預かる幼馴染の都子。親が直接渡してくれない理由は不明…… |
買い物で得られるアイテムには有用な物が多いが,無駄遣いは厳禁。リッチのご利用は計画的に |
モテはじめてからが本番!
行く末はプレイボーイかボンバーマンか
デート中は場所に応じた選択肢が表示され,そこでバッチリ女の子の好みに合ったものを選べば好感度がグンとアップ。良い雰囲気でデートを終えられる。
最初のうちこそデートは非常に短く,女の子の反応も淡白で物足りなく感じるかもしれないが,焦ってはいけない。仲が深まって行くとデート後に喫茶店へ寄ってイチャイチャできたり,“手つなぎイベント”が発生したりするのだ。
もし爆弾が爆発すれば,恐ろしいことにすべての女の子からの評価が下がってしまう。爆弾が発生すると,まず主人公の悪い噂が流れるので,すぐに幼なじみの都子に電話をかけ,女の子の評価をチェックしよう。そして,傷ついている女の子をデートに誘って楽しませてあげれば,爆弾は消える。
一途なのは悪いことではないが,女の子と仲良くなった以上,本命以外もちゃんとフォローしてあげるのが男の務めだ。個人的に,このシリーズは“プレイボーイ”を楽しむゲームだと思っているので,いろいろな女の子と付き合ってナンボ。
第一印象で決めた子にガツガツ行くのではなく,浅く広く付き合っているうちに,本気で好きな子が出来てしまうのが醍醐味だと思っている。というか,どの子も非常に魅力的なのにデートしないなんてもったいないオバケが出る!!
……まぁ,あまりに八方美人すぎても結局全員と浅い付き合いのまま卒業式の日を迎えてしまう危険性があるので,ほどほどに空気を読むのも大事だ。
偉そうなことを言っているが,筆者は3年めになって余計な浮気心を出したためにエライ目に会った。
それはさておき,女の子と仲を深めるチャンスは,何もデートだけではない。体育祭や文化祭など,学校生活の醍醐味であるさまざまな行事でもイベントが発生するのだ。なかにはミニゲームを楽しめるものもあり,良い結果を出せれば女の子からの評価がアップする。
また,シリーズ名物(?)の“バトル”も見逃せない。まるでRPGのようなコマンドバトルが展開され,勝利すればレアアイテムやリッチなどが入手できるので,普段から体は鍛えておいた方が良いだろう。ファンタジックな衣装を身にまとって戦う女の子も,一見の価値アリだ。
プレイすればするほどに惚れて行くゲーム
「ときメモ」最新作の名に恥じぬ完成度!
筆者自身,仕事を抜きにしても早く体験してみたいものばかりである。とくに新音声合成システムに関しては感情に合わせた数パターンの呼び方で名前を呼んでくれるとのことで,否が応にも期待が高まる。
イチオシのイベントとか惚気話とか……実はまだ色々と書き足りないのだが,さすがにKONAMIさんから怒られてしまうので,この辺りで総評に移ろう。
しかし実際にプレイしてみて,そんな考えは宇宙の彼方へと吹っ飛んだ。シナリオを進めれば進めるほど,イベントCGを見れば見るほど,彼女達のことがどんどん愛おしく思えてくるのだ。やはり三次元も二次元も,人を第一印象で判断してはいけないと思い知らされた。
まぁ,人それぞれの好みというのはいかんともしがたいものだが,少なくとも筆者の場合,プレイ前とプレイ後では脳内劇的ビフォーアフター。今ではキャラクターの立ち絵を見るだけで顔がにやける体にされてしまった。
なお,システム面に関しても,ときめきメモリアルらしさを保ちつつ,新要素を上手く盛り込んでいる。テンポ良くサクサクと進められるうえ,2周め以降は特技習得に必要な経験が少なくなるなど,繰り返しプレイするのが苦にならない作りになっているのもありがたい。すべての要素において,シリーズの集大成と言って良い完成度だ。
年季の入った“メモラー”はもちろん,シリーズ未経験者にも,ぜひ本作で存分にときめきをメモリあってほしい。
「ときめきメモリアル4」公式サイト
- 関連タイトル:
ときめきメモリアル4
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