敵と接触する,穴に落ちる,頭を撃たれる,対戦相手に負ける,などなど。ゲームオーバーの種類というものは枚挙の暇がないほどあったわけだが,「襲いかかってくる敵が存在するのに,ゲームオーバーが存在しない」というタイトルは,これが世界初かもしれない。
KONAMIが開発を進めている異色の“不死身アクション”
「NeverDead」(
PlayStation 3 /
Xbox 360)は,少なくとも筆者にとっては初の体験を与えてくれたタイトルだ。
というわけで今回は,E3 2011の会場にてプレイアブル出展されていたNeverDeadを実際にプレイしてみたので,その感触をレポートしてみたい。なお,今回プレイしたのはXbox 360版。そのため,ボタン操作に関する表現はXbox 360版のものになる。
E3 2011のKONAMIブースにおけるNeverDeadの推され方はなかなか大規模で,デモムービーが流れるディスプレイと,合計8台分の試遊台が用意されていた。うち4台は,個室っぽい空間でゆっくりプレイできる特典付きである
![画像集#002のサムネイル/[E3 2011]いったいどうすれば死ねるんだ!? 異色の不死身アクション「NeverDead」をE3の会場で体験してみた](/games/113/G011381/20110608067/TN/002.jpg) |
![画像集#003のサムネイル/[E3 2011]いったいどうすれば死ねるんだ!? 異色の不死身アクション「NeverDead」をE3の会場で体験してみた](/games/113/G011381/20110608067/TN/003.jpg) |
死なないからこそできるアクションの数々
さて,まず簡単に作品の概要を説明しておくと,NeverDeadは,悪魔の王との戦いに敗れ,すべてを失った代わりに不死身になった主人公ブライスの戦いを描くアクションだ。ブライスはすでに生きる気力をなくしており,デーモンハンターとして活動してはいるのだが,それはその日の酒代を調達するだけの,言うなれば惰性的なものというバックストーリーもある。
不死身の主人公,ブライス
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さて,ブライスは,[LT]で左銃器,[RT]で右銃器,[Y]ボタンで抜刀後,[LT]をホールドしながら右アナログスティックを動かすと,ブレードをぶんぶん振り回せる。遠近両用の万能型主人公といったところだ。刀の操作は爽快感があるうえに強力で,しかもスティックを一定方向にホールドしてから放すと溜め攻撃が発動し,衝撃波による広範囲への攻撃が繰り出せたりもする。
だが,実のところ,ブライスにはこれらを超える最大の武器がある。それは,自身の身体だ。
ブライスは敵の攻撃を受けると身体の一部がもげるのだが,それだけでなく,自ら身体をねじ切って,武器として使えるのである。例えば,[LB]を長押しすると,ブライスは左腕をぶちっとねじ切って右手に持つ。このときに[LB]を押すと,今度はその腕を投げる。敵が腕を「倒すべき相手」と認識して群がったら,再度[LB]を押すと,なんと腕が爆発するのだ。
もちろん,同じことは右腕でも行える。
腕を投げてしまったら通常の攻撃はどうするのかと思われるかもしれないが,不死身の彼にとってそんなことは些細な問題。左アナログスティックを押し込んでしばらく待てば,まるで水が湧くように,もげたところから身体のパーツがぼこっと生えてくる。彼の腕は,永久にチャージできる手榴弾のように使えるというわけだ。
ちなみに身体の統括部分はやはり頭のようで,頭さえ残っていれば,それ以外の部位はいつでも再生できる。十字キーの[↑]を長押しすると頭をねじ切れるので,通常では辿り着けないような高い場所へ移動したいなどといった場合は,もいだ頭部を目的地に向かって投擲すればOKだ。あとは身体を再生するだけである。
また,このほかブライスは炎に包まれても感電しても死なないので,身体に火をまとったり帯電したりしながら動き回ることもできる。もちろん,敵は燃えるし感電するので,まさに全身これ武器といった具合なのである。
ちなみに,「ブライスはどうやったら死ぬんだ。俺はゲームオーバーになりたいんだ!」と,ブーススタッフにワガママを言ったところ,「Never Dead」(死にません)という模範解答が返ってきた。
頭部がキモである以上,頭部をやられたら死ぬような気はするし,ブライスの無双っぷりを目の当たりにすると,文字どおり,どうやっても死なないのではないか,という気もする。本当にゲームオーバーがないのかどうか,今回のテストプレイでは分からなかったが,「死のうと思っても死ねないアクション」という時点で,相当に興味深い。
グラフィックスの衝撃度的に,日本で販売できるのかどうか不安な部分もあるが,同時に,相当楽しみなタイトルといえそうだ。
本作に関して言えば,プレイ中に突然トイレへ行きたくなっても,スタートボタンを押す必要なんてないのかもしれない。
●公開されたスクリーンショット
●公開されたキャラクターアート
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NeverDead公式Webページ