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開発と運営へのインタビューから「ナイトエイジ」の今後が見えてきた。いまだ未実装の陣形システムとそれに関わる新コンテンツに期待
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印刷2011/07/02 22:53

インタビュー

開発と運営へのインタビューから「ナイトエイジ」の今後が見えてきた。いまだ未実装の陣形システムとそれに関わる新コンテンツに期待

画像集#010のサムネイル/開発と運営へのインタビューから「ナイトエイジ」の今後が見えてきた。いまだ未実装の陣形システムとそれに関わる新コンテンツに期待
 長期にわたる第1次オープンβテスト,そしてプレイヤーの意見に基づく不具合の修正と便利な機能を搭載した第2次オープンβテストを経て正式サービスが開始されたMMORPG「ナイトエイジ」(Knightage)。筆者も実際にプレイしてみたが,運営力に定評のあるアエリアらしく,タイトルと正面から向き合い,プレイヤーの意見を取り入れながらていねいに作り上げていっている印象を受けた。
 今回は開発会社であるGnisoftのナイトエイジ担当ディレクターHur Joe-Sung氏と,アエリアの運営プロデューサー藤山拓也氏にインタビューを行い,当タイトルの企画段階からの話や現在抱えている問題,さらに現時点で,いまだ実装されていない「陣形」システムを含めた今後の展開などを聞いてきた。


ナイトエイジは企画段階から日本をターゲットにして制作されていた


アエリア運営プロデューサー藤山拓也氏
画像集#004のサムネイル/開発と運営へのインタビューから「ナイトエイジ」の今後が見えてきた。いまだ未実装の陣形システムとそれに関わる新コンテンツに期待
4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。早速ですが,βテスト周りのお話を聞かせてください。昨今ではオープンβテストから即正式サービスという流れのタイトルが多いと思いますが,ナイトエイジのβテストはかなり長めに行われていましたよね。

藤山拓也氏:
 ナイトエイジは日本先行公開ということもあり,開発を進めながらβテストを行っていました。クローズドβテストで得られたプレイヤーの声を第1次オープンβテストに反映させ,第1次オープンβテストではより多くのプレイヤーに触れていただいて,修正すべき箇所を洗い出しました。修正とコンテンツの拡張を行ったものを,第2次オープンβテストとしてもう一度プレイヤーに触れていただき,ようやく正式サービスとなりました。

4Gamer:
 オープンβテスト初期は,かなりトラブルが多かった印象がありますが,それも日本先行サービスの影響でしょうか。

藤山拓也氏:
 第1次オープンβテスト開始直後は,こちらで想定していた以上に多くのプレイヤーに遊んでいただけました。そのため,想定外の通信ですとか,サーバー側のトラブルが発生してしまったわけです。1週間程度である程度安定させることはできましたが,多くのプレイヤーにご迷惑をお掛けしました。

4Gamer:
 第2次オープンβテストの段階でも,翻訳ミスや,細かい不具合などはまだ残っているようでしたが,これらは大丈夫でしょうか。

藤山拓也氏:
 ローカライズに関しては第2次オープンβテスト開始の段階で大分手を加えましたが,今後も翻訳ミスなどを発見次第継続して修正し,ストーリーを中心としたナイトエイジの世界観がより伝わりやすいような改善をしていきます。

4Gamer:
 第2次オープンβテストになって,実際にプレイしてみたところ,さまざまな部分が修正されているのが目に見えて分かりました。着実に改善されているので,今後もこの調子で頑張ってください。
 それでは,Gnisoftの方々がいらっしゃっているので,ナイトエイジを開発するに至った経緯からお聞かせ願えますでしょうか。

Gniisoftナイトエイジ担当ディレクターHur Joe-Sung氏
画像集#001のサムネイル/開発と運営へのインタビューから「ナイトエイジ」の今後が見えてきた。いまだ未実装の陣形システムとそれに関わる新コンテンツに期待
Hur Joe-Sung氏:
 このプロジェクトの立ち上げは3年前で,その時点から日本をターゲットにするという明確な意思のもとで開発を行っていました。日本のプレイヤーの皆様に実際に遊んでいただけるような現在の形に至るまで,日本のプレイヤーにはどんなものが受けるのかと模索の日々が続きました。運営のアエリアと早くから契約したことで,日本のプレイヤーの嗜好などの情報を得ることができたのは大きかったですね。

4Gamer:
 日本向けのタイトルを開発するうえで注意した点はありますか。

Hur Joe-Sung氏:
 日本をターゲットにするため,ポップな色彩のかわいいイメージに仕上がるように気を配りました。

4Gamer:
 マーケティング面で考えると,人口の多い中国などの国をターゲットにしたほうがよさそうな気もしますが,あえて日本をターゲットにした理由はなんでしょうか。

