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[GDC 2010]大作ではないが個性的な作品がズラリ。インディペンデント系コンピュータゲームのアワード「Independent Games Festival」の受賞作品を紹介
■Monaco
本作は,最大四人の協力プレイが楽しめるトップダウンビューのアクションゲーム。本作のルックアンドフィールは,あのアタリの名作「Gauntlet」に非常に近い。ただしこちらはファンタジーのゲームではなく,舞台は現代で,プレイヤー四人の役どころは泥棒だ。
プレイヤーが操る泥棒キャラには四つのクラス(のようなもの)が設定されており,鍵を開けるのが得意な泥棒,セキュリティシステムのハッキングが得意な泥棒,素早い動きができる泥棒などがいる。協力プレイのときには,それぞれが持ち味を活かしながら,目的を遂行していくことになるのだろう。
その目的とはもちろん,建物に忍び込んでお宝を盗み出すことだ。つまり基本的に本作は,ガードに見つからないように行動するステルスゲームである。
操作感覚はきびきびとしており,レトロな雰囲気もいい感じ。四人が同じ画面でプレイできるようになっているので,友達同士で集まって,わいわいとプレイするのが面白そうな作品だ。
■LIMBO
プレイヤーが操るゲームの主人公は,この陰鬱な世界に迷い込んでしまったとおぼしき男の子。彼は出口を求めて,ステージを右へ右と進んでいくことになるのだが,その先に待ち受けているのは陰惨なワナばかり。挟まれると彼の首がもげてしまうほど巨大なトラバサミがあっかたと思うと,その先には巨石が彼を一片の慈悲もなくペタンコにしようと待ち構えている,といった具合だ。それらにやられて死んでしまったときには,ゲーム的な表現ではなく,実際に首が取れたり,おぼれて沈んだりする様子が描画される。プレイすると,なんともやるせない気分になる本作だが,そこがこの作品の強烈な個性でもある。
■Closure
本作は横スクロール・プラットフォームタイプのアクションパズルゲーム。画面は基本的に暗闇に包まれており,光源によって照らされた部分のみが見える。面白いことに,この世界では光に照らされていないところは“なにもない”ことになってしまう。足場の一部が照らされていなければ,そこは“穴”として扱われる。そのため,主人公キャラクターは,常に球状の“光源”を持ち歩かなければ,先に進むことができない。ところがステージには,この光源をはめ込むことでONになるスイッチや仕掛けが存在する。プレイヤーキャラクターは,手に持つ光源や,壁にあるスポットライトなどを使いながら,常に足場が照らされるようにしつつ,パズルを解くようにステージを先に進んでいくことになる。
■Tuning
本作は基本的にはプラットフォーム・ジャンプアクションなのだが,ステージの演出がとても変わっている。3D空間上のステージがぐるぐると回ったり,ぐねぐねとうねったりするのだ。そのために操作キーを押すことで進む方向が,気がつくと入れ替わっていたりする。右に進むつもりで左に行ってしまったりといった感じで,感覚が惑わされる面白いタイトルだ。
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