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ついに公演が開始した舞台「ファンタシースターオンライン2−ON STAGE−」のゲネプロをレポート。酒井氏と木村氏へのミニインタビューも掲載
この舞台では,オンラインRPG「ファンタシースターオンライン2」(PC / PS Vita)の世界観をベースにしたオリジナルのストーリーが展開されるほか,原作には登場しないキャラクターが活躍し,舞台ならではの演出も非常に見応えのあるものになっている。
本稿では,初日の公演前に行われたゲネプロの模様を,ネタバレにならない程度にレポートしていこう。
◯キャスト(敬称略)
- 蒼井翔太(タクヤ)
- 新田恵海(ユミ)
- 久住小春(ミラ)
- 井上和彦(一ノ瀬)
- 高橋広樹(田中)
- 小西克幸(アキラ)
- 井上喜久子(レイコ)
- 白華れみ(カエデ)
- 宮垣祐也(ユータ)
- 小宮有紗(ありす☆ミ)
- オラキオ(弾丸ジャッキー)(†KAZU†)
- 菊地美香(R)
- 林 明寛(KaNaTa)
- 榎本温子(本人役)
- 会 一太郎(本人役)
本舞台のストーリーは,PSO2をプレイしている少年・タクヤが,ゲーム内でミラと呼ばれるNPCと出会ったことで,大いなる戦いに身を投じることになるという内容だ。
面白いのは,時代設定が2022年という近未来になっている点だ。この時代では,進化したバーチャル技術によって,PSO2の世界に入ったかのような体験ができ,PSO2のプレイヤーからすれば夢のような世界になっている。筆者は最初,PSO2をどうやって舞台化するのか疑問に思っていたので,「この発想は無かった!」と素直に感心した次第である。
劇中にはタクヤ以外にもPSO2のプレイヤーが複数登場するのだが,プレイヤーとそのキャラクターでは演じる役者が違うという部分にも注目。そのため,ゲーム内キャラクターと,操作している本人のギャップをうまく演出できており,オンラインゲーム経験者であれば「あるある(笑)」といった感じで共感しながら楽しめるはずだ。まさに,オンラインゲームが原作であるPSO2だからこそできる演出と言っていいだろう。
舞台の内容も,歌ありアクションありとバラエティ豊か。観客を楽しませる仕掛けをあちらこちらに感じられたので,非常に好感触だった。またPSO2のプレイヤーであれば,大画面にエネミーが登場するのも見逃せないポイントだ。迫力満点なうえ,舞台の中にゲーム画面が違和感なく溶け込んでいるので,コアなファンでも納得できるはずだ。公演は,当日券も販売されているので,興味のある人はぜひ会場まで足を運んでほしい。
最後に,ゲネプロ終了後に行われた「PSO2」プロデューサー酒井智史氏およびディレクター木村裕也氏へのインタビューの模様をお届けしよう。
――公演初日を迎えた感想をお聞かせください。
酒井智史氏(以下,酒井氏):
今年9月に発表したのですが,ここまであっという間でしたね。いろいろ苦労もありましたが,結果的に良いものができたと思うので,完成度には満足しています。
木村裕也氏(以下,木村氏):
実は9月発表の時点では,何も決まっていなかったんですよ。脚本が上がってきたのが10月末くらいだったんです。11月の頭にキャスト/スタッフの顔合わせがありましたが,その時点で,本番まであと3〜4週しかないという状況でした。
でも役者の皆さんが頑張ってくれましたし,僕らも稽古の現場に行かせていただきました。稽古を見ている時は面白いなと感じていたのですが,それって,僕らが客観的に見られなくなってるからなのかなっていう不安もありました。でもゲネプロで皆さんの反応を見て安心しました。胸を張って初回公演を迎えられると思います。
――注目してほしいポイントがありましたら教えてください。
酒井氏:
いつも見ている(PSO2の)ゲームの画面を,超大画面で見られるところですね。今までにない角度でエネミーを見るのは新鮮だと思います。ここでしか見られない映像もありますし,それを見るだけでも価値があるのではないでしょうか。
木村氏:
映像やダンス,あと殺陣ですね。ゲネプロをご覧になった皆さんは,まさかここまでガッチリやるとは思わなかったと思います。これから来る人もぜひ,まばたきせずに観てほしいと思います。
――お気に入りの場面はありますか?
酒井氏:
僕はアキラの家に行くシーンが好きですね。
木村氏:
照明や演出にはこだわらせていただきました。PSO2のプレイヤーであれば,「おっ」と思う色や音がありますので,そういった部分にも注目いただければと思います。
――吹き出しの演出もありましたが,セリフに何か仕込まれていたんですか?
木村氏:
面白いネタは入ってるんですけど,吹き出しばかりに注目しちゃうと芝居が頭に入らないと思うので,吹き出しに注目するのであれば,2回目もしくはDVDで見た時にしたほうがいいかもしれませんね(笑)。
――けっこう涙腺に来るシーンが多かったですね。どちらかというと笑いが多いのかなと思っていました。
木村氏:
コミカルなお話で入りつつも,テーマにしている部分はしっかりと描けていると思います。お話として締めるところは締めているので,僕らも感動しました。
酒井氏;
もしPSO2の劇場版があったら……と思うくらいにレベルの高いストーリーになったと思います。
木村氏:
アニメでいうと半クール分くらいのボリュームなので,結構見応えはあると思いますよ。
――それでは最後に,舞台を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。
木村氏:
今回の舞台は「ファンタシースターオンライン」15周年プロジェクトの第1弾ということで,ある意味奇抜で,僕らにとっても挑戦でした。舞台は初めてなんですけど,そこに甘えず,制作の方にいろいろとワガママを言わせていただきました。
僕らの意見もだいぶ反映されているので,とても満足できる内容になっています。プロジェクト第1弾に相応しい舞台になったのではないでしょうか。ぜひ会場まで足を運んでいただきたいですし,ニコ生やDVDもありますので,そちらもチェックしてほしいですね。
酒井氏:
PSO15周年の幕開けに相応しいものを作ることができたと思います。もちろん僕らだけの力じゃなくて,舞台「サクラ大戦」に関わってきたスタッフの方や,素晴らしい役者さんに恵まれてPSO2を現実の世界に再現することができました。
プロジェクト自体が挑戦的ということもあって,なかなか理解されないかもと思っていたのですが,そういう中で,見た人が胸を張って「俺はPSO2の舞台を見たんだ!」と言える内容になっていると思います。
オンラインゲームが好きな方であれば必ず楽しめますし,舞台としてもクオリティの高いものになっているので,今まで興味なかった方もぜひ観てほしいですね。シリーズ化とかもできたらいいなと思っているので,ぜひ感想も聞かせてください。よろしくお願いいたします。
舞台「ファンタシースターオンライン2−ON STAGE−」公式サイト
- 関連タイトル:
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