Hur Joe-Sung氏:
 まず,かわいいキャラクターの活躍するゲームを作りたかったので,それに合うのは日本だと思いました。それに,日本で成功すれば世界でも通用するといった考えも根本にあります。

4Gamer:
 なるほど。日本プレイヤーの持つ感性やこだわりを活かしてタイトルを成長させていき,ゆくゆくはグローバル展開に繋げるわけですね。
 それではゲーム内容についての話をお聞きします。このタイトルは,騎乗して戦うという部分がキーになるタイトルなのですが,その点で開発時に苦労したことはありますか。

Hur Joe-Sung氏:
 ゲーム内には,馬,ロバ,ドラゴン,アヒルなどいろいろな乗り物があります。このタイトルは最初から騎乗戦闘を活用したライディングバトルに注力して開発してきました。既存のMMORPGの多くは,敵をターゲットして自動で戦うものが多いのですが,ノンターゲットのよい部分を取り入れつつ,さらに操作でストレスを感じないようにするため試行錯誤を繰り返しました。

画像集#009のサムネイル/開発と運営へのインタビューから「ナイトエイジ」の今後が見えてきた。いまだ未実装の陣形システムとそれに関わる新コンテンツに期待
藤山拓也氏:
 操作性に関しては,クローズドβテストからプレイヤーの皆様の要望が多く寄せられておりましたので,現在できうる限りの改善策を第2次オープンβテストのバージョンで取り入れています。もちろん今後もプレイヤーから意見がありましたら,その都度開発サイドと協議をし,日本のプレイヤーに合ったサービスを行えるよう改善していこうと考えております。

4Gamer:
 騎乗戦闘というと,Gnisoft開発のカーディナルサーガというタイトルがありますが,そちらとの関連性はあるのでしょうか。

Hur Joe-Sung氏:
 関連性はありますね。騎乗戦闘を日本で初めて行ったのが「Cardinal Saga」であったと思うのですが,その騎乗戦闘のノウハウを活かして開発されたのがナイトエイジです。そうした背景もありますので,MMORPGの中では最も優れた騎乗戦闘が楽しめるタイトルであると自負しています。

4Gamer:
 開発スタッフは,Cardinal Saga時代から変わっていないのですか。

Hur Joe-Sung氏:
 中心となるスタッフは変わっていません。

4Gamer:
 蓄積された開発ノウハウでこのナイトエイジを制作したと。ゲーム全体的にていねいに作り込まれている印象を受けたのは,その辺りからきているのですね。騎乗戦闘以外で開発に力を注いだ部分はありますか。

画像集#007のサムネイル/開発と運営へのインタビューから「ナイトエイジ」の今後が見えてきた。いまだ未実装の陣形システムとそれに関わる新コンテンツに期待
Hur Joe-Sung氏:
 騎乗戦闘とも関わってくる「陣形」システムも,労力を惜しまずに開発しています。続いてプパというペットシステム,そしてゲーム中のメインストーリーを担うシナリオにも力を入れています。シナリオ中に登場する72の魔神は,強大な力でプレイヤーを悩ませると共に,大きな楽しみを生むキーとなる存在になると思います。

藤山拓也氏:
 「地震のタカシャ」や「クリオン」といった序盤のインスタンスダンジョンのボスも72の魔神に含まれていて,いずれは72の魔神すべてをゲーム中に登場させるよう開発を進めています。プレイヤーの皆様には,これらの魔神を倒すことも楽しみの1つにしていただければと考えています。

4Gamer:
 72の魔神すべてが登場するのは当分先になるとは思うのですが,これらはすべてダンジョンのボスとして登場するのですか。

藤山拓也氏:
 登場の仕方はさまざまだとは思いますが,第2次オープンβテスト時点ではダンジョンのボスとして登場しています。

Hur Joe-Sung氏:
 魔神は,それ以外の敵より強力な存在として登場させますので,ゲーム中の属性能力値,火/水/風/地の相性を合わせて挑んでいただけるとよいと思います。

4Gamer:
 序盤の魔神でもかなり強敵ですからね。後半に登場する魔神はどのくらい強いのか想像もつきません。

Hur Joe-Sung氏:
 昨今のMMORPGの中では,インスタンスダンジョンの難度が高い部類のタイトルだと思います。ただ,バランスの問題はアエリアとも協議しまして,以前のバージョンよりは簡単になっています。今後は,「難しい」ではなく,「プレイしがいがあって面白い」と感じるようなバランスを目指していく方針です。

4Gamer:
 万人を満足させるバランスというもは難しいものですが,無視することのできない案件ですからね。
